トヨタ・ダイナ
ダイナ(DYNA )はトヨタ自動車が製造する小型、普通トラックである。
最大積載量は1t、2tのものだけでなく3tのものもあり、トヨタレンタリースなど、レンタカー業者のラインナップとして、2tのパネルバン、平ボディ、ダンプ、そして最大積載量3tの車載車があるが、2007年6月2日の免許制度改正により、ダイナの一部は新普通免許での運転が不可能になった。3t積みの中には車載車だけでなく、1t車並に短い平ボディも存在する。トヨタレンタリースで新普通免許ドライバーが利用できないのはダイナのT4クラスとなる。
目次
歴史[編集]
前史 (1956年 - 1959年)[編集]
- RK52型
1956年5月、R型ガソリンエンジンを搭載した1 - 1.5トン積のピックアップトラックである、トヨペット・トラックRK23型(後のスタウト)のシャシを利用し、より荷台の長さを稼ぐことができるセミキャブオーバー型とした「トヨペット・ルートトラックRK52型」を発表。これがダイナのルーツとなる。
- RK60~80系
1957年1月、モデルチェンジでRK62型となる。</br>この新しいルートトラックは、曲面一枚ガラスのフロントウインドシールドを持った新しいデザインのキャブをまとい、さらにR型エンジンを48HPから55HPへパワーアップし、ライバル達の攻勢に対抗した。</br>簡素で実用一点張りのトヨエースに較べ、バタ臭く、高級感あふれるスタイリングは関東自動車工業の協力によるもので、生産も関東自工が担当した。
1958年4月、2トン積みのRK70型を発表。R型エンジンは55HPから58HPとなり、4速マニュアルトランスミッションも2 - 4速がシンクロメッシュとなった。
同年7月、法改正により小型車の規格が変わったことにより、ホイールベースを2,530mmから小型の上限である2,750mmとした長尺のRK75型を発表した。
1959年4月、国産車では初となる「ティルティング・キャブ(チルトキャブ)」を採用したRK85型を発表、さら変速レバーをフロアからコラムシフトに変更し、3人乗りを実現した。
初代(1959年 - 1963年)[編集]
K70~160系
RK70など
1959年5月、ユーザーのなかで、ボンネット型とセミキャブオーバー型の二つのトヨペット・トラックの区別が分かりづらいとの声が増えてきた。そのため、トヨタ自動車工業、トヨタ自動車販売、トヨペット・トラック販売店の社員による愛称募集が行われ、応募総数3,013通の中から、ボンネット型は、強い、頑丈な、勇敢ななどの意味の英語から「スタウト」、セミキャブオーバー型は、力強い、動的な、などの意味を持つダイナミックから「ダイナ」と名付けられた。双方ともモデル途中での改名である。
2代目(1963年 - 1968年)[編集]
K170系
RK170
JK170など
1963年3月モデルチェンジ。同時に「ライトバス」RK170Bも登場する。
このクラス初となる4灯式ヘッドライトを採用、スタウトと共用だったフレームも架装性の高い専用のものに一新される。
1960年9月に登場した「いすゞ・エルフ」ディーゼルは爆発的なヒットとなり、ダイナは新車効果をもってしても、販売台数2位を保つのがやっとの状況となっていた。それに一矢報いるため、直列4気筒、OHV、排気量2,336ccの過流室式ディーゼルエンジンのJ型を搭載したJK170型を1964年3月に追加、同年9月には再び首位を奪い返すことに成功している。
3代目(1969年 - 1977年)[編集]
U10系
RU10/12D/15
BU10/12D/15
JU10
HU15-H
1969年2月、ダイハツ工業との提携で当時もっとも成功した例となったU10系が登場する。以後、3回(1970年、1972年、1974年)マイナーチェンジを繰り返している。
再びホイールベースを長くとったセミキャブオーバースタイルとなり、また、「ダイハツ・デルタトラック」との共通化が図られるが、デルタではダイハツ製エンジン搭載車が中心となった。ダイナのテーマカラーとして現在まで続く、ターコイズが初めて設定された(画像1点目)[1]。
