中国食品
中国食品とは、毒物で作った偽装食品のことである。
目次
2002年の事件[編集]
中国製「やせ薬」を服用した人700名以上が急性肝炎や肝不全などを発症した。また、中国産の冷凍ホウレンソウからクロルピリホスが、ブロッコリーからメタミドホスが、その他枝豆からも基準値を超える残留農薬が検出され、厚生労働省は翌月から輸入自粛を指導した。
2004年の事件[編集]
偽粉ミルク[編集]
2004年4月、安徽省阜陽市で少なくとも13人、また同省内の50~60人以上の幼児が偽粉ミルクを飲み栄養失調で死亡した。同省内の100~200人の幼児も栄養失調に陥ったが辛うじて命を取り留めた。阜陽市の偽粉ミルクの製造、販売の責任を負っていた47人の公務員が逮捕され、調査員により阜陽市の食料品店で45種類もの他の偽商品が見つかった。141以上の工場が偽粉ミルクの製造に関わり、中国政府は4月中旬までに偽粉ミルクが入った2540のバッグを押収した。国家食品薬品監督管理局は2004年5月に調査を開始した。
医師によると、幼児は巨頭症を患っていた。幼児は粉ミルクを飲んで3日以内に頭部が膨張し、栄養失調のためやせてしまった。国が定めた基準ではタンパク質を10%含まなければならなかったが、偽粉ミルクはわずか1~6%しか含んでいなかった。政府は遺族に対する賠償と被害者家族の医療費を援助することを約束した。
農薬汚染漬物[編集]
2004年6月、成都市品質管理局は成都市で生産された漬物のうち、添加物基準をクリアしたのはそのわずか23%しかないことを公表した。また添加物の表示が推奨されていたラベルに不正な表示がされていたことも見つかった。四川省の漬物工場では工業用塩が使われ、出荷前に大量のジクロルボスを含んだ農薬が噴霧されていた。
人毛醤油[編集]
人毛醤油参照
記者たちの間で頭髪を原料にした醤油のことが話題になっていたところから取材が始まった。頭髪からアミノ酸を抽出して作られた醤油は、秘密裏に日本などの外国へ輸出されるという。2004年1月、中国のテレビで不潔な人毛を含む醤油のことを暴露する番組「毛髪水醤油」が放送された。どのようにしてアミノ酸の液体または粉末を精製するのか訊ねると、製造者は人毛からだと答えた。人毛は国内の美容院や理容店、病院から集められた。収集した頭髪には、ゴミ(使用済みのコンドームや、使い古した病院綿、使用済みの生理用品、使い古した注射器など)が混入しているという。極めて非衛生的である。その後、中国政府は人毛を使って醤油を作ることを禁止した。
2005年の事件[編集]
マラカイトグリーン[編集]
韓国に輸入された中国産ウナギから発癌性物質マラカイトグリーンが検出され、後に日本に輸入されたウナギからも同物質が検出された。マラカイトグリーンは主に抗菌剤、染料として使われている物質であり、日本では食品衛生法により合成抗菌剤として食品中から検出してはならないとされている。
スーダンレッド[編集]
1996年、中国は食品製造業者に対し赤色着色料にスーダンレッドを使うことを禁止した。これは他の先進諸国が発癌性があり、他にも健康に対する影響があるという理由で使用を禁止している動きに合わせたものである。しかし2005年、質検総局と工商総局、国家食品薬品監督管理局は中国の大都市の多くでスーダンレッドが使用されているのを発見した。北京ではハインツがチリソースに、広東省、浙江省、湖南省、福建省では野菜と麺に、中国国内の1200のケンタッキーフライドチキン、そして上海では医薬品にそれぞれ赤色着色料にスーダンレッドが使われていた。
2005年以前は中国の企業はスーダンレッドを違法に使用していた。政府はなぜ1996年に使用を禁止したスーダンレッドを適切に規制しなかったのかを問われると2つの理由を挙げた。1つ目は食品の生産を監視する行政機関があまりにも多すぎ、また抜け穴作りをするなど無能であったこと、2つ目は政府機関が着色料を発見する食品検査をする準備、訓練ができておらず、法を施行するには時期尚早だったことを挙げた。政府は国家、地方レベルでの食品の安全性を確立するシステムを確立、再編することを発表した。
2006年の事件[編集]
偽薬[編集]
国家食品薬品監督管理局は薬品製造機関における調査員が解決した偽薬を含む14のケースと「健康事故」を含む17のケースを報告した。その一つは2006年5月に10人が注射を受け死亡した偽亮菌甲素Aの事件である。亮菌甲素Aの製造工場の薬品品質検査官は薬品に化学物質ジグリコールを加えるのを忘れ、2006年7月、抗生物質と消毒剤を成分として飲み込んだ6人が死亡し、80人以上が病気になった。
給食で食中毒[編集]
2006年9月1日、四川省崇州市の小学校で給食を食べた300名以上の生徒が食中毒になった。そのうち、およそ200名の生徒が頭痛や熱、吐き気、下痢のため病院に運ばれた。学校は調査のため一時的に閉鎖された。同日、遼寧省の中学校でも夕食を食べた生徒に食中毒が起きた。教育部は調査を依頼し、調査員は食中毒の原因は学校の衛生状態であると推測した。夏休みの間、学校は清掃、消毒されず、生徒が9月に戻ってくると、不衛生な食品を食べたり、水を飲んだりするはめになった。
発癌性のヒラメ[編集]
2006年の暮れ、上海と北京の当局者はヒラメを調査していたところ、基準値を超えた違法な化学物質を含んでいるのを発見した。現在、中国の年間生産高は4万トンである。ある養殖業者はヒラメの免疫システムが弱くなってからは生産性を維持するために禁止された薬品を使い始めた。彼らはヒラメの病気を予防する十分な養殖技術を持っていないためである。上海市食品薬品監督管理局の当局者は魚のメタボロームに発癌性があるニトロフランが含まれているのを発見し、北京ではマラカイトグリーンを含む薬品を含んだ魚が見つかった。杭州市を含む他の都市ではヒラメの調査を開始し、山東省からのヒラメの仕入れを禁止した。上海や北京、香港の多くのレストランでは当局がヒラメに高濃度の違法な抗生物質が含まれているのを発見してからはヒラメを仕入れるのをやめた。
毒きのこ中毒[編集]
2006年の12月、北京の大鴨梨烤鴨店(Dayali Roast Duck Restaurant)で「ヤマドリタケ(Boletus、牛肝菌)」とするきのこを食べた16人が病院に搬送された。きのこは吐き気、めまいを引き起こし、食べた人は博愛病院と第307人民解放軍医院で治療を受けた。
2006年の11月、衛生部の当局者は7月から9月31日までに31人が死亡し、183人が食中毒にかかったとし、きのこによる食中毒の危機が高まっていると警告した。本物のヤマドリタケは無毒の食用きのこであるが、当局は人々が有毒なものとそうでないものとの正確な区別ができないのではないかと憂慮した。
2007年の事件[編集]
偽薬[編集]
国際刑事警察機構のジョン・ニュートンによると、中国の犯罪組織が国境付近で大規模な偽薬の取引を行い、アフリカで発見されたことが明らかになった。中国中央電視台はその組織が偽のアルブミンの製造で300%の利益を得、正規品の不足を補っていたと当局から引用した。
ペットフード[編集]
アメリカ合衆国などで、中国産原料を用いたペットフードを食べた犬や猫など数百匹が死ぬ事件が起こった。この事件ではメラミンと、メラミンに含まれるメラミン合成時の副成品であるシアヌル酸が尿中で反応し生成した結晶(シアヌル酸メラミン:メラミンシアヌレート)が、腎不全を引き起こしたものと考えられる。メラミンはペットフード中のタンパク含有量(窒素含有量)を多く見せかけるために混入された。
2008年の事件[編集]
中国製冷凍餃子中毒事件[編集]
2007年12月下旬から2008年1月にかけて、中国の天洋食品が製造、ジェイティフーズが輸入、日本生活協同組合連合会が販売した冷凍餃子を食べた千葉県千葉市、市川市、兵庫県高砂市の3家族計10人が下痢や嘔吐などの中毒症状を訴え、このうち、市川市の女児が一時意識不明の重体に。両県警が餃子を鑑定したところ、メタミドホスなど有機リン系殺虫剤が検出されたため、ジェイティフーズは同社製造の23品目、約58万点の自主回収を行うと発表。その後の詳細な鑑定の結果、市川市の家族が食べて吐き出した餃子の皮から3580ppm(3.58mg/g)、具から3160ppm(3.16mg/g)のメタミドホスが検出された。これは検疫基準を大幅に上回り、数個食べただけで死に至る可能性がある量であった。内閣府の食品安全委員会農薬専門調査会によると、人が一度に摂取すると健康被害を及ぼすメタミドホスの量(急性参照用量)は0.003mg/kg 体重/日、一生毎日摂取し続けても健康に影響のない量(一日摂取許容量)は0.0006mg/kg 体重/日であるとされる。メタミドホスは日本では農薬として登録されたことがなく、中国では2007年1月から販売と使用が全面禁止されていたが、管理が十分でなく、中毒による死者も出ていた。
