YUKI (歌手)
YUKI(ユキ、1972年2月17日 - )は、日本の女性歌手。元JUDY AND MARYのボーカル。北海道函館市出身。血液型はA型。本名は倉持有希(くらもち ゆき)、旧姓、磯谷(いそや)。
目次
来歴[編集]
1992年、映画「いつかギラギラする日」の撮影のために函館市を訪れていた恩田快人と出会ったことがきっかけでJUDY AND MARYを結成した。1996年には『そばかす』がオリコンチャート初登場1位を記録。また1994年4月からオールナイトニッポンのパーソナリティーを2年間務めた。1999年、JUDY AND MARYの活動を一旦休止し、NiNa、chara+yukiを結成し活動。2000年にJUDY AND MARYの活動を再開するが2001年3月8日に解散。10月にはドラムを担当したMean Machineよりシングルを発売した。
2002年にシングル「the end of shite」でソロデビューし、2010年現在までに5枚のオリジナルアルバムと1枚のシングルコレクションを発売している。ソロデビュー後のシングル最高位は「ドラマチック」の2位。アルバム最高位は『joy』『Wave』『five-star』『うれしくって抱きあうよ』『megaphonic』の1位。2008年3月22日からは3年ぶりとなるライブツアー「YUKI concert New Rhythm Tour 2008」を行った。
これまでにエッセイ集などの著作活動や、UA主演の映画『水の女』への出演など、音楽以外の活動も行っている。プライベートにおいては2000年9月に真心ブラザーズのYO-KINGこと倉持陽一と結婚。2005年3月、長男(1歳11カ月)が朝、自宅にて突然死していたことを自身のホームページ上で報告。死因は明かされていないが乳幼児突然死症候群(SIDS)の可能性が高いと報じられた。2006年8月、第二子となる男児を出産。2009年5月、第三子となる男児を出産。
作品[編集]
ソロデビューシングル『the end of shite』はJUDY AND MARY時代を思わせるパンク調のロック、続く『プリズム』はバラードと、バラエティーに富んだ音作りでソロ活動を開始した。ソロデビューアルバム『PRISMIC』は日暮愛葉がプロデュースし、ズボンズのドン・マツオ(『Rainbow st.』)・クラムボンのミト(『惑星に乗れ』)・スピッツ(『愛に生きて』)・亀田誠治(『ふるえて眠れ』)等の作家陣及び演奏者を起用した。
2枚目のアルバム『commune』のテーマは、“70年代”と“SLOW”。妊娠前から出産を控えた時期に作られたこのアルバムは、少女の歌声に女性、母性、人間性が宿っていく様をみずみずしさとともに感じさせることとなった。また、メインプロデューサーとなった會田茂一が担当した楽曲のおおらかさや心地良さと、日暮愛葉プロデュース楽曲の緊張感が同居。パティ・スミスの音を出したいというYUKIの希望によりスネオヘアーも参加した。アートディレクターには野田凪を起用。本アルバムのジャケットにもなった約90人のYUKIに似せられた女性のストップモーションで構成された「センチメンタルジャーニー」のPVは第83回ニューヨークADC展で金賞を受賞した。
3枚目の『joy』のテーマは「強くて、軽やかで、踊れるアルバム」。2枚目のアルバム『commune』とは一転して、打ち込みの音がメインのバラエティー性に富んだ作品となった。このアルバムのセッションの頃からボブのウィッグを着用するようになった。オリコン週間アルバムチャート1位を記録。
5枚目の『うれしくって抱きあうよ』はYUKIがAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)の影響を受け、新たな音楽の方向性を模索しているなかで生まれた作品でそのタイトル通り、誰かと抱き合う時に感じる人肌のやわらかな温もりと、じわじわと満ちてくるような幸福感に包まれている作りとなっている。インタビューにてどの曲も“今”のことを歌っているなと思うと語っている。
バックバンド[編集]
Band ASTRO[編集]
ツアーやレコーディングで演奏を担当している。
THE URAH[編集]
2010年のJ-WAVE LIVE SPRING! はじまりのはじまり~featuring YUKIから長年演奏してきたBand ASTROに変わり、THE URAH(ザ・ウラー)に現在は変わっている、今後もこのBANDで演奏されるのかはまだ未定。
THE URAH 変更後のLIVE
- サンスター オーラツー presents J-WAVE LIVE SPRING! はじまりのはじまり~featuring YUKI
- ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010 Day3
- YUKI concert tour 2010“うれしくって抱きあうよ”
URAHはロシア語のバンザイと、バンドマスターである浦清英の浦が由来となっている。
人物像[編集]
