「フォトモンタージュ」の版間の差分
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2007年6月3日 (日) 23:00時点における最新版
フォトモンタージュ(Photomontage)とは、写真を切り貼り、部分的な入れ替え、二重露光するなどにより合成して制作された作品。
写真だけでなく、絵画の一部や印刷された文字の一部を含んでいる場合も、写真がある程度含まれていればこう呼ばれる。また、写真は自分で撮影した作品ではなく、雑誌等からの切り抜きでも構わない。
概要[編集]
いわば、写真のコラージュであるから、フォトコラージュ(Photocollage)とも呼ばれる。「合成写真」と呼ばれることもある。「モンタージュ写真」という言葉もあるが、これは、通常、警察等により、事件の犯人捜索のために、既存の複数の写真を合成して、犯人に似せてつくられた顔写真を意味することが多い。
19世紀には、すでに写真を切り貼りした作品は散見されるが、系統的に制作したという意味では、一般には1910年代末から1920年代初頭にかけて、ドイツのベルリンにおいて、ダダに属するラウル・ハウスマンとジョン・ハートフィールドが、それぞれ独立してはじめたといわれる。戦前においては、意外性、批判性、幻想性などの観点から、主として、ダダの作家やシュルレアリスムの作家が、好んで制作した。
フォトモンタージュは、意識的に切り貼りや合成であることが一目瞭然であるようにされている作品(たとえば、ハンナ・ヘッヒの作品)がある一方で、エアブラシなどを用いて、切り貼りや合成であることが一見わからないようにしてある作品(たとえば、ジョン・ハートフィールドの作品)もある。近年では、コンピュータ処理により、実際に撮影されたものとまったく区別のつかないような作品も制作されている。
フォトモンタージュは、単なる美術作品である場合も多いが、社会批判・政治批判・体制批判(例えば、ハートフィールドの作品)、社会風刺、プロパガンダ(例えば、日本では第二次世界大戦中のFRONT、また、ソ連や中国などの社会主義諸国における政府主導の報道写真)、パロディ(例えば、マッド・アマノの作品など)等にも用いられ、現在においては、特に、広告用の作品などで、一般的な手法となっている。
日本におけるフォトモンタージュ[編集]
日本において、フォトモンタージュ作品を制作した美術家(写真家)としては、戦前では、中山岩太、小石清、平井輝七、花和銀吾、坂田稔、山本悍右、高橋渡、大久保好六、古川成俊、瑛九、永田一脩など、戦後では、木村恒久(作品例:1979年「都市はさわやかな朝をむかえる」(のち、パイオニアの広告でも使用された)、1980年「ツィゴイネルワイゼン」)などがいる。
残念ながら、日本においてはまとまった形でフォトモンタージュを紹介した展覧会はまだ少ない。関連性がある展覧会は次である。
- コラージュとフォトモンタージュ展(仮称)
フォトモンタージュの権利問題[編集]
フォトモンタージュにおいては、材料となる写真に存在する権利が問題になることがある。
米国においては、米国憲法修正第1条(いわゆる「言論の自由」条項)により、製作者の意志が、肖像権よりも優先されるとし、2002年4月17日に連邦最高裁によって、「コラージュを禁止することはパロディを認めないことであり、思想・言論の自由を侵すものである」「著作権法の引用に適合する」との判断が下された。アイドルと裸体を組み合わせる、いわゆるアイコラについても「裸体を描写した絵画と同類の創作物であり、コラージュの取締は憲法違反である」としている。
このため、現在では、アイドルのみならず、政治家などのコラージュが、大量に作成されている。 特に反戦を訴える人々により、アフガン戦争やイラク戦争の際に作成された、ブッシュ大統領と、オサマ・ビンラディンやサッダーム・フセインとのアナルセックスを描写したコラージュが有名である。
日本では、昭和天皇コラージュ訴訟事件の1審判決(1998年12月16日、富山地裁)で示されたように、表現の自由による肖像権侵害を無条件に認める考えは少なく、一定の要件を求めることが多い(上述判例では(1)本人の同意(2)公的存在の法理の2つを例として挙げている他、作成された作品の材料となった人物について名誉毀損など不利益がないかを検討している)。そのため、アメリカに比べて、表現の自由より肖像権を優先する傾向があるのではという指摘がある。
また、著作権侵害問題として、マッド・アマノと写真家 白川義員の間で争われたパロディ事件などがある。
インターネットで見られるフォトモンタージュ[編集]
インターネットでは様々なフォトモンタージュが流布されている。その代表的な物はアイドルコラージュ(アイコラ)であり、それは大量に公開されているが、他にも笑いを取ったり嫌がらせしたりする目的で作成された物もある。
例えば、俗称蓮コラ(はすコラ)という蓮の実(花托といわれる部分)を人体にコラージュした画像が挙げられる。精神的な不快感を催す「精神的ブラクラ」として使用された。日本で作成され、韓国などに伝搬した。作成者などは知られていないが、ふたば☆ちゃんねるの二次元裏板(通称虹裏)の住人(常連投稿者)が冗談半分で作成したとも言われている。惨殺死体画像や猥褻画像のような精神的ブラクラとは多少趣きが異なり、自らの身体に穴が開いているかのような、または皮膚に異物が出来たかのような、むず痒い不快感(悪寒や鳥肌)を催す。また、それに準ずるアスキーアートも2ちゃんねるなどに投稿され、削除依頼がしばしば行われる。因みに、その精神的ダメージの大きさから、韓国では逮捕者も出た要出典。人によっては、蜂の巣の水平断面や不定形の網目模様を顔部分に貼り付けたものでも同様の生理反応を催す事がある。
最初に投稿された女性の乳房に蓮の実をコラージュした画像が、どこかにリンクされ、瞬く間に電子掲示板全体に広まり、さらにその後数多くの亜種が作成された。現在では流行も去ったが、画像掲示板にアップされたり、リンクが貼られることもしばしばある。
画像が投稿できる掲示板においてもフォトモンタージュが散見されることがある。鉄道趣味に関する画像を扱う掲示板などでは、鉄道車両を対象としたフォトモンタージュが時折投稿されることがあり、「ウソ電」と呼ばれている。
参考文献[編集]
この節を書こうとした人は途中で寝てしまいました。後は適当に頑張って下さい。 |