剛田武

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ジャイアン
ジャイアン

剛田 武(ごうだ たけし)は、藤子・F・不二雄漫画作品『ドラえもん』に登場する架空の人物。通称「ジャイアン」。6月15日生まれ。野比のび太のクラスメイト。妹にジャイ子がいる。

設定[編集]

性格[編集]

長所[編集]

ジャイアン

極めて義理固い一面も持ち合わせている。面倒見がよく親分肌で妹をかわいがり、不承不承ながらも家の手伝いもする。友情に厚い面もあり、「心の友よ!」と叫んで抱き付いたり泣きじゃくったりする。風邪をひいたのび太を本気で心配したり、ドラえもんの力を借りられず追い詰められたのび太を助けるために共闘したこともある。テレビアニメ第2作第1期では後期になるにつれて、暴力的な側面は薄れる代わりに、ユーモラスで人情味のある性格が強調されるようになっていく。

のび太が家出した時にはそれを支援するためスネ夫に強制的に協力を求める、おじさんの話に感動しのび太の押しかけボディーガードとしてつきまとう、ドラえもんの道具の利益を期待している時などにも「心の友よ!」とすがりつくなど押し付けがましい人情を見せることもある。また、のび太と同じ立場にいたら必ずのび太を支援していることがわかる。

大長編シリーズでは特にその体格ゆえに男気溢れる性格が顕著で、命を賭して友達を守ろうとするなど仁侠的な印象が強い。ジャイアンのモデルは作者の少年時代のガキ大将であるが、作中本編のジャイアンのキャラとは対照的に「弱い者を助けるガキ大将」であったという。そういう意味では大長編シリーズのジャイアンはモデルとなった当時の少年のキャラに近い。

のび太をいじめる事が多いが、もしもボックスの効力でのび太がアメリカへ引越しをすることになった際には、誰よりも早くのび太の家へ駆けつけ涙を流して、今まで虐めてきたことを謝罪したり、映画『のび太の結婚前夜』ではジャイアンの家でのび太、スネ夫、出木杉とバチェラーパーティー(新郎を送る独身時代最後の飲み会)をした際、「なんでしずかちゃんがお前を選んだのかわかった気がする」と語るなど、心のどこかではのび太を認めていた節がある。また、テレビアニメ第2作第1期の「本音ロボット」では、内心ではのび太のことを友達だと思っているが、なかなか素直になれずに暴力を振ってしまうと本音ロボットを介して語っている。

短所[編集]

ジャイアン

クラスのガキ大将で、自己主張が激しく短気かつ毒舌家ゆえに高飛車で威圧感のある少年というイメージが強い。さらにクラスメイトの男子達(特にのび太やスネ夫)をいじめの対象とし、彼らが自分の意に沿わないとすぐ怒鳴って暴力に訴えるため、恐れられている。

また、「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」というセリフ(語源はイギリスのことわざ)に代表されるように、きわめて自己中心的・自分勝手であり(この思想は現在ジャイアニズムと呼ばれている)、強引に他人の漫画やゲームを取り上げて自分のものにしたり、「ムシャクシャしている」という理由でのび太やスネ夫などに八つ当たりしている。ジャイアンひとりでのび太ら4人に殴りかかることもある。またスネ夫からラジコンを奪い、ラジコン機が民家の敷地などに入ってしまうと、「おれ、知〜らない」といってコントローラーだけをスネ夫に突き返して逃げてしまう。

執念深く、欲しい物があると持ち主にしつこくくれるよう頼む。自身が恨んでいる者やいじめの対象とした者を降参するまで追い掛けようとする。また、馬鹿にされるとすぐに感情的になるなど単純である。

のび太、スネ夫と比べて人の話に勝手に入ってくることが極めて多く、自己主張が激しい性格も重なりのび太やスネ夫に鬱陶しがられることもあり、そういった人間性から盗み聞きするのも得意で場合によってはドラえもんのひみつ道具を強奪する手段を行うこともある。

