「根岸駅 (神奈川県)」の版間の差分
(相違点なし)
|
2014年7月17日 (木) 09:20時点における最新版
根岸駅(ねぎしえき)は、神奈川県横浜市磯子区東町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・神奈川臨海鉄道の駅である。
JRの根岸線と、神奈川臨海鉄道の貨物線である本牧線が乗り入れている。
只見線の根岸駅と区別するため、みどりの窓口で購入する当駅発着の乗車券には「(岸)根岸」と印字される(特定都区市内制度適用となるものを除く)。
目次
歴史[編集]
駅名の由来となった根岸は、東町の旧地名である中根岸町からのものである。
- 1964年(昭和39年)5月19日 - 国鉄根岸線 桜木町駅 - 磯子駅間の開通時に開業。
- 1964年(昭和39年)6月1日 - 高島線全通に伴い貨物取り扱いを開始。
- 1969年(昭和44年)10月1日 - 神奈川臨海鉄道本牧線が本牧埠頭駅まで開通。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、国鉄の駅はJR東日本・JR貨物の駅となる。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
- 2011年(平成23年)3月18日 - 東日本大震災被災に伴い不通となった東北本線・常磐線の代替として、タキ38000により当駅を発地として往路基準で4月19日までの32日間、新潟・青森経由、盛岡貨物ターミナルへの迂回燃料輸送を実施。
駅構造[編集]
島式ホーム1面2線を有する地上駅。それ以外にもJR貨物の貨物列車が使用するホームのない着発線2本(下1・2番線)やそれにつながる専用線との授受線5本(授受3 - 7番線)がホーム南側に敷設されている。本牧線の到着線及び出発線は駅構内の東側(横浜本牧駅寄り)に位置している。
駅舎は構内北側にあり、ホームとは跨線橋でつながっている。直営駅で、みどりの窓口(営業時間6:00 - 21:00)、自動券売機、自動改札機、自動精算機がある。
駅構内店舗は、改札を出て左手(南側)すぐのNEWDAYS根岸店と、改札内、改札を入って左手(北側)すぐのレッツキヨスク根岸1号店がある。かつてはホーム上横浜方でレッツキヨスク根岸2号店が営業を行っていたが2006年5月31日で閉店し、翌2007年1月に撤去された。
この他、神奈川臨海鉄道根岸駅輸送本部が駅南側の磯子寄りに設けられている。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■根岸線 | 下り | 磯子・洋光台・大船方面 | |
2 | ■根岸線 | 上り | 横浜・東京・大宮方面 | |
■横浜線 | - | 新横浜・町田・八王子方面 | 朝晩のみ運転 |
貨物取り扱い[編集]
JX日鉱日石エネルギー専用線[編集]
当駅南側には、日本最大規模の製油所であるJX日鉱日石エネルギーの根岸製油所が存在する。この製油所へ専用線が敷設されており、当駅構内は同所にて精製された石油製品を輸送するタンク車が留置されている。当駅の車扱貨物取扱量は日本国内1位(2008年度)[1]で、タンク車の出荷数量は国内最大である。旅客ホームに隣接する着発線・授受線と専用線の仕分線・荷役線との間で頻繁にタンク車の入れ換えが行われている。専用線の総数は34本、最大収容貨車数は375両で、22ヶ所の積込口を備えた荷役線が2本ある。
専用線内の編成の入れ換えは日新が担当し、同社所有の入換用機関車(スイッチャー)NDD56形とD50形[2]が使用される。また、専用線内の奥ではスイッチャーにより編成が組成される。専用線を除く駅構内の入れ換え作業は、首都圏近郊の他の貨物駅と同様に神奈川臨海鉄道が行っている。
貨物の輸送先[編集]
タンク車は、主に以下の駅へと発送されている。当駅から直接着駅へ運ぶ列車の他、中継駅を経て別列車に継走されて着駅へ運ばれる貨車も存在する。
- 中央本線 - 八王子駅、竜王駅
- 篠ノ井線 - 村井駅(南松本で別列車へ駅継送)、南松本駅
- しなの鉄道線 - 坂城駅
- 高崎線 - 倉賀野駅(一部川崎貨物駅回りで継送)、岡部駅
- 東北本線 - 宇都宮貨物ターミナル駅
- 東海道貨物線 - 川崎貨物駅(川崎車両所での交番検査を行う空車の貨車及び川崎貨物駅中継となる貨車[3])
