日本弁護士連合会

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日本弁護士連合会は、日本弁護士会の連合会である。略称は日弁連(にちべんれん)。

概要[編集]

日弁連(日本弁護士連合会)は、日本の弁護士がすべて加入しないといけない団体である。会員数は約3万6000人で、年会費は60万円ぐらいだから、毎年200億円以上の収入があるお金持ちの団体で、都心の立派なビルに入っているが、どんな仕事をしてるのか?そのホームページを見ると

などが並んでいて、まるで反原発団体とか反安保法案デモ隊の宣伝ページのようである。しかも「会長声明」とか「宣言」とか「意見書」となっているものが多く、3万6000人の会員の総意とはいえず、理事会決定さえへていない個人的な意見が多い。

これが「日弁連会長ブログ」みたいなページだったら、彼がどんな意見を書いても自由だが、日弁連は強制加入の公的団体である。その公式ホームページで、こういう個人的な意見がまるで全国の弁護士の総意であるかのように発表されるのは公私混同だ。

しかも意見のほとんどは野党の主張と同じで、政治的中立性にも疑問がある。2015年7月、京都弁護士会の南出さんとういう弁護士が「会長の個人的な意見を強制加入の団体を代表して発表するのは違法だ」という裁判を起こした。

よい子のみなさんでいえば、すべての父母から会費をとっているPTAが「安保法案反対」のプラカードを出すようなもので、会員は「私の会費を勝手に使うな」と怒るだろう。人一倍、権利関係にうるさい弁護士のみなさんが黙っているのは不思議である。

弁護士は昔は大学を出ていなくてもよかったので、大学紛争で逮捕されて退学した人も多く、そういうドロップアウトの60代が今の幹部である。彼らが昔のようなアジテーションをやりたい気持ちもわかるので、日弁連とは別に「左翼弁護士同窓会」みたいなホームページをつくって、思い切り演説してはどうだろうか?

政治集団化する日弁連「安倍政権、声を大にして糾弾」反安保で振り回した「赤い旗」[編集]

「安保法制は憲法違反であり、無効。総力を結集し、未来の世代のために反対しよう」「安倍政権、とんでもない。声を大にして糾弾する。労働者人民と手を組んで打倒すべきだ」

平成28年10月、福井市内で開かれた日本弁護士連合会(日弁連)の人権擁護大会。集団的自衛権の限定行使を柱とする安全保障関連法に反対する執行部提案の大会宣言案について、同調する弁護士らが次々とマイクを握り、安倍晋三政権批判を繰り広げた。

戦後間もない昭和24年、すべての弁護士を統括する全国規模の組織として、弁護士法に基づき設立された日弁連。監督官庁がなく、各地の単位弁護士会や弁護士らの指導・監督を目的とする法人だ。そんな弁護士の〝総本山〟が、特定秘密保護法とそれに続く安保法制の制定過程で、「憲法違反」としてすさまじい熱量の反対運動を展開した。

大会の前日に開かれた日弁連のシンポジウムで、実行委員会がまとめた報告書(第1分科会基調報告書)によると、安保法制と集団的自衛権、秘密保護法に関連する日弁連の意見表明(宣言、決議、意見書など)の件数は、平成28年8月末現在で39件に上っていた。新法制定を提言したものを除けば、大半が反対・廃止を訴えるものだった。

単位弁護士会も軒並み反対をアピール。関東や近畿など各ブロックの弁護士会連合会と合わせた意見表明件数は、平成25年以降で約570件に達する。うち確認できた548件は、集団的自衛権の政府解釈変更や立法を批判する内容だった。

安保法案が国会審議中の平成27年7月24日には、朝日、読売両新聞に意見広告も出している。

平和を維持し、戦争を抑止するための安保法案に「憲法9条に反する」「戦争を招き寄せる」と激しく反対し、廃止法案まで提出した民主党(当時)や共産党などの野党と軌を一にする意見。日弁連の一連の動きは、だれの目にも「政治闘争」と映るものだった。弁護士法8条は「弁護士となるには、日本弁護士連合会に備えた弁護士名簿に登録されなければならない」と規定している。日弁連が「強制加入団体」といわれるゆえんだ。

安保法案への賛否を含めて、さまざまな思想・信条を持つ会員を