三千院ナギ
三千院 ナギ(三千院 凪、さんぜんいん なぎ)は、畑健二郎の漫画作品及びそれを原作とするアニメ『ハヤテのごとく!』に登場する架空の人物で、本作のヒロイン。アニメでの声優は釘宮理恵。
なお、当該作中登場人物の一人である西沢歩については、作中では主に「西沢さん」の呼称が用いられるが、本項では以下「歩」と表記する。
目次
プロフィール
経歴
三千院財閥の令嬢。「ナギ」という名前は、「この世のすべてをナギ倒せ」という願いをこめて母・紫子が名付けた[2]。公園でハヤテに誘拐されかけた際の言葉を愛の告白だと思い込んで[3]一目惚れし、その後ハヤテを執事として雇う。ナギ曰く、父親は物心つく前に、母親は1997年3月13日(5歳の時)に他界している。唯一の直系の血族は祖父・帝。咲夜は従姉。幼少時から様々な分野で英才教育を受けており、白皇学院の飛び級制度により13歳で高校1年生になり、そこでもトップクラスの成績を収めている。2年に進級時には、1年時と同様ハヤテと同じクラスになった(出席番号は11番、担任は雪路)。部活は剣道部(幽霊部員)と動画研究部に在籍している。8か国語を話すことが出来(日本より国外で生活していた時期が長かった)、カラオケで100点を出すほどの歌唱力を持っている。経済学にも精通しており、本人曰く「三千院家の遺産がなくても、WBSと株式市場があれば私がお金に困ることなどない」らしい[4]。現在では三千院家の遺産を単独相続する者として命を狙われる立場にある。両親もいないことから、寂しい幼少時代を送ってきた。
人物像
性格は非常に気が強く、後に執事となるハヤテを含む自身を誘拐した犯人全員にダメ出しをするほどである。負けず嫌いで、なかなか素直にお礼を言ったり謝ったりすることが出来ず、そのためか「天の邪鬼」や「ヒネくれている」という評価もされている。物語序盤にて、カッとなって屋敷から追い出してしまったハヤテを迎えに行った時も、言い出し難かったためか、目が隠れる程度のマスクを被り服装を変えただけの「変装」をし、「マスク・ザ・マネー」[5]と名乗ってハヤテの前に現れた。他方、いい意味で令嬢としてのプライドもあり、散々けなしたハヤテのコートを「三千院家の名が泣く」といって着続けたり、「主には仕えてくれる者を守る義務がある」という発言もしている。
また、その場の思いつきで行動する傾向があり、思いつきでハヤテに女物の服を着せて結果的に女装ハヤテを生んだことがある。ハヤテを酷く振り回すことも多いが、親の借金のせいで家も仕事もなくなり困っていた彼を住み込みの執事として雇って借金を肩代わりし、さらに学校に行きたがっていたハヤテを白皇学院に編入させて学費を代わりに出すなど、本当はとても優しい一面もある。また、地の性格には子どもっぽさや素直さが垣間見られる[6]。非常に寂しがりで一人で留守番した時や、マラソン大会の結果によりハヤテがクビになった際は、一時期ハヤテが屋敷を離れただけで強がりながらも涙ぐむシーンもあった。言葉遣いは男性的で女言葉はほとんど使わない。口癖は普段は「〜だぞ」や「〜なのだ」を多く使い[7]、怒ったときは「まったく!(ハヤテは)ほんとにまったく!」「うっさい!」「バーカバーカ!!」などを使う。
幼い頃から誘拐の危険に度々遭ったことから、引きこもり傾向が強く[8]、学校も不登校気味で登校しても授業をサボることも少なくない。自主的な外出の殆どが家出である。一日の大半を漫画とゲームで費やしたいと言っており、必殺技も「働いたら負けかなと思っている!!」[9]だったのだが、最近は自らアルバイトを志願するなど変化も見られる。白皇学院の教師に話をする時は敬語を使ったり、伊澄の服装で校則を気にするなど、基本的な対人マナーは持ち合わせており[10]、アルバイトの際にも接客はうまく出来ていた。
