Yahoo! BB

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Yahoo! BB(ヤフー・ビービー)は、ソフトバンクBB株式会社が、ADSL回線サービスとインターネットサービスプロバイダ(ISP)サービスとを統合して提供しているサービスの商標である。

2001年、ヤフー株式会社はADSL事業「Yahoo! BB」の開始を発表。当時、ADSL事業の多くが月額5000円から6000円(1.5Mbps接続)だったのに対し、月額3017円(8Mbps接続)という圧倒的な低価格での業界参入だった為、競合他社は価格の改定や料金体系の見直しをせまられた。

消費者からは歓迎された参入だったが、サービス開始直後から事務手続きのミスやサポート体制の不備などが次々と露呈し、ほぼ全ての顧客満足度調査で最下位を独走することになった。

街角の(レンタル)ADSLモデム無料配りや大量宣伝が効果をあげ、またIP電話のBBフォンや低価格を売りにして、2005年12月には、ADSLで国内最多の加入者を持つ。急速な拡大路線によるインセンティブの急増により一時大幅な赤字を出したが、2005年ではユーザ数の急増などによりADSL事業自体は単年度黒字化している。[1]

また、当初は上記にあるような強引な無料配り行為・勧誘を行い、社会問題ともなった。

本項目では、ソフトバンクBB株式会社がFTTH回線サービスとISPサービスとを統合して提供しているサービス「Yahoo! BB 光」についても詳説する。

主なサービス[編集]

DSL、光ファイバー接続・プロバイダー事業の概要[編集]

DSLについては、下り回線速度がADSLによる50・26・12・8Mbps、そして電話回線収容局から遠いユーザーなどにはリーチDSLによる、ベストエフォート型のサービスを提供している。それぞれDSLとインターネット接続サービスをセットにしたISP事業を行っている。

半固定IPアドレス(DHCPによる付与)などの仕様。モデムは同社提供のもののレンタル・買取が選択できるが、買取は4万円以上と高額である。市販のモデムを使うことはできない。

2005年までは節税のために意図的に赤字決算を繰り返してきたが、携帯電話事業参入のための免許取得条件として事業の健全性が求められたため、やむなく黒字に転換した。要出典

その他に、NTTドコモ社員(浅沼泰英)の要請を受け、孫正義が八丈島に来島。この際、日本で初めて離島(東京都八丈島)でのADSLによるブロードバンド提供を表明。2004年3月からサービス提供を開始した。

また、2004年10月4日光ファイバー接続サービスに参入を表明。GE-PONシステムを用いることにより基地局までのバックボーンにおいて最大1Gbps(約1000Mbps)の通信が可能である(しかし、宅内の機器の制約があるため1ユーザーの最大速度は従来の光ファイバーサービスと同じ100Mbpsになる)。 戸建住宅の場合、対応建物が2階建ての2階までとなっているため、3階建ての物件やアパート、マンション等の3階建て以上の集合住宅の場合、たとえ1階や2階に導入しようとしてもサービス提供がなされない。

IP電話事業[編集]

IP電話である「BBフォン」と称するサービスも行っている。ADSL事業者の中ではいち早くサービスに乗り出し、基本料に含まれる標準サービスとしたことで、現在では最も普及したIP電話となっている。IP電話は一般に、同一基盤同士の通話は無料であり、BBフォン同士も例外でない。また一般にIP電話は、固定電話携帯電話PHS国際電話などにも格安で発信できるため、インターネットのみならず電話の通信費も節約することができ、一定の帯域が確保できれば固定電話と遜色のない音質が得られる。光では通常の市外局番が付く(BBフォン光)がソフトバンクテレコムによるオプションサービス(別料金)となっている。

IPテレビ事業[編集]

BBTV有線役務利用放送として行なう放送サービス。光ファイバーでは基本料に含まれる標準サービスとなっている。

福岡ソフトバンクホークス中継[編集]

ソフトバンクがダイエーに代わってホークスを運営するようになった2005年から福岡Yahoo!Japanドームで開催される福岡ソフトバンクホークスの試合中継を行う。加入者は、同球場内に設置された30台のカメラの映像を選択して視聴でき、非加入者よりも高いビットレートで配信を行う。また、BBTVによりテレビで見ることもできる。(2007年シーズンまで実施)

AnnexAに由来するDSL回線品質の問題[編集]

開通したはよいが、公表されていた回線の仕様と比べて大幅に劣っていたりする問題。同じ速度でサービスを行っている接続業者を変えるだけで大幅にスピードアップしたりする現象もあった。このような話はYahoo! BBに限らず、ADSL、強いてはインターネットの黎明期に多かった。

電話回線を使用するxDSLでは、自宅と回線収容局との距離に応じて速度が下がるのは技術的な仕様ではある。 しかし、コストダウンのために北米向けの回線規格AnnexAのDSLモデムを採用していたため、日本独自の規格であるINS64(TCM-ISDN)のノイズに弱く、速度は大幅に落ちてしまう。無線LAN対応の12Mコンボモデムの登場以降は、AnnexCにも自動で切替が可能になる。

Yahoo! BBと、ソフトバンクBBが吸収合併した旧・めたりっく通信各社のADSLサービス以外は全て日本向けの規格AnnexCを採用しているため、速度減少は比較的少なめになっている。なお、サービス変更や機器不良交換で送付されるDSLモデムは、IP電話対応の最新型であるため、開通当初のAnnexA規格8Mモデムを利用している人は減少している。

現在では、大手接続プロバイダとしては唯一リーチDSLによる超長距離ADSL接続サービスを提供していたり、50M Revoという、上り最大12.5Mbpsの サービスを提供するなど、当初のような回線品質の問題はほぼ解消した。

Yahoo! BBの関連の問題・事件[編集]

右翼団体「新生日本協議会」元会長・森洋らによるYahoo!BB顧客情報漏洩事件は、会社の存亡を左右しかねない重大事件に発展した。個人情報の扱いが散漫だった点を改善するように総務省東京地裁から厳しい厳重注意を受ける。
  • ADSLサービスを切り替えたくても「あなたの回線は他事業者に接続されている」として保留される、いわゆる「回線握り」の問題。
  • 強引なADSLモデム無料配り行為・勧誘を行い、社会問題ともなった。
  • 無線LANのセットアップサービスにおいて、セキュリティ設定を行わずサービスが完了したとしてしまった(WPAWEPやSSIDステルス、MACアドレス規制といった、無線LANでは当たり前のセキュリティが一切かかっておらず、近接した無線LAN機器の接続先SSIDを「ybbuser」と設定するだけで、誰でも接続できてしまったりする問題)。
  • パケット漏洩問題 - ADSLサービスの開始当初、一部の局舎において、同一局舎に収容された他のユーザのパケットを傍受できる状態があった(2002年1月,日経バイト誌)。

外部リンク[編集]


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