IHI
株式会社IHI(アイ・エイチ・アイ、IHI Corporation)は、1853年(嘉永6年)水戸藩主徳川斉昭が隅田川河口の石川島に建設した造船所に端を発する重工業を主体とする製造会社である。旧社名は石川島播磨重工業株式会社(いしかわじまはりまじゅうこうぎょう)。2007年7月1日より、従来略称として用いてきたIHIを正式社名に変更した(「H」はハリマ(Harima)ではなくヘヴィーインダストリーズ。
元来独立系の企業だが、旧石川島重工業の社長だった土光敏夫が、三井系の電機メーカーである東芝の再建に関わって以来東芝と密接な関係にあるため、三井グループを構成する二木会(社長会)・三井業際研究所(二木会直轄のシンクタンク)・綱町三井倶楽部(三井系の会員制クラブ)及び月曜会(三井グループ各社の役員間の相互親睦と情報交換を目的とする会合)に加盟している。一方、旧石川島重工業と旧第一銀行とのつながりから、メインバンクはみずほコーポレート銀行であり、IHIは旧第一勧銀グループにも属しているといえる。
コーポレートスローガンは「Explore the Engineering Edge」。
沿革
旧石川島重工業
- 1853年(嘉永6年) - 江戸幕府が水戸藩に命じ江戸隅田川河口の石川島(現在の東京都中央区佃二丁目)に造船所を創業。西洋式軍艦「旭日丸」「千代田形」などを建造。
- 1876年 - 平野富二に払い下げられる。
- 1877年 - 民間造船所として日本初の蒸気船「通運丸」を建造。
- 1889年 - 有限責任石川島造船所設立。
- 1893年 - 東京石川島造船所株式會社に改組・商号変更。
- 1896年 - 国産1号火力発電設備(交流発電機)を東京電燈へ引渡し。翌年から浅草火力発電所で稼働開始。
- 1911年 - 東京中央停車場(現東京駅)の鉄骨を製作、組立。
- 1918年 - 第一次世界大戦での船舶特需により莫大な利益を得、これを自動車分野に投資し、英国ウーズレー・モーター・カンパニーとライセンス提携を結ぶ。提携は1927年まで継続。以降はブランド名を「スミダ」とするが車両自体はウーズレーのままであった。自動車部門は1929年、石川島自動車製造所(現いすゞ自動車)として独立。
- 1924年 - 石川島飛行機製作所を設立(現立飛企業)。
- 1945年 - 石川島重工業株式會社に商号変更。日本初のジェットエンジン「ネ-20」を製作。
旧播磨造船所
- 1907年 - 播磨船渠株式會社設立。兵庫県相生村(現在の相生市)に船渠建設開始。
- 1909年 - 播磨船渠が解散。同年に起きた建設中の事故により船渠が崩壊し、出資者が事業意欲を失った事が原因とされる。
- 1911年 - 播磨船渠合名會社を設立。旧社の事業を引き継ぐ。
- 1912年 - 船渠完成。播磨造船株式會社に改組・商号変更。
- 1916年 - 株式會社播磨造船所(第一次)に商号変更。
- 1918年 - 帝國汽船株式會社と合併。鳥羽造船所と共に同社の造船部となる。
- 1921年 - 帝國汽船、造船部を株式会社神戸製鋼所に営業譲渡。神戸製鋼所造船部となる。
- 1929年 - 株式會社播磨造船所(第二次)、神戸製鋼所から分離設立。この時、造船部傘下の鳥羽電機製作所(現シンフォニア テクノロジー)は、神戸製鋼所に残る。
旧呉造船所
- 1945年 - 株式會社播磨造船所、旧呉海軍工廠跡に呉船渠開設。
- 1952年 - 米ナショナル・バルクキャリア (NBC)、旧呉海軍工廠跡に呉造船部開設。
- 1954年 - 呉造船所、播磨造船所から分離設立。
- 1958年 - 世界初の10万トン級タンカー「ユニバース・アポロ」就航。
- 1962年 - NBCから同社呉造船部の営業譲渡を受ける。
石川島播磨重工業・IHI
- 1960年 - 石川島重工業株式會社と株式會社播磨造船所が合併し、石川島播磨重工業株式会社となる。
- 1966年 - 世界初の20万トン級タンカー「出光丸」就航。
