「埼玉大学」の版間の差分
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− | '''埼玉大学'''(さいたまだいがく、英称:Saitama University)は、[[日本]]の[[国立大学]]である。 | + | '''埼玉大学'''(さいたまだいがく、英称:Saitama University)は、[[埼玉県]][[さいたま市]]桜区下大久保255に本部を置く[[日本]]の[[国立大学]]である。[[1949年]]に設置された。[[大学の略称]]は埼大(さいだい)。 |
− | == | + | == 概観 == |
− | + | === 大学全体 === | |
+ | 埼玉大学は[[浦和高等学校 (旧制)|旧制浦和高等学校]]([[1921年|大正10年]]が起源の文科・理科からなる官立の旧制高等学校)、[[埼玉師範学校]]([[1873年|明治6年]]が起源)、[[埼玉青年師範学校]]([[1922年|大正11年]]が起源)の3校を統合して、[[1949年|昭和24年]]に[[新制大学|新制国立大学]]として設立された。現在では5学部(教養・教育・経済・理・工)、4大学院研究科(文化科学・教育学・経済科学・理工学)を有する[[単科大学と総合大学|総合大学]]である。 | ||
− | == | + | === 理念・基本方針 === |
− | + | 埼玉大学は以下の2つを理念・基本方針としている。 | |
+ | #市民社会の中核となるべき人材の育成 | ||
+ | #時代の要請に応える知識と技術の創出 | ||
− | == | + | === 教育および研究 === |
+ | 埼玉大学の教育は、以下の3つの原則を基礎としている。 | ||
+ | *深さ(Depth) 高度な専門性 | ||
+ | *広さ(Breadth) 幅広い知識と教養 | ||
+ | *相互関連性(Coherence) 諸領域の知識の体系的関連性 | ||
+ | 上記原則を達成するために「副専攻プログラム」や「テーマ教育プログラム」を実施している。また、[[2005年]]度から、英語スキル教育プログラムとしてCALL(Computer Assisted Language Learning)というコンピュータ支援言語学習システムによる授業を行い、[[国際コミュニケーション英語能力テスト|TOEIC]]の試験を3回(入学時・1年次末・2年次末)実施し、600点の到達を目標としている。 | ||
+ | |||
+ | == 沿革 == | ||
+ | === 年表 === | ||
+ | *[[1949年]] [[新制大学|新制]]埼玉大学設置。 | ||
+ | **[[浦和高等学校 (旧制)|旧制浦和高等学校]]を母体とする[[文理学部]]、[[埼玉師範学校]]・[[埼玉青年師範学校]]を母体とする[[教育学部]]の2学部。 | ||
+ | *[[1954年]] [[埼玉大学経済短期大学部|経済短期大学部]]開設。 | ||
+ | *[[1957年]] [[奥秩父]]自然科学研究所秩父山寮開所。 | ||
+ | *[[1963年]] 工学部設置。 | ||
+ | *[[1964年]] [[浦和市]]常盤地区、北浦和地区より現在の下大久保キャンパスに移転([[1969年]]まで)。 | ||
+ | *[[1965年]] 文理学部を教養学部、[[経済学部]]、理工学部に改組、工学部廃止、教育[[専攻科]]設置。 | ||
+ | *[[1967年]] 工学専攻科設置。 | ||
+ | *[[1969年]] 理学専攻科設置。 | ||
+ | *[[1972年]] 文理学部廃止。 | ||
+ | *[[1973年]] 工学専攻科廃止、大学院工学研究科設置。 | ||
+ | *[[1976年]] 理工学部を改組、[[理学部]]、[[工学部]]設置。 | ||
+ | *[[1977年]] 大学院文化科学研究科、政策科学研究科設置。 | ||
+ | *[[1978年]] 大学院理学研究科設置、理学専攻科廃止。 | ||
+ | *[[1984年]] 理工学部廃止。 | ||
+ | *[[1989年]] 大学院理工学研究科設置(博士前期課程、博士後期課程)。 | ||
+ | *[[1990年]] 大学院教育学研究科設置、教育専攻科廃止。 | ||
+ | *[[1991年]] 大学院理学研究科、大学院工学研究科廃止。 | ||
+ | *[[1992年]] 経済短期大学部を経済学部に合併。 | ||
+ | *[[1993年]] 大学院経済科学研究科設置。 | ||
+ | *[[1996年]] [[特殊教育]]特別専攻科設置、[[東京学芸大学|東京学芸大学連合学校教育学研究科]]に参画。 | ||
+ | *[[1997年]] 経済短期大学部廃止。 | ||
+ | *[[2001年]] 政策科学研究科を[[政策研究大学院大学]]に分離。 | ||
+ | *[[2002年]] 経済科学研究科に博士後期課程設置。 | ||
+ | *[[2003年]] 文化科学研究科に博士後期課程設置。 | ||
+ | *[[2004年]] [[国立大学法人法]]の規定により[[国立大学法人]]発足。 | ||
+ | *2004年 [[埼玉県]][[教育委員会]]、[[さいたま市]][[教育委員会]]と協定を結ぶ。 | ||
+ | *2004年 サッカー[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]の[[浦和レッドダイヤモンズ|浦和レッズ]]、[[大宮アルディージャ]]と協定を結ぶ。 | ||
+ | *[[2005年]] この年より新入生全員に[[国際コミュニケーション英語能力テスト|TOEIC]]試験を入学式当日に実施。英語能力を高める教育を目標とする。 | ||
+ | *2005年 浦和レッズ、大宮アルディージャとの協定に基づく、[[スポーツ]][[マネージメント]]概論(学生、一般を対象)が始まる。講師として、[[浦和レッドダイヤモンズ|浦和レッズ]]、[[大宮アルディージャ]]、[[サポーター]]クラブ、[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]関係者など。 | ||
+ | *[[2006年]] 大学会館がリニューアル、[[ローソン]]が一階にオープン。 | ||
+ | *2006年 大学院理工学研究科を大学院重点化により研究部と教育部に分離。理学部、工学部、大学院理工学研究科教員の所属が全て理工学研究科に配置換。 | ||
+ | *2006年 教育学部が教員養成系に特化。 | ||
+ | *[[2007年]] 特殊教育特別専攻科廃止。 | ||
+ | *[[2008年]] 工学部に環境共生学科を設置。 | ||
+ | |||
+ | == 基礎データ == | ||
+ | === キャンパスおよび所在地 === | ||
+ | ==== 大久保キャンパス ==== | ||
+ | *埼玉県さいたま市桜区下大久保255 | ||
