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また[[女子高生]]などが制服のときに行うファッションとして、寒い屋外などで一時的にスカートの下に[[ジャージ]]を重ね穿きする、通称「はにわルック」もこの一種である。 | また[[女子高生]]などが制服のときに行うファッションとして、寒い屋外などで一時的にスカートの下に[[ジャージ]]を重ね穿きする、通称「はにわルック」もこの一種である。 | ||
− | [[2007年]]には『[[日刊ゲンダイ]]』に『街で目に付く若い女の超ヘンなファッション』としてミニスカートやショートパンツの下にレギンスやスパッツを合わせたファッションについて言及された<ref> | + | [[2007年]]には『[[日刊ゲンダイ]]』に『街で目に付く若い女の超ヘンなファッション』としてミニスカートやショートパンツの下にレギンスやスパッツを合わせたファッションについて言及された<ref>2007年6月26日号</ref>。 |
近年では、ズボン、特にジーンズなど厚めのボトムスで太く見えがちなヒップラインや下腹部に密着するクロッチラインを隠すための目的で、ズボンと合わせて着用することを前提として丈が非常に短い「ヒップカバースカート」と呼ばれるスカートも作られている。[[チュニック]]の丈が短めでヒップが覆いきれない場合にチュニックの下にさらに重ね着として、あるいはウエストのラインを強調する場合に細身のトップスおよびズボンと合わせて着用されることが多い。 | 近年では、ズボン、特にジーンズなど厚めのボトムスで太く見えがちなヒップラインや下腹部に密着するクロッチラインを隠すための目的で、ズボンと合わせて着用することを前提として丈が非常に短い「ヒップカバースカート」と呼ばれるスカートも作られている。[[チュニック]]の丈が短めでヒップが覆いきれない場合にチュニックの下にさらに重ね着として、あるいはウエストのラインを強調する場合に細身のトップスおよびズボンと合わせて着用されることが多い。 | ||
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2020年1月18日 (土) 10:31時点における最新版
この項目では、衣類(skirt)について説明しています。その他の用法については「スカート (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
スカート(英:skirt)は、腰より下を覆う筒状の衣服である。単に「スカート」と言うと女性用のスカートをさすことが多い。ズボンと異なり、筒が股の所で分かれておらず、両脚が1つの筒に包まれる(ただし、股の所で分かれているキュロットをスカートに入れることがある)。
テニスなどのスポーツで着られる短いスカートのようなものはスコートと呼ばれるが、語源はスカートと同じである。
目次
スカートの分類[編集]
長さによる分類[編集]
その丈により、ロングスカート、ミニスカート、ミディスカートに分けられる。スカートの長さの流行と景気の動向との関連などが取り上げられることもある。
ロングスカートは着用者の膝よりも丈が長くなるもので、総丈70cm以上あるものを呼ぶことが多い。ロングでも更に丈が長く、くるぶし以上のものはマキシスカートと呼ばれる。
ミニスカートは総丈が膝より上までのもので、総丈45cmから50cmのものが多い。更に丈の短いミニスカートはマイクロミニスカート(マイクロミニ)と呼ばれる。
総丈がちょうど膝程度の長さのものがミディスカート(ニーロングスカート、膝丈スカートなど)である。
- マイクロスカート(英:microskirt、別名:マイクロミニスカート)
- ちょうど尻を覆う程度の極端に短いスカート[1]。膝上20 cmから30 cmの太腿があらわになる丈のものを指す。股下ギリギリ丈のものは、ウルトラマイクロミニや超マイクロミニなどとよばれる。
- ミニスカート(英:mini skirt)
- ミディスカート(英:midi skirt)
- 膝が隠れるくらいの膝下丈のスカート。ミニスカートとマキシスカートの中間で、丈としては標準的な普通丈のものいう。呼び名は、1960年代末に少しずつ浸透し広まり、一般的な名称として受け入れられた[1]。
- ミモレ丈スカート(ミモレスカート)
- ふくらはぎの中間丈のスカート。ミモレ (mi-mollet) はフランス語である。
- マキシスカート(英:maxi skirt)
- 足首から床に届くほどのくるぶし丈のロングスカート。1960年代に流行したミニスカートに対抗するものとして誕生した。多くはたっぷりと広がるスカートで、ブーツと合わせることが多かった[1]。
着用法による分類[編集]
- ラップスカート(英:wrapped skirt、別名:巻きスカート)
- サスペンダースカート(英:suspender skirt、別名:吊りスカート)
- サロペットスカート(胸当てスカート)
- ジャンパースカート
- フープスカート(パニエスカート)