- 1968年 - 石川島播磨重工業株式会社、株式會社呉造船所を合併。
- 1975年 - 当時世界最大のタンカー(約48万トン)「日精丸」就航。
- 2000年 - 川崎重工業・三井造船と官公庁船分野を除く船舶・海洋事業の業務提携を締結。日産自動車から宇宙航空事業・防衛事業を譲受(現IHIエアロスペース)。
- 2002年 - 臨海地区開発の影響で東京第1工場(豊洲)を閉鎖。事業は横浜第3工場に移管。船舶・海洋事業をアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドに分社化。
- 2003年 - 新潟鐵工所から原動機事業(新潟原動機)、運搬機事業(現新潟トランシス)を譲受。
- 2006年 - アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドを完全子会社化。本社を千代田区大手町二丁目から江東区豊洲三丁目に移転。
- 2007年 - 橋梁工事をめぐる談合事件をうけ、国土交通省より建設業法に基づき45日間の業務停止命令を受ける。社名を株式会社IHI(英文社名:IHI Corporation)に変更。 2007年3月期の有価証券報告書が上場廃止基準である虚偽記載に当たる可能性があり、東証監理ポストに指定される。
- 2008年 - 2月9日付で監理ポストの指定から特設注意市場銘柄の指定へ変更。
- 2009年 - 5月12日付で特設注意市場銘柄の指定解除。
夢の戦闘機(2011年10月)
「我々の要求がのめなければ、日本にはエンジンを供給しない」
20年前、航空自衛隊の次期戦闘機(FSX)の開発を巡る日米交渉で、米側担当者はそう強く主張し、日米で共同開発することが決まった。実用に堪えるエンジンを造れない日本の足元を見透かした言葉で、それは今も、開発の現場に「FSXのトラウマ」として根強く残っている。
そのトラウマに挑む2人の男がいる。
IHIで先進技術実証機のエンジン開発に取り組む池山正隆(49)と井上靖浩(45)だ。1991年、当時の防衛庁から「圧縮機などエンジンの構成要素の研究」を受注したのを機に、戦闘機エンジンの開発に着手した。軽量小型で大きな推力という厳しい条件に加え、燃焼時のエンジン内部はセ氏2000度近くにまで達するため、耐熱性を考慮し、ニッケルやチタンなど部品は20種を超す金属を使い分けなければならない。しかも加工にはミクロの精度が求められる。
すでに十数回に上る燃焼試験を終え、実証機に載せるエンジン「XF5-1」は、機体の形に合わせた微調整を残すだけとなった。小さなエンジンで大きな出力を示す推力重量比は8点台に達し、7点代後半のF15やF16戦闘機のエンジンの数値を上回った。「米国との技術力とは20年以上の差があったが、かなり縮まってきた」と池山は言う。
終戦から52年まで、米国は日本に航空機開発の一切を禁じた。解禁後、ジェット機の開発競争に立ち遅れた航空機産業は、「空白の7年」で生じた欧米との技術力の差を埋めようと必死になった。IHIも社内ファンドを取り崩して開発を進めてきた。戦闘機のエンジンを造りたくて入社した井上だが、「超音速巡航が可能なF22戦闘機のエンジンを造れと言われても、それは無理」と話す。
官民一体で多くのエンジン開発を繰り返してきた欧州、F22のエンジンだけでも1兆円を超す国費を投じた米国とは、研究開発に対する国の考え方が違いすぎるからだ。
「それでも戦闘機のエンジン開発を続けなければ、故障機の修理も出来なくなる」と2人は口をそろえる。
だが、実証機エンジンに続く開発の道筋は、見えない。
「このままでは日本の技術は途絶えてしまう。エンジニアや熟練工を維持することなどできない」池山は開発現場の空洞化に警鐘を鳴らした。
製品
総合重工という業態から、取扱製品は多岐に渡る。詳しくは同社ウェブサイト内の製品案内を参照。同業他社と比べると、日頃から目に触れるような一般民生品や耐久消費財が少ない。
大きくは5つの事業セグメントに分かれる。主力工場は次の通り。