作中随一の三千院財閥の財力をバックに[11]金銭感覚が常人離れして億単位の金銭も平気で動かし、株取引で200億もの損失を出しても平然としていた[12]。一方、庶民レベルの経済観念や世間智には疎く、「1円単位でも大事だ」と言っている割には1円玉を知らなかった[13]。マリアたち同様に電車の存在を新幹線以外知らなかったり、駅の自動改札の正しい利用方法を知らなかった。美希や理沙と同じく高級レストランをファミレス呼ばわりする。
驚異的な洞察力を持ち、ハヤテが弁当を届けられなかった理由を聞く前に、雪路とヒナギクがハヤテと一緒にいるという状況だけで殆どのことを察している。好きなハヤテに対してはヤキモチ焼きで照れ屋な面があることから、ファンにツンデレと言われることが多い[14]。これについては、作者から直接は「ナギはツンデレである」という発言はないが、原作公式ガイドブックや『ゲーム第1弾』公式ガイドブックのキャラクター紹介ではナギの後ろには「ツンデレお嬢さま」と書かれている。また、ハヤテのごとく! Radio the combat butlerの中でもハヤテ役の白石涼子と釘宮が「ナギとヒナギクはツンデレである」と解釈出来る発言をしている。しかし、実際にはハヤテにべったりでクルーザー編ではデレデレしてしまうのを無理に止めようとした程であり、異論を唱えるファンもいる[15]。
本人はハヤテに出会うまで気づいていなかったが、体の柔らかさが人並み以上であるほかは極度の運動音痴で体力も著しく乏しく、当初50mを走っただけでへたばってしまうほどであった。ハヤテが少し鍛えたが、それでも500m走るのがやっと。その身体能力はスペラ○カーの主人公並みと称され、道力(どうりき)[16]は0.01。カナヅチでもある。しかし、ハヤテが浮気した(と思いこんだ)ときは鬼と化しハヤテを一撃で倒す。また、釣りはかなり苦手で、一人では釣竿さえ落としてしまうほどの有様である。こうした体力のなさや体の小ささからくる劣等感のため、常に不機嫌そうな顔になりがちである。それでいて、低い体力とは正反対に攻撃力だけは何故かとても高く、かなりの実力者であるハヤテや虎鉄を一撃で倒したことがある程。ハヤテをラケーテンフォルムのグラーフアイゼンで殴ったり、ハヤテにかかったヒナ人形の呪いの元凶である人形師ぜぺっどを睨みと脅しで消滅させたこともある。
家事の類は壊滅的に苦手で、何かしようとする度に部屋を派手に散らかしてしまうため、一人では留守番も出来ない。特に料理は殺人的に下手で、風邪をひいたハヤテにおかゆを作った際、「独自の味付け」と称して油や酢を入れようとし、しかも油と間違えて中性洗剤を入れたことまである。同年代の咲夜や伊澄が上手いのでかなりひがんでいる。料理下手の設定に関しては、作者は少年漫画のヒロインの王道だからと述べている[17]。
更に、重度の方向音痴で、一度迷子になれば普通の人の3倍のスピードで危険に巻き込まれる。幼少期の時のトラウマにより暗い所が苦手(詳しくは鷺ノ宮伊澄を参照)なので、夜は独りでは眠れず、マリアが毎晩添い寝している(マリアがいない時は伊澄やヒナギク、アニメ第37話では歩に添い寝をしてもらっている)。大雪の夜に停電したときもマリアについてもらい、さらにポータブルゲームで気を紛らわせている。また、カエルやお化け等の不気味なものも苦手。その他、食べ物の好き嫌いも多く、特に辛い物は極めて苦手である[18]。ハヤテはそれで成長が悪いのではと危惧している。ミルクティーを好んで飲む[19]。かなりの泣き虫でもある。
容姿