+ | *最寄駅:[[南与野駅]]、[[北浦和駅]]、または[[志木駅]]、[[北朝霞駅]]よりバス、または南与野駅より徒歩約30分。 | ||
+ | *#北浦和駅西口~南与野駅北入口経由~埼玉大学行(北浦03)、南与野駅西口~埼玉大学行(南与01)([[国際興業バス西浦和営業所|国際興業バス]]・[[西武バス大宮営業所|西武バス]]) | ||
+ | *#志木駅東口~埼玉大学経由~南与野駅西口行(志03-3)、北朝霞駅~埼玉大学経由~南与野駅西口行(北朝02)(国際興業バス) | ||
+ | *#浦和駅~埼大裏~大久保[[浄水場]]行(浦13、浦桜13、浦桜13-3)(国際興業バス)、埼大裏下車 | ||
+ | *: | ||
+ | **[[京浜東北線]]、[[埼京線]]方面からの利用はほとんど北浦和線である。 | ||
+ | **雨天時は、南与野駅北入口からはバスが満員のため乗れないこともある。現在では南与野駅西口の駅前ロータリー完成に伴い南与野駅西口停留所が新設され、埼玉大学行き(経由含む)路線が1時間に1~3本程度運行されている。 | ||
+ | **志木線は、[[東武東上線]]沿線からの利用がほとんど。2006年にそれまでの停留所から大学正門[[ロータリー]]にバス停変更、志木-埼玉大学線も設けられた。1時間に1~2本程度の運行となっている。 | ||
+ | **バス停南与野駅北入口より大学まで2.1km、また、北浦和駅西口より大学まで3.5km。ただし、南与野駅から南与野駅北入口バス停までは少し離れている。 | ||
+ | **北朝霞線は2010年12月1日開設。武蔵野線からの通学に合わせた時間設定になっている。しかし本数が1日8往復のため、時刻に注意が必要である。 | ||
+ | |||
+ | ==== サテライトキャンパス ==== | ||
+ | *[[大宮ソニックシティ]]カレッジ | ||
+ | **[[埼玉県]]さいたま市[[大宮区]]桜木町1-7-5ソニックシティビル5階 | ||
+ | **最寄駅:[[大宮駅 (埼玉県)|大宮駅]] | ||
+ | *東京ステーションカレッジ | ||
+ | **[[東京都]][[中央区 (東京都)|中央区]]丸の内1-7-12 JR[[サピアタワー]]9階 | ||
+ | **最寄駅:[[東京駅]] | ||
+ | (2007年4月に移転) | ||
+ | |||
+ | === 象徴 === | ||
+ | ;スクールカラー | ||
+ | *埼玉大学のカレッジカラーは黄緑(ライトグリーン)である。 | ||
+ | *各学部ごとのカレッジカラーも存在し、例えば教育学部は[[緑]]、教養学部は[[赤]]、理学部は[[橙色]]、工学部は[[紫]]、などとなっている。 | ||
+ | ;校章 | ||
+ | 埼玉大学の校章は、旧高等学校の徽章に使われていた[[菊花紋章|菊の花]]と旧師範学校の制服のボタンなどに使われていた[[勾玉]]とをあしらったものである。以前から使用されていたものだが、1999年に正式に「学章」となった。 | ||
+ | ;シンボルマーク | ||
+ | 埼玉大学の[[シンボルマーク]]は、埼玉をローマ字表記したときの頭文字の[[S]]と埼玉の玉を表す[[円 (数学)|円]]を図案化したものであり、[[緑]]と[[黄緑]]の2色構成である。本学に学ぶ人達が、真ん中の円で表された埼玉を巡りながら、知と技を身に着けて実社会に飛び立っていく様を表している。2006年制定。 | ||
+ | ;校歌 | ||
+ | 長らく大学歌を持たないままだったが、2006年に埼玉大学大学歌の作詞、作曲が一般公募された。作詞は奈良県の男性(埼玉大学出身ではなく、埼玉県に以前在住)、作曲は埼玉県の男性による作品となった。 | ||
+ | ;大学公認商品 | ||
+ | 学内の[[大学生協]]購買部などでは、商標登録された図形商標及びSaitama University名を入れた商品なども販売している。 | ||
+ | |||
+ | == 教育および研究 == | ||
+ | === 組織 === | ||
+ | ==== 学部 ==== | ||
+ | *[[教養学部]] | ||
+ | **文化環境専修課程(芸術論、[[地理学]]、[[コミュニティ]]・デザイン、[[文化人類学]]専攻) | ||
+ | **現代社会専修課程([[国際関係論]]、[[社会学]]専攻) | ||
+ | **哲学歴史専修課程([[哲学]]・人間システム論、[[歴史学]]専攻) | ||
+ | **ヨーロッパ文化・アメリカ研究専修課程(ヨーロッパ文化、アメリカ研究専攻) | ||
+ | **日本・アジア文化専修課程(日本文化、東アジア文化専攻) | ||
+ | *[[教育学部]] | ||
+ | **学校教育教員養成課程 | ||
+ | ***総合[[教育科学]]専修 | ||
+ | ***学校心理[[カウンセリング]]専修 | ||
+ | ***学校教育[[臨床]]専修 | ||
+ | ***[[コラボレーション]]教育専修 | ||
+ | ***[[乳幼児]]教育専修(4年制大学では珍しく卒業と同時に[[保育士]]免許が取得できる。) | ||
+ | ***[[特別支援教育]]専修 | ||
+ | ***[[国語]]専修 | ||
+ | ***[[社会]]専修 | ||
+ | ***[[数学]]専修 | ||
+ | ***[[理科]]専修 | ||
+ | ***[[音楽]]専修 | ||
+ | ***[[美術]]専修 | ||
+ | ***[[保健体育]]専修 | ||
+ | ***[[技術]]専修 | ||
+ | ***[[家庭科|家政]]専修 | ||
+ | ***[[英語]]専修 | ||
+ | **[[養護教諭]]養成課程 | ||
+ | **[[生涯学習]]課程(社会教育コース、健康スポーツコース)(2006年より募集停止) | ||
+ | **人間発達科学課程(心理[[カウンセリング]]コース、福祉カウンセリングコース)(2006年より募集停止) | ||
+ | *[[文部科学省]]'''「現代的教育ニーズ取組支援プログラム([[現代的教育ニーズ取組支援プログラム|現代GP]])」''' | ||
+ | **大学・地域・学校連携型特別支援教育の推進(2005年) | ||
+ | *文部科学省'''「質の高い教員養成推進プログラム(教員養成[[GP]])」''' | ||
+ | **「協働する実践者」としての幼稚園教員養成(2006年) | ||
+ | *[[経済学部]](主に社会人を対象とした'''夜間主コース'''もある) | ||
+ | **[[経済]]学科 | ||
+ | **[[経営]]学科 | ||
+ | **社会環境設計学科 | ||
+ | *[[理学部]] | ||
+ | **[[数学科]] | ||
+ | **[[物理学]]科 | ||
+ | **[[化学科|基礎化学科]] | ||
