赤いクレヨン

提供: Yourpedia
移動: 案内検索

赤いクレヨン(あかいクレヨン)は、現代の怪談のひとつ。都市伝説に属し「現代妖怪」というカテゴリで分類されることもある。

あらすじ[編集]

ある夫婦が、かねてより夢であった一軒家を購入した。中古物件ではあったが、ほとんど新築同然で、しかも破格値であったため、一も二もなく手に入れたものだった。

ある日、廊下に落ちている赤いクレヨンを見つける。夫婦には子供なく、家に誰かが入って来た形跡もない。その時は気に留めなかったが、同様の怪異が次々と起こるに至り、夫婦はこの家について調べ始める。

その結果、この家には、もうひとつ部屋があって然るべき空間があることが判明する。 意を決した夫婦は、その「隠された部屋」周辺の壁紙を剥がす。

するとそこには、釘打ちされた扉があった。恐る恐るその扉を開けると、何も無い部屋が。

しかし、その部屋の壁一面は、びっしりと赤い文字で埋め尽されていた。

おかあさんごめんなさい!ここから出して!おかあさんごめんなさい!ここから出して!おかあさんごめんなさい!ここから出して!おかあさんごめんなさい!ここから出して!おかあさんごめんなさい!ここから出して!おかあさんごめんなさい!ここから出して!…

クレヨンの色が青や緑であったり、「おとうさん」になっている派生もある。

解説[編集]

この話は、「怪談の完全創作」を趣味の一つとしてるタレント伊集院光が、1997年頃にテレビ番組内の怖い話企画で発表したものである[1]。この話を聞いた視聴者の中に、自分の体験した恐怖体験として雑誌投稿等をする者が現れ、やがて「友達の友達の体験」といった口コミに尾ひれがついて拡大して行き、次第に都市伝説として定着していった。

噂の流布に伴い、創作者を知らない人も多くなり、伊集院自身も仕事関係者から都市伝説として、この話を聞かされたことがあったと話している[2]

類話としては、江戸川乱歩の『お勢登場』などが知られている。

脚注[編集]

  1. 伊集院光 深夜の馬鹿力1998年3月30日放送分において伊集院本人が言及している
  2. 爆笑問題の検索ちゃん」番組内にて

参考文献[編集]

  • 松山ひろし (2003) 松山ひろし [ 3本足のリカちゃん人形 ] イースト・プレス 2003 978-4-87257-410-4

関連項目[編集]

  • 茶碗の中 - 小泉八雲の編纂による日本怪談。未完であり、文章の途中で断ち切られているが故に、読む者は「作者の身に」何が起きたのかを考えずにはいられなくなる。
  • 赤い洗面器の男 - 物語が突然途切れてしまう代表的作品。幾人もが結末を知ろうと、また語ろうとするものの、必ずそこに到る前に何らかの事情によって妨げられてしまう。
  • XXXHOLiC - 本作のオマージュ的なエピソードが登場する。

外部リンク[編集]