- 船舶・海洋事業
- アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(下記参照・横浜、浦賀、呉)、
- アイ・エイチ・アイ アムテック(相生)
- 航空・宇宙事業[1]
- 機械事業
- 物流・鉄構事業
- エネルギー・プラント事業
- 横浜第一工場、相生工場(兵庫県相生市)
- その他の事業
船舶・海洋製品
船舶・海洋製品については、2002年に分社化したアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドが担当している。
商船・海洋製品
- 超細長双胴船 Ocean Arrow
- クルーズ客船
- ぱしふぃっくびいなす - 1998年竣工
- フェリー
- フェリーしらかば - 1994年竣工
- タンカー
- 橘丸 - 1921年竣工。日本初の本格的近代タンカー。
- 出光丸 - 1966年竣工
- ユニヴァース・アイルランド - 1968年竣工
- 日石丸 - 1971年竣工
- グロブティック・トーキョー - 1973年竣工
- 日精丸 - 1975年竣工
- バルクキャリア(ばら積み貨物船)
- コンテナ船
- NYK アルテア - 1994年竣工
- ワンピース ゴーイングメリー号 - 石川島造船化工機製の遊覧船を改修したもの(プレスリリース)。
艦艇
戦前の日本海軍への受注は小艦艇が主だった。戦後は輸出向けに建造されたことはないため、納入先は海上自衛隊のみである。
東京石川島造船所(戦前)
明治初期に数隻建造したのみで軍艦建造から離れたが、大正期になり駆逐艦建造で復帰した。
播磨造船所(戦前)
石川島播磨(東京)
- やまぎり型練習艦
- 練習艦 VT-3516 「あさぎり」 (2番艦)
- むらさめ型護衛艦
- こんごう型護衛艦
- ミサイル護衛艦 DDG-176 「ちょうかい」 (4番艦)
- とわだ型補給艦
- 補給艦 AOE-423 「ときわ」 (2番艦)
- あさぎり型護衛艦
- はつゆき型護衛艦
- しらね型護衛艦
- はるな型護衛艦
- ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-142 「ひえい」 (2番艦)
- ちくご型護衛艦
- 護衛艦 DE-216 「あやせ」 (2番艦) 1996年除籍
アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(横浜)
- 19500トン型護衛艦
- 22DDH
- ひゅうが型護衛艦
- たかなみ型護衛艦
官公庁船
航空・宇宙
ジェットエンジン
航空の分野において、IHIはジェットエンジン製造を専業とし、初の国産ターボ・ジェットエンジン「ネ20」は同社の製品である。国内におけるジェットエンジンのシェアは60%を超え、トップである。
国産
ライセンス生産
- ターボジェット
- 高バイパス比ターボファン
- CF34(GE社製、ボンバルディアCRJ-700/900・エンブラエルERJ170/175/190/195搭載)
- GE90(GE社製、ボーイング777-200ER/300ER/300LR搭載)
- 低バイパス比ターボファン
- TF40(ロールス・ロイス・チュルボメカ製、F-1/T-2搭載)
- F100(プラット・アンド・ホイットニー製、F-15J/DJ搭載)
- F110(GE社製、F-2A/B搭載)
- ターボプロップ
- ターボシャフト
- T58(GE製、HSS-2/2A/2B搭載)
- T700(GE社製、SH-60J/K・UH-60J/JA搭載)
宇宙
宇宙事業は100%子会社のIHIエアロスペースがその多くを担っている。
機械事業
- 高炉
- 製鋼炉
- 熱処理炉
- 圧延設備
- 製管設備
- 精製仕上設備
- 機械プレス
- 圧縮機
- 送風機
- ポンプ
- 製紙・パルプ機械
- ゴム・プラスチック加工機械