+ | **[[分子生物学]]科 | ||
+ | ** 生体制御学科 | ||
+ | *[[工学部]] | ||
+ | **[[機械工学]]科 | ||
+ | **電気電子システム工学科 | ||
+ | **[[情報システム]]工学科 | ||
+ | **応用[[化学]]科 | ||
+ | **機能材料工学科 | ||
+ | **建設工学科 | ||
+ | **環境共生学科 | ||
+ | |||
+ | ===== 講義内容および雰囲気 ===== | ||
+ | *教養学部 | ||
+ | **それぞれの専攻に所属するのは2年次からである。1年次は学部が用意した専門基礎科目を受講する。その過程で自分が専攻科目にしたい学科を選択する。 | ||
+ | **2010年度より、専攻が以下のように再編される予定である。 | ||
+ | ***グローバル・ガバナンス専修課程(国際関係論、国際開発論専攻) | ||
+ | ***現代社会専修課程(社会学、フィールド科学専攻) | ||
+ | ***哲学歴史専修課程(哲学、芸術論、歴史学専攻) | ||
+ | ***ヨーロッパ・アメリカ専修課程(欧米文化専攻) | ||
+ | ***日本・アジア文化専修課程(日本文化、東アジア文化専攻) | ||
+ | *教育学部 | ||
+ | **学校教育教員養成課程 | ||
+ | ***3・4年次に[[教育実習]]が義務付けられており、大部分のコースでは[[小学校]]、[[中学校]]、複数の[[教員免許]]の取得が義務付けられている。 | ||
+ | **養護教諭課程 | ||
+ | ***2006年より新設されたコース。現在の在籍は女子学生のみ。 | ||
+ | *経済学部 | ||
+ | **経済学科 | ||
+ | **経営学科 | ||
+ | **社会環境設計学科 | ||
+ | *夜間主コース | ||
+ | **経済学部の全学科に夜間主コースが設置されている。 | ||
+ | **現役[[勤労学生]]や社会人が11・12限(18:00-19:30)と13・14限(19:40-21:10)を中心に履修している。経済学部昼間主の学生、他学部学生が夜間講義に参加することも多く、講義受講者は多い。 | ||
+ | **卒業要件の単位数に昼間主との違いは無く、昼間の講義を受講しても30単位まで卒業要件として認められる。 | ||
+ | *理学部 | ||
+ | **数学科 | ||
+ | **物理学科 | ||
+ | **基礎化学科 | ||
+ | **分子生物学科 | ||
+ | **生体制御学科 | ||
+ | *工学部 | ||
+ | **機械工学科 | ||
+ | **電気電子システム工学科 | ||
+ | ***電磁波工学、情報科学、コンピュータ言語を低学年の間に中心に学び、4年生になると、それぞれが望む研究室に配属され研究に励む。 | ||
+ | **情報システム工学科 | ||
+ | **応用化学科 | ||
+ | **機能材料工学科 | ||
+ | **建設工学科 | ||
+ | **環境共生学科 | ||
+ | |||
+ | ==== 大学院 ==== | ||
+ | 理学部・工学部では、学部と博士前期課程の6年一貫教育体制を標準的なコースとしている。2010年における理学部の大学院進学率は63.4%、工学部の大学院進学率は58.5%であった。 | ||
+ | ;文化科学研究科 | ||
+ | *;博士前期課程 | ||
+ | **文化構造研究専攻 | ||
+ | **日本・アジア研究専攻 | ||
+ | **文化環境研究専攻 | ||
+ | *;博士後期課程 | ||
+ | **日本・アジア文化研究専攻 | ||
+ | *文部科学省'''「大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)」''' | ||
+ | **人文学によるスキル開発教育プログラム(2007年) | ||
+ | ;[[教育学研究科]](修士課程) | ||
+ | *学校教育専攻 | ||
+ | **学校教育専修 | ||
+ | **学校[[臨床心理]]専修 | ||
+ | *特別支援教育専攻 | ||
+ | **特別支援教育[[コーディネーター]]専修 | ||
+ | **特別支援学校教育専修 | ||
+ | *教科教育専攻 | ||
+ | **国語教育専修 | ||
+ | **社会教育専修 | ||
+ | **数学教育専修 | ||
+ | **理科教育専修 | ||
+ | **音楽教育専修 | ||
+ | **美術教育専修 | ||
+ | **保健体育専修 | ||
+ | **技術教育専修 | ||
+ | **家政教育専修 | ||
+ | **英語教育専修 | ||
+ | ;[[連合学校教育学研究科]](博士課程):([[東京学芸大学]]・[[横浜国立大学]]・[[千葉大学]]との間の連合大学院) | ||
+ | ;経済科学研究科:(夜間社会人大学院生向授業の多くは、'''東京ステーションカレッジ'''で行われる。) | ||
+ | *;博士前期課程 | ||
+ | **経済科学専攻 | ||
+ | ***国際ビジネスと金融 | ||
+ | ***ビジネス複雑適応戦略 | ||
+ | ***企業経営と労働 | ||
+ | ***経済発展と公共政策 | ||
+ | *;博士後期課程 | ||
+ | **経済科学専攻 | ||
+ | ***ビジネス環境システムデザイン | ||
+ | ***進化マネジメントデザイン | ||
+ | ;理工学研究科:([[理化学研究所]]と連携し、約30名の客員教員(理化学研究所[[主任研究員]]クラスが多い。)による研究指導が行われている。) | ||
+ | *;研究部 | ||
+ | **生命科学部門 | ||
+ | ***[[分子生物学]]領域 | ||
+ | ***生体制御学領域 | ||
+ | **物質科学部門 | ||
+ | ***物質基礎領域 | ||
+ | ***物質機能領域 | ||
+ | **数理電子情報部門 | ||
+ | ***数理領域 | ||
+ | ***電気電子システム領域 | ||
+ | ***情報領域 | ||
+ | **人間支援・生産科学部門 | ||
+ | ***生産科学領域 | ||
+ | ***人間支援工学領域 | ||
+ | **環境科学・社会基盤部門 | ||
+ | ***環境科学領域 | ||
+ | ***環境計画領域 | ||
+ | ***社会基盤創成領域 | ||
+ | **連携先端研究部門 | ||
+ | ***粒子宇宙科学領域 | ||
+ | ***[[脳科学]]領域 | ||
+ | ***融合電子技術領域 | ||
+ | ***分子環境工学領域 | ||
+ | ***構成的情報生物学領域 | ||
+ | *;教育部 | ||
+ | **;博士前期課程 | ||
+ | ***生命科学系専攻 | ||
