グリーングリーン
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グリーングリーン (Green, Green) は、アメリカ合衆国のフォークグループ、ニュー・クリスティ・ミンストレルズが1963年に歌った歌である。
メンバーだったバリー・マクガイアとランディ・スパークス (Randy Sparks) が作曲し、このグループ最初のヒット曲となった。マクガイアはこの曲のヒット後にソロ転向し、「Eve of Destruction(明日なき世界)」がヒット、ママス&パパスを発掘しスカウトしている。
訳詞と解釈[編集]
日本語版の詞は片岡輝が担当し7番まで存在するが、これは原詞の翻訳ではなく独自に作詞したものである。原詞ではパパは一切登場しない(出てくるのはママのみ)。
日本では片岡輝の作詞により父と子の対話と別れを描いた作品として知られており、学校での教材にも使用されている。歌詞中にある、“二度とかえって来ない遠い旅路”に出かけた「パパ」の身上に何が起こったかに関しては下記の通り様々な解釈が存在するが、作詞した片岡輝自身は読み手がどう解釈するかは自由[1]であるとの発言をしている。
- 反戦歌(作詞時期は世界的にベトナム戦争への反戦ブームであり、片岡も戦争経験者であり反戦支持だった)。
- なんらかの理由(病気や老衰など)で死亡。
- 原詞の再解釈(南北戦争に徴兵された)。
- (黒人に対する)人種差別により無実の罪で処刑された。
- パパとママが離婚しパパが出ていった。
通常、小学生の唱歌としては3番までの比較的明るい(軽い)歌詞内容の部分までしか紹介されないが、全部で7番まで歌詞があり、4番目以降から歌詞内容が急に重くなる。NHK「みんなのうた」の版(編曲:小森昭宏)では歌詞番号が進むにつれ半音ずつ高く転調(移調)してゆき、歌詞内容と裏腹に前向きな雰囲気をかもし出す。遅かれ早かれどうにもならない「死」が不可避であるという現実にめげず精一杯生きて行こうという応援歌であるとの解釈が一般的である。
歌唱・使用等[編集]
- 1971年にはザ・ドリフターズもアルバムの中で取り上げているが、片岡輝の詞でも原曲に忠実な訳詞でもなく、この曲のヴォーカルである加藤茶のキャラクターに沿った新たな詞(作詞:なかにし礼)がつけられていた。
- 1974年にはキャンディーズがアルバム『なみだの季節』で取り上げた。
- 1993年には日本たばこ産業の「ハイライト」のCMソングに使われた。CMは15秒版と30秒版があった。
- 2002年にNHK教育テレビ「真剣10代しゃべり場」の主題歌としてIn The Soupによってカバーされた。
- 2005年にはコンピュータゲーム「ちびロボ!」のCMソングに使われた。
- かつて存在したプロ野球球団の南海ホークスはイメージカラーが緑であったため、この曲が非公式な応援歌として使用されていた。
- 2007年に放映されたフジテレビの深夜番組「環境野郎Dチーム」のエンディング曲として、平井理央アナウンサーによるの替え歌「クリーンクリーン」が歌われていた。
- 美少女ゲームのグリーングリーンの名はこの歌を意識してつけられたもので[2]、小説版にグリーングリーンの歌を題材にした作品がある。
- Jリーグの柏レイソルの応援歌「レッツゴー柏」はグリーングリーンが原曲(前奏のトランペットとヴォーカルとではキーが大きく変わるのが特徴)。日本代表のサポーターも使用している他、流通経済大学付属柏高等学校サッカー部も地元の柏レイソルにあやかって応援歌に使用している。
- 2007年12月1日に常磐線牛久駅1番線の発車メロディとして採用。
- 有川浩による小説『塩の街』(電撃文庫刊)の「Scene-3.この世に生きる喜び そして悲しみのことを」がこの曲を中心として展開されている。
- プロ野球・横浜ベイスターズに所属していたライアン・グリン投手の応援歌は姓にちなんでグリーングリーンの替え歌となっていた(大洋[注 1]およびロッテ時代の高橋雅裕も同曲を使用していた)。なおグリンの綴りはGreenでなくGlynnである。
- 浜名湖競艇場の締め切り5分前を知らせる音楽として採用されている。
- BCリーグの富山サンダーバーズも応援歌に使用している。
- 2010年の1月から、嵐出演の麒麟麦酒『淡麗グリーンラベル』のCMで起用。
脚注[編集]
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注釈[編集]
- ↑ 後身の横浜時代は別の曲だった。
出典[編集]
- ↑ 『シリーズ・インタヴュー 音楽を語ろう』教育芸術社、2005年、ISBN 4877882073。([1])
- ↑ 書籍ISBN 4044246025 P.286