- 神奈川臨海鉄道浮島線 - 浮島町駅(川崎貨物駅で別列車へ継送。日本石油輸送浮島メンテナンスセンターでのタンク体検修を行う空車の貨車のみ。)
発送先はJX日鉱日石エネルギーや日本オイルターミナルの内陸油槽所で、輸送品目はガソリン・軽油・A重油・C重油・灯油の5種類である。一部の列車はタキ1000形式貨車のみで組成された最高速度95km/hの高速貨物列車で、主にEH200形電気機関車の牽引により石油の速達輸送が行われている。現在、当駅を発着する貨物列車の編成は石油列車で最大28両、コンテナ列車で最大20両となっている。
利用状況[編集]
JR東日本[編集]
2013年度の一日平均乗車人員は20,998人であった。近年の推移は下表の通り。
年度 | 一日平均 乗車人員[4] |
---|---|
1998年 | 20,731 |
1999年 | 20,352 |
2000年 | 20,202 |
2001年 | 20,182 |
2002年 | 20,029 |
2003年 | 20,104 |
2004年 | 20,096 |
2005年 | 19,828 |
2006年 | 20,201 |
2007年 | 20,681 |
2008年 | 20,830 |
2009年 | 20,665 |
2010年 | 20,594 |
2011年 | 20,188 |
JR貨物[編集]
2009年度の年間貨物取扱量は、発送2,281,633トン、到着210,940トンであった。近年の年間発着トン数は下表の通り。
年度 | 年間貨物取扱量[5] | |
---|---|---|
発送(トン) | 到着(トン) | |
1998年 | 2,275,037 | 222,868 |
1999年 | 2,473,782 | 240,761 |
2000年 | 2,661,654 | 256,311 |
2001年 | 2,578,607 | 244,626 |
2002年 | 2,809,927 | 265,135 |
2003年 | 2,814,896 | 264,565 |
2004年 | 3,074,405 | 289,142 |
2005年 | 3,042,638 | 285,893 |
2006年 | 2,790,397 | 264,670 |
2007年 | 2,638,710 | 249,505 |
2008年 | 2,247,864 | 208,485 |
2009年 | 2,281,633 | 210,940 |
2010年 | ||
2011年 |
駅周辺[編集]
海側には工業地帯、山側には住宅地が広がる。駅前広場にはバスなどが発着し、それを囲むようにしてマンションなどが林立しているが、1980年頃までは空き地が目立っていた。
- JX日鉱日石エネルギー 根岸製油所
- 東急ストア 根岸店(ミスタードーナツを併設)
- 根岸森林公園(旧・横浜競馬場)
- トヨタレンタリース 横浜根岸駅前店
- 横浜プールセンター(通称「マンモスプール」)
- 衛生看護専門学校(駅前校舎は閉鎖され、当駅より山手駅側に歩いてすぐの旧日赤病院隣に移転)
- 横浜市立根岸中学校
- 横浜市立根岸小学校
- 根岸駅前郵便局
- 首都高速湾岸線
- 米軍根岸住宅
- 横浜学園高等学校
- マクドナルド 根岸駅前店
路線バス[編集]
- 横浜市営バス
整備計画[編集]
2000年1月、運輸省(当時)内の運輸政策審議会答申第18号で、2015年までに横浜環状鉄道の整備に着手することが答申された。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ↑ 2009年8月11日付交通新聞
- ↑ かつては2両配置されていたが、1両が太平洋セメントに譲渡されて秩父鉄道影森駅の三輪鉱業所専用線で入れ換えに使用されている。
- ↑ 当駅常備のタンク車の走行機器の検査は川崎車両所が担当している。川崎貨物行第5160列車が交番検査を行うタンク車の輸送列車として指定されている。レールマガジン2008年7月号付録P10参照。
- ↑ 横浜市統計ポータル(鉄道) http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/index2.html#3
- ↑ 横浜市統計ポータル(運輸) http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/index2.html#46