- 蒸気タービン
- 歯車装置
- 汎用圧縮機
- 過給機
- 分離機
- 鋳鍛造品
物流・鉄構事業
- ローダー
- アンローダー
- スタッカー
- リクレーマ
- クライミングクレーン
- 自動倉庫
- 物流システム
- 橋梁
- 駐車装置
- タワーパーキング
- 鉄骨
- 水門
- シールド掘進機
- シールド工法にてトンネルを掘削する機械
- セグメント自動組立
- コンクリート製品
- プレストレストコンクリート製品
- 鉄道車両
- 案内軌条式鉄道車両
- 制震装置/免震床
- 除雪機械
エネルギー・プラント
- 事業用ボイラ
- 産業用ボイラ
- 舶用ボイラ
- 排煙脱硫装置/排煙脱硝装置
- 原子力機器
- 太陽エネルギー利用プラント
- 石炭液化ガス化プラント
- 石油精製プラント
- 石油化学プラント
- 大型風力発電設備
- セメントプラント
- 医薬プラント
- 海水淡水化装置
- LNGタンク/LPGタンク
- 原油タンク
- 水処理装置
- 廃棄物処理装置
- ガスタービン/ガスエンジン
その他
- ディーゼルエンジン
- 土木・建設機械
- 農業機械
- この他、1980年代のF1において、ホンダ製のターボエンジンのタービンにIHI製のタービンが使用されている。
- 東宝映画『連合艦隊』(1981年8月8日公開)の特撮シーン撮影用・戦艦大和縮尺1/20モデル(船体はIHIクラフト製で、艦橋や煙突、砲塔やマストなどの上部構造物は東宝美術、ならびに、東宝特殊美術(現:東宝映像美術)で製作。完成は1981年1月20日。水冷ディーゼルエンジン搭載。船体内部に3人が搭乗し、速力6ノットでの自力航行が可能。また、火薬を使用して、46cm3連装主砲の発射シーンの再現も可能 。撮影終了後、東京・お台場の船の科学館の玄関脇に屋外展示されていたが、2004年12月、台風並みに発達した暴風雨により破損し、解体処分となった)。
関連会社
2007年に行った会社名変更に合わせ、子会社も従来の「石川島~」より「IHI~」に名称を改めてきている。また本店住所、出資比率もあわせて記載する。
- 株式会社IHIインフラシステム - 大阪市堺市堺区
- 株式会社IHIインフラ建設 - 東京都江東区東陽、2011年に「イスミック」より改名、IHIインフラシステム出資100%
- IHI運搬機械株式会社 - 東京都中央区明石町、東証2部
- 株式会社IHI環境エンジニアリング - 東京都江東区木場、100%
- 株式会社IHI知多・E&M - 愛知県知多市北浜町、70%
- IHI建機株式会社 - 神奈川県横浜市金沢区昭和町、100%
- IHI建機東京販売株式会社 - 東京都千代田区神田須田町、IHI建機出資100%
- 株式会社IHIスター - 北海道千歳市上長都、100%、2008年に「スター農機」より改称
- 株式会社IHI造船化工機 - 東京都江東区新砂、東証2部、96%
- 株式会社IHIロジスティック - 東京都江東区豊洲、100%
- 株式会社IHIフォイトペーパーテクノロジー - 東京都中央区八重洲、51%
- 株式会社IHI汎用ボイラ - 東京都江東区深川、100%
- 株式会社IHI検査計測 - 東京都品川区大井、100%
- 高嶋技研株式会社 - 福井県あわら市瓜生、IHI検査計測出資100%
- IHIプラント建設株式会社 - 東京都江東区豊洲、100%
- 株式会社IHIキャスティングス - 東京都昭島市拝島町、100%、「石川島精密鋳造」より改名
- 株式会社IHIジェットサービス - 東京都昭島市拝島町、100%、主としてガスタービン発電プラント・艦艇用ガスタービンのメンテナンス業務
- 株式会社IHIマスターメタル - 兵庫県相生市相生(IHI相生事業所内)、100%
- 株式会社IHIエアロスペース - 東京都江東区豊洲、100%
- 株式会社IHIエアロスペースエンジニアリング - 群馬県富岡市藤木、IHIエアロスペース出資100%