- 鯨の髭やプラスチックなどでできた張り骨で傘のように大きく広げたスカート。一般にロングスカートであり、ドレスの一部をなすことが多い。衛生的な便所が完成する以前の中世の欧州では、上流階級の女性は一般的にフープスカートを着用したまま立位で排尿していた。なお、このため当時は下腹部に密着する下着(パンティーなど)が着用される習慣はなかった。
- ロースラングスカート(英:low-slung skirt)
形状による分類[編集]
シルエットに特徴があるスカート[編集]
- タイトスカート(英:tight skirt)
- フレアスカート(英:flared skirt)
- バブルスカート(英:bubble skirt)
- トランペットスカート(英:trumpet skirt、別名:リリースカート〈英:lily skirt〉)
- ハイウエストスカート(英:high waistline skirt)
- 一般のスカートのウエストラインよりもさらに高い位置にウエストラインがあるスカート。腰位置を高く見せることで、脚を長く見せる効果が期待される。英語では、ハイ・ウエストライン・スカートという[4]。
- バルーンスカート(英:ballon skirt)
- バルーンは「風船・気球」の意味で、1960年代以降に登場した風船形のスカート。全体にボリュームの有るシルエットで、ギャザーを入れたウエストから膝までの部分が風船のような形になるように、裾をベルト状の布をつけて絞ったスカート[5]。流行によりロングからミニ丈まで様々なバリエーションがある。
- マーメイドスカート(マーメイドラインスカート〈英:mermaid line skirt〉)
- 人魚の下半身に似た形状からこう呼ばれる。ウエストからタイトスカートのように身体にそったまま、膝〜膝下あたりで裾に向かって人魚の尾ひれのように広がったシルエットのスカート。裾はフレアやプリーツ、ギャザーなどの形状になっている[1]。タイトスカートのパターンにフレアなデザインを複合したもの。女性らしいシルエットなので、ドレスなどに多用される。
- アンブレラスカート(英:umblella skirt、別名:パラソルスカート〈英:parasol skirt〉、パラシュートスカート英:parachute skirt〉))
- キュロットスカート
- Aライン・スカート(エーライン・スカート、英:A-line skirt)
- アルファベットのAの形のように末広がりの膝下丈のスカート。クリスチャン・ディオールが発表して以来、1960年代初めに流行した[6]。
- ホブルスカート(en:Hobble skirt)
- 裾を極端に絞って、腰と裾の間にギャザーを寄せたスカート。
縫製に特徴があるスカート[編集]
- ゴアードスカート(英:gored skirt)
- ティアードスカート
- ウエスト切り替えを用いているスカートの総称。多くはウエスト・裾と並行に一本~数本の段が入れられた切り替えを持つスカート。
- サーキュラースカート(英:circular skirt)
- プリーツスカート(英:pleated skirt)
- プリーツ(英:pleats、ひだ)を付けたスカート(オール・アラウンド・プリーティド・スカートの略)。プリーツの数は、1~全体のプリーツまで。プリーツ加工の種類によって、箱襞(ボックスプリーツ)スカート、車襞(ワンウェイプリーツ)スカート、前襞スカート、アコーディオンプリーツスカート、サンバースプリーツスカートなどに分類される。また、襞の位置によって、サイドプリーツ、バックプリーツなどと区分されることがある。
- ギャザースカート(英:gather skirt)
- 長方形に裁った布を縫い合わせて、ウエスト部を絞って縫い縮めたスカート[6]。ギャザーとは寄せる、集める、縮めるという意味。ウエスト部分を絞り、裾の部分がタップリとしているスカート。
- ヒップボーンスカート(別名:ヒップハンガースカート)
- 本来のウエスト位置よりも下、腰骨上にスカートの上端がフィットするようにデザインされているスカート[5]。ウエスト位置にウェストベルトを作らず、裏に見返しを縫い合わせて仕立てることが多い。丈の長短を問わず、ウェストのディテールで分類される。
素材による分類[編集]
- 羊毛
- 純毛、混紡、ウールサージ
- 綿
- デニム、コーデュロイ、別珍
- 麻
- 合繊
- ポリエステル、レーヨン、アクリルなど
- 皮革
- 豚革、牛革、ワニ革など
用途による分類[編集]
- 正装
- タイトスカート、フレアースカートなど
- 学校制服
- プリーツスカート、吊りスカート、ジャンパースカートなど
- 企業制服
- タイトスカート、ジャンパースカートなど
- 作業服
- サロペットスカートなど
- 運動着
- その他、衣装など
文化[編集]
ズボンを男性服の象徴とし、スカートを女性服の象徴とする観念は、中世から近世以後になって西洋で生まれた後天的な慣習にすぎない[7]。
民族衣装や西洋の服装にその反例(男性が着用するスカート類)が認められる[7]。
- スコットランドのキルト(kilt)[7]
- キルトはゲール族・ケルト族の歴史的スカートであり、スコットランド民族服の一つである。フォーマルな場で着られ、インフォーマルな場で着られることは少ない。
- ギリシャのフスタネーラ(英語ではファスタネラ、fustanella)[7]