また、のび太やスネ夫の都合を一切考慮せず、強引に野球に誘ったりしている。

ただし、母ちゃん(母親)が大の苦手で、これらの行為をしている所を見つかって母ちゃんにお仕置きを受けることもある。また、自分の方に非があると自覚している場合や、大勢に責任を問われたりするときは逆に弱腰になってしまう描写もある。未来の道具で世界征服を目論んだり、「さからうものは死けい! アハハ、いい気もちだ」と発言するなど、独裁者的な心理描写もある。また、相手が怪我をするまで情容赦なく痛めつける、バットで十数発も殴りつけるなどの暴力を平然とふるうという残虐かつ冷酷でサディスティックな一面も持っている。

恋愛面に関しては晩生で少女趣味的なところがある。女の子と仲良くなるための方法を相談するときは普段の頼みごとのときより声が小さくもじもじしていて笑われたりする(もっとも、その後はいつもどおり怒り狂ったり脅しを掛ける)。また、イヌを連れた女の子に一目ぼれしたときは、ムクを散歩に駆り出して会話するも終始どぎまぎしていた。なお、誰彼かまわず暴力を振るうジャイアンだが、女の子には乱暴なマネはしないようである(ただし「横取り」はしていたような描写がある)。

運動能力[編集]

ジャイアン

草野球チーム「ジャイアンズ」の特訓で行なった町内十周マラソン(のび太、スネ夫、安雄、はる夫が参加)で一位になるなど高い持久力を持ち、父親からは柔道を習っており、まねごとながら多少は空手の心得もあるようである。ひみつ道具「正確グラフ」による計測結果によると、力はスネ夫の約1.4倍、しずかの約1.7から2倍、のび太の約3.3倍。また、腕立て伏せを100回もしたり、学校の鉄棒で鉄棒技の大車輪をやってのける。「天気決定表」では、1キロメートル泳げると言っている。『ドラえもん のび太の太陽王伝説』ではイシュマルから自分から進んで棒術を習い、作中ではかなりの上達を見せていたり、ティオと互角に殴り合いをするなどもしていた。その身体能力を活かし草野球チーム「ジャイアンズ」ではピッチャーのエースで四番を務めるが、そのスイングは凄まじいものがあり、自分のステージ衣装を逸失されたとしてドラえもんに木製バットで襲いかかる途中、軽々と電柱を両断する程のパワーを見せている(のび太と竜の騎士)。だがこれらと逆に、ボール、ピストルなどの命中率は低い。

知力[編集]

運動は得意だが反対に勉強は大の苦手で、テストの点数も悪い。普段の点数は15点などで、のび太と大して違わない。100 点の答案を父親に見せても、父親には不正行為をしたことを簡単に悟られるほど。ただ、「正確グラフ」での計測結果によると、頭の良さはのび太の2倍だが、のび太が低すぎるため結局大差はない(なお、しずかの 1/3 、スネ夫の 4/7 でもある)。ただ、何もかもがあべこべの世界で宿題をやってこなかったり、他にも宿題を気にするシーンが見られることから、のび太と違い宿題はしているようである。また、アニメ版ではテスト前に徹夜で猛勉強をする、漢字テストを50点取って先生に褒められる、風邪で学校を休んでいた際の授業のノートをスネ夫に借りる、複数教科のテストを「オール90点取った」と低点数だったのび太に自慢する描写があるなど、稀にだが勉強に関して努力をする面はある様子。

それにもかかわらず磁石の原理を知らないことが原作で判明する。後で自分で発見し、その際にのび太に笑われている。

また、自分はなぞなぞが得意であると言うだけはあって、「表の模様が裏に、裏の模様が表にある珍しい50円だ」という巧みな台詞でのび太を騙したり、「東京タワーよりも高くとぶ方法」のなぞなぞ(答えは「その場でジャンプするだけ」。東京タワーは飛べない)など、ずる賢い一面もある。

趣味[編集]

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ジャイアン

歌うことがなによりも好きでNHK紅白歌合戦に出場するのが夢だが、信じられないような悪声で絶望的に音痴である。本人はそのことに自覚がなく自分の歌に絶対の自信を持っており(自分の歌を「芸術」などと自賛し、聞いている)、自分の歌を侮辱されると激怒する。その一方で、寝ぼけて聞いた自分の歌を「誰だ!! 夜中に下手クソな歌を……」と激怒、酷評したこともある。またのび太に音楽指導をし、自分とそっくりに歌うと「オンチ!」と酷評し、自分の指導で上達しないことを不思議がる。彼の歌声は「ホゲー」もしくは「ボエ~」と表現されることがあり、アニメでは大音響にエコーがかかったような表現になる。