GLAYのJIROとは高校時代からの知り合い。また、TAKUROら他のGLAYのメンバーとも高校時代から交流があり、「自分の高校でGLAYが人気」と教えたところ、喜んだTAKURO達はYUKIの通っている高校の周辺にポスターを貼り回ったが、貼った次の日は夏休み初日だったというエピソードがある。函館ではバスガイド、上京直後はエステティシャンをしていた。
WHAT's IN(出版元:ソニーマガジンズ)で私生活を写真と手書きの文章やイラストで綴った「YUKIの果てしないたわごと」を連載していた。2004年頃から、ボブのウィッグの着用を始める。2008年頃からはウィッグをつけないロングヘアでの活動も増えている(「汽車に乗って」のジャケット写真など)。
コラムやファッション誌、テレビ出演等に度々パンダグッズを登場させている。レベッカの大ファンで、函館時代にはレベッカのコピーをしていた。JUDY AND MARYのFMラジオでNOKKOをゲストに迎えた時、「私はレベッカの歌は全て歌えます。」と話し、NOKKOは感嘆の声を出して喜んだ。JUDY AND MARY時代にExciting Summer in WAJIKI '00で共演した際は、NOKKOのステージをステージ脇のテントから見ていた。NOKKOの出番はJUDY AND MARYの出番より前であったため、YUKIはヘアメイクをしていない状態だった。
サザンオールスターズのファンでもあり、1998年に放送されたデビュー20周年記念の特別番組では、祝福のメッセージを送った。栄養士の資格をもっているとwebRadioで明かしている。
YUKIのオールナイトニッポン[編集]
1部昇格以前は番組内で放送禁止用語を頻発していた。番組開始からずっと、後に夫となる真心ブラザーズの倉持が好きだと言い続けていた。その倉持が番組に出演したこともあった。
オリコンチャートで1位を獲得するが、プレッシャーを感じており、布袋寅泰から、「あんなチャートは全部インチキだ。だから、気にしないで自分なりの音楽を続ければいい」と言うニュアンスの言葉をかけられ、ヒットチャートへの圧迫感に対してのやりきれなさを吐露した。
2部時代ゲストにはしょっちゅうTAKUYAが乱入していて、YUKIとの2人体制になることもあった。1996年3月22日には「海道北男フェスティバル」と称し、ニッポン放送銀河スタジオにリスナー60名を集めて公開放送をおこなった。
ディスコグラフィ[編集]
シングル[編集]
枚 | リリース日 | タイトル | 規格品番 | 最高位 |
---|---|---|---|---|
1st | 2002年2月6日 | the end of shite | ESCL-2294 | 6位 |
2nd | 2002年3月6日 | プリズム | ESCL-2298 | 11位 |
3rd | 2002年6月5日 | 66db | ESCL-2312 | 30位 |
4th | 2002年11月20日 | スタンドアップ!シスター | ESCL-2350 | 10位 |
5th | 2003年2月19日 | センチメンタルジャーニー | ESCL-2388 | 17位 |
6th | 2003年3月19日 | ハミングバード | ESCL-2388 | 23位 |
7th | 2004年8月18日 | Home Sweet Home | ESCL-2735(CCCD) ESCL-2601(CD-DA) |
9位 |
8th | 2004年11月10日 | ハローグッバイ | ESCL-2601(CCCD) ESCL-2739(CD-DA) |
6位 |
9th | 2005年1月19日 | JOY | ESCL-2618 | 10位 |
10th | 2005年4月27日 | 長い夢 | ESCL-2651 | 4位 |
11th | 2005年6月29日 | ドラマチック | ESCL-2659 | 2位 |
12th | 2005年9月7日 | 歓びの種 | ESCL-2706 | 5位 |
13th | 2006年1月25日 | メランコリニスタ | ESCL-2759 | 10位 |
14th | 2006年8月9日 | ふがいないや | ESCL-2853 | 6位 |
15th | 2007年8月8日 | 星屑サンセット | ESCL-2978 | 4位 |
16th | 2007年12月12日 | ワンダーライン | ESCL-3024 | |
17th | 2008年4月16日 | 汽車に乗って | ESCL-3061/2(初回限定盤) ESCL-3063(通常盤) |
5位 |
18th | 2009年3月4日 | ランデヴー | ESCL-3160/1(初回限定盤) ESCL-3162(通常盤) |
6位 |
19th | 2009年11月18日 | COSMIC BOX | ESCL-3305/6(初回限定盤) ESCL-3307(通常盤) | |
20th | 2010年2月17日 | うれしくって抱きあうよ | ESCL-3350 | 5位 |
21st | 2010年9月15日 | 2人のストーリー | ESCL-3469 | 4位 |
22nd | 2011年4月6日 | ひみつ | ESCL-3657 | 8位 |
23rd | 2011年7月27日 | Hello ! | ESCL-3671 | 13位 |