+ | ****[[分子生物学]]コース | ||
+ | ****生体制御学コース | ||
+ | ***物理機能系専攻 | ||
+ | ****物理学コース | ||
+ | ****機能材料工学コース | ||
+ | ***化学系専攻 | ||
+ | ****基礎化学コース | ||
+ | ****応用化学コース | ||
+ | *** 数理電子情報系専攻 | ||
+ | ****数学コース | ||
+ | ****電気電子システム工学コース | ||
+ | ****情報システム工学コース | ||
+ | ***機械科学系専攻 | ||
+ | ****機械工学コース | ||
+ | ****メカノロボット工学コース | ||
+ | ***環境システム工学系専攻 | ||
+ | ****環境社会基盤国際コース | ||
+ | ****環境制御システムコース | ||
+ | **;博士後期課程 | ||
+ | ***理工学専攻 | ||
+ | ****生命科学コース | ||
+ | ****物質科学コース | ||
+ | ****数理電子情報コース | ||
+ | ****人間支援・生産科学コース | ||
+ | ****環境科学・社会基盤コース | ||
+ | ****連携先端研究コース | ||
+ | *文部科学省'''「大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)」''' | ||
+ | **環境社会基盤国際連携大学院プログラム(2007年) | ||
+ | |||
+ | ==== 機構と付属施設 ==== | ||
+ | 埼玉大学の付属施設および全学共同利用のセンターは教育・研究等評価センターと国際交流センターを除き、基本的に3つの機構のいずれかに割り振られている。 | ||
+ | *全学教育・学生支援機構 | ||
+ | **アドミッションセンター(入試など) | ||
+ | **学生支援センター | ||
+ | **保健センター | ||
+ | **英語教育開発センター | ||
+ | **情報教育センター | ||
+ | **基礎教育センター | ||
+ | **教員免許センター | ||
+ | **国際開発教育研究センター | ||
+ | **共生社会教育研究センター([[非政府組織|NGO]],[[NPO]]関連資料等を所蔵、一般公開している。) | ||
+ | *総合研究機構 | ||
+ | **科学分析支援センター | ||
+ | **地域オープンイノベーションセンター(地域共同研究センター・総合研究機構知財部を改組、民間との共同研究を促進) | ||
+ | *総合情報基盤機構 | ||
+ | **図書館 | ||
+ | **情報メディア基盤センター | ||
+ | *教育・研究等評価センター | ||
+ | *国際交流センター(留学生センターと国際研究協力部門を2007年に統合) | ||
+ | *学内共同研究施設 | ||
+ | **地圏科学研究センター(工学部地盤水理実験施設、教育学部附属地球科学観測実験室を統合) | ||
+ | (地圏は、大気圏、水圏などに地表、地下などを指す) | ||
+ | |||
+ | == 過去存在した学生寮 == | ||
+ | ;蒼玄寮(男子寮)悠元寮(女子寮) | ||
+ | *埼玉大学の西門より道路を一つ挟んだ位置にあり、大学までは徒歩0分。完全な[[自治寮]]であり、寮生のみで構成された学寮運営委員会・蒼玄寮委員会・悠元寮委員会により運営されていた。 | ||
+ | 蒼玄寮では、3人若しくは2人で一部屋を共用し、悠元寮では4人若しくは2人で一部屋を使用する。寮内では、主にブロックと呼ばれる単位で活動し、自治のための会議や、イベントの企画運営などさまざまな活動が行われていた。一つの建屋の一フロアでそれぞれのブロックが構成される。 | ||
+ | :風呂は共同であるためとても広い。そのため卒寮(大学卒業若しくは一身上の都合により退寮すること)後も、風呂に入りにくる人がしばしば見受けられる。洗濯機・トイレ・洗面所・キッチン(補食室と呼ばれる)は各階に設けられ、共同で使用する。 | ||
+ | :自治のための意思決定などを行うため、定期的に寮生大会や代議員大会が行われる。これらは寮が自治を行うための大変重要な会議であるが、近年では参加者が少なく問題視されている。ちなみに寮生大会を3回欠席すると強制退寮処分となる。他に強制退寮処分となる場合は、寮費の滞納や、男子寮生の女子寮への侵入、などである。 | ||
+ | *寮の歴史は古く、[[学生運動]]の拠点として機能していた時期もあるらしく、寮内の[[落書き]]などに当時の名残がうかがえる。 | ||
+ | *建物の老朽化のため近年建て替えの計画があり、2007年時点期限付きの入寮となっている。 | ||
+ | *なお、[[2011年]]1月より、自治寮は廃止され大学の運営による学生宿舎(男子2棟、女子1棟)の運用が始まった。 | ||
+ | |||
+ | == 附属学校園 == | ||
+ | *[[埼玉大学教育学部附属小学校]] | ||
+ | *[[埼玉大学教育学部附属中学校]] | ||
+ | *[[埼玉大学教育学部附属特別支援学校]] | ||
+ | *[[埼玉大学教育学部附属幼稚園]] | ||
+ | |||
+ | == 大学関係者と組織 == | ||
+ | === 同窓会 === | ||
+ | 埼玉大学の同窓会には、教養学部の「けやき会」、教育学部の「教友会」、経済学部の「経和会」などがあり、理学部、工学部などでは学科単位で同窓会が存在しているが、[[2003年]]12月6日に全学的な同窓会として「'''埼玉大学同窓会連合会'''」が発足した。同窓会連合会から東日本大震災で被災した学生への支援奨学金の拠出があった。 | ||
+ | |||
+ | === 大学関係者一覧 === | ||
+ | *[[埼玉大学の人物一覧]] | ||
+ | |||
+ | == 大学・部局間交流協定締結校 == | ||
+ | ;大学間交流協定締結校 | ||
+ | *[[西オレゴン大学]] :([[アメリカ合衆国|アメリカ]]、[[オレゴン州]]モンマス | ||
+ | *[[大連理工大学]] :([[中華人民共和国|中国]]、[[遼寧省]][[大連市|大連]]) | ||
+ | *[[ボーリング・グリーン州立大学]] :([[アメリカ合衆国|アメリカ]]、[[オハイオ州]]ボーリング・グリーン | ||
+ | *[[リンショーピング大学]] :([[スウェーデン]]、[[リンシェーピング|リンショーピング]]) | ||
+ | *[[ポーランド日本情報工科大学]] :([[ポーランド]]、[[ワルシャワ]]) | ||
+ | *[[モナシュ大学]] :([[オーストラリア]]、[[ビクトリア州|ヴィクトリア州]]クレイトン | ||
+ | *[[モラトゥワ大学]] :([[スリランカ]]、モラトゥワ | ||