レパートリーは、まったく風貌に似合わない恋する心を歌ったオリジナルの歌が中心。また、「およげ!たいやきくん」「北国の春」「横須賀ストーリー」など、エピソード発表当時の流行歌を歌っていたこともある。しばしば「ジャイアン・リサイタル」などと銘打って独演会を開催し、手製のチケットを脅して売りつけ、町の子供たちを強引に集めて歌を聞かせては皆を困らせている。空き地にお手製の看板と空き箱を並べて舞台を作り、何時間も熱唱する(連載後期になるとドラえもんの道具を用いて派手な衣装に身を包み、豪華なステージセットを組むようになる)。

ジャイアンが歌ったことのあるオリジナル曲のうち、曲名がわかるものは次のとおり。

その歌を聞いた者の体調は直ちに悪化し(のび太ら曰く「命にかかわる」)、偶然テレビを通して歌を聴いてしまった先生はたちまち気を失い、次の日学校に出てこられなかった。また、テレビやラジオなどの AV 機器に音を入力すると破損してしまう(出力するスピーカーなども破損する。テレビでは映像に影響が出たりする。アニメでは音声ミキサーが漏電して破損したり、チャンネルを変えようとしても変えられなかったり、スピーカーのウーファー部分が飛び出したりするほど)。 2014年6月13日はきよしのズンドコ歌った。この事は10日のYahoo!に乗っていた ジャイアンが音痴であるという設定の初出は「ドラえもんの歌」で、のび太は「音痴の怪獣が化けて出たような声」とドラえもんに説明している。その破壊的な歌唱力は「公害の一種」と表現されたり、「フグ毒」や「核兵器」と比較されることもあり、窓ガラスや壁を破壊するほどのエネルギーを持ち、有害な部分を強めて害虫駆除に利用されたこともある。「声紋キャンディー」を使って歌手の声を手に入れテレビの歌番組に出演したこともあったが、飴をなめるのが早すぎたせいで出演時に効果が切れて地の歌声がテレビ放送で流れてしまい、全国のテレビが壊れたり、歌を聞いた人達が救急車で運ばれるという惨事となってしまった。第17巻収録「驚音波発振機」などではのび太たちはそれを攻撃手段として利用し、のび太たちのピンチを救うこともある(特にアニメオリジナル作品)。また、2012年にアニメなった際のきれいな声 のジャイアンは歌手の由紀さおりが担当した。『ドラえもん のび太の魔界大冒険』では、歌で[[人魚]の歌声を圧倒し、怪獣「ツノクジラ」を一撃でノックアウトしたりするほどの威力を見せた(悪魔には怪音波と分析されている)。これについて柳田理科雄は、「超音速機2機分の衝撃波に相当する」と述べている。ファミコンソフト『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』では「まじんのマイク」を使って歌うことにより、敵全体に大ダメージを与えることが可能。スーパーファミコンソフト『ドラえもん4 のび太と月の王国』では他キャラとの合体時に援護技として歌うことで画面全部の敵を攻撃する。他にもファミコンの『ドラえもん』、スーパーファミコンの『ドラえもん2 のび太のトイズランド大冒険』や『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』にも攻撃方法として登場している。のび太の町SOS でロボットが歌いながら攻撃する。唇も苦戦した のび太戦記で必殺技になっている。使用すると画面フラッシュするので注意 ちなみに、もしもボックスにより音が存在しない世界を作った事があったが、この時のジャイアンの歌は歌詞をホワイトボードに書いてのび太らに披露していたものだったが、なぜか字を見るだけで寒気がするほど酷いものであった。作曲センスはあるが、楽譜は読めない。

歌手にはなれなかったが成人後も趣味として歌う事は続けているようで、自室でカラオケをしている描写がある。この時は部屋に一人しかいなかったが、少なくとも周囲に被害をもたらしてはいない。ただし、CM版では自分の店(スーパーマーケット)でリサイタルを開き、従業員や客に被害を与えている。