金髪と下の方で結んだツインテール、ツリ目が特徴。瞳は緑色[20]。13歳という年齢に対して身長はかなり小さく(他の本作に登場するナギと同年齢の人物も体格が小さい[21])、ボートで釣りをするときに落ちないようにと支えていたハヤテが「子猫を抱いてるみたいだ」と思うほどで、本人も背の低さがコンプレックスになっている。また、13歳なので然程気にする必要はないはずだが、本人は貧乳だということも気にしているようである。ただし、「(ヒナギクと)胸の厚みなら似たようなもんだ」とは述べている。毎朝牛乳を飲んでいるが一向に背も胸も成長しない。そのためハヤテや咲夜に「発育が悪い」と言われている。服装はミニスカとニーソックスの組み合わせが比較的多く、上半身は比較的色々な服を着る。初期ではお金持ちっぽい高級そうで露出もそこそこある衣装を着ていたが、最近ではカジュアルな服装を着ることが多い。その分、そういった服はカラーページの扉絵などでよく描かれる。また、原作では寝間着にネグリジェを着ていたが連載の途中からパジャマに変更されている。また、アニメではナギの寝間着は全てネグリジェに変更されている。
趣味
漫画・アニメ・ゲームが大好きで、非常に影響されやすく、様々なアニメグッズを持っている。時折漫画から人生哲学を得ることもあり、それを他人に説こうとすることもある。彼女自身も漫画を描く。(ナギの漫画については下記を参照)。伊澄の話は本来漫画のネタになりそうなものだが、ナギが闇を極端に恐れるため、伊澄は「それはダメ」と咲夜に対して断言している。ゲームは特にネットゲームが好きで、プ○ステ部屋、ド○キャス部屋などゲーム機それぞれに専用部屋があったり、ムシキング(コネで「使用許可が下りた」として伏せ字なし)の筐体を大人買いしたりしている[22]。また、美希、理沙からは新作のゲームが出たから欠席していることを見抜かれている。
ノートパソコン(VAIO)を使っているシーンも多く、海外に行ってまで部屋の中で使っていた[23]。am○zonで買い物をすることも多い。また2ちゃんねると思しき電子掲示板への書き込みもしている。オタク趣味から得た知識なのか、「遊ぶ」をいやらしい意味に解釈する少しマセた面もある。同人誌を欲しがったり、ギャルゲーを買っていると思わせる発言も見られる。ハヤテ曰く、乙女ロードに興味を持ち始め、SPにこっそり買いに行かせている。
対人関係
人見知りが激しく、あまり人と関わりたがらないため、人付き合いは下手。学校でも人の多い場所を嫌う。友達は多くはないが本人はあまり気にしていない。知人自体は多い[24]。現在仲のいい付き合いをしているのは咲夜、伊澄、ワタルくらい。生徒会3人娘とも動画研究部などで付き合いがあるが、敬語を使っていたりとまだ少し距離を取っている。それに対して、ヒナギクには憧れに似た感情を持っており、普通に話している。歩との関係は微妙なところだが、ハヤテが関わらなければ比較的良好。
他の人間への淡白さとは裏腹に、ハヤテに対しては強い恋心を持っていて、何度かハヤテにキスを試みて多くが未遂に終わっていた。だが、第7巻第11話で全裸を見られてしまいながらも頬にキスすることに成功。最初にハヤテにキスをした娘となる(最初のキスはハヤテに目隠しをした上でのキスで、目隠しがない状態でのキスは第15巻第10話が初となる)。この際には、さすがのハヤテもいつも子供扱いしているナギのことを異性として意識したような描写がある。後に下田の温泉で気絶していた時に再び全裸を見られてしまうが、前回とは状況が違ったこととハヤテの堂々とした態度が災いしてナギの怒りを買うことになった。初めて全裸を見られて以降のナギは釣りの最中にハヤテに胸を触られたり、下田旅行編では宇宙船で尻を触られたりと破廉恥な目に逢うことが多くなり、本人の反応もいやらしい雰囲気が出た。だが、ハヤテ自身はナギが「ちっちゃな子供だから」反応しないと述べている。