+ | *[[タンマサート大学|タマサート大学]] :([[タイ王国|タイ]]、[[バンコク]]) | ||
+ | *[[コトブス工科大学]] :([[ドイツ]]、[[ブランデンブルク州]][[コトブス]]) | ||
+ | *[[チュラーロンコーン大学|チュラロンコーン大学]] :(タイ、バンコク) | ||
+ | *[[東ウクライナ国立大学]] :([[ウクライナ]]、[[ルハンシク]]) | ||
+ | *[[エスリンゲン大学|エスリンゲン工科大学]] :([[ドイツ]]、[[バーデン=ヴュルテンベルク州]]エスリンゲン・アム・ネッカー | ||
+ | *[[トリブバン大学]] :([[ネパール]]、[[キルティプル]]) | ||
+ | *[[ローレンシアン大学]] :([[カナダ]]、[[オンタリオ州]][[サドバリー (オンタリオ州)|サドバリー]]) | ||
+ | *[[高麗大学校]] :([[大韓民国|韓国]]、[[ソウル特別市]]) | ||
+ | *[[エセックス大学]] :([[イギリス]]、[[エセックス]]州[[コルチェスター]]) | ||
+ | *[[済南大学]] :(中国、[[山東省]][[済南]]) | ||
+ | *[[ベオグラード大学]] :([[セルビア]]、[[ベオグラード]]) | ||
+ | *[[国立台南大学]] :([[台湾]]、[[台南市]]) | ||
+ | *[[西安交通大学]] :(中国、[[陝西省]][[西安]]) | ||
+ | *[[ワイオミング大学]] :(アメリカ、[[ワイオミング州]][[ララミー (ワイオミング州)|ララミー]]) | ||
+ | *[[中国人民大学]] :(中国、[[北京市|北京]]) | ||
+ | *[[蘭州大学]]:(中国、[[蘭州市|蘭州]]) | ||
+ | *[[ブリュッセル自由大学]] :([[ベルギー]]、[[ブリュッセル]]) | ||
+ | *[[ピサ高等師範学校]] :([[イタリア]]、[[ピサ]]) | ||
+ | *[[アーカンソー州立大学]] :(アメリカ、[[アーカンソー州]]) | ||
+ | *[[アリゾナ大学]](アメリカ、[[アリゾナ州]][[ツーソン]]) | ||
+ | *[[ルフナ大学]] :([[スリランカ]]、[[マタラ]] | ||
+ | *[[ポールサバティエ大学]] :([[フランス]]、[[トゥールーズ]]) | ||
+ | ;部局間交流協定締結校(大学間交流協定締結校を除く) | ||
+ | *[[ロンドン大学]]キングスカレッジ・マネージメントセンター :(イギリス、[[ロンドン]]) | ||
+ | *イラン文化遺産観光庁・遺跡遺物修復保存センター | ||
+ | *[[サン・アンドレス大学]]理学部 :([[ボリビア]]、[[ラパス]]) | ||
+ | *北京日本学研究センター :(中国、北京市) | ||
+ | *[[ニューサウスウェールズ大学]]語学センター :(オーストラリア) | ||
+ | *廃棄物の地下貯蔵・処分に関する国際研修センター :([[スイス]]) | ||
+ | *[[フリードリヒ・シラー大学イェーナ]]化学・地質学部 :(ドイツ、[[イェーナ]]) | ||
+ | *[[ミドルテネシー州立大学]] :(アメリカ、[[テネシー州]][[マーフリーズボロ (テネシー州)|マーフリースボロー]]) | ||
+ | *[[ハワイ大学]]マノア校工学部 :(アメリカ、[[ハワイ州]][[ホノルル]]) | ||
+ | *[[イリノイ大学スプリングフィールド校]] :(アメリカ,[[イリノイ州]][[スプリングフィールド (イリノイ州)|スプリングフィールド]]) | ||
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+ | *2008年4月まで教育学部だけ何故か大半の教室に[[冷房]]が着いていなかったが、教育学部棟の改修に併せてほぼ全ての教室にエアコンが設置された。 | ||
+ | *[[タバコ]]の自動販売機は撤去されていて、学内にある[[ローソン]]でもタバコの販売は行われていない(ローソンではアルコール類の販売もない)が、生協の書籍購買部ではタバコの販売がされている。 | ||
+ | *『読売ウィークリー』の主要56大学就職ランクの「公務員・教員就職力」で1位となった。 | ||
+ | *[[FM浦和]]に埼玉大学学生が制作を行っているラジオ番組「RadioCampus」があり、大学情報を発信している。 | ||
+ | *正門付近の[[モニュメント]]建立の経緯を知る学生は少ない。当初はモニュメントのデザインの意味についての説明看板などが全くなかったが、現在はデザインした教員によると見られる表示板が設置されている。 | ||
+ | *「[[3年B組金八先生]]」、「[[レガッタ〜君といた永遠〜]]」のロケ地に使われ、[[速水もこみち]]も大学を訪れている。撮影は休日に行われ、人だかりができたくらいで大きな騒ぎにはならなかった。 | ||
+ | *大学祭は「[http://mutsume.com/ むつめ祭]」。例年11月頭に開催される。むつめの名前の由来は、埼玉(さきたま)古墳から見つかった[[勾玉]](まがたま)および仲睦まじい(なかむつまじい)より。 | ||
+ | *むつめ祭では、かつて夜通しでロックやパンクのライブをやり続ける「オールナイトロック」という目玉企画があった。サザンオールスターズ、レベッカ、エレファントカシマシ等、その後の日本ロック史を飾る多くのアーチスト達が、無名時代にこのライブに参加していたとことから、若きアマチュアバンドマン達にとっては伝説的なライブであったと言われている。 | ||
+ | *埼玉県のサッカーの歴史は、[[明治41年]]に[[埼玉師範学校]](埼玉大学教育学部の前身校)に蹴球部が創設されたことをもって、その嚆矢としている。このこともあり、[[浦和レッドダイヤモンズ|浦和レッズ]]のエンブレムに描かれた建物は埼玉師範学校の校舎「鳳翔閣」がモデルとされている。 | ||
+ | *ある程度の規模の大学キャンパスが立地している場所の常ということは言えるものの、埼玉大学のキャンパスや最寄駅の周辺には、埼大の学生を主なターゲットにしていると思しき[[ラーメン]]屋が数多く所在しており、埼玉県内でも有数の「ラーメン激戦区」の様相を呈している。そのため、埼玉県の店舗を掲載する「[[旅行ガイドブック|ラーメン本]]」などでは、県内広域のマップとは別に北浦和駅~埼玉大学とその周辺の店舗マップが別項目として掲載されることが時折見られる。 | ||
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+ | == 関連項目 == | ||
+ | *[[埼玉りそな銀行]] - [[産学連携]]協力で提携している。 | ||
+ | *[[埼玉大学経済短期大学部]](1997年3月廃止) | ||