過去に漫画・テレビアニメ・劇場用映画・特番放送などを通した歴代登場キャラクターの中で、ドラえもんのひみつ道具の効果なしでジャイアンの素の歌声に聴き惚れたキャラクターが2人だけ存在する。それは映画『ドラえもん のび太の南海大冒険』に登場するベティ2011年6月10日放送「新曲発表!ジャイアンにボエボエ?」に登場したたか子(新谷良子)である。たか子はジャイアンの歌声が以前飼っていた犬の鳴き声に似ているため平気という理由がある。また、2012年11月2日放送「奇跡のデュエット!ジャイ&スネ」ではカラオケ大会でスネ夫とのオリジナルデュエット曲を披露したが、誰も悶絶させることなく歌い上げている(入賞はしなかった)。 逆に道具などを使わない状態でかつ普通の状態でジャイアンの歌を聴いて面と向かって罵倒した登場キャラクターは映画『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』に登場したピッポ「こんなひどい歌聞いたことない」「うるさいだけの騒音公害」とまで言われた。

スネ夫が彼に、絵を描くことを趣味にするようおだてて勧めたのも「これ以上下手な歌を聴きたくなかったから」という理由からである。ちなみに画力に関しては「いい色出しているね」と評論家から褒められたり、スネ夫に劣らぬキャラクター原案を描いたり、意外と実力を秘めている。

料理[編集]

他には料理を趣味としているが、その腕は歌唱力以上に壊滅的。ただよった匂いでイヌや鳥や虫が気絶するほどで、たくあんセミの抜け殻を使ったりするなど食材や味の面でも、この世のものとは思えないようなものだという。自作の料理を試食したジャイアン自身が倒れてしまったことさえある。特に、代表的な創作料理「ジャイアンシチュー」はひき肉、たくあん(10年もの)、塩辛(10年もの)、ジャム、煮干、大福、セミの抜け殻などの材料の組み合わせによるシチューであり(「その他いろいろ」と多くは語られない)、「プウン」や「モワ〜」など不気味な臭いを漂わせ「ドロ〜リ」という怪しい効果音を出すなどする。その臭いは飛ぶ鳥を落とす程。味は舌を出して泣きたくなるほど最悪だという。ちなみに蝉の抜け殻は、センタイ(蝉蛻)という漢方生薬として専門店で取り扱われ、薬膳料理などにも用いられるものでもある。 2014年7月26日のクイズでも放送されクイズにされた

なお、タレントの木村祐一によれば、テレビ番組の中でこの料理を再現してみたがこのときは計画的に煮詰めたのでビーフシチュー風味のおいしい料理になったという。

また、2011年5月11日放送のシルシルミシルでは「実際に作るとどんな味なのか?」という視聴者からの質問を受けてこの料理を再現。調理は子役の長与航己(番組曰く「ジャイアンぽい子」)が担当。子供が適当に調理したこともあって、外見は原作通りドロリとした凄まじいものに仕上がった。試食した料理研究家の土井善晴は「食材のバランスが最悪、暗闇のような味」と酷評していたが、その後に試食した出川哲朗は「美味しい。見た目を気にしなければ普通に食べられる」と上々の評価を下しており、長与自身も「美味い」と述べている。

その他の趣味[編集]

秘密の趣味としてままごとがありドラえもんにからかわれると「どら焼きあげるから内緒にして」と必死に顔を真っ赤にしながら頼んでいたが、幼少期にはスネ夫とつるみ、のび太がままごとをしているのをからかっている。少女マンガを読んで号泣する場面もある。

その他の嗜好として「クマのぬいぐるみ(大)」が挙げられる。毎週見ている動物番組に800枚の応募はがきを送って当選。それが「クマのぬいぐるみ」であった。また、ゴリラのぬいぐるみを抱いて寝ていることも。書籍『ドラえもんのまんがで覚える英語辞典』では少女漫画のキャラクターが描かれた下敷きを持っていたこともあった。

他にはローラースケートもしており、車に轢かれそうになったところをのび太に突き飛ばされて助けられている。

苦手なもの[編集]

