JT女性社員逆恨み殺人事件
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JT女性社員逆恨み殺人事件(ジェイティーじょせいしゃいんさかうらみさつじんじけん)とは1997年4月18日に東京都江東区の団地で発生した殺人事件。
事件の概要[編集]
1997年4月18日、午後9時半頃、東京都江東区大島の団地の4階にあるエレベーターホールでJT(日本たばこ産業)に勤務する被害者の女性(当時44歳)が持田孝(当時54歳)に胸や腹などを刺されて死亡した。
8年前の1989年、被害者の女性は持田と偶然出会い、深夜の居酒屋で2人で飲酒した後、持田はこの女性を強姦して全治2週間の怪我を負わせたあげく、金銭を要求していた。この出来事を元に女性を恐喝しようとしたことで逮捕され、懲役7年の実刑判決を受けた。
刑務所の中でも持田は女性が警察に通報したことを逆恨みしており、1997年2月に出所した後、女性の現住所を突き止めて今回の事件に至った。いわゆるお礼参りである。後に被告は裁判で、強姦をバラされたくなければ金をよこせと脅迫しているにもかかわらず、「警察に強姦の件について言わないと約束をしたのに破ったから(殺した)」と述べている。
また持田は1976年に別の殺人事件(家出中だった16歳少女を別れ話のもつれから絞殺した事件)も起こしており、懲役10年の実刑判決を受けていた。このことが、後々の死刑判決(通常1名の殺害では、死刑は回避される傾向が強い)に至る要因の一つであると考えられている。
また、この事件を契機に被害者に対し被疑者出所後の情報提供や身辺警護などの対策を行う方針になったとされている。
持田の死刑執行日には法務大臣自ら記者会見で死刑執行者の名前、執行場所、犯罪について公表している。
裁判[編集]
- 1999年5月27日、東京地裁(山室恵裁判長)は持田に無期懲役の判決を言い渡す(求刑死刑)。
- 2000年2月28日、東京高裁(仁田陸郎裁判長)は一審判決を破棄し、持田に死刑判決を言い渡す。
- 2004年10月13日、最高裁(滝井繁男裁判長)で上告棄却、持田の死刑確定。
- 2008年2月1日、東京拘置所で持田の死刑執行。