ハヤテとは少しでも長く一緒にいたいと思っており、ハヤテが他の女の子と関わることを嫌い、ハヤテがヒナギクにプレゼントしたり、彼女のために必殺技を覚えたいと言った際は嫉妬した。またこの傾向は女性に限らず、男性である康太郎やクラウスや虎鉄がハヤテにスキンシップを図ろうとしたときも警戒している。ヒナギクには憧れている一方で彼女がハヤテに好意を持っていることを感づいているため警戒している。歩には初対面の時から龍のオーラを出して警戒し、その時に彼女が対抗して出したハムスターのオーラからハムスター呼ばわりをしている。その後もハヤテを巡って何度も火花を散らしているが、下田に行く途中で迷子になったところを助けられ、更に殺し屋に暗殺されそうになった所を歩が自分の身を顧みず再度助けようとしてくれたことに対して感謝し、ハヤテの件は別として自分の名を呼び捨てにさせることで和解した[25]。
ハヤテの周りの人間にこれだけ嫉妬しているにもかかわらず、自分がハヤテに対して好意を抱いていることを直接ハヤテに告白したことはない。ただ、ハヤテに告白されたと勘違いした時に「わかったよ」と言っており、本人はその時にハヤテに自分も好きであると意思表示したつもりなのかもしれない。また、ハヤテに自分のことをどう思っているかを聞いたことはある。その時にハヤテは「(命の恩人だから)この世で一番大事な人ですよ」と答えている。ハヤテには無意識に胸や尻を掴まれたり全裸姿を見られたりしているが、ハヤテ自身はナギのことを恋愛対象ではなくまだ小さい子供として見ているので、そういった行為をほとんど自覚していない様子。ナギも一樹とデートしたのにハヤテが嫉妬してくれなかったり、天の声に「あまり女だと思われてないとか…」と言われ、そのことに気づいたこともあった。しかし、現在はハヤテがナギの母親にお墓の前で「まだ幼いですけど、お嬢さまは…僕が一生守っていきますから」と言ったのを聞いて、「ハヤテはプラトニックな奴で本当は自分のことが好きなんだ」と勘違いしている。ただし、二人の関係は些細な誤解の上に成り立つ危険なものである。ハヤテの誕生日には自分がアルバイトをして稼いだお金で腕時計をプレゼントすると約束をし、喫茶どんぐりでアルバイトをすることになった。
マリアはナギにとって母や姉、親友のような存在で、恋愛感情を除けば最もナギに近いところにいる人間といえる。二人が幼い時からの付き合いであり、単なる主人と使用人の関係を超えた深い絆を持っている。幼くして母紫子を失い、自分を守るといった人間もいなくなっている中、マリアも遠からず好きな人ができていなくなることを恐れている。他方、伊澄は遠回しにマリアがハヤテのことを好きになると大変なことになると予期しており、ハヤテ以外にも爆弾がある模様。マリアに対する疑惑もバレンタインに出たが、チョコを「自分用」なのだとナギは勘違いしすぐ消えた。ハヤテにも何度か釘を刺している。
本人は気付いていないが、実は幼少時代に一度ハヤテと出会っている。ただし、それは第4巻収録の番外編「RADICAL DREAMERS」でミコノス島に行った際にハヤテが過去(アニメ第52話では10年前[26])にタイムスリップしてしまい、そこで幼少時代のナギと出会ったものである。ハヤテはナギのスーパーインドアライフを直すために一緒に海に星空を見に行こうとして、幼少時のナギに本当に告白にしか取れないような言葉を掛け、幼少時のナギも顔を赤くしていた。さらに、幼少時のナギがマフィアに襲われた際には「過去でも未来でも!!僕がキミを守るから…!!」と宣誓もしている。しかし、海に来たところでハヤテは現代に戻ってしまった。ナギもその少年がハヤテだとは気付いていないが、その少年には今でも想いがあるようだ(その時の少年の顔は忘れている模様)。