+ | *[[政策研究大学院大学]] 埼玉大学大学院政策科学研究科を母体として1997年10月に設置 | ||
+ | *[[さいたま市民まつり]] - [[桜区]]代表としてパレードに参加。 | ||
+ | *[[北浦和公園]] - 旧キャンパス所在地 | ||
+ | *[[さいたま市役所]] - 旧キャンパス所在地 | ||
+ | |||
+ | == 公式サイト == | ||
*[http://www.saitama-u.ac.jp/ 埼玉大学] | *[http://www.saitama-u.ac.jp/ 埼玉大学] | ||
+ | *[http://www.lib.saitama-u.ac.jp/ 埼玉大学図書館] | ||
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2012年12月2日 (日) 10:30時点における版
埼玉大学(さいたまだいがく、英称:Saitama University)は、埼玉県さいたま市桜区下大久保255に本部を置く日本の国立大学である。1949年に設置された。大学の略称は埼大(さいだい)。
目次
概観
大学全体
埼玉大学は旧制浦和高等学校(大正10年が起源の文科・理科からなる官立の旧制高等学校)、埼玉師範学校(明治6年が起源)、埼玉青年師範学校(大正11年が起源)の3校を統合して、昭和24年に新制国立大学として設立された。現在では5学部(教養・教育・経済・理・工)、4大学院研究科(文化科学・教育学・経済科学・理工学)を有する総合大学である。
理念・基本方針
埼玉大学は以下の2つを理念・基本方針としている。
- 市民社会の中核となるべき人材の育成
- 時代の要請に応える知識と技術の創出
教育および研究
埼玉大学の教育は、以下の3つの原則を基礎としている。
- 深さ(Depth) 高度な専門性
- 広さ(Breadth) 幅広い知識と教養
- 相互関連性(Coherence) 諸領域の知識の体系的関連性
上記原則を達成するために「副専攻プログラム」や「テーマ教育プログラム」を実施している。また、2005年度から、英語スキル教育プログラムとしてCALL(Computer Assisted Language Learning)というコンピュータ支援言語学習システムによる授業を行い、TOEICの試験を3回(入学時・1年次末・2年次末)実施し、600点の到達を目標としている。
沿革
年表
- 1949年 新制埼玉大学設置。
- 1954年 経済短期大学部開設。
- 1957年 奥秩父自然科学研究所秩父山寮開所。
- 1963年 工学部設置。
- 1964年 浦和市常盤地区、北浦和地区より現在の下大久保キャンパスに移転(1969年まで)。
- 1965年 文理学部を教養学部、経済学部、理工学部に改組、工学部廃止、教育専攻科設置。
- 1967年 工学専攻科設置。
- 1969年 理学専攻科設置。
- 1972年 文理学部廃止。
- 1973年 工学専攻科廃止、大学院工学研究科設置。
- 1976年 理工学部を改組、理学部、工学部設置。
- 1977年 大学院文化科学研究科、政策科学研究科設置。
- 1978年 大学院理学研究科設置、理学専攻科廃止。
- 1984年 理工学部廃止。
- 1989年 大学院理工学研究科設置(博士前期課程、博士後期課程)。
- 1990年 大学院教育学研究科設置、教育専攻科廃止。
- 1991年 大学院理学研究科、大学院工学研究科廃止。
- 1992年 経済短期大学部を経済学部に合併。
- 1993年 大学院経済科学研究科設置。
- 1996年 特殊教育特別専攻科設置、東京学芸大学連合学校教育学研究科に参画。
- 1997年 経済短期大学部廃止。
- 2001年 政策科学研究科を政策研究大学院大学に分離。
- 2002年 経済科学研究科に博士後期課程設置。
- 2003年 文化科学研究科に博士後期課程設置。
- 2004年 国立大学法人法の規定により国立大学法人発足。
- 2004年 埼玉県教育委員会、さいたま市教育委員会と協定を結ぶ。
- 2004年 サッカーJリーグの浦和レッズ、大宮アルディージャと協定を結ぶ。
- 2005年 この年より新入生全員にTOEIC試験を入学式当日に実施。英語能力を高める教育を目標とする。
- 2005年 浦和レッズ、大宮アルディージャとの協定に基づく、スポーツマネージメント概論(学生、一般を対象)が始まる。講師として、浦和レッズ、大宮アルディージャ、サポータークラブ、Jリーグ関係者など。
- 2006年 大学会館がリニューアル、ローソンが一階にオープン。
- 2006年 大学院理工学研究科を大学院重点化により研究部と教育部に分離。理学部、工学部、大学院理工学研究科教員の所属が全て理工学研究科に配置換。
- 2006年 教育学部が教員養成系に特化。
- 2007年 特殊教育特別専攻科廃止。
- 2008年 工学部に環境共生学科を設置。
基礎データ
キャンパスおよび所在地
大久保キャンパス
- 埼玉県さいたま市桜区下大久保255
- 最寄駅:南与野駅、北浦和駅、または志木駅、北朝霞駅よりバス、または南与野駅より徒歩約30分。
- 北浦和駅西口~南与野駅北入口経由~埼玉大学行(北浦03)、南与野駅西口~埼玉大学行(南与01)(国際興業バス・西武バス)
- 志木駅東口~埼玉大学経由~南与野駅西口行(志03-3)、北朝霞駅~埼玉大学経由~南与野駅西口行(北朝02)(国際興業バス)
- 浦和駅~埼大裏~大久保浄水場行(浦13、浦桜13、浦桜13-3)(国際興業バス)、埼大裏下車
- 京浜東北線、埼京線方面からの利用はほとんど北浦和線である。
- 雨天時は、南与野駅北入口からはバスが満員のため乗れないこともある。現在では南与野駅西口の駅前ロータリー完成に伴い南与野駅西口停留所が新設され、埼玉大学行き(経由含む)路線が1時間に1~3本程度運行されている。
- 志木線は、東武東上線沿線からの利用がほとんど。2006年にそれまでの停留所から大学正門ロータリーにバス停変更、志木-埼玉大学線も設けられた。1時間に1~2本程度の運行となっている。
- バス停南与野駅北入口より大学まで2.1km、また、北浦和駅西口より大学まで3.5km。ただし、南与野駅から南与野駅北入口バス停までは少し離れている。
- 北朝霞線は2010年12月1日開設。武蔵野線からの通学に合わせた時間設定になっている。しかし本数が1日8往復のため、時刻に注意が必要である。
サテライトキャンパス
- 大宮ソニックシティカレッジ
- 東京ステーションカレッジ
(2007年4月に移転)
象徴
- スクールカラー
- 校章
埼玉大学の校章は、旧高等学校の徽章に使われていた菊の花と旧師範学校の制服のボタンなどに使われていた勾玉とをあしらったものである。以前から使用されていたものだが、1999年に正式に「学章」となった。
- シンボルマーク
埼玉大学のシンボルマークは、埼玉をローマ字表記したときの頭文字のSと埼玉の玉を表す円を図案化したものであり、緑と黄緑の2色構成である。本学に学ぶ人達が、真ん中の円で表された埼玉を巡りながら、知と技を身に着けて実社会に飛び立っていく様を表している。2006年制定。