ライバル車のディーゼルエンジンモデルの充実の前に、ドライバビリティー(運転性)や信頼性にやや難のあったJ型に代わり、ダイハツが設計の一部と生産を担当したB型をメインに据えたディーゼルモデル中心のラインナップとなった。このB型エンジンはディーゼルならではの経済性や低回転域の粘りに加え、高回転までよどみなく吹け上がる性格で、トラックのディーゼルエンジンに付き物の鈍重なイメージを払拭した。B系列は最終的に4.1Lまで拡大され、直噴、ターボ、LPG仕様(1996年 - 2002年)などのバリエーションを増やし、30年以上にわたりトヨタの商用エンジンの屋台骨を支え続けた。
トヨタ、ダイハツ共に、より排気量の大きな自動車用直列4気筒ディーゼルエンジンの生産が行われていなかったため[2]、3トン積みなどの重量車には直列6気筒、OHV、3,600ccの過流室式H型ディーゼルエンジンを搭載した。長い6気筒を積んだためラジエーター位置が大きく前進し、日常的なメンテナンスにも支障が出るため、苦肉の策としてフロントグリル中央に給水口のアクセスドアが設けられている。
また、2代目で設計と生産を担当した関東自工は、トヨタの乗用車とそれをベースとした商用車の生産に専念することとなり、この代から6代目まで、1985年のフルモデルチェンジからボディーを共通化したトヨエースと共に、グループの岐阜車体工業(各務原市)が生産を担当するようになった[3]。
4代目(1977年 - 1984年)[編集]
U20 - U50系
RU2#、3#
BU2#、3#、4#、5#
JU20
HU26、30、40、50
WU26、40、50など
1977年8月フルモデルチェンジ。ダイハツ・デルタに加え、日野・レンジャー2として日野自動車向けにOEM供給が開始される。運転席の居住性改善[4]と荷台拡張の為、セミキャブオーバーからキャブオーバーへ変更された。
前後異径タイヤの「ジャストロー」が設定される。OEM先のダイハツ・デルタにも「ローデッキ」の名で設定。
- 1978年3月、BU25ダンプ発売。
- 1979年4月、54年排出ガス規制適合車発売。
- 1980年8月、マイナーチェンジ。ロングボデーワイドキャブ車の追加が行われる。
- 1980年9月、3B型エンジン搭載のロングボデーワイドキャブ車発売。
- 1982年4月、マイナーチェンジ。高床ダブルタイヤ車のホイールが5穴に変更。
- 1983年2月、57年排出ガス規制適合のB、3B型エンジン搭載車発売。
- 1983年4月、1W型エンジン搭載車発売。2世代に渡って続いた6気筒モデルは終わりを告げる。
- フジミ模型より、昭和55年式後期型がモデル化されている。
5代目(1984年 - 1995年)[編集]
200/300シリーズ
U60 - U90系
YU6#、70
BU6#、7#、8#、9#
WU75、85、9#など
100/150シリーズ
Y50/Y60系
YY5#、61
LY5#、6#など
1984年9月、200/300シリーズ登場。5代目トヨエースG25/G35シリーズとの共通化が図られる。
ディーゼルエンジンは従来のB、3B型に加え、直噴式のLASRE[5]11B、13B、13B-T、14B、14B-T型が追加され、主流となる。直列6気筒ディーゼルのH型は廃止され、後継には日野製直列4気筒 4.0L 直噴の1W型が採用される。
また、ガソリンエンジンもR 系からY 系へ変更される。同時期にLPG車が再設定される。生協向けの1トン積系はタクシー用の 3Y-P 型を搭載、2トン積系は3RZ-P 型を搭載し、東京都をはじめとする塵芥シャシ、LPG事業者向けに設定される。
1985年5月、3代目ハイエーストラック H80/H90系と共通化を図った、軽積載のダイナ100/150シリーズ(Y50/Y60系)が追加される。
1987年ヘッドライトを丸形4灯から角形4灯に変更(いずれも規格型)。
1988年マイナーチェンジ。ドアガラスを2分割から1枚へ変更。
1989年2t及び3tの標準キャブに4WDを追加。ディーゼル車は平成元年排出ガス規制に適合。
1991年バンパーと、ステップやドア裾の泥汚れを抑えるコーナーベーン(キャブ角の整流板)がボディ同色となる(下画像2点目のダイナ150)。
- Toyota Dyna U60 011.JPG
ダイナ200 ワイドキャブ
(中期型) - Toyota Dyna Y50 005.JPG
ダイナ150 LPG
(後期型)
6代目(1995年 - 1999年)[編集]
200シリーズ
FB4/FB5系
KC-FB4J、5B
U100 - 200系
KC-BU1##、BU2##
100シリーズ
Y100系
YY1##
LY1##など
1995年5月登場。平成6年排出ガス規制適合。3t級のワイドキャブ車(350シリーズ)は日野・レンジャーFB系のOEMとなる。FB系、U系とも15Bエンジンをベースとした4.1L・LPGエンジン搭載車を追加する。
1996年高機動車(メガクルーザー)のシャシを短縮し、ダイナのキャブを載せたスーパーダイナを発表。東京消防庁、名古屋市消防局、大阪市消防局、福岡市消防局に救助工作車IV型として2台1組導入され、モリタが架装している。 又、標準キャブの一部車種に前輪独立懸架仕様を設定すると共に、運転席エアバッグもオプション設定。1t系にも4WDを追加した。
1997年キャビンをフロントタイヤの前に出すことで低床化を図った、超低床キャブを設定。大口顧客のコカ・コーラボトリング、佐川急便、JAFなどでも多数派とはならず、販売台数が極端に少なかったため、1代限りで廃止された。
- Toyota Dyna Super Low Cab 002.jpg
超低床キャブ
- SuperDyna.jpg
スーパーダイナ
7代目(2t積系:1999年 - 2011年/1t積系:2001年 - )[編集]
U300~500系(2t積系)
Y200系(1t積系)
1999年5月登場。日野との共同開発車となり、日野・デュトロと共通となる。
基本車型は、カーゴ、ダンプ、ルートバンの3種。ルートバンの車体は3世代ぶりに刷新され、Bピラー以降がH100系ハイエースの流用となる。バックドアはこれまでどおり、跳ね上げと観音開きとが選べる。
積載量2t以上の車両は日野からのOEM扱いで、平成10年排出ガス規制適合の4B、日野製のS05C、S05D、J05Cの各エンジンを搭載する。
当初はディーゼル系のみで、ガソリン・LPGエンジン車は1年遅れて2000年6月にフルモデルチェンジされた。
2001年6月、1t積系も遅れてフルモデルチェンジ。ガソリンエンジンは3Yから1RZ-Eに変更された。ディーゼルエンジンは5Lを搭載。
2002年5月30日 2t積系を一部改良(マイナーチェンジ)。フロント周りを一新したほか、車内騒音を低減。また、LPGエンジン車をワイドキャブ車に新設定。TECS(メーカー完成特装車)にはベース車両における一部改良を受けた他、「アルミあおり」の設定を追加した。
2002年9月25日 関東地区の7都県市(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・千葉市)及び関西地区の6府県市(大阪府・京都府・兵庫県・大阪市・京都市・神戸市)の低公害車指定制度に適合した低公害車を設定。排気を再循環するEGRシステムやPM低減装置付マフラーを採用した4.9L・S05D型酸化触媒付ディーゼルエンジンを搭載し、排気ガスに含まれる有害物質を低減し、環境性能を高めた。また、東京都が定めるディーゼル車規制条例に適合すると共に、2005年に規制強化されたPM排出基準も先んじてクリアした。なお、PM低減装置付マフラーは同年10月1日より販売店装着オプションに追加され、既に販売された7代目のダイナ・トヨエースの2t積系のS05C型(4.6L)・S05D型(4.9L)・J05C(5.3L)エンジン搭載車にも装着可能となった。
2003年5月26日 2t積系を一部改良。3RZ-FE型(2.7L ガソリンエンジン)、3RZ-FPE型(2.7L LPGエンジン)、1BZ-FPE型(4.1L LPGエンジン)の排出ガスをクリーン化し、平成13年排出ガス規制に適合すると共に、優-低排出ガス認定を取得。また、ガソリンエンジン・LPGエンジン・CNGエンジン搭載車ではオルタネーターの発電力をアップし、3RZ-FE型エンジン搭載車にはAT車が追加された。
2003年7月23日 1t積系を一部改良。ガソリンエンジン車に2.0Lの1TR-FE型を新搭載。出力性能のアップと環境性能(「良-低排出ガス」認定取得)を両立させた。LPG車は燃料制御を高精度化したことで排出ガスがクリーン化され、「優-低排出ガス」認定を取得。また、ガソリンエンジン車のAT車には新たに4車系が追加された。
2003年8月20日 2t積系に日野自動車と共同開発したクリーンディーゼルシステムDPR搭載車を追加。これは、4.0Lの新型ディーゼルエンジン(N04C-TB型及びN04C-TD型)とPMの低減に寄与する新開発触媒が組み合わさったシステムで、日本初となる平成12年基準粒子状物質85%低減レベル達成と「良-低排出ガス」認定を同時に取得。なお、N04C-TB型とN04C-TD型の基本仕様は同一だが、N04C-TD型では過給圧を連続制御するインタークーラー付可変ノズル式ターボチャージャーも搭載される。
2003年9月3日 2t積系に日野HIMRシステムをベースとした「パラレルハイブリッド」方式のハイブリッド車並びにN04C-TA型(4.0L ディーゼルエンジン)と多孔質セラミック構造体とNOx吸蔵還元型三元触媒からなる新開発触媒を組み合わせたクリーンディーゼルシステムDPNR車を設定(DPNR車は同年10月1日から、ハイブリッド車は同年11月1日からそれぞれ販売開始、デュトロのハイブリッド車も同時発売)。いずれも、小型トラックにおいては世界初の仕様である。また、先行で発売されたクリーンディーゼルシステムDPR車にはTECSが追加された。
2004年5月10日 2-4t積系をマイナーチェンジ。ディーゼルエンジンに日野製のN04C-A型(4.0L)、S05D-D型(4.9L)、J05D-TB型(4.7Lターボ)を新搭載。これにより、2003年に追加された仕様(N04C-TB型、N04C-TD型、N04C-TA型)と合わせ、ディーゼルエンジン車全車が「平成12年基準粒子状物質85%低減レベル(☆☆☆☆)」を達成。また、N04C-TB型及びN04C-TD型エンジン搭載車にはアイシン精機製の6速ATを追加すると共に、ハイブリッド車にはデッキ付を追加。また、4WD車はビスカス式4WDを採用したことで、路面状況に応じ、必要な時のみに四輪駆動させることが可能になった為、旋回性やタイヤの耐摩耗性を向上。また、フロントサスペンションの独立懸架採用で乗り心地を向上させるとともに荷台床面を約90mm低床化した。TECSでは、ベース車のマイナーチェンジに加え、各特装車の装備を充実させた。
2004年7月29日 1t積系を一部改良。ディーゼル車に2.5Lの2KD-FTV型を新搭載。さらに全車には運転席SRSエアバッグが標準装備され、一部タイプを除き、シート表皮も変更された。また、TECSでは、先にマイナーチェンジされた2t積系~4t積系とほぼ同じ改良を受けた。
2006年9月7日 2-4t積系のディーゼル車をマイナーチェンジ。エンジンを改良型N04C系列に一新した事で、小型トラック初の「低排出ガス重量車(NOx・PM10%低減レベル)」認定を取得。内装ではシフトレバーはAT車はインパネに配置され、MT車は可倒式に変更した。パーキングブレーキも位置を低めにし、可倒式に変更した。外装ではフロントのラジエーターグリルを水平基調に変更した。また、新型シャシーやコイル式独立懸架サスペンションなどを採用したことにより、2007年6月に開始された新運転免許制度における普通免許で運転できる最大積載量3t未満、車両総重量5t未満の車両設定を拡大した。また、同年10月4日にはハイブリッド車もマイナーチェンジされた。2-4t積系ディーゼル車の内装・外装の改良に加え、N04C型ディーゼルエンジンの改良や駆動用モーターの小型・高出力化、インバーターの大容量化、バッテリーの高出力化などを行い、性能を向上。これにより、「低排出ガス重量車(平成17年基準NOx・PM10%低減レベル)」認定取得に加え、小型トラック初の「平成27年度重量車燃費基準」を達成。
2007年5月9日 2-3t積系のディーゼルDPNR搭載車、ガソリン車、LPG車をマイナーチェンジ。ディーゼルDPNR搭載車にも改良型N04Cディーゼルエンジンを搭載した他、ガソリン車には2.7Lの2TR-FE型を搭載したことでLPG車を含め、平成17年(新長期)排出ガス規制に対応。また、ディーゼルDPNR搭載車とLPG車は「低排出ガス重量車(ディーゼルDPNR車は平成17年基準NOx・PM10%低減レベル、LPG車は平成17年基準NOx10%低減レベル)」認定を取得し環境性能を向上した。また、外装・内装も2-4t積系ディーゼル車、ハイブリッド車と同等の改良を受けた他、ガソリン車は新運転免許制度における普通免許で運転できる車種を拡大設定した。
2007年8月21日 1t積系のディーゼル車、ガソリン車を一部改良。ディーゼル車はクリーンディーゼルシステムDPR採用の1KD-FTV型を新搭載。ガソリン車も触媒を改良し、平成17年(新長期)排出ガス規制に対応。また、フロントのラジエータグリルを水平基調に変更。内装では可倒式パーキングブレーキの位置を低めに変更し、作業効率を高めた。また、11月22日にはLPG車も一部改良を受けた。ディーゼル車、ガソリン車の外内装の変更に加え、電子制御式LPG液体噴射方式(EFI-LP)を採用した1TR-FPE型を新搭載。これにより、平成17年(新長期)排出ガス規制に適合すると共に、「低排出ガス認定車(NOx10%低減レベル)」を取得した。
2007年12月17日 2t積系のディーゼル車、ガソリン車を一部改良。動力性能の最適化と高性能触媒DPRを搭載し、「平成27年度重量車燃費基準」を達成したディーゼル車を追加すると共に、エンジンイモビライザーシステムを標準装備した。
2009年3月2日 1t積系を一部改良(同年3月23日より販売開始)。大型サイドターンランプを装備すると共に、ルートバンにはハイマウントストップランプを追加装備し、バックドアを観音開き式に変更した。
2009年7月1日 2t積系を一部改良(同年8月3日より販売開始)。ディーゼルハイブリッド車において、より低回転で高トルク化を実現したディーゼルエンジンの搭載により、燃費を向上。また、全車において灯火器規制対応の大型サイドターンランプを装備した。
2009年11月9日 2t積系を一部改良(同年12月1日より販売開始)。ディーゼル車の内、N04C-TJ型エンジン搭載車の一部車型をN04C-UE型に変更し、燃費を向上。これにより「平成27年度重量車燃費基準」を達成し、環境対応車 普及促進税制に適合した。
2010年2月10日 2t積系を一部改良(同年3月1日より販売開始)。ディーゼル車の内、N04C-TJ型エンジン搭載車の一部車型をN04C-UE型に変更すると共に、マニュアルトランスミッションを6速に変更。これらにより燃費が向上され、「平成27年度燃費基準」を達成。環境対応車 普及促進税制に適合した。
2010年7月27日 1t積系を一部改良(同年8月2日より販売開始)。ディーゼル車において高性能触媒DPRの改良などを行い、平成21年(ポスト新長期)排出ガス規制に適合すると共に、ピエゾインジェクターの採用などにより燃費も向上されたため、カーゴの主要車型で「平成27年度燃費基準」を達成。これにより、環境対応車 普及促進税制に適合した。ガソリン車もエンジンの制御変更等を行い、一部の車型で「平成27年度燃費基準」を達成した。また、ディーゼル車とガソリン車にはエンジンイモビライザーシステムを標準装備した。
2012年5月17日 1t積系を一部改良(同年6月1日より販売開始)。助手席側前輪付近の下方視界を確保するためのワイドビューミラーや対向車や歩行者への眩惑を低減するフロントフォグランプを装備し安全面を強化。ディーゼル車には触媒の浄化を手動で補うことができる排出ガス浄化スイッチ(触媒浄化用)を標準装備するとともに、一部車型を除き、基準値よりもNOxを10%低減したことで「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」認定を取得した。
2012年5月30日 1t積系のルートバンを一部改良(同年6月1日販売開始)。先に一部改良を受けたカーゴ、ダンプ同様に、ワイドビューミラー・フロントフォグランプ・排出ガス浄化スイッチ(触媒浄化用)を標準装備した。
- Toyota Dyna Route-van 008.JPG
7代目ダイナ(中期型)
ルートバンハイルーフ - Toyota Dyna Route-van 004.JPG
7代目ダイナ(中期型)
ルートバン観音開き
8代目(2t積系:2011年 - )[編集]
- U600/C600系(2t積系/標準キャブ)
- U700/C700系(2t積系/ワイドキャブ)
- 2011年6月15日 - 2t積系をフルモデルチェンジ(同年7月2日販売開始、1t積系は7代目を継続販売)。今回もデュトロのOEM車種で、日野自動車の羽村工場で生産される。エンジンは高圧コモンレール式燃料噴射システムやDPRを刷新し、燃費向上や更なる排出ガスのクリーン化を実現した5種類のディーゼルエンジンを設定。ハイブリッド車はアトキンソンサイクルの専用エンジンN04C-UL型(110kw/420Nm)とアクセル・ブレーキの2ペダル操作を可能とする専用5速AMTを採用。エンジンとモーター兼発電機の間にクラッチを介することでモーターのみで発進できる新開発のハイブリッドシステムを搭載。これにより、2t積車で1.0km/L、3t積車で1.4km/Lの燃費向上を実現。ディーゼル車はN04C-UM型(85kw/325Nm)・N04C-UN型(100kw/390Nm)・N04C-UP型(110kw/420Nm)・N04C-UQ型(132kw/480Nm)を設定し、トランスミッションは6速AT・5速MT・6速MTの3種類を用意。また、AMT車とAT車にはアイドリングストップ機能を標準装備し、AMT車とMT車にはエコドライブをサポートするエコランシステムを標準装備し、実用燃費向上に寄与した。また、内装面ではインパネを改良し、膝前部分や下部の形状を工夫したことで中央席の足元スペースを拡大したほか、助手席から中央席には大型オープントレーを配置。ワイドキャブはキャビンパッケージそのものを刷新したことでドア開口部拡大、乗降ステップ大型化、乗員スペース拡大等により居住性・乗降性を向上するとともに、フロントデザインもキャビンの前絞りやバンパーコーナーの形状を工夫したことで空力性能も実現した。安全面については強度を保ちながらピラー断面を極力薄くし、広く見やすい視界を確保するワイドビューミラーと車両側面後方の視界を拡大し、巻き込み事故防止に寄与した2面鏡ミラーを標準装備するとともに、小型トラックでは世界初となるVSCのオプション設定を追加した。ハイブリッド車はグリルとドアに専用ストライプを採用し、トヨタエンブレムもプリウス等のハイブリッド車に採用されているシナジーブルーを施した仕様となった。なお、ガソリン車・LPG車についてはディーゼル車と同等のデザインに変更した程度である。
- 2012年4月9日 - 2t積系を一部改良。ディーゼルハイブリッド車及びN04C-UQ型を除くディーゼル車において、「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」の認定を受けるとともに、ディーゼルハイブリッド車は「平成27年度燃費基準+10%」も達成した。
- 2012年9月3日 - 2t積系を一部改良。2013年1月施行の新灯火器類保安基準に合わせてカーゴ及びダンプに後部反射板を装備するとともに、N04C-UQ型を搭載したディーゼル車は環境性能の向上により、最大積載量4.0t超の9型式において「平成27年度燃費基準」を達成した。
- 2013年4月15日 - 2t積系を一部改良(5月6日販売開始)。軽い操作力で制動可能な電動パーキングブレーキを高所作業車のディーゼルMT車や塵芥車のディーゼルMT車・ディーゼルハイブリッド車に標準装備、ダブルキャブ車を除くカーゴのディーゼルMT車・ディーゼルハイブリッド車、ミキサー車のディーゼルMT車にはオプションで設定した。また、ダブルキャブ車を除くカーゴのディーゼルハイブリッド車の電動パーキングブレーキ装着車はシフト操作と連動して作動するパーキングブレーキポジション機能付とすることで安全性に配慮した。
脚注[編集]
- ↑ 姉妹各車のテーマカラーは、ダイハツ・デルタがオリーブ色(ウグイス色)、トヨエースが青、日野・レンジャー2とH80系以降のハイエーストラックのテーマカラーは白であったが、白はその後、OEMを含む全ての姉妹車に設定されている。
- ↑ 4tクラスのマッシーダイナのディーゼルモデル(QC10型)には直列4気筒エンジンが採用されたが、これは提携関係にある日野自動車から供給を受けたもので、レンジャーKL型と同じ直4、4507cc、105psのDQ100型であった。
- ↑ トヨタがトヨペット・スーパーの生産にあたり、中京圏以外の関東自工と手を組んだ経緯は、首都圏という大消費地に近いという地の利の他、同社のスタイリングセンスと技術力をトヨタが高く評価したことがきっかけであり、乗用車生産の重要なパートナーとして囲い込む思惑があった。
- ↑ セミキャブオーバーでは足元にホイールハウスが張り出す。
- ↑ Light-weight Advanced Super Responce Engineを略した造語。2代目S型エンジンの発表に伴い大々的に宣伝されたが、このB系列を初め、それ以前から生産されているエンジンでは、改良を受けているとは言え、完全に「後付け」であった。
販売店[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- toyota.jp ダイナ
↑カーゴ・ダンプ・ルートバンすべての情報がある