配信限定[編集]
リリース日 | タイトル |
---|---|
2007年5月25日 | ビスケット |
2008年12月3日 | メッセージ |
アルバム[編集]
オリジナルアルバム[編集]
枚 | リリース日 | タイトル | 規格品番 | 最高位 |
---|---|---|---|---|
1st | 2002年3月27日 | PRISMIC | ESCL-2300 | 3位 |
2nd | 2003年3月26日 | commune | ESCL-2400 | 11位 |
3rd | 2005年2月23日 | joy | ESCL-2634 | 1位 |
4th | 2006年9月6日 | Wave | ESCL-2683/4(初回限定盤) ESCL-2865(通常盤) |
1位 |
5th | 2010年3月10日 | うれしくって抱きあうよ | ESCL-3390/1(初回限定盤) ESCL-3392(通常盤) |
1位 |
6th | 2011年8月24日 | megaphonic | ESCL-3756/7(初回限定盤) ESCL-3758(通常盤) |
1位 |
その他のアルバム[編集]
枚 | リリース日 | タイトル |
---|---|---|
ベスト | 2007年10月3日 | five-star |
ライブ | 2010年12月1日 | YUKI "The Present" 2010.6.14,15 Bunkamura Orchard Hall |
映像作品[編集]
ビデオクリップ集[編集]
枚 | リリース日 | タイトル |
---|---|---|
1st | DVD 2005年3月2日 UMD 2005年4月27日 |
ユキビデオ |
2nd | 2008年3月19日 | ユキビデオ2 |
ライブビデオ[編集]
参加作品[編集]
リリース日 | 曲名 | 収録作品 | |
1996年2月7日 | 週末のBaby talk | GLAY「BEAT out!」 | コーラス |
1997年6月21日 | キモちE | 真心ブラザーズ「B.A.D.(Bigger And Deffer)〜MB's Single Collection」 | |
1997年11月6日 | 光の全く無いイメージ | ROBOTS「GUITAR DE POP」 | |
2003年5月21日 | 砂漠に咲いた花 | キセル「砂漠に咲いた花」 | 作詞 |
2004年3月24日 | 南東風 | GLAY「THE FRUSTRATED」 | コーラス |
2004年8月4日 | 南東風〜PEACEFULL SESSION〜 | GLAY「Blue Jean」 | |
2004年9月1日 | BABY BABY BABY | Various Artists「真心COVERS」 | ゲスト |
2004年11月24日 | 伝説の二人 | HALCALI「音樂ノススメ」 | 作詞 |
2005年1月15日 | 駆け抜けて性春 | 銀杏BOYZ「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」 | コーラス |
2005年1月26日 | 夢の中/YUKI&麗蘭 | Various Artists「Colla Bo Gumbos Vol.1」 | ゲスト |
2006年3月8日 | ごはんができたよ | 矢野顕子「はじめてのやのあきこ」 | |
2006年12月13日 | 秘密の花園 | Various Artists「Jewel Songs ~Seiko Matsuda Tribute & Covers~」 | |
2008年3月28日 | JOY -METAL JOY REMIX- | Various Artists「デトロイト・メタル・シティ トリビュートアルバム~生贄メタルMIX~」 | |
2010年9月29日 | ベッドタイムストーリー feat. YUKI | Jazztronik「ベッドタイムストーリー feat. YUKI」 | |
2010年12月1日 | ア・イ・ウ・エ・オ | Various Artists「ロマンチスト〜THE STALIN・遠藤ミチロウTribute Album〜」 | |
オーロラに隠れて | 南波志帆「オーロラに隠れて」 | 作詞 |
参加ユニット[編集]
- 『NiNa』 - 1999年(当時27歳)の時、The B-52'sのケイト・ピアソンとのダブルヴォーカルで結成。Guitarは元四人囃子でJUDY AND MARYのプロデューサー佐久間正英と島武実。Bass、元JAPANのミック・カーンでシングル2枚、アルバム1枚を発表。
- 『CHARA+YUKI』 - 1999年、CHARAとシングル『愛の火 3つ オレンジ』を作詞作曲共作。アレンジはCHARAのアレンジャーだった浅田祐介が担当。
- 『Mean Machine』 - 2001年、Charaとツインドラム参加。シングル『スーハー』、アルバム『CREAM』など。
CM出演[編集]
映画出演[編集]
- いつかギラギラする日(1992年) - エキストラとして出演。この映画で恩田快人と出会う。
- 水の女(2002年) - 聡子 役