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2016年8月9日 (火) 03:54時点における最新版
魔法使い(まほうつかい)とは、魔法、妖術、幻術、呪術などを使う者たちの総称である。民話、神話にしばしば登場し、幻想文学、ゲーム等でも素材として用いられる。以下は架空世界についての記述である。歴史上の魔法使いについては、魔術師を参照。
語義[編集]
日本語の魔法使いという語は、英語でいうところのWizard、Witch、Sorcerer、Warlockなど様々な意味を含んでおり、厳密に定義することは難しい。一般的な訳語としては、Wizard=魔術師、Witch=魔女(しばしば女性に使われるものの、元来は性別を分けない。例:witchcraft=(一般に)魔術、Witch-king of Angmar=アングマールの魔王。ファンタジー小説の登場人物で男性)、Sorcerer(フランス語『魔女の鉄槌』では妖術師の意味sorcierが起源。この女性形Sorcièreは後に魔女を意味することになった。男性の魔女、魔法使い・魔術師はSorcier)=文化人類学でいう妖術師、Warlock=(男性)魔術師をあてるが、英語の意味するニュアンスと日本語の訳語の意味するニュアンスには、かなりのずれがある。
魔法使いのうちでも、とくに賢明で思慮深く、魔法を正しいことのために使う者を「魔術師」(ウィザード)といい、「賢者」(ワイズマン)と同義であるとする作品もある。また日本語に翻訳した作品によっては訳者独自の訳語をたて、独立して自らの意思で魔法を使う者や導師的立場の者を「魔導師」、王侯などの命令で魔法を使う者や修行中の者を「魔導士」「魔道士」(団精二の訳語)というように表記を使い分けているものもある。
民話や創作での描かれ方[編集]
魔法使いは、主人公の援助者として、あるいは敵対者として民話や童話にしばしば登場する。特定の名前は与えられていない事が多い。シンデレラでは、典型的な主人公を援助する役割として、ヘンゼルとグレーテルでは、典型的な敵役として登場している。元型としては前者はオールドワイズマン(老賢者)やトリックスター、後者はグレートマザー(太母)があてはまる。白雪姫や眠りの森の美女などのように、敵としても味方としても物語に登場する話も数多い。人魚姫のように、敵とも味方とも付かない役割を演じることもあるが、いずれにせよ人知を超えた力をもつため、物語の転換地点で大きな役割を果たすことが多い。
魔法使いは魔法が使える以外に、豊富な知識を蓄えているとされるのが一般的である。また正邪のどちらか、または両方の知識に通じており、これは登場人物としての性格と関連する。その知識は天文学、言語学、薬学、本草学、錬金術、数学、文学、政治などさまざまである。アーサー王の宮廷魔術師として召し抱えられたマーリンのような魔法使いもいる。フィンランドのカレワラにも多くの魔法を使うものが姿を見せる。
ファンタジー(幻想文学)等の架空世界の設定では、魔法使いは非力であるとされることが多い。これには、魔法の習得には膨大な時間が必要となるため、高名な魔法使いは結果として必然的に年老いているという考え方や、また学究的な人物は身体的修練に時間を割いていないといった説明がなされている。しかしながら、魔法使いであると同時に剣を手にしても戦いも得意とする魔法戦士という例外も多く、例えばベルガリアード物語に登場するベルガリオンやドラゴンクエストシリーズの勇者のように主人公になることもある。ゲームの場合ならば、万能のキャラクターを登場させてゲームバランスを崩すわけにいかないという現実的な理由から魔法使いを非力に設定することも多い。この場合魔法戦士、乃至は魔法剣士というキャラクターを認めるにせよ、強くなりすぎないように何らかの形で制限が加えられることが多い。主に魔法戦士、魔法剣士はいわゆる「器用貧乏」なキャラクターとして扱われる。
著名な架空の魔法使い[編集]
アニメ[編集]
アニメに登場する魔法使いは多い。特に日本では、魔法少女アニメとしてひとつのジャンルを形成する。魔法使いが多数登場する作品は主人公(魔法使いの場合のみ)、最主要人物のみを上げる。
- サリーちゃん(『魔法使いサリー』)
- アッコちゃん(『ひみつのアッコちゃん』)
- メグちゃん(『魔女っ子メグちゃん』)
などの魔法少女アニメは、前述の該当項目を参照のこと。
- 春風どれみ、藤原はづき、妹尾あいこ、瀬川おんぷ、飛鳥ももこ(『おジャ魔女どれみ』シリーズ) - 後に春風ぽっぷとハナちゃんも加わる。
- コメットさん(『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』) - 星から来たお手伝いさんという設定。
- 香山エミ(『魔法のスター マジカルエミ』)
- 鹿目まどか、暁美ほむら、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子(『魔法少女まどか☆マギカ』)
- キキ(『魔女の宅急便』)
- ククリ(『魔法陣グルグル』)
- サニー・ザ・マジシャン(『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』)
- チャチャ(『赤ずきんチャチャ』)
- 高町なのは、フェイト・テスタロッサ、八神はやて、キャロ・ル・ルシエ(『魔法少女リリカルなのは』シリーズ)
- 獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風(『魔法騎士レイアース』)
- 木之本桜、クロウ・リード(『カードキャプターさくら』)
- 姫宮アンシー(『少女革命ウテナ』)
- 湯婆婆、銭婆(『千と千尋の神隠し』)
