ガドリニウム

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ユウロピウム - ガドリニウム - テルビウム
Gd
Cm  
 
 
Gd-TableImage.png
一般特性
名称, 記号, 番号ガドリニウム, Gd, 64
元素の分類ランタノイド
, 周期, ブロック3, 6 , f
密度, 硬度7901 kg/m3, no data
銀白色
Gadolinium.jpg
原子特性
原子量157.25(3) u
原子半径(計算値)188 (233) pm
共有結合半径no data
WDF半径no data
電子配置[Xe]6s25d14f7
電子殻2, 8, 18, 25, 9, 2
酸化数酸化物3(中度塩基性酸化物
結晶構造六方最密充填構造
物理特性
固体(強磁性
融点1585 K
(1312 、2394 °F)
沸点3523 K
(3273 ℃、5882 °F)
モル体積19.90 ×10-3 m3/mol
気化熱359.4 kJ/mol
融解熱10.05 kJ/mol
蒸気圧24400 Pa (1585 K)
音の伝わる速さ2680 m/s (293.15 K)
その他
クラーク数0.0006 %
電気陰性度1.20 (ポーリング
比熱容量230 J/(kg*K)
導電率0.736 ×106 S m−1
熱伝導率10.6 W/(m*K)
第1イオン化エネルギー593.4 kJ/mol
第2イオン化エネルギー1170 kJ/mol
第3イオン化エネルギー1990 kJ/mol
第4イオン化エネルギー4250 kJ/mol
(比較的)安定同素体
同位体NA半減期DMDE MeVDP
152Gd0.20%1.08×1014 α2.205148Sm
154Gd2.18%中性子90個で安定。
155Gd14.80%中性子91個で安定。
156Gd20.47%中性子92個で安定。
157Gd15.65%中性子93個で安定。
158Gd 24.84% 中性子94個で安定。
160Gd21.86%1.3×1021β-β- 160Dy

ガドリニウム(Gadolinium):原子番号64の元素元素記号Gd希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。

性質[編集]

銀白色(白色)の金属。常温、常圧で安定な結晶構造は、六方最密充填構造 (HCP)。比重は、7.9、融点は 1312℃、沸点は約3000℃。水にゆっくりと溶け、には易溶。原子価は、3価。

ガドリニウムは、4f軌道(最大で14個の電子が詰まる)が、占有可能な電子数の半分にあたる7個の電子で占有されている。→合成スピン角運動量による磁気モーメントが最大となる(←フント則)。このことからガドリニウムは磁性材料やMRI検査用の造影剤に利用されている。

3価の陽イオンGd3+電子配置も、球対称である4f7を取るため、化合物中の原子価も無色の3価が唯一安定な状態となる。

室温以下で強磁性も示し、そのキュリー点は20℃ (293.2 K)である。

また、ガドリニウムは中性子吸収断面積が非常に大きいので、原子炉の制御材料などに使われる。

歴史[編集]

ジャン・マリニャック (J.C.G.de Marignac) が1880年に発見。語源は、ガドリニウムを分離した鉱石、イットリア鉱石の主成分イットリウムの発見者である、フィンランド鉱物学ヨハン・ガドリン(J.Gadolin, 1760~1852)から。

ガドリニウムの化合物[編集]

  • Gd2O3(酸化ガドリニウム、ガドリニアとも言う)
  • Gd3Ga5O12(ガドリニウムガリウムガーネット)

同位体[編集]

詳細は ガドリニウムの同位体 を参照

153Gdは、X線吸光光度分析法や骨粗鬆症のための骨密度測定等のX線源として用いられる。

1 元素周期表 18
1 H 2 13 14 15 16 17 He
2 Li Be B C N O F Ne
3 Na Mg 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 Al Si P S Cl Ar
4 K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
5 Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
6 Cs Ba * Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
7 Fr Ra ** Rf Db Sg Bh Hs Mt Ds Rg ...
* La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu
** Ac Th Pa U Np Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr