紫
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(パープルから転送)
紫(むらさき)は寒色の一つ。赤と青の中間色であり、菫のような色である。パープル(purple)、菫色(すみれいろ、きんしょく)、ヴァイオレット(violet)ともいう。虹を構成する六色(赤・オレンジ・黄・緑・青・紫)のうち、光の波長が最も短い。これより波長が短いものを紫外線という。
派生色[編集]
紫から派生した色で、赤みが強い紫を、赤紫と呼ぶことがある。赤紫は次のような色である。
また、青みが強い紫を、青紫と呼ぶことがある。青紫は次のような色である。
紫に関する事項[編集]
- 植物ムラサキの根(紫根)を染料にしたことが紫の名の由来。栽培が困難だったため珍重され、古代中国(漢代以降 - 時代が下ると黄色に変った)、ローマ帝国、律令時代の日本などでは、紫は高位を表す色とされた。
一般に、紫は「優雅」や「高貴」を表す事が多い。 - 上記のように、ローマ皇帝はその着衣に紫をまとった。
- 「ユダヤの王」といわれたイエス・キリストはその死に際して、紫の衣をまとわされたと伝えられる。
- 聖徳太子の定めた冠位十二階では、紫は最上位の大徳の冠の色とされた。
- 江戸時代には江戸紫といわれる色が流行した。歌舞伎『助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』で花川戸の助六が鉢巻にしているのがこの江戸紫である。それまでは、紫を染める草(紫根)が薬草であった為、武家などが病気の時に締るものとされていた。直情径行、頭に血がのぼり易い助六の熱さましとして巻かれた紫の鉢巻を、この芝居が大当りして以降、真似をして巻くものが現れたという。
- 筑波山の別名は「紫峰」である。これは、紫に霞む山裾に因んでいる。又、昔は醤油が「紫」と綽名されたが、これは筑波山に因んで「紫」というブランドを付けた事が始まりらしい。
- 青と赤の中間色である点から、孔子は、紫を曖昧などっちつかずとして嫌った。
- 京都市では、都市のイメージ色として紫が用いられている。例として、京都市営バスの方向幕は、下地の色が紫となっている。
- 東京メトロ半蔵門線のラインカラー。8000系の場合は単色帯、08系の場合は濃淡二色帯である。
- 名古屋市営地下鉄名城線のラインカラー。名港線のラインカラーは紫に白のストライプ。
- JR西日本嵯峨野線(山陰本線 京都~園部間)のラインカラー。
- 大阪市営地下鉄谷町線のラインカラー。谷町線が、周辺に仏閣が多く所在する谷町筋の地下を走ることからの連想である。
- 「ゆかりの色」とも言う。これは、古今和歌集の「紫の 一本ゆゑに 武蔵野の 草は皆がら あはれとぞ見る」という歌に由来している。
- 日本テレビ系列の長寿番組「笑点」で、三遊亭楽太郎が着ている袴の色は紫である。
- 俗に「紫」の字を分解すると「此」と「糸」になるところから、「此の糸」と呼ばれることがある。又、これは紫式部を指す語でもある。
- 現在では高級感を感じさせる色として、中高年の女性や、日本では不良少年やその流れを組む者などがおもに好む色とされる。
- 紫は青よりも赤に近い。
ヨシヒコの人物。 ドラゴンボールのビルス ビビッドのスタジオ
紫(パープル)を含む語[編集]
- 紫で始まる記事の一覧も参照のこと。
- 紫式部:歴史上の人物
- 紫外線
- 紫衣事件
- 九紫火星
- 紫:沖縄出身のロックバンド名
- ディープ・パープル:イギリスのロックバンド
- 京都パープルサンガ:サッカーのチーム名(現京都サンガF.C.|)
- VIOLET UK
- 関鉄パープルバス:日本のバス会社。紫峰=筑波山にちなむ。
- 紫の鏡:「ムラサキノカガミ」というフレーズを20歳まで覚えていると死ぬという迷信。忘れてしまった場合は寿命を終えたとき、全身が紫色に光るともいわれている。
闇のパープルアイ。漫画。ドラマでは水戸黄門の楓が出ていた
紫を名前に含む色[編集]
紫と他の色を混ぜると[編集]
- 赤+紫でマゼンタ(赤紫)。
- 紫+青でモーブ(青紫)。
- 紫+黒で紺色。
- 紫+白でライラック(薄紫)。
近似色[編集]
関連項目[編集]
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