- ハウル(『ハウルの動く城』)ヒーロー及び映画の2でエルサと共演した
- V-メイ(『魔動王グランゾート』)
- アルス(『魔法少女隊アルス』)
- 魔王、アクビ(『ハクション大魔王』)
- リリモニ(『リリパット王国』) - 本作は公称「CGアニメ」だが、初期は実写に合成され特撮作品に近い。
- プリティサミー、ピクシィミサ(『魔法少女プリティサミー』)
- パステルインク(『もえたん』)
特撮番組[編集]
- 魔女バンドーラ(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』) - 彗星ネメシスに封印された魔女。宇宙飛行士の手により開放されたらしい。
- コメットさん(『コメットさん』) - 『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』(上記を参照)と同様、星から来たお手伝いさんという設定。
- ボビン(『それ行け!カッチン』)
- マジレンジャー(『魔法戦隊マジレンジャー』)
- 魔女ベルバラ(『5年3組魔法組』)
- ぱいぱい(『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』)
- いぱねま(『魔法少女ちゅうかないぱねま!』)
- サマンサ・スティーヴンス(『奥さまは魔女』) - 松井ありさ。ダリア(日本版)。
映画[編集]
ゲーム[編集]
- ラブ、ベリー(『オシャレ魔女 ラブandベリー』)
- 霧雨魔理沙、アリス・マーガトロイド、パチュリー・ノーレッジなど(『東方Project』)
- アーチェ・クラインなど(『テイルズオブファンタジア』)
- 蒼崎青子他多数(『月姫』『MELTY BLOOD ReACT』)
- ウンディーネ、ボルカノなど(『ロマンシング・サガ3』)
- 安栖頼子(『アルカナハート』)
- カメック(『マリオシリーズ』)
- キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグなど(『Fate/stay night』) - 上記の蒼崎青子も含め両作品とも主人公らは設定上『魔法使い』ではない。
- カルーア(テキーラ)・マジョラム(『ギャラクシーエンジェルII』) - 彼女達は設定上『魔法使い』ではなく魔女と呼ばれている。
- ゼルダ(『ゼルダの伝説シリーズ』)
- バーバラなど(『ドラゴンクエストVI 幻の大地』)
- アリシア(『バレットウィッチ』)
- ビビ、黒のワルツシリーズ、ユウナなど(『ファイナルファンタジーシリーズ』)
- シィル・プライン、魔想志津香など(『Ranceシリーズ』)
- ルキア、レオンなど(『クイズマジックアカデミー』)- クイズゲームではあるが、登場人物がマジックアカデミーに入学し、魔術士を経て賢者を目指すという設定である。
マンガ[編集]
- ネギ・スプリングフィールド(『魔法先生ネギま!』)
- ダーク・シュナイダー(『バスタード!!』)
- ポップ、マトリフ(『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』)
- シールケ(『ベルセルク』)
- 壱原侑子(『xxxHOLiC』) - ただし、壱原侑子の場合魔術師の女という意味で「魔女」と名乗っていると思われる。
- ファイ・D・フローライト(『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』)
- ドロシー(『MÄR』)
- 菊池ユメ(『魔法遣いに大切なこと』)
- 王理(『超獣伝説ゲシュタルト』)
- シィエン・ベルモンド・ドゥ・ランディ(『ベルモンド Le VisiteuR』) - 魔術による非科学的な剣術を使用していた。
- 神條エブリ、神條マーニ、如月キサ(『カムカムエブリ』
- メデューサなど(『SOUL EATER』)
- ナツ・ドラグニル(『FAIRY TAIL』)
小説[編集]
- ガンダルフ(『ホビットの冒険』『指輪物語』)
- マーリン(『アーサー王伝説』)
- ゲド(『ゲド戦記』)
- ベルガラス、ポルガラ(『ベルガリアード物語』『マロリオン物語』)
- グリンダ、オズ大王(『オズの魔法使い』)
- ハリー・ポッター、アルバス・ダンブルドア等(『ハリー・ポッター』)
- エルリック(『エターナル・チャンピオンシリーズ』)
- レイストリン・マジェーレ、フィズバン(『ドラゴンランス』)
- ウォート、スレイン・スターシーカー(『ロードス島戦記』)
- リナ=インバース(『スレイヤーズ』)
- 水倉りすか(『新本格魔法少女りすか』)
- ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール他多数(『ゼロの使い魔』)
- タラ・ダンカン(『タラ・ダンカン』)
- トレント、ハンフリー、ビンク、ドオア(『魔法の国ザンス』)
- オーフェン、マジク・リンなど(『魔術士オーフェン』)- タイトルにあるように魔法使いというより魔術士と呼ばれている。
- 蒼崎橙子、黒桐鮮花、荒耶宗蓮、コルネリウス・アルバ(『空の境界』)- 作中では、魔法と魔術は明確な基準で分けらている。
- 一条京介、豊花兄妹(『バイトでウィザード』)- 厳密には、作中では魔法使いではなく光流脈矯正術者という設定用語がつけられているが、「魔法使い」や「魔女」とも呼ばれるシーンもある。
- 吉田レイナ(『マジカル少女レイナ』)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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