アニメ
- 原作でもほとんど全ての話に登場しているが、アニメでは全話に登場し、全ての話で本編に絡んでいる。そのため、全ての話に出番はあっても本編に絡むことが少ない歩に羨ましがられている。
- アニメではナギの声優が釘宮であるということで、他作品で釘宮が担当したキャラのパロディをすることがある。そのため、元から原作にあったパロディの一部は、アニメでは釘宮を通じたパロディと化しているものがある。
- アニメの1・2期OPにて、原作では今のところ描かれていない、ナギがクリスマスパーティーを飛び出してハヤテがいた公園に行くまでの間のエピソードが少し描かれている。
- アニメでの学生番号は、9784091272713[27]。
- 原作中でははっきりと確認出来ないが、アニメ1期から3期のEDにおいて、最後のシーンで二度寝しており、アニメ本編でも「(こんな爽やかな朝は)二度寝だな」と言って二度寝をしてしまうほど二度寝好きになっている。しかし、4期EDでは二度寝をせずに朝日の差し込む窓を開けるようになった。原作では暗いところが嫌いだが、アニメでは1・2期の番組開始時の警告映像で部屋の明かりを消してテレビを見ているシーンがある(小説版第1弾によれば、暗い部屋でもアニメビデオ、DVDがあれば平気らしい)。
- 「マスク・ザ・マネー」[5]について作中では自分がナギであることを否定していたが、第3話のアバンタイトルではナギが「マスク・ザ・マネーに変身だ」と言っており、正体が自分であると自ら明かしている。
- 原作ではナギの携帯は登場するたびにほぼ毎回機種変更されているが、アニメでは同一機種を使い続けている。
- 第30話で温泉旅館で殺人現場を推理した時には、「たった一つの真実を見抜く、見た目はツンデレ頭脳はニート、その名は名探偵ナギ」と名乗っている。
ナギの漫画の登場人物とその関係者
ここでは作中でナギが描いている漫画の登場人物について記述する。ナギは漫画を読むことも描くことも趣味としているが、内容は非常に独創的で、本人はストーリー漫画と言っているが、伊澄以外にその理解者はなく、ハヤテは「絵日記」「不条理漫画」という感想を漏らしている。
『世紀末伝説 マジカル☆デストロイ』
『世紀末伝説 マジカル☆デストロイ』(せいきまつでんせつマジカルデストロイ)は、ナギによる執筆中の未完の漫画である。先輩はハヤテの、ブリトニーはマリアの心境として暗示しているとされる。他にストーリーの導入説明で、先輩の妻がナギ、息子がリィン・レジオスター(アニメではワタル)、悪い魔女が雪路に当てられている。プロフィールで「100話を越えたら」1週まるごとやると予告されていた。本当は畑自身第100話で16ページやるつもりだったが、「100話過ぎたら」の言葉のレトリックを言われ、計6ページに縮小された[28]。これは作中のネタにもなった。アニメ第17話のアバンタイトルでも、ナギは第17話を記念してこの漫画を30分間丸々やろうとしていたが、ハヤテに止められたためアバン冒頭で線画で30秒流れただけであった。また同第44話では、アバンタイトルでナギが歌う『マジカル☆デストロイ』OPを含めたアニメ映像が約30秒流れた上、本編でも『マジカル☆デストロイ』OP完全版アニメ映像が流れた(ボーカルは、男性であること以外不明)。 作者によれば「ナギの描いている漫画や絵柄が一番(初めて出版社に行った)当時の自分に近い」とのことである[29]。原作公式ガイドブックにアニメ化されたという設定の上で、アニメファーストシーズン分(第1話-第13話)のあらすじが右開き・横書きで掲載されている[30]。