2月5日、日本生協連は福島県喜多方市で販売されていた「CO・OP手作り餃子」(2007年6月製)から高濃度のジクロルボスを検出したと発表、2月20日には仙台市のみやぎ生協から回収した同商品から、ジクロルボス、パラチオン、パラチオンメチルの計3種類の有機リン系殺虫剤が検出された。パラチオンとパラチオンメチルは、日本では毒性が強いため1971年に使用が禁止され、中国でも2007年に使用が禁止されたがそれ以前は一般的な農薬だった。
殺虫剤が餃子の包装の外側にも付着しており、一部の袋には穴が開いていたことから、毒物混入の経緯が問題となった。2月21日、警察庁の吉村博人長官は定例記者会見で、「(1)密封された袋の内側からも検出されており」「(2)薬物が日本で使用されているものと違って不純物が多く含まれていた」「(3)千葉、兵庫両県で中毒を起こしたギョーザは中国を出荷後、流通ルートに接点がない」点などを根拠に「日本国内で混入した可能性は低いと考えている」と発表、公の場で警察庁としての公式見解を初めて示した。2008年2月22日、警察庁は、中国公安部との情報交換会議で捜査・鑑定の結果を提供したが、中国公安部側は「混入の可能性は日中双方にある」と応じた。2月28日、中国公安省刑事偵査局の余新民副局長が「中国で混入した可能性は低い」と述べ、日本国内での毒混入を示唆するとともに、「日本は鑑定結果を提供しない」と発言した。同日、吉村警察庁長官は、余副局長の会見内容について、鑑定結果や証拠写真は提供済みだとして、「看過できない」「不可解」と厳しく反論した。2月28日の会見で余副局長は、実験の結果メタミドホスが袋の外側から内側へと浸透したと発表したが、その後この実験に使われた袋の一部に穴が空いていたことが明らかにされている。福田康夫首相はこのような中国の姿勢を「非常に前向き」と評し、保守派を中心に国内の反感を招いた。こうして日中の主張は平行線となり、警察当局も捜査を一旦終了し、事件はこのまま真相が解明されないまま迷宮入りするかと思われた。
中国当局は詳細が判明するまで新華社及び政府発表以外報道を控えるよう通達を出していたため、中国共産党機関紙が手短に伝えた程度であったが、2月11日、徳島にて冷凍餃子の包装の外側から微量の有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出され、販売店が防虫作業のために店内にて「ジクロルボス」を含む薬剤を使用した可能性があったことを発表すると、中国国内にて報道が急増、「日本人は毒餃子が中国と無関係と認めた」と情報操作を開始し、2月15日には、天洋食品工場長の言葉として「我々は最大の被害者だ」など事実とは異なる表現で報じられるようになった。また、同日に共同通信の記者が中国国内でメタミドホスを購入・所持し、中国の国内法に抵触したため一時拘束された。その結果、中国のネットでは「日本人は虚弱体質」「日本人が毒物を混入した」等の書き込みが増えることとなった。 TBSは番組内にて、これまでの経緯をまとめて報じ、中国語で「すり替え」を意味する「頂替」であると中国を批判した。このような中国当局の対応により、中国の一部の消費者に対し天洋食品の餃子は問題ないという認識がなされ、後の事件に繋がった。
なお、この事件をきっかけに中国で日本米の輸入がストップされ、「政治的圧力がかかっているのではないか」(輸出関係者)と指摘された。
2008年8月6日、中毒事件発覚後、中国国内で回収された天洋食品製の餃子が流通し、その餃子を食べた中国人が中毒症状を起こしていたことが報じられる。ただし、讀賣新聞などは7月初めの時点で既に国内の関係者にはこれに関して情報が伝えられていたとも報道している。さらにこの事実により中国の政府側は日本側の主張通りである可能性が大きくなったとを北京の日本大使館を経由して日本政府に7月頃に伝えていたが、福田康夫総理大臣および高村正彦外務大臣はこの事実を中国側の要請により即公表しなかったことが後で明らかになる。