- サロン(sarong)[7]
- ゴ
- ゴは、ブータン男性が着る膝まで長さのあるローブである。国民服として政府機関・学校・公的な場においては終日着用することが求められる。
西洋[編集]
西洋の服装では中世中期以前にはスカートの着用についての本質的な性差はみられなかった[7]。
ローマ時代の末期になると男性の服装では北方の衣装に由来するズボン形式が浸透し始めた[8]。一方、ロマネスク末期になると女性の服装では「ひも締め」を用いてウェストを細くする形式、男性の服装ではズボン形式が採用されるようになった[8]。この男性の衣装と女性の衣装の形式的な対称性は、ゴシック期からルネッサンス期を経て、近世になるにつれて明白になり、現代に至るまで影響を与えている[8]。
ゴシック期にはゴアード・スカートの一種である長い引き裾のスカートが出現している[8]。また、ルネッサンス期にはファーズィンゲール(farthingale)により大きく膨らませたような形式のスカートが出現した[8]。
日本[編集]
スカートをめぐる文化[編集]
以前の日本では女性のほとんどがスカートを着用し、成人女性の一般的服装として広く見られていた。1980年代以降、女性はスカートを穿くものだという固定観念が崩れた。
一方で男性で単にスカートが好きな場合であっても、女装とみなされてしまう可能性が高い、ただしドン・キホーテや通販などで仮装として売られているセーラー服やメイド服において男女兼用もしくは男性用コスチュームと明記されていることもあり、単なる遊びのための服装としては認められる可能性がある。
日本の若い人には、おしゃれの一環として寒くても「痩せ我慢」をしてスカートを穿くことを好む文化があるが、外国人には日本の若い女性が真冬でも素足にスカートを穿いているのは奇異に見えるようである。特に制服を採用している学校では依然スカートが主流であり、零下10度以下に冷え込む真冬の北海道でも、素足を剥き出しにしている女子高校生はしばしば見受けられる(防寒用にストッキングまたはタイツの着用を義務づけている学校もある)。しかし、近年はスカートではなくスラックスを採用(日本では北海道に少なくとも1校ある。厳寒対策目的による)、あるいはスラックスを選べるところも出てきている。
ダブルボトム[編集]
スカートは通常、パンティーやガードルの上か、ストッキング・タイツの上に穿く。つまり下着の上に直接穿くもので、防寒などの目的で下にショートパンツ・ブルマー・スパッツ等を穿く場合もスカートより丈の短いものが使用されてきたが、2000年以降より、スカート丈より長いレギンス(丈の長いスパッツ)・ズボン(スキニージーンズなど)などとの重ね着が広まっている。
また女子高生などが制服のときに行うファッションとして、寒い屋外などで一時的にスカートの下にジャージを重ね穿きする、通称「はにわルック」もこの一種である。
2007年には『日刊ゲンダイ』に『街で目に付く若い女の超ヘンなファッション』としてミニスカートやショートパンツの下にレギンスやスパッツを合わせたファッションについて言及された[9]。
近年では、ズボン、特にジーンズなど厚めのボトムスで太く見えがちなヒップラインや下腹部に密着するクロッチラインを隠すための目的で、ズボンと合わせて着用することを前提として丈が非常に短い「ヒップカバースカート」と呼ばれるスカートも作られている。チュニックの丈が短めでヒップが覆いきれない場合にチュニックの下にさらに重ね着として、あるいはウエストのラインを強調する場合に細身のトップスおよびズボンと合わせて着用されることが多い。
メンズ・スカート[編集]
ズボンの上から男性が身に着けるためのいわゆるメンズ・スカートと呼ばれるアクセサリーがある。
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 文化出版局編 1999 42
- ↑ 2.0 2.1 2.2 文化出版局編 1999 43
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 文化出版局編 1999 39
- ↑ 4.0 4.1 4.2 文化出版局編 1999 40
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 文化出版局編 1999 41
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 文化出版局編 1999 38
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 7.5 石山彰 編『日英仏独対照服飾辞典』ダヴィッド社、1972年、375頁
- ↑ 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 石山彰 編『日英仏独対照服飾辞典』ダヴィッド社、1972年、376頁
- ↑ 2007年6月26日号
参考文献[編集]
- 文化出版局編 (1999-03-31) 文化出版局編 大沼淳、荻村昭典、深井晃子(監修) [ ファッション辞典 ] 第1刷 文化出版局 1999-03-31