- 校歌
長らく大学歌を持たないままだったが、2006年に埼玉大学大学歌の作詞、作曲が一般公募された。作詞は奈良県の男性(埼玉大学出身ではなく、埼玉県に以前在住)、作曲は埼玉県の男性による作品となった。
- 大学公認商品
学内の大学生協購買部などでは、商標登録された図形商標及びSaitama University名を入れた商品なども販売している。
教育および研究
組織
学部
- 教養学部
- 教育学部
- 文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」
- 大学・地域・学校連携型特別支援教育の推進(2005年)
- 文部科学省「質の高い教員養成推進プログラム(教員養成GP)」
- 「協働する実践者」としての幼稚園教員養成(2006年)
- 経済学部(主に社会人を対象とした夜間主コースもある)
- 理学部
- 工学部
講義内容および雰囲気
- 教養学部
- それぞれの専攻に所属するのは2年次からである。1年次は学部が用意した専門基礎科目を受講する。その過程で自分が専攻科目にしたい学科を選択する。
- 2010年度より、専攻が以下のように再編される予定である。
- グローバル・ガバナンス専修課程(国際関係論、国際開発論専攻)
- 現代社会専修課程(社会学、フィールド科学専攻)
- 哲学歴史専修課程(哲学、芸術論、歴史学専攻)
- ヨーロッパ・アメリカ専修課程(欧米文化専攻)
- 日本・アジア文化専修課程(日本文化、東アジア文化専攻)
- 教育学部
- 経済学部
- 経済学科
- 経営学科
- 社会環境設計学科
- 夜間主コース
- 経済学部の全学科に夜間主コースが設置されている。
- 現役勤労学生や社会人が11・12限(18:00-19:30)と13・14限(19:40-21:10)を中心に履修している。経済学部昼間主の学生、他学部学生が夜間講義に参加することも多く、講義受講者は多い。
- 卒業要件の単位数に昼間主との違いは無く、昼間の講義を受講しても30単位まで卒業要件として認められる。
- 理学部
- 数学科
- 物理学科
- 基礎化学科
- 分子生物学科
- 生体制御学科
- 工学部
- 機械工学科
- 電気電子システム工学科
- 電磁波工学、情報科学、コンピュータ言語を低学年の間に中心に学び、4年生になると、それぞれが望む研究室に配属され研究に励む。
- 情報システム工学科
- 応用化学科
- 機能材料工学科
- 建設工学科
- 環境共生学科
大学院
理学部・工学部では、学部と博士前期課程の6年一貫教育体制を標準的なコースとしている。2010年における理学部の大学院進学率は63.4%、工学部の大学院進学率は58.5%であった。
- 文化科学研究科
- 博士前期課程
- 文化構造研究専攻
- 日本・アジア研究専攻
- 文化環境研究専攻
- 博士後期課程
- 日本・アジア文化研究専攻
- 文部科学省「大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)」
- 人文学によるスキル開発教育プログラム(2007年)
- 教育学研究科(修士課程)
- 学校教育専攻
- 学校教育専修
- 学校臨床心理専修
- 特別支援教育専攻
- 特別支援教育コーディネーター専修
- 特別支援学校教育専修
- 教科教育専攻
- 国語教育専修
- 社会教育専修
- 数学教育専修
- 理科教育専修
- 音楽教育専修
- 美術教育専修
- 保健体育専修
- 技術教育専修
- 家政教育専修
- 英語教育専修
- 連合学校教育学研究科(博士課程)
- (東京学芸大学・横浜国立大学・千葉大学との間の連合大学院)
- 経済科学研究科
- (夜間社会人大学院生向授業の多くは、東京ステーションカレッジで行われる。)
- 博士前期課程
- 経済科学専攻
- 国際ビジネスと金融
- ビジネス複雑適応戦略
- 企業経営と労働
- 経済発展と公共政策
- 博士後期課程
- 経済科学専攻
- ビジネス環境システムデザイン
- 進化マネジメントデザイン
- 研究部
- 生命科学部門
- 分子生物学領域
- 生体制御学領域
- 物質科学部門
- 物質基礎領域
- 物質機能領域
- 数理電子情報部門
- 数理領域
- 電気電子システム領域
- 情報領域
- 人間支援・生産科学部門
- 生産科学領域
- 人間支援工学領域
- 環境科学・社会基盤部門
- 環境科学領域
- 環境計画領域
- 社会基盤創成領域
- 連携先端研究部門
- 粒子宇宙科学領域
- 脳科学領域
- 融合電子技術領域
- 分子環境工学領域
- 構成的情報生物学領域
- 教育部
- 博士前期課程
- 生命科学系専攻
- 分子生物学コース
- 生体制御学コース
- 物理機能系専攻
- 物理学コース
- 機能材料工学コース
- 化学系専攻
- 基礎化学コース
- 応用化学コース
- 数理電子情報系専攻
- 数学コース
- 電気電子システム工学コース
- 情報システム工学コース
- 機械科学系専攻
- 機械工学コース
- メカノロボット工学コース
- 環境システム工学系専攻
- 環境社会基盤国際コース
- 環境制御システムコース
- 博士後期課程
- 理工学専攻
- 生命科学コース
- 物質科学コース
- 数理電子情報コース
- 人間支援・生産科学コース
- 環境科学・社会基盤コース
- 連携先端研究コース
- 文部科学省「大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)」
- 環境社会基盤国際連携大学院プログラム(2007年)
機構と付属施設
埼玉大学の付属施設および全学共同利用のセンターは教育・研究等評価センターと国際交流センターを除き、基本的に3つの機構のいずれかに割り振られている。
- 全学教育・学生支援機構
- 総合研究機構
- 科学分析支援センター
- 地域オープンイノベーションセンター(地域共同研究センター・総合研究機構知財部を改組、民間との共同研究を促進)
- 総合情報基盤機構
- 図書館
- 情報メディア基盤センター
- 教育・研究等評価センター
- 国際交流センター(留学生センターと国際研究協力部門を2007年に統合)
- 学内共同研究施設
- 地圏科学研究センター(工学部地盤水理実験施設、教育学部附属地球科学観測実験室を統合)
(地圏は、大気圏、水圏などに地表、地下などを指す)
過去存在した学生寮
- 蒼玄寮(男子寮)悠元寮(女子寮)
- 埼玉大学の西門より道路を一つ挟んだ位置にあり、大学までは徒歩0分。完全な自治寮であり、寮生のみで構成された学寮運営委員会・蒼玄寮委員会・悠元寮委員会により運営されていた。
蒼玄寮では、3人若しくは2人で一部屋を共用し、悠元寮では4人若しくは2人で一部屋を使用する。寮内では、主にブロックと呼ばれる単位で活動し、自治のための会議や、イベントの企画運営などさまざまな活動が行われていた。一つの建屋の一フロアでそれぞれのブロックが構成される。
- 風呂は共同であるためとても広い。そのため卒寮(大学卒業若しくは一身上の都合により退寮すること)後も、風呂に入りにくる人がしばしば見受けられる。洗濯機・トイレ・洗面所・キッチン(補食室と呼ばれる)は各階に設けられ、共同で使用する。