その後、余副局長は更迭され、また、質検総局の局長は自殺したと報道されている。
北京五輪終了後、胡錦濤主席は公安当局に対し本格的に捜査に着手するよう指示した。産経新聞は胡主席が訪日した際、日本人の本件に対する関心の高さに驚いたためだと報じている。また、日本のマスコミ情報は報道規制の強い中国にも徐々に浸透し、中国でも日本のマスコミのほうが情報量も多く、信憑性が高いと思う知識人や国民が増えているという。
2009年1月17日、中国当局が容疑者とみられる元従業員を数ヶ月に渡って拘束していたことがわかったが、1月19日、中国当局は警察庁に対し事件の進展はないと伝えた。1月24日には昨年河北省政府が天洋食品の餃子横流しを指示し、それを食べた人が中毒を起こしていたことが分かった。このことは新華社の英語版によっても報道され、中国当局が同社を通じて初めて国内事件を報じることとなった。3月6日、ギョーザを横流ししたとされる河北鋼鉄集団の王義芳社長は日本メディアの質問に対し「この事実はあなた方が作り出したものだ」と答え、横流しを含む中国国内での事実関係を全面否定、再度争う構えを見せている。
自民党から民主党への政権交代後、岡田克也外相は中国側に捜査状況に関する「中間報告」を求めていたが、10月10日に行われた岡田外相と王家瑞対外連絡部長による会談で、王は「刑事事件だ。解決は難しい」と否定的な見解を日本政府側に伝えた。 2010年3月16日、ギョーザに毒物を混入させた容疑で天洋食品の元従業員が拘束された。
朝日新聞によると中国政府による新たな報道規制の通達がなされているということで日本メディアの報道との温度差がある。また、中国メディアは今回の件に関し日本の外相が中国に対して感謝の意を示したことは報道しているものの、以前日本側が抗議内容に対する報道はほとんど確認できず、事件の全容が明らかになりつつある現在も、当局の謝罪は報道からは確認できない。
冷凍かつ・肉まんに殺虫剤[編集]
ニッキートレーディング社(大阪市)が輸入し、ユーコープ事業連合(横浜市)が販売していた中国製「冷凍かつ」のアスパラから有機リン系殺虫剤ホレートが残留農薬として検出され、中国製「肉まん」からはメタミドホスが検出された。ホレートはメタミドホスより毒性が強く、農林水産省によると、中国では2007年1月にメタミドホスの使用が禁止されたのに対し、ホレートは2008年現在でも小麦などの農薬として使われていることを指摘。これによりユーコープ、ニッキートレーディングは自主回収するに至った。
「肉まん」は山東省の「山東仁木食品」、「冷凍かつ」は同省の「清清仁木食品」で製造されていたが、中国の国家品質監督検査検疫総局は「日本の単独出資企業の製品であり、日本側に監督責任がある」との声明を出した。
中国産鶏肉の加工品に抗菌剤[編集]
2008年5月9日、厚生労働省は中国産鶏肉を使った加工食品であるチキンカツ、生姜焼き用の鶏肉から、基準値以上の化学物質フラルタドンを検出したと発表。
汚染粉ミルク[編集]
9月8日、甘粛省蘭州市の中国人民解放軍第一医院の李文輝医師は、6月28日以来メラミンで汚染された粉ミルクを飲んだ乳児14人が腎臓結石になり、同医院で治療を受けていたことを明らかにした。粉ミルクは河北省石家荘市の「三鹿集団」によって製造され、同社は8月6日以前に製造した粉ミルクの700トンの自主回収を決定した。中国当局は衛生部を中心とした共同調査チームを立ち上げ、全国調査を行った。その後、質検総局は数度に渡り、中国国内の乳製品検査を行い、結果を公表している。
9月14日、河北省当局は三鹿集団にメラミン入りの牛乳を売った搾乳業者2人を逮捕したと発表。その後も警察当局による違法業者の摘発が行われている。
東京新聞は石家荘市を取材し、酪農家やブローカー、メーカーが金もうけに走るあまり安全性をなおざりにし、行政はそれを黙認していたと指摘。この事件が偶発的なものではなく構造的な問題があったと報道している。またこうした手口は少なくとも2005年の4月には行われていた。10月3日、中国の李毅中工業情報相は、乳製品市場の急速な拡大に行政側の検査体制と企業の品質管理システムの整備が間に合わなかったとの見方を示した。
