ハッピーセット
ハッピーセットは、ハンバーガー店・マクドナルドが販売しているセット商品である。日本以外ではHappy Meal(ハッピー ミール)と称され、1979年から登場した。
日本では1987年から「お子さまセット」として登場。子供を対象にしているが、子供のみならず幅広い年代層の人気を集めている。本稿では日本マクドナルドの「ハッピーセット」について記述する。
目次
概要[編集]
一般レストランのお子様ランチに相当するセットメニューである。ハンバーガーやチキンマックナゲットなどにドリンクやサイドメニューを加え、おまけである玩具(キャラクターグッズ)をセットすることで人気を呼び、客単価の向上に貢献している。ドリンクやポテトはすべて一番小さいSサイズであり、朝マックやクーポン券限定のメニューもある。
購入に際しては特に年齢制限がないため、大人でも購入することが可能となっている。価格は手頃な380~440円位に設定されており、1セット購入につき1円が「ドナルド・マクドナルド・ハウス」に寄付される。玩具のキャラクターを時期によって変更し、それぞれおおよそ1ヶ月程度の期間限定とすることで客の購買意欲をあおることに成功した。このような特徴から、購入する客層や人気の有無なども時期により異なっている。
プロモーション中は紙コップやチキンマックナゲットの箱、持ち帰り用の紙袋(現在は廃止)などにもキャラクターが起用される場合も多く、これらはハッピーセット以外の商品でも使われている。また、セットに含まれる玩具とは別にカードやポスターなどが週末を中心として配布される場合がある。
2007年には、日本マクドナルドでの年間販売個数が史上初めて1億個を突破した[1]。
2008年12月20日には、「ポケモン『ぴかポケ』」の販売個数が日本マクドナルドでの1日間の販売個数としては最多となる122万1151個を達成した[2]。
2012年8月31日、テレビジョンCM撮影に、東日本旅客鉄道のロケーションサービスによってなすの車内(東京 郡山間)が利用された。
登場キャラクターの変移[編集]
日本で1987年に初めて登場した際のおまけの玩具はダイヤブロックである。それ以降はアメリカと連携を取りながら、ドナルドをはじめとするオリジナルキャラクターが登場する。
1990年代以降はオリジナルキャラクターだけでなく、ディズニー作品のキャラクターのように人気のあるキャラクターが登場するようになる。2000年代からは国外のキャラクターに代わって、下記のような日本製キャラクターが多く起用されるようになった。
ディズニーキャラクターが起用されなくなったのは、マクドナルドが子供に対して高カロリーのファーストフードを販売しているという批判が近年になってアメリカで巻き起こり、イメージの悪化を恐れたディズニー側が契約更新を打ち切り、全世界でディズニーキャラクターの使用を拒否したからである[3]。
ハッピーセットのみならず、毎年11月頃に同社の飲食商品注文者を対象に格安(約300円)で発売される翌年度のカレンダーにもディズニーキャラクターが使用できなくなり、2007年から2013年度までは『ポケットモンスター』を起用され、2014年度と2015年度では『妖怪ウォッチ』を起用するようになった。
現在は小学館・集英社(小学館集英社プロダクション)や、東映・東映アニメーション、サンリオ、角川グループ、レベルファイブが関わるキャラクターが採用され、多彩なラインナップとなっている。ただ、『極上!!めちゃモテ委員長』など、スポンサーに関わったアニメでもハッピーセットに使われていないものもある。
その一方で、講談社が直接権利を所有するキャラクターが起用されなかった時期があった。なお、同社刊男性向け週刊誌の『週刊現代』で日本マクドナルドのネガティブキャンペーンを行っていた[4]。現在は同社及び東映アニメーションが版権を持つ『プリキュアシリーズ』がハッピーセットとして起用されている。
商品化されたキャラクター[編集]
マクドナルドオリジナル商品[編集]
- ドナルド・マクドナルドキャラクター商品
- マック・デジ[5]
- ビート・スター[6]
- ワンダービークル[7]
- スマイルポンプ (2010年8月)[8]
- おかしの国 (2011年4月)[9]
- マック・デジ・アニマル (2011年7月)[10]
日本国内の作品[編集]
アイカツスター
- アストロボーイ・鉄腕アトム
- idog
- イナズマイレブンGO
- ウルトラシリーズ
- おじゃる丸
- 仮面ライダーシリーズ
- ガンダムシリーズ
- きらりん☆レボリューション
- クラッシュギアNitro
- ゲゲゲの鬼太郎
- ケロロ軍曹
- こえだちゃん
- 古代王者恐竜キング
- 金色のガッシュベル!!