- 株式会社IHIプラントエンジニアリング - 東京都江東区豊洲、100%
- 株式会社IHI技術教習所 - 神奈川県綾瀬市小園、100%
- 株式会社IHIテクノソリューションズ - 神奈川県横浜市磯子区新中原町(IHI横浜事業所内)、100%
- 株式会社IHI機械システム - 神奈川県横浜市磯子区新中原町、100%、旧(株)石川島岩国製作所・旧石川島産業機械(株)の事業統合して設立
- 株式会社IHI回転機械 - 東京都江東区東雲、100%、旧石川島汎用機サービス(株)、旧石川島風水力サービス(株)及び旧石川島汎用機(株)の事業統合して設立
- IHI精機株式会社 - 滋賀県大津市真野、IHI回転機械出資100%
- 株式会社IHI物流 - 神奈川県横浜市磯子区新中原町(IHI横浜事業所内)、100%
- 株式会社IHIターボ - 東京都江東区豊洲、100%、旧石川島汎用機械(株)・旧石川島汎用機サービス(株)の事業統合して設立
- 株式会社IHIシバウラ - 長野県松本市石芝、91%、ヤンマー農機(2009年2月21日をもって解散。それ以降はヤンマー(株)が受け持つ)と農業機械販売部門を業務提携、2007年に石川島芝浦機械(株)より改称
- 株式会社IHIシバウラテック - 長野県松本市南原、IHIシバウラ出資100%
- 株式会社IHIトレーディング - 東京都中央区八重洲、100%
- 株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド - 東京都港区海岸、100%、IHIの船舶海洋事業全てと住友重機械工業の艦艇事業を統合、アイ・エイチ・アイ・エスエーテックの事業をIHIと共に分割吸収
- 株式会社アイ・エイチ・アイ・マリン - 東京都港区海岸、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資100%
- 株式会社アイ・エイチ・アイ・アムテック - 兵庫県相生市相生(IHI相生事業所内)、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資100%
- 株式会社アイ・エイチ・アイ 呉マリンコンストラクション - 広島県呉市昭和町(IHI呉第一工場内)、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資100%
- IHI ENGINEERING MARINE VIETNAM LTD. - 32 Tran Phu Str, Hai Phong City, Vietnam、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資100%
- 株式会社アイ・イー・エム - 東京都港区海岸、IHI、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資
- シンコウ・エスビーエー株式会社 - 佐賀県西松浦郡西有田町曲川乙、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド出資
- 下記3社は、旧新潟鐵工所(経営破綻)の事業を引き継ぐために設立。
- 株式会社ディーゼル ユナイテッド - 東京都千代田区、100%
- 株式会社IHIエスキューブ - 東京都中央区、IHI、伊藤忠テクノソリューションズ、IHIビジネスサポート出資
- SJCIHI(北京)環保科技有限公司 - 中華人民共和国北京市、IHIエスキューブとSJCシステムソリューション株式会社との合弁会社
- 江蘇石川島増圧器有限公司 - 中国江蘇省江陰市周荘鎮、45%、江陰通用動力機械有限公司との合弁会社。三井物産オートモーティブ、五十鈴中国、三井物産(中国)も出資
- IHI Charging Systems International GmbH - ドイツ・ハイデルベルク市、51%、ダイムラーとの合弁会社