9月18日、質検総局は「伊利集団」「蒙牛集団」「光明集団」の牛乳からもメラミンが検出されたと発表し、さらにヨーグルトやアイスクリームなど乳製品を利用した製品全体に被害が拡大。また、香港、台湾、シンガポールでも中国製乳製品を利用した製品からメラミンが検出された。
9月20日、丸大食品は伊利集団製の牛乳を使用していた5つの商品をメラミンが混入している可能性があるとして回収を発表し、その後の検査でメラミンが検出された。
9月20日にシンガポール、9月21日に台湾、9月23日にフィリピン、9月24日にインドネシア、9月25日に韓国、EU、インド、ベトナムが中国製乳製品の輸入停止をそれぞれ発表し、他にも東南アジア諸国が中国製乳製品の輸入禁止を発表した。日本でも9月22日に全国知事会長の麻生渡福岡県知事が中国製乳製品の輸入禁止を政府に求めたが、現在までのところ、厚生労働省が輸入業者に対して中国製乳製品を利用した商品のメラミン検査義務付けを通知しただけに止まっている。
9月22日、三鹿集団製の粉ミルクから有害な細菌であるエンテロバクター・サカザキが検出された。また同日、この事件の責任を取り、質検総局の李長江局長は辞任した。
9月26日、英国のピーター・マンデルソン大臣が、中国性製品の安全性をアピールするため、報道陣の前で中国製の乳製品を飲むパフォーマンスを行い、これを温首相が激賞した。しかし、その9日後に腎臓結石と診断されて入院している。
9月30日、共産党宣伝部が国内メディアに対しこの問題に関して新華社が配信する記事以外の報道を控えるよう通知していたことが明らかになった。
10月1日、中国政府は北京で説明会を開き安全性が確保されるまで輸出を停止する旨を各国に通知していたことが分かった。
10月4日、中国農業部はメラミンが乳牛用の飼料に含まれていたことを明らかにし、10月6日、農林水産省は輸入・製造業者に対して中国産飼料のメラミン含有検査と混入が確認された場合の使用自粛を指示した。
河北省に住む被害を受けた男児の両親は汚染粉ミルクを製造した三鹿集団を相手取り、15万元(約240万円)の賠償を求めて提訴し、他にも集団訴訟の準備が進められているが、こうした動きに対して中国当局は妨害を行っている。
こうした中で、中国製の乳製品を利用してきた日本のメーカーも中国以外から原料を調達するよう見直しを迫られる一方、中国の消費者も安心、安全を求めて日本や米国製の粉ミルクを買い求めている。
2008年12月、三鹿集団は破産申請をした。
2009年1月22日、河北省石家荘市の中級人民法院は、酪農業者ら2人に死刑を、三鹿集団の元会長田文華に無期懲役の判決をそれぞれ言い渡した。田被告は控訴する模様。
これまでに腎臓結石で乳幼児6人が死亡、29万人が被害を受け、メラミンを混入した企業は22社、60人が逮捕されている。
冷凍野菜(いんげん)[編集]
10月14日、イトーヨーカドー南大沢店(八王子市)において販売されたニチレイフーズの中国製冷凍食品「いんげん」(製造元は中国山東省の煙台北海食品)から化学物質「ジクロルボス」が検出された。
検出量は、最大で6900ppm(日本の食品安全基準は0.2ppmでおよそ34500倍)。10月12日に購入した主婦は、調理後、味見の際に舌に痺れを感じ、すぐに吐き出したが、病院に入院することになった。翌日に主婦は退院した。厚生省では、検出量が残留農薬とは考えられないほど大きいので、原液を混入させられたものと考えられている。
メラミン(鶏肉、鶏卵)[編集]
10月16日、三井物産が中国から輸入し、キユーピータマゴ(東京都調布市)に納入した乾燥卵からメラミンが検出された。輸入した20tのうち400kgは市場に菓子パン材料として流通していた。在庫19.6tは三井物産により回収済み。ニワトリの飼料にメラミンが混入したことが原因と考えられている。検出された濃度は最大で4.6ppm。
さらに同日、ジャパン・フード・サービス(兵庫県)が中国から輸入したフライドチキンからも、1.6ppmのメラミンが市場への流通前に検出された。
2010年の事件[編集]
リサイクル食用油事件[編集]
下水道の汚水を精製することにより食用油に再生、販売する行為が商業ベースで行われていることが、国営ラジオ放送サイト・中国広播網の3月17日放送により明らかにされた。