前述したように母ちゃんが大の苦手。姿を見なくても「たけし!」という怒鳴り声を聞いただけで震え上がって逃げ出すほど。親戚で苦手なおばさん(母方の妹)もいる。先生や神成さんなども苦手な人物である。

本人は「(母ちゃんを除いて)怖いものはない」と語っており、のび太とドラえもんが考えつく限り出した怖いものに対して、全く怖がらなかった。しかし大男やお化けを怖がっている描写もあり、のび太同様、虫などは基本的に平気だが本物のお化けや怪物は怖がることがある。

実家[編集]

原作では、卵や缶詰を売ったり、カボチャなどの野菜を売ったりする描写があるのみで、店名などは不明。

アニメでは「剛田雑貨店」、あるいは「剛田商店」という雑貨屋。ジャイアンも「雑貨屋」と発言している。

母ちゃんによく店番を頼まれているが、サボってどこかへ遊びに行ってしまうことも多い。またアニメでは、のび太がもしもボックスを使ったためにアメリカに引っ越すことになりかけたとき、ジャイアンの母ちゃんがのび太のママに「剛田雑貨店のホームページ、アクセスしてね」と言ったことから、ウェブサイトを公開しているらしい。

将来[編集]

歌手になることが夢で、「おれ、絶対に歌手になって、大賞をとって、紅白にでます」と張りきっており、ノビタレコードからレコード「乙女の愛の夢」をリリースしたこともある。さらに、サイン入り特大パネルを作ったこともある。そのパネルはファンレターをくれた人の中から抽選で当たるという物だったが、応募してきた手紙はどれもジャイアンの歌を酷評するものだったため、のび太が仕方なくもはん手紙ペンで適度なファンレターを書き、のび太にプレゼントされることとなった。

また、モデルになるという夢も持っている。 2014年7月26日のクイズでスネ夫とトークしてスネ夫に教えるシーン放送されクイズにされた 将来、世界各地に支店を置く大型百貨店「ゴウダショッピングモール」を経営することを夢見ている。しかし、ジャイアンは独立して「スーパー・ジャイアンズ」という名のスーパーマーケットを経営することになる。一方母ちゃんは、元気に雑貨屋の経営を続ける。

その他[編集]

  • 前述のように通称はジャイアン巨体を持つのでこの通称がついた。同級生からは、のび太をはじめとして男子はジャイアンと呼んでいるが、しずかなどの女子からはたけしさんたけしくんなどと呼ばれることが多い。また、ジャイアンというあだ名は「ジャイ子のアン(兄)ちゃん」だからという説もある。
  • 野球チームであるジャイアンズのキャプテンである。ピッチャーを務めているが、三振を奪うことは少なく、ヒットを打たれている描写が多い(そのほとんどはフライであるが、のび太のエラーで走者を出している)。彼は大抵ジャイアンズが試合に負けるのを「のび太のせい」として怒る。打者としてはホームランを幾度か打つなど、それなりに活躍している。大長編では彼のバッティングの腕や、コントロールが勝利の決め手になったこともある。また、『のび太とブリキの迷宮』では、空を飛んでいるブリキの飛行機をジャイアンのバッティングで打ち落としたこともある。
  • 尊敬する人物は宮本武蔵と柔道十段のおじさん(後述)。アクションスターの千葉県一も尊敬しており、ケンカの方法を伝授してもらったり(実際はロケのアクションシーンの収録に巻き込まれただけ)、サイン色紙を宝物として持っていたりしている。
  • ドラえもんの道具「雨男晴れ男メーター」によると、晴れ男の最高値 +10 を記録するほどの「とても強力な晴れ男」である。
  • ツチノコの発見者であり、未来の百科事典にも名を残している。
  • アイドル・星野スミレ、青空ゆかり、川合可愛、伊藤翼のファン。でも基本的には歌手としては自分が一番好きで翼らに嫉妬することもある。
  • 初期の単行本には同じ風貌の「カバ田」というキャラクターが登場している。これについてはこちらを参照。
  • テレビアニメ第2作第1期第1223話「反応テスト・ロボット」にて、空き地で行われる「リサイクル」を「リサイタル」と間違え、当日派手な衣装を着て空き地に来たことがある(反応テスト・ロボットに母親の顔を描き、止めさせた)。
  • 普段のび太をいじめている立場のジャイアンだが、のび太がドラえもんの道具の力を借りて逆襲に出た際に、「ノータリン」呼ばわりされた挙句に KO 負けを喫したことがある。
  • リサイタルの際、「剛田猛」と表記されたことがあった。
  • テストの名前欄に「ジャイアン」、「剛田剛」と書いていたことがあった。
  • 好物は豆、ラーメンなどで、大長編ではラーメンや、カツ丼を食べているシーンが多い。テレビアニメ第2作第1期ではピーマンが好物という設定。また、冷まさなければ常人が食べることができない程の熱い食べ物でも冷まさずに平気で食べることもできる。
  • 泣き上戸の気がある
  • スネ夫とコンビでのび太をいじめることが多いがあまりにもズルいスネ夫に怒りのび太と組んで仕返しをしたこともある。
  • 22世紀のドラえもんが通っていた学校の同級生に性格などがよく似たロボット「ジャイベエ」がいる。