- ブリトニー
- 声 - 釘宮理恵(ハヤテ代筆版では白石涼子)
- 『マジカル☆デストロイ』の主人公。一人称は「あっし」。絵柄はどう見ても男なのだが、何故か敬称は「ちゃん」の女の子。軽いツインテールで髪飾りで結んでいる。職業「ごく普通のりっぱなお花屋さん」。出身は魔法王国東中野3丁目。日本刀に形状が酷似した「マジカルステッキ」なる武器を愛用してるが、一度折れてしまった。必殺技は「マジカル全滅ビーム」。ケーキなどが非常に好きで、落ち武者大将軍による砂糖不足により、8次元の世界に旅を決意する。
- ブリトニーは想いを寄せている先輩の妻と親友だった。ブリトニーは先輩を、「妻子の元に戻ってしまうのを覚悟で元に戻すか」、「一緒に旅を続けるために元の姿に戻さず星のままにしておくか」で悩んでいる。その決断が描かれるタイミングで伊澄の漫画が挿入され、結局結果は分からずじまい(ナギもこの恋の結末は決めかねているらしい)。
- ハヤテの勝手な代筆では、セーラー服の少女「花の魔法少女ブリトニーちゃん」として描かれる。魔法少女だという事は秘密。花屋のアルバイト。店を燃やすほどドジ。何故かハヤテの画風は畑健二郎にとても似ているが、『ハヤテのごとく!』の画風とは多少違う。本来は知り合いの美少女漫画家に代筆を依頼するつもりだったが、断念し畑自身が描いた[28]。作中ではかなり酷評されていたが、読者人気投票ではハヤテの描いたものが一番人気であった。
- 三途ノ川(さんずのかわ)
- ブリトニーから先輩と呼ばれ想いを寄せられている。しかし、妻子持ちでブリトニーは想いは伝えられていない。悪い魔女に星の姿に変えられたため妻は病に、子供はネットゲームで不利になると回線切断する不良になってしまっている。
- 戦闘時にサポートキャラになっていたり、ブリトニーに「あまりなつかないでくれるか?」と言ったり、色々と謎が多い。
- ナギに「男はつれない態度に弱い」と激しく勘違いさせたキャラでもある(『吼えろペン』のパロディ)。
- 落ち武者大将軍(おちむしゃだいしょうぐん)
- 12次元から現れる。エアーズロックから出てきた無限アリ製造装置で人類を働きアリに変え、世界中の砂糖を集め世界征服を企む。それを見越して先物取引で砂糖を買い占め始める。
- 暗黒落ち武者(あんこくおちむしゃ)
- 落ち武者大将軍のツレ。作者曰く、「名前のモデルは、暗黒大将軍から」らしいが、どの作品の暗黒大将軍かは不明。
- 序盤の敵
- ブリトニーを追って日本海までやってきて、自ら「あんまり強くはないです!!序盤の敵なので!!」と宣言する敵。口の中でリスらしき者が操縦している。
- 子猫
- 羽が生えている。色は白と思われる。飛ぶ速さ時速23km。走る速さマッハ5。伊澄の筆による共作で登場する。2回登場するが同じ子猫であるかどうかは不明。因みに2回目は猫の頭部に人の下半身を持っていた。
- 兄沢命斗(アニメ店長)
- 声 - 関智一
- アニメ第44話で『マジカル☆デストロイ』のアニメ版を上映する前に流れたアニメイトとのタイアップCM(と言う設定。背景に池袋本店と思しきビルが映る。会社名は一部規制音がかけられたが、社名ロゴはそのまま出ている)に登場。テレビアニメとしては『らき☆すた』以来のゲスト出演である。また、同話ではその後のマリアの代筆によるハヤテの心境を説明するカットで登場している(この時の声は白石)。
幼少時代の漫画
8年前(5歳の頃)に書いた漫画の登場人物達。『マジカル☆デストロイ』との関係は不明。この漫画で伊澄と仲良くなった。
映画化の関係者
- 桜井P(声 - 阿澄佳奈)・古市P(声 - 佐藤利奈)・進行鈴木(声 - 福原香織)・アニメーター(声 - 儀武ゆう子)