過去よりうわさはあったが、この年、国がはじめて認めた。中国では地溝油と呼ばれ、食用油の年間消費量の10%にあたる200万-300万tが地溝油であることが明らかになった。
卓球選手のドーピング違反[編集]
2010年6月、ドイツ卓球協会は、ドーピングに用いられるクレンブテロールが検出された所属選手1名を2年間の出場停止処分(その後、解除)とした。その後、本人が意識的に摂取したものではなく、遠征先の中国蘇州市内のホテルで食べた豚肉に薬物が残留していたことが原因と判断されている。
2011年の事件[編集]
革牛乳騒動[編集]
牛乳の中に革の廃棄物を含んだ「革牛乳」が話題になっていることから、2月12日中国農業部は牛乳サンプルの一部の品質検査に、「皮革たんぱく粉」の有無を調べる検査を実施するよう通達を出した。
「皮革たんぱく粉」は古い皮革製品や動物の体毛を溶かして粉状にしたもの。毒性の強い六価クロムの1種の重クロム酸カリウムや重クロム酸ナトリウムが含まれ、人体に吸収されると中毒症状を起こす可能性があったり、死に至ることもあるとされる。
カドミウム米[編集]
2月、中国の一部地域で基準値を超えるカドミウムを含んだ米(コメ)が流通しているとする、南京農業大学の調査結果が発表された。中国国内で販売されている米の10%が汚染されているとも報道された。工場排水による土壌汚染などが原因とみられるが、中国には重金属に汚染された土壌での栽培基準が存在していない。
痩肉精豚[編集]
3月、豚肉の6割から痩肉精(塩酸クレンブテロール)など、薬品が検出されたと報じられた。また成長促進のための抗生物質、消毒薬乱用、重金属の含有量超過が中国の豚に見られると指摘されている。中国中央電視台も河南省にある10カ所の養豚場が、痩肉精を日常的に使用していると報じた。「痩肉」とは脂身の少ない豚肉のことで値段も脂肪が多いものよりも高く、この肉質を作るために使用されている薬品が「痩肉精」と呼ばれる。
上海着色蒸しパン[編集]
4月食品メーカー上海盛禄食品有限公司が、使用が禁止されている着色料や添加物を用いてマントウ(蒸しパン)を着色し、特定の食材を使っているかのように見せかけた「着色マントウ」を生産、販売。問題発覚時このメーカーは、4個入袋で83,716袋販売していた。上海市政府も事態を重く見て、問題のマントウの回収と専門調査委員会の設置を発表した。
2012年の事件[編集]
革ジャン・革靴ゼリー[編集]
新唐人日本2012年4月17日付ニュース
最近、中国中央テレビの司会者がミニブログで、中国の一部のヨーグルトやゼリーに、廃棄した皮革から作ったゼラチンが使われていると暴露。専門家によると、この類のゼラチンは人体に深刻な影響を与えるそうです。
食用ゼラチンの原料には動物の皮や骨などが使われ、1トン当たり2,000元から3,000元。一方、革靴などの廃棄皮革を原料にした場合はわずか100元から200元で済みます。1トン当たりのゼラチンの市場価格は2万元から3万元。暴利を貪るため、多くの闇業者は古びた革靴や革ジャン、太鼓の製造から出る廃棄皮革などを回収してゼラチンの原料に使うそうです。
重慶市栄養学会の周理事は、これらの廃棄皮革で製造したゼラチンは、胃腸や肝臓、神経系にダメージを与えるため、食品に添加してはならないと指摘します。
重慶市栄養学会 周令国さん「間違いなく胃腸に影響します。ダメージを与えます。次は肝臓です。またアレルギーの可能性もあります」
中国農業大学の陳教授によると、靴の製造にはクロム入りの化学製剤が使われるそうです。クロムは人体の骨格や造血幹細胞を破壊し、長期にわたって摂取すると骨粗しょう症やがんになる場合もあるそうです。
中国では毒食品があふれるため、中国体育総局さえ全国の選手に豚肉を食べてはならないとの知らせを出したそうです。豚の飼育には各種のホルモンが使われるからです。北京市民の李さんはこのまま行くと、中国人は絶滅するかもしれないと嘆きます。
北京市民 李さん「原因は皆の腹が黒いからです。共産党の教育の結果で、皆 不正な財をなすのに走っています。変えるには共産党を消滅して、厳しい法律を制定するのです。でないと中国人は絶滅します」
中央テレビの司会者趙普さんによると、これらの内幕を暴いた番組は3月15日放送予定だったものの、放送が見送られたそうです。