上野毛駅
上野毛駅(かみのげえき)は、東京都世田谷区上野毛一丁目にある、東京急行電鉄大井町線の駅である。
目次
年表[編集]
- 1929年(昭和4年)11月1日 - 目黒蒲田電鉄二子玉川線の駅として開業。
- 1999年(平成11年) - 自動改札機を設置。
- 2006年(平成18年)6月 - 改良工事開始。
- 2007年(平成19年)12月20日 - 新駅舎の使用を開始。同時に旧駅舎の使用を休止。
- 2008年(平成20年)
- 1月 - 上り待避線完成。
- 3月28日 - この日のダイヤ改正で大井町線急行運転開始。平日の朝夕ラッシュ時のみ上り急行の各駅停車の追い抜きが行われるようになる。
- 2010年(平成22年)12月18日 - 旧駅舎の使用を再開。
- 2011年(平成23年)3月 - 改良工事完了[1]。
駅構造[編集]
地上駅であるが、当駅付近のみ線路が掘割内を通過しホームもその中にある(掘割駅)。上り線(大井町方面)のみ通過線を有する島式ホーム1面3線の配置。一部の各駅停車が急行の通過待ちを行っている。
また、ホームはLED照明を採用している。
駅舎[編集]
線路のある掘割をまたぐ形で「不動橋」という陸橋がかかっており、橋上を「上野毛通り」という路線バスも行き交う公道が通っている。駅舎はこの道路の両側の地平面に2棟あるが、この2棟は道路をまたぐ形で屋根を共有して一体化しており外見上で非常に特徴的なものになっている。駅舎の設計は安藤忠雄。
2棟の駅舎はそれぞれ「正面口」と「北口」という改札口を有する。正面口のある駅舎はホームの上、掘割を塞ぐように建てられ、改札口は不動橋に面している。北口は上野毛通りと環八通りとの交差点(「上野毛駅前」交差点)に面している。両駅舎は2階にテナントが入居しているほか、北口駅舎には裏側には自転車駐輪場が設置されている[1]。
2007年12月19日までは北口の位置に旧駅舎があった(後述)。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■大井町線 | 下り | 二子玉川・溝の口方面 |
2 | ■大井町線 | 上り | 自由が丘・大岡山・大井町方面 |
駅改良工事[編集]
旧駅舎・建て替え工事[編集]
2006年6月から2011年3月まで、バリアフリーに対応するための駅舎建て替えを含めた駅改修工事が行われた。工事全体の終了は当初2008年9月の予定であった。
旧駅舎は現在の北口の位置にあり、バリアフリーには対応せずトイレも改札外にあった。2007年12月20日に新駅舎(現在の正面口)の供用を開始。この際にエスカレーター・エレベーター・トイレが設置されバリアフリー化がなされた。その前日に使用休止となった旧駅舎は一旦解体され、北口として再建。2010年12月18日に改めて開業し、改札口が2か所[1]となった。
上り通過線の設置について[編集]
駅舎改良工事と並行して、大井町線の急行運転のために2008年1月に上り線(大井町方面)のみ通過線が設置、同年3月28日のダイヤ改正から急行列車の通過用に供用が開始された。
大井町線急行運転のための追い抜き施設は、等々力駅を地下化した上で上下線ともに設置する予定である。しかし同駅の工事は環境影響評価など環境対策のために完成が大きく遅れる見込みで、さらに同駅周辺地域からは工事反対運動も起きているため、この地下化工事は未だ本格着工されずにいる。その一方、田園都市線の混雑緩和対策として2007年度(2008年3月28日 - )には大井町線で急行の運行を開始することになり、追い抜き設備の設置を間に合わせる必要があった。そこで、暫定措置として上り線のみ当駅に設置したものである[1]。
現行ダイヤでは、当駅で平日の朝夕ラッシュ時のみ上り急行が各駅停車を追い抜き、それ以外の時間帯では行っていない。なお、大井町線の急行は通過待ちをする各駅停車がない場合も上り大井町方面行は通過線を走行する。ちなみに上り通過線の等々力駅方の分岐器は都内ではまれな、ノーズ可動型(弾性ポイント)が設置されている。
将来において等々力駅の地下化工事が完成した際は、各駅停車の急行待避は同駅で行われ当駅での急行の追い抜きは行わない予定である。ただし、その後も通過線と待避線という構造は維持される予定[1]。
利用状況[編集]
2013年度の一日平均乗降人員は21,962人である[2]。近年の一日平均乗車人員は下記のとおり。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1990年 | 10,153 | [3] |
1991年 | 10,380 | [4] |
1992年 | 10,351 | [5] |
1993年 | 10,345 | [6] |
1994年 | 10,274 | [7] |
1995年 | 10,162 | [8] |
1996年 | 10,129 | [9] |
1997年 | 10,060 | [10] |
1998年 | 9,759 | [11] |
1999年 | 9,986 | [12] |
2000年 | 9,945 | [13] |
2001年 | 9,836 | [14] |
2002年 | 9,792 | [15] |
2003年 | 9,934 | [16] |
2004年 | 10,077 | [17] |
2005年 | 10,309 | [18] |
2006年 | 10,375 | [19] |
2007年 | 10,568 | [20] |
2008年 | 10,636 | [21] |
2009年 | 10,605 | [22] |
駅周辺[編集]
緑が豊かな高級住宅街である
- 五島美術館
- 世田谷区役所 上野毛まちづくり出張所
- 東京都公文書館
- 玉川野毛町公園
- 上野毛自然公園
- 世田谷上野毛郵便局
- 多摩美術大学 上野毛キャンパス
- 日本菓子専門学校
- セント・メリーズ・インターナショナル・スクール
- 第三京浜道路玉川インターチェンジ
バス路線[編集]
上野毛駅(東急バス)
- 上野毛通り・東方向
- 上野毛通り・西方向
- 環八通り・南方向
- 環八通り・北方向
- 〈園01〉 千歳船橋行
- 〈玉11〉 瀬田営業所行 ※出・入庫系統
その他[編集]
- 毎年8月に開催される世田谷区たまがわ花火大会・川崎市制記念多摩川花火大会の際には、二子玉川駅、二子新地駅とともに最寄り駅の一つとなる。当駅は小駅であるため改札からホームまで混雑する。この際、混雑緩和のため列車の停車位置は等々力寄りに変更される。
- エイトライナーにも当駅が設置される構想がある。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 「東急線の取り組み 上野毛駅改良工事」の記載内容より(閲覧:2008年2月6日)
- ↑ 東急電鉄「各駅乗降人員」
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)226ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)232ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)