- 自治のための意思決定などを行うため、定期的に寮生大会や代議員大会が行われる。これらは寮が自治を行うための大変重要な会議であるが、近年では参加者が少なく問題視されている。ちなみに寮生大会を3回欠席すると強制退寮処分となる。他に強制退寮処分となる場合は、寮費の滞納や、男子寮生の女子寮への侵入、などである。
- 寮の歴史は古く、学生運動の拠点として機能していた時期もあるらしく、寮内の落書きなどに当時の名残がうかがえる。
- 建物の老朽化のため近年建て替えの計画があり、2007年時点期限付きの入寮となっている。
- なお、2011年1月より、自治寮は廃止され大学の運営による学生宿舎(男子2棟、女子1棟)の運用が始まった。
附属学校園
大学関係者と組織
同窓会
埼玉大学の同窓会には、教養学部の「けやき会」、教育学部の「教友会」、経済学部の「経和会」などがあり、理学部、工学部などでは学科単位で同窓会が存在しているが、2003年12月6日に全学的な同窓会として「埼玉大学同窓会連合会」が発足した。同窓会連合会から東日本大震災で被災した学生への支援奨学金の拠出があった。
大学関係者一覧
大学・部局間交流協定締結校
- 大学間交流協定締結校
- 西オレゴン大学 :(アメリカ、オレゴン州モンマス
- 大連理工大学 :(中国、遼寧省大連)
- ボーリング・グリーン州立大学 :(アメリカ、オハイオ州ボーリング・グリーン
- リンショーピング大学 :(スウェーデン、リンショーピング)
- ポーランド日本情報工科大学 :(ポーランド、ワルシャワ)
- モナシュ大学 :(オーストラリア、ヴィクトリア州クレイトン
- モラトゥワ大学 :(スリランカ、モラトゥワ
- タマサート大学 :(タイ、バンコク)
- コトブス工科大学 :(ドイツ、ブランデンブルク州コトブス)
- チュラロンコーン大学 :(タイ、バンコク)
- 東ウクライナ国立大学 :(ウクライナ、ルハンシク)
- エスリンゲン工科大学 :(ドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州エスリンゲン・アム・ネッカー
- トリブバン大学 :(ネパール、キルティプル)
- ローレンシアン大学 :(カナダ、オンタリオ州サドバリー)
- 高麗大学校 :(韓国、ソウル特別市)
- エセックス大学 :(イギリス、エセックス州コルチェスター)
- 済南大学 :(中国、山東省済南)
- ベオグラード大学 :(セルビア、ベオグラード)
- 国立台南大学 :(台湾、台南市)
- 西安交通大学 :(中国、陝西省西安)
- ワイオミング大学 :(アメリカ、ワイオミング州ララミー)
- 中国人民大学 :(中国、北京)
- 蘭州大学:(中国、蘭州)
- ブリュッセル自由大学 :(ベルギー、ブリュッセル)
- ピサ高等師範学校 :(イタリア、ピサ)
- アーカンソー州立大学 :(アメリカ、アーカンソー州)
- アリゾナ大学(アメリカ、アリゾナ州ツーソン)
- ルフナ大学 :(スリランカ、マタラ
- ポールサバティエ大学 :(フランス、トゥールーズ)
- 部局間交流協定締結校(大学間交流協定締結校を除く)
- ロンドン大学キングスカレッジ・マネージメントセンター :(イギリス、ロンドン)
- イラン文化遺産観光庁・遺跡遺物修復保存センター
- サン・アンドレス大学理学部 :(ボリビア、ラパス)
- 北京日本学研究センター :(中国、北京市)
- ニューサウスウェールズ大学語学センター :(オーストラリア)
- 廃棄物の地下貯蔵・処分に関する国際研修センター :(スイス)
- フリードリヒ・シラー大学イェーナ化学・地質学部 :(ドイツ、イェーナ)
- ミドルテネシー州立大学 :(アメリカ、テネシー州マーフリースボロー)
- ハワイ大学マノア校工学部 :(アメリカ、ハワイ州ホノルル)
- イリノイ大学スプリングフィールド校 :(アメリカ,イリノイ州スプリングフィールド)
- ノースカロライナ州立大学アシュビル校 :(アメリカ,ノースカロライナ州アシュビル)
- ハノイ土木大学 :(ベトナム、ハノイ)
- コンケーン大学工学部 :(タイ、コンケーン)
- 東亜細亜文化財研究所 :(韓国)
- 東呉大学 :(台湾、台北市)
その他
- 2008年4月まで教育学部だけ何故か大半の教室に冷房が着いていなかったが、教育学部棟の改修に併せてほぼ全ての教室にエアコンが設置された。
- タバコの自動販売機は撤去されていて、学内にあるローソンでもタバコの販売は行われていない(ローソンではアルコール類の販売もない)が、生協の書籍購買部ではタバコの販売がされている。
- 『読売ウィークリー』の主要56大学就職ランクの「公務員・教員就職力」で1位となった。
- FM浦和に埼玉大学学生が制作を行っているラジオ番組「RadioCampus」があり、大学情報を発信している。
- 正門付近のモニュメント建立の経緯を知る学生は少ない。当初はモニュメントのデザインの意味についての説明看板などが全くなかったが、現在はデザインした教員によると見られる表示板が設置されている。
- 「3年B組金八先生」、「レガッタ〜君といた永遠〜」のロケ地に使われ、速水もこみちも大学を訪れている。撮影は休日に行われ、人だかりができたくらいで大きな騒ぎにはならなかった。
- 大学祭は「むつめ祭」。例年11月頭に開催される。むつめの名前の由来は、埼玉(さきたま)古墳から見つかった勾玉(まがたま)および仲睦まじい(なかむつまじい)より。
- むつめ祭では、かつて夜通しでロックやパンクのライブをやり続ける「オールナイトロック」という目玉企画があった。サザンオールスターズ、レベッカ、エレファントカシマシ等、その後の日本ロック史を飾る多くのアーチスト達が、無名時代にこのライブに参加していたとことから、若きアマチュアバンドマン達にとっては伝説的なライブであったと言われている。
- 埼玉県のサッカーの歴史は、明治41年に埼玉師範学校(埼玉大学教育学部の前身校)に蹴球部が創設されたことをもって、その嚆矢としている。このこともあり、浦和レッズのエンブレムに描かれた建物は埼玉師範学校の校舎「鳳翔閣」がモデルとされている。
- ある程度の規模の大学キャンパスが立地している場所の常ということは言えるものの、埼玉大学のキャンパスや最寄駅の周辺には、埼大の学生を主なターゲットにしていると思しきラーメン屋が数多く所在しており、埼玉県内でも有数の「ラーメン激戦区」の様相を呈している。そのため、埼玉県の店舗を掲載する「ラーメン本」などでは、県内広域のマップとは別に北浦和駅~埼玉大学とその周辺の店舗マップが別項目として掲載されることが時折見られる。
関連項目
- 埼玉りそな銀行 - 産学連携協力で提携している。
- 埼玉大学経済短期大学部(1997年3月廃止)
- 政策研究大学院大学 埼玉大学大学院政策科学研究科を母体として1997年10月に設置
- さいたま市民まつり - 桜区代表としてパレードに参加。
- 北浦和公園 - 旧キャンパス所在地
- さいたま市役所 - 旧キャンパス所在地