- アニメ第44話に登場。本作のアニメーション制作を担当しているSynergySP(ナギたちがラーメン店の店員(声 - 加藤英美里)にアニメージョを提示した途端にスタジオに転送された。ただし生徒会3人娘は普通に入室した上に第35話でも1カットだけ訪れた)をモデルにした制作関係者。ナギの作品の映画化を最初は渋ったが、突然映画化に踏み切った。他作品のパロディのアニメーターも多数登場している。ちなみに全員女性である。
備考
- 現在第16巻まで販売されている『ハヤテのごとく!』単行本において、第8巻以外の全巻に表紙で登場し(第8巻では裏表紙に登場している)、また単行本カバー裏の漫画では全巻に登場しており、第14巻では通常作者代理を務めるオルムズト・ナジャの代わりに作者代理となった。また、「まんが家バックステージ」のトップに描かれている絵にも現在彼女が一番描かれている。
- 読切版の『ハヤテの如く』では、ナンパ2人組に助けられた後でハヤテから自分の誘拐を企んでいたことを暴露されていながら「そういう事を正直に話すから良いヤツなんだぞ」と言い、その上で好意を抱いていた。また、ナギ自身の口からハヤテの境遇をマリアに話している。しかし、読切版ではハヤテを執事として雇ったのがマリアであることもあってかハヤテは彼女に強く好意を抱いており、それに気付いたナギはハヤテに激しくヤキモチを妬いていた。
- 小説版第1弾ではナギのドッペルゲンガーが登場。宇宙船が落ちた下田温泉での効能で、引きこもりでなく学校や体育を好むようなナギの人格がドッペルゲンガーとして現れた。作品内では「偽ナギ」と呼ばれる。ナギ本人と入れ替わろうとするがハヤテに見抜かれ、伊澄に除霊(?)された。
- 当初はファン投票をしたらナギvsほか全部でもナギが勝つと言われる[31]ほどの圧倒的な大人気を誇ったが、第1回キャラクター人気投票では4位に甘んじた。しかし、2007年10月の「秋葉原エンタまつり2007」で開催された「ハヤテのごとく!キャラクター人気投票in秋葉原」においては、第1位に輝いた。ちなみに1000票以上の票が入ったのは1位のナギと2位のヒナギクのみであり、3位以下を大きく引き離している[32]。それにより、2008年3月21日発売のドラマCD3に新曲のキャラクターソングが収録された。その後、2008年4・5月の「ハヤテのごとく!キャラクター人気投票in大阪・日本橋」では2位となっている[33]。
- ナギはアニメ最萌トーナメント2007において準優勝という成績を残した。これは週刊少年漫画を原作とする作品のアニメキャラとしては初めてのことである。
以上で作品の核心的な内容についての記述は終わりです。
脚注
- ↑ 原作のみの設定。単行本巻末プロフィールや公式ガイドブックには1991年生まれとは記載されていないが、作中時間および誕生日から生まれた年が分かる。
- ↑ 第13巻巻頭おまけ漫画「名付けられた葉」より。
- ↑ アニメ第42話では彼女が原作を読む演出があったが気付いていない。
- ↑ 小説版第1弾では、三千院家の莫大な固定資産税を株式トレードでひねり出すほどの能力がある。また、アニメ第36話でも同様の話があった。
- ↑ 5.0 5.1 ハヤテが学館組にさらわれた時にナギが変装をして助けに行った姿。原作の時から上記のようなバレバレの変装であったが、ハヤテがおかしなマスクを着けて助けに来てくれたと言われて彼女の怒りを買い、さらにアニメではそのマスクが外れてしまうというオチまで付いた。アニメでは「愛と勇気とお金と権力と、あと友情・努力・勝利とかの戦士」という設定になっており、さらに、「月に代わって、お仕置きよ!」を元にした「お金に代わって、お仕置きよ!」(ポーズまで一緒)の口上まである。
