ジャポルノ

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ジャポルノ (Japorn) は、ジャパニーズポルノ(Japanese Porn) の略。アメリカヨーロッパなどポルノが合法とされる海外マーケットへ日本のハードコアアダルトビデオを紹介する際に、メディアフリークシティ編集部ブルー・スリー編集長が、いわゆる一般のソフトコアなアダルトビデオや裏ビデオと明確に区別するために作ったのが「ジャポルノ」という言葉の由来。

背景

現在の日本のアダルトビデオは、モザイク処理がされており、局部が見えないようになっている。そのため、ハードコアなアダルトビデオ(モザイク無しのアダルトビデオ)を見たい場合は、海外旅行をしたついでに洋モノのハードコアアダルトビデオを買って海外旅行土産として持ち帰ったり、新宿歌舞伎町などで違法ポルノを買うという方法しかなかった。しかし、インターネットの普及に伴い、新たなマーケットが確立された。ポルノ製作会社が海外に拠点を設け、女優から監督ら全スタッフを集めて海外で撮影し、海外マーケットで販売。インターネットを通じて逆輸入するという方法で、ハードコアなアダルトビデオを楽しむという方法が急速に広まった。

ジャポルノの歴史

1996年頃からアメリカ西海岸地区にてXonair,AVEntertainmentsなどのオンラインアダルトDVDショップが開店し、インターネットを通じていわゆる日本のアダルトビデオのオンライン販売を開始した。

当初はアメリカ国内及び海外の外国人や日系企業の駐在員らが購入する場として定着していたが、それがロサンゼルスニューヨークを中心とする若者達の間でも口コミで広まり、アメリカ国内でも認知されるようになった。これらのオンラインショップはアメリカ国内の企業であり、アメリカ国内にあるサーバーに無修正画像があるかぎり、日本の猥褻物図画陳列罪に抵触するものではないため、日本の法律とは無関係に運営されてきた。一部のショップは、「無修正DVD」「海外無修正DVD」といった表現を用いたりもしていた。しかし、実際のところ「アメリカ国内にある日本の無修正アダルトビデオ販売サイト」というのは、アメリカ国内ではラリー・フリント氏のHUSTLER社などをはじめとする古くからのアメリカのポルノ業界と同じ位置づけにあるため、厳密には「アメリカで販売されるポルノ」の中の「アジアもの」の中の「ジャパニーズ」の作品であった。

一方、XonairとAVEntertainmentsの二大サイトが支配していたこの業界の勢力図は2000年、メディアフリークシティの登場により大きく変わることになる。それまでの既存の裏ビデオショップサイトが、英語と日本語の入り交ざったごく一部のハードコアアダルトビデオマニアを対象にしていたのに対し、メディアフリークシティは、ごく一般の人々を対象に親近感のあるデザインと読みやすく楽しめる内容、斬新な企画で新商品を紹介する手法で瞬く間に人気を集め、業界のトップにのし上がった。

また、時を同じくして、後に一世を風靡するKOKESHIというスタジオが登場する。KOKESHIは日本人だけではなく、アメリカ、ヨーロッパを対象として制作されて、海外マーケットで初めて受け入れられた日本のアダルトビデオであった。メディアフリークシティ編集部ブルー・スリー編集長が、このKOKESHIを他のいわゆる裏ビデオと明確に区別するために作ったのが[ジャポルノ]という言葉であり、AMORZ Entertainmentが、KOKESHIを2005年1月にラスベガスで行われたAVN Adult Expoに参加した際もKOKESHIを"Japorn"として紹介している。

海外進出する日本のAV女優たち

こうして現在では無修正ポルノ販売サイトが、新たにプロダクション機能を持ち、独自のジャパニーズポルノを製作し、そのマーケットを海外に広げ、アメリカ国内やドイツスペインイタリアオーストラリアといったポルノ文化の盛んな地域で人気を博している。それらは、日本国内で売られる所謂粗悪な違法コピーである裏DVDと区別され、ジャポルノと総称されている。現在では、多くのプロダクションが海外進出を目指して目まぐるしい競争を展開しており、日本のアダルト業界の海外進出、S級と呼ばれる超人気AV女優たちの海外に舞台を移しての活躍が目覚しくなっている。

日本が世界に誇るもうひとつの文化

これは、『攻殻機動隊』『エヴァンゲリオン』『ガンダム』『ドラゴンボール』シリーズなどのジャパニメーションや、深作欣二監督の映画『バトル・ロワイヤル』、クエンティン・タランティーノ監督による映画『キル・ビル』シリーズやトム・クルーズ渡辺謙真田広之小雪の競演で話題になった映画『ラストサムライ』などに端を発するここ数年の世界的なジャパンブームにおける日本人女性の世界的な露出に起因する当然のなりゆきであるとも言える。そのような日本文化に夢中になる世界中の若者達にとって、日本のAV女優は、キル・ビルの栗山千明や、エヴァンゲリオンの綾波レイなどのキャラクターと自然と重なるのであろう。

こうした一連の背景から、主にKOKESHI COWGIRL、MANDALA、スカイハイ、レッドホット、カミカゼガールズ、ツバキハウス社、オリエンタルドリーム社、JSPOT社、アメリカやヨーロッパなどの海外向けに撮りおろされた無修正の日本のアダルトビデオの総称を「ジャポルノ」と呼ぶ。また、AMORZ Entertainmentによる『バイブルブラック』シリーズやDISICPLINEシリーズなどのアダルトアニメの成功により、DISCIPLINE『聖アルカディア学園の女たち』やKISAKU THE LECTとして海外でも知られる『鬼作』シリーズなどの日本のアダルトアニメも、ジャポルノに含まれるようになっている。

主なジャポルノ作品

月丘うさぎ「卒業ウェディング」等