両親・親戚[編集]

以下の設定は、原作およびテレビアニメ第2作(テレビ朝日版)に関するものである。
テレビアニメ第1作では母親は故人であり、父親の手一つで育てられていたが、この父親は気弱な小男という、原作とは大きく異なるキャラクターとなっていた。

タケ蔵[編集]

のび平と同世代の戦国時代の人物。ジャイアンと同じく気が強く、高所から水の中へダイブするなど勇敢な少年。タケ蔵の母はジャイアンの母に顔が似ている。ジャイアンの先祖であるかどうかは不明。

母親[編集]

通称「母ちゃん」。雑貨店を営んでいる。実直で息子に厳しく、しかも、男勝りで豪放であり、ジャイアンが心から怖れている人物。いつもジャイアンに店番や配達の手伝いをさせ、しばしばゲンコツや平手打ちなどの体罰を加える。ジャイアン以外の人物に対しては暴力をふるったり暴言を吐いたりすることはない。のび太がジャイアンにいじめられているときに登場することがある。母ちゃんの登場によって怖がったジャイアンがいじめを止めるため、のび太たちにとっては救世主の様な人物である。

父親[編集]

父親の職業については母親と同じく雑貨店を営んでいると思われるが明確な職業は描かれていない(店番をする場面が描かれているのは1度のみ)。無精髭を蓄えていて頭は角刈りにしている。

テレビアニメ第1作では「小助」という名前があった。 息子同様、好戦的な性格のようで、嫌がるのび太の父親に対し、無理矢理相撲対決を挑む一幕もある。 ジャイアンの父親は漫画、テレビアニメともほとんど登場しないが、漫画では9回登場している。

  • のび太を上手く騙し、ドラえもんの道具「コンピューターペンシル」を奪って 100 点を取ったジャイアンに対し、あまりの情けなさに号泣しながら「いつも落第点のおまえが急に100点を取れるはずがない、できの悪いのはしかたがないとして、不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!!」 と叱り叩きのめした。翌日ジャイアンは顔に傷を負い「百点なんかこりごりだい!!」とコンピューターペンシルをドラえもんとのび太に返した。。
  • 家の中で暴れるウマタケに困り果てる。
  • のび太の父親と相撲をとる。町内一の力持ちと自負しており、他の登場話と比べ自分勝手で乱暴。なお、この話では無精髭は無く鼻の下にヒゲを生やしている。
  • 息子を映画館に連れて行く。
  • 息子を厳しく叱る妻に難色を示し、ジャイアンに小遣いをあげようとする。
  • また、夫婦喧嘩をしたときは、父ちゃんは母ちゃんに負けているとジャイアンが述べている。
  • たい焼き(テレビアニメ第2作第1期では焼き芋)を買って帰る途中でひき逃げに遭う(ただし、これはのび太がタイムマシンでこのときに戻り突き飛ばし助けたので、結果的には遭っていない)。
  • 食事中、道具の効力で吹き飛ばされたちゃぶ台を追いかけるはめになる。
  • 食事中、ジャイアンが道具の効果により吐き出したご飯を顔中に浴びる。
  • 家族で箱根旅行に出かける。原作では最後の登場であり、前回の登場からブランクがあいたためか頭頂部が禿げている。
  • テレビアニメ第2作第1期では、話の中で家族でお花見に行っているシーンがある。