- ↑ マラソン大会の際にサングラスをかけただけのヒーロー紛いの変装のマリアとサキを全く疑わず、信用している。ハヤテにサインを貰うのを忘れたと言う等ヒーロー系も好きな模様。
- ↑ ナギ役の釘宮は、『「〜だぞ」や「〜なのだ」が言いにくい』と言っている。「ハヤテのごとく! Radio the combat butler #23」より。
- ↑ 自称「インドア派」で、引きこもりと言われると怒る。
- ↑ これはニートの男性があるテレビ番組でのインタビューにてした発言が元ネタ。作中では、ナギがニートに近い存在であることがよくネタにされる。
- ↑ 他にも雪路に対しては「先生」と言ったり、アニメ第38話では理事長に敬語を使っているシーンがある。
- ↑ 美希のクレジットカードの限度額は108万円だが、ナギは3000万円の屋形車をカードで一括払い購入している。アニメ第40話ではブラックカードを上回る限度額なしの「ダイヤモンドパールカード」を所持していた。
- ↑ アニメ第38話より。
- ↑ 第2巻巻頭おまけ漫画「1円を笑う者は1円に泣かない」より。
- ↑ アニメの声優が近年ツンデレキャラを演じることの多い釘宮であるため、アニメになってからはさらに言われるようになった。なお、作者は釘宮が声を当てることを最初から希望していた。
- ↑ ナギがツンデレと見られるのはツインテールや釣り目、ややぶっきらぼうな言葉使い、声優が釘宮であるといったツンデレキャラの「記号」を多く備えているからで、それらを無視すれば実際にはあまりツンデレの条件には当てはまらないとの見方もある。
- ↑ 単行本では「どうりょく」になっている。
- ↑ バックステージVol.17 2005年2月9日。ただし、アニメ第31話ではマリアの指導をうけてそれなりのものを作り、同第51話でもおいしくも不味くもない水準のものを作っていた。
- ↑ 第1巻の巻末プロフィールより。
- ↑ 原作でもハヤテがナギにミルクティーを用意するシーンが複数ある。
- ↑ 原作は色の濃淡が統一されていないが、アニメは「ライトグリーン」で統一されている。
- ↑ 平成16年度学校保健統計調査速報 調査結果の概要 平成16年度の13歳、即ち原作でのナギたちと同世代の女子は平均身長155cm、平均体重48kg
- ↑ 本来、ムシキングの筐体は業者や店舗向けにリースのみで供給されており、全ての筐体がセガの所有物ということになっているため、個人で所有することは不可能である(仮に筐体を所有したとしてもセガからカードを売って貰えない)。
- ↑ 第4巻収録の番外編「RADICAL DREAMERS」より。
- ↑ ただし小説版第1弾では友達は少ないと暴露された。
- ↑ アニメ第37話では別の理由で和解している。同第50話のウルトラクイズ大会ではデコボコながらも息のあった面を見せた。
- ↑ 週刊少年サンデー2008年17号「サンデーアニメスタジアム」より。
- ↑ 第1巻の書籍JANコード(ISBN 978-4-09-127271-3)
- ↑ 28.0 28.1 バックステージVol.101 2006年10月18日
- ↑ バックステージVol.145 2007年8月22日
- ↑ その原作公式ガイドブックは、カバー裏面が帯まで一体に印刷された『マジカル☆デストロイ』のロ○ンアルバムとなっている。
- ↑ バックステージVol.113 2007年1月10日
- ↑ ハヤテのごとく! 公式サイト内の最終結果発表
- ↑ ハヤテのごとく! 公式サイト内の最終結果発表
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