- THE DOG [11]
- サンリオ
- ジュニアシティ
- スーパー戦隊シリーズ
- スーパーマリオシリーズ
マリオカート8
- ぜんまいざむらい
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ
- 太鼓の達人
- たまごっち
- たまごっち!(テレビアニメ版)
- ちびまる子ちゃん
- 超速変形ジャイロゼッター
- デジモンクロスウォーズ
- デュエル・マスターズ
- とっとこハム太郎
- トミカ
- トランスフォーマー
- ドラゴンボールシリーズ
ドラゴンボールスーパー
新潟48
- 爆丸
- ブーブ
- プラレール
- プリキュアシリーズ
- プリティーリズム・オーロラドリーム
- BLUE DRAGON
- プレイステーション(サルゲッチュ、パラッパラッパー、どこでもいっしょ、ファイナルファンタジー)
- ポケットモンスターシリーズ
- 名探偵コナン
- メジャー
- ヤッターマン
- 夢色パティシエール
- 妖怪ウォッチ
- リルぷりっ
- ロックマンシリーズ
- わがまま☆フェアリー ミルモでポン!
- ONE PIECE
国外作品[編集]
- アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの
- アバター
- アメイジング・スパイダーマン
- アメイジング・スパイダーマン2
- おさるのジョージ
- 怪盗グルーのミニオン危機一発
- シュレック フォーエバー
- スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ
- スポンジ・ボブ
- スマーフ2 アイドル救出大作戦!
- ディズニー作品
- ピクサー作品
- スヌーピー
- トムとジェリー
- ドリームワークス製作作品
- バービー
- ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊
- ファービー
- ルーニー・テューンズ・ショー
海外のみ展開された日本国内の作品[編集]
ハッピーセット規制条例[編集]
アメリカでは、児童の食生活からくる肥満が深刻化し、対策が課題となっている[14]。そうした背景から、おまけの玩具で購入の動機づけを行うハッピーセットも問題視されるようになった。2010年11月9日、カリフォルニア州サンフランシスコ市議会では、ハッピーセットを含む子供向けの高カロリーメニューの販売を規制する条例案を可決。条例ではカロリーと脂肪分を大幅に抑えるよう義務付けており、同市内のマクドナルドでは2011年12月より現行のセットメニューが発売できなくなる見込み[15]。
関連図書[編集]
- 別冊太陽 『子どもの昭和史 おまけとふろく大図鑑』 平凡社 1999年。ISBN 4582943233
脚注[編集]
- ↑ 日本マクドナルド ハッピーセットの年間販売数が史上初1億個を突破!(リリース)、日本マクドナルド、2007年12月27日。
- ↑ 日本マクドナルド ハッピーセットの販売数で新記録を達成 ポケモン 『ぴかポケ』、1日で120万個を突破、日本マクドナルド、2008年12月25日。
- ↑ ディズニー、マクドナルドとの販促提携解消へ=子供の肥満への批判高まる中で - livedoor ニュース (2006.05.09)
- ↑ 「『マクドナルド』を食べてはいけない!」 - 週刊現代オンライン(2007.12.10)
- ↑ ハッピーセットに初めてデジタルゲームがついてくる! ハッピーセット 『マック・デジ』8月10日(金)から販売開始、日本マクドナルド、2007年7月9日。
- ↑ お友達とミュージシャンになりきっちゃおう! ハッピーセット 『ビート・スター』1月11日(金)から21日間限定販売!、日本マクドナルド、2007年12月27日。
- ↑ 男の子と女の子の憧れがいっぱいつまった夢の乗り物が登場! ハッピーセット 『ワンダービークル』9月11日(金)から限定販売!、日本マクドナルド、2009年8月13日。
- ↑ ハッピーセット『スマイルポンプ』 販売開始日前倒しのお知らせ 日本マクドナルド、2010.8.6
- ↑ ハッピーセット『仮面ライダー/おかしの国』2011年4月29日(金・祝)から限定販売! 日本マクドナルド、2011.4.22
- ↑ 7回クリアで何かが起こる!コツをつかんで目指せ『マックデジ・アニマル』マスター! ハッピーセット『マック デジ・アニマル』7月8日(金)から限定販売!、日本マクドナルド、2011.7.1
- ↑ THE DOG(日本語、英語)
- ↑ サンリオ | ザ ラナバウツ
- ↑ サンリオ | しんかんせん
- ↑ 米国人、世界一身長の高い国民の座から転落(2007年08月15日.US.Front Line)
- ↑ ハッピーセット禁止条例、サンフランシスコで制定へ(CNN.News.2010年11月5日)