- 石川島運搬機械エンジニアリング株式会社 - 東京都大田区大森北
- 石川島建材工業株式会社 - 東京都千代田区有楽町、東証2部
- 関東セグメント株式会社 - 茨城県行方市
- 西日本設計株式会社 - 広島県呉市光町(IHI呉新宮工場内)
- リブコンエンジニアリング株式会社 - 東京都千代田区有楽町
- IHIメタルテック株式会社 - 東京都港区新橋
- 株式会社アイメック - 神奈川県横浜市磯子区新中原町(IHI横浜事業所内)
- 技研テクノロジー株式会社 - 秋田県由利本荘市石脇字山ノ神
- ターボ システムズ ユナイテッド株式会社 - 東京都墨田区錦糸
- 株式会社NAP - 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富
- 株式会社日本ヘイズ - 愛知県丹羽郡大口町秋田
- 青森プラント株式会社 - 青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字野附
- 寿鉄工株式会社 - 兵庫県相生市
- 豊洲エネルギーサービス株式会社 - 東京都江東区豊洲
- 名古屋プラスチック・ハンドリング株式会社 - 愛知県名古屋市港区昭和町
- 金町浄水場エネルギーサービス株式会社 - 東京都江東区豊洲
- 株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング - 東京都新宿区百人町
- 株式会社IHIビジネスサポート - 東京都中央区八重洲
- 株式会社IHI西播磨サービス - 兵庫県相生市那波南本町
- 近畿イシコ株式会社 - 大阪府門真市深田町
- 株式会社三越 - 富山県富山市下冨居
- 千葉倉庫株式会社 - 千葉県千葉市中央区出洲港
- 東京湾土地株式会社 - 東京都江東区新砂
- 西播開発株式会社 - 兵庫県相生市那波野
- 株式会社ニッシン - 長野県上伊那郡辰野町
影響力
幕末以来150年を超える歴史を誇り、重機・造船などの重工業において、日本を代表する名門企業の一つである。日本の工業技術をリードしてきた企業の一つであり、国鉄(現在のJR)東京駅の丸の内側本屋建設(1914年開業)、永野治による日本初のターボ・ジェットエンジン開発(1945年完成、第二次世界大戦での日本敗北の直前)、日本国内最大の大型海水淡水化装置建設(1967年、長崎県外海町(現長崎市)池島)、東京湾アクアライン工事用シールド掘進機納入(1997年)、明石海峡大橋のケーソンやタワー(主塔)の建設(1998年開通)など、その業績は数多く存在する。
そのため、同社のトップは政財界において大きな発言力を持ち、社外においても様々な場面で重用されてきた。最近では同社相談役の伊藤源嗣が日本経済団体連合会(日本経団連)の評議員会副議長を務めていた(就任時は社長、2003年~2007年)。1980年代に中曽根康弘首相が進めた行政改革においては、その基本方針をまとめた第二次臨時行政調査会の会長を同社出身の土光敏夫(当時は経団連(当時)会長)が務め、その主要政策として実行された日本電信電話公社の民営化では真藤恒が同公社の最後の総裁、及び日本電信電話株式会社(NTT)の初代社長としてその移行を実現させた。また、稲葉興作は1993年~2001年に日本商工会議所の会頭であった。
一方、名門であるが故に、日本企業の持つ構造的な問題点を抱えているとも指摘できる。その一つとして、各種公共事業における談合に同社が積極的に関与しているという疑惑が持たれており、2005年に発覚した橋梁談合事件では法人としての同社と個人としての同社元社員が起訴された。
提供番組
現在
- 2011年5月現在、同社の提供する番組はない。
過去
- がっちりマンデー!!(TBS)
- 世界まる見え!テレビ特捜部(日本テレビ)
- どちら様も!!笑ってヨロシク(日本テレビ)
- 東京商工会議所企画協力番組(TOKYO MX)
- 東京新発見
- トップの素顔
- 囲碁プロアマ熱血対決