ジャイ子[編集]

ジャイアンの妹。ジャイ子という名前は通称であり、本名は明らかになっていない。ジャイアンはジャイ子をこの上なく可愛がっており、これが災いしてトラブルになることも度々あったが、ジャイ子も兄のことをとても尊敬しているようである。「クリスチーネ剛田」というペンネームで少女漫画を描いている。

ジャイ子の本名が明らかになっていないのは、シンエイ動画の別紙壮一によると「ジャイ子と同じ名前の女の子がいじめられるのを防ぐための作者の配慮である」という。ただし、本当に藤子・F・不二雄がそう発言したかは、藤子本人がすでに故人であるため検証することができない。別の資料によれば、藤子・F・不二雄が「そのうち漫画の中で(本名を)書きますよ」と発言していたという。

ヤサシ[編集]

ジャイアンの息子。通称「ジャイチビ」。外見は父親のジャイアンにそっくりだが、気が弱く心優しい性格でのび太に近いキャラ。のび太としずかの息子・ノビスケにいじめられてばかりいる。

他の親戚[編集]

ジャイアンによく似て、大柄で力の強い人物が多い。のび太曰く、「あいつの一族は怖い人が多いよ」。

おばさん
第3巻収録「おはなしバッジ」で登場する。ジャイアンの母ちゃんを姉さんと呼んでることから母方の叔母であることがうかがえる。ジャイアンの母と姿や性格が似ており、ジャイアンはこの人物も苦手にしているようである。ジャイアンがのび太をいじめているところを「弱い者いじめはやめな!」と叱りつけた点で正義感の強さが見てとれるが、その少し前にはのび太に「おばさんがサルですか」と言われて激昂し胸ぐらを掴むという行為に出ており、やはり気性の荒い性格であることがわかる。
アニメでの声優は橘U子(2012年)。
おじさん
第36巻収録「ジャイアン反省・のび太は迷惑」で登場する。ヒゲが濃く、大柄。柔道十段の腕前で、ジャイアン熱く尊敬しているおじさん。人格のできた人物で、喧嘩に強くなりたいために柔道を教えてくれと頼むジャイアンに、人間としての真の強さ(心理的な強さ)とは何かを語ってジャイアンを諌める(ただし、ジャイアンはその言葉を誤ってとらえ、まるで理解していなかった)。
アニメでの声優は不明 (1985年) →楠見尚己 (2007年) 。
おじさん
第37巻収録「しかしユーレイはでた!」で登場する。ただし姿は見せない(置き手紙のみの登場)。山奥の寺で住職をしている。ジャイアンのことは「たけ坊」と呼んでいるらしい。
いとこ
第29巻収録「ペタンコアイロン」、てんとう虫コミックススペシャル『ドラえもんカラー作品集』第3巻収録「なんでもそうじゅう機」に登場する青年。格闘技や武道を趣味としており、柔道三段、剣道五段の段位を持つほか、ボクシング合気道少林寺拳法もたしなんでいるという。ジャイアンと同様、友情に厚く、引っ越しの手伝いをしてくれたドラえもんとのび太に対して、「心の友よ!」と言っていた。なお、登場した話の両方とも、「ジャイアンたちに引越しの手伝いをさせる」という役回りで登場している。「花子さん」という名前の恋人がいる。他にてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第2巻収録「大きくなってジャイアンをやっつけろ」にもいとこの青年は登場するが、同一人物なのか定かではない(顔立ちはやや異なる)。
アニメでの声優は安原義人 (1982年) → 郷里大輔 (1988年) → 塩屋浩三 (2010年) 。

系図[編集]

剛田家   

この他は血筋不明。

ペット[編集]

ムク
ジャイアンの愛犬。ジャイアン曰く「頭が良くて、強くたくましくて男性的」だが、飼い主のジャイアンを恐れている全くのダメ犬で、他人の家の庭でゴミをあさったり立小便をしたり、スネ夫の飼い猫・チルチルの威嚇に震えあがって逃げ出しだし恥をかかせたとしてジャイアンに激怒されたことがある。また、手癖が悪く、近所の家から履き物や野球のボールなどを盗み、地面に埋めていたこともある。しかし、ライオンに襲われたジャイアンを助けるためにライオンと戦うなど、飼い主思いな犬である。1回きりだが、名前が「ボケ」であったり、「デカ」という名の別の犬だった回がある。のび太にだまされてジャイアンを綱で引っ張ったこともある。

配役[編集]

声優[編集]

日本テレビ放送版 (テレビアニメ第1作
テレビ朝日放送版 (テレビアニメ第2作1期
1979年4月 - 2005年3月
テレビ朝日放送版 (テレビアニメ第2作2期
2005年4月 - 現在。

のび太戦記 たてかべ和也

俳優[編集]

  • 舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星』 - 脇知弘
  • トヨタ自動車コーポレートCMReBORN』(2011年11月~) - 小川直也:30歳になったが相変わらず音痴でのび太のネクタイを掴むなど乱暴者のキャラとして登場する。スーパーマーケットに勤務している(実家であるかは不明だが、名前が「スーパーマーケットジャイアンズ」であること、自由にリサイタルを開くことができる(看板に「恒例」と書かれている。主なレパートリーはAKB48の『ヘビーローテーション』など)ことから彼が経営している、もしくは運営を任されていると思われる)。

その他[編集]

肝付はアニメ第1作でジャイアンの声を演じたことはあまり記憶に残っておらず、また同作を白黒作品であったと勘違いしている。

前髪は1979年から1985年まではアニメオリジナルの丸まった感じだったが、1986年以降現在まで、原作に準じたとがっている感じになった。

目についても、1979年以来、原作と違って白目があり、黒目が小さかったが、2005年の声優リニューアルを機に、原作に準じた、中央が白い黒目がちの目に改められた。最近は怒った時に黒目が小さくなることがある。

「ジャイアン」という呼称について、建部伸明編 『幻獣大全』は、「語尾の子音を発音しない、フランス語風にGiantを言ったもの」という説を提唱している。他に『ジャイ子の兄(あん)ちゃん』を略したものとする説もある。

きれいなジャイアン[編集]

てんとう虫コミックス第36巻収録「きこりの泉」に登場する。

きこりの泉とはイソップ寓話金の斧」に登場する泉をモチーフにしたひみつ道具で、泉に物を投げ落とすと女神型のロボットが現れ、彼女の出す問いに正直に答えると落とした物の上位品や素晴らしい物を授けてくれる。そこへ古くなった大量のおもちゃを落とし、新しい物と取り替えてもらおうとしたジャイアンが誤って泉に落下してしまった際、女神ロボットと共に現れたのが「きれいなジャイアン」である。

きれいなジャイアンはオリジナルのジャイアンよりも太い眉と凛々しい目が特徴で、性格は品行方正。一人称は「ぼく」でのび太やドラえもんやスネ夫を「くん」付けで呼ぶ。なお、このひみつ道具の元となったイソップ寓話とは異なり泉に投げ込んだ物はどう答えようと返してもらえず、オリジナルのジャイアン(のび太とドラえもん曰く「もっと汚いの」)は「助けてくれー」と叫びながら女神ロボットにシャツを捕まれて(アニメでは力ずくに頭を押さえ込まれて)泉から出られなくなってしまった。 テレビアニメ第2作第2期「いいとこ選択ボード」では、のび太がジャイアンの体力を減らしルックスやIQを上げた際、きれいなジャイアンの様な顔付きになり言葉遣いも丁寧になった。

このきれいなジャイアンは天田印刷加工の「ドラえもんカードゲームコレクション」でレアカード (R0005) として登場し、ロッテの「ドラえもんクッキーボールチョコ」のおまけとしてフィギュア化もされた。さらに、2008年にはメディコムトイよりワンダーフェスティバル限定商品としてフィギュア化されている。また、川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムにはきこりの泉が置かれ、そこからきれいなジャイアンが現れるようになっている。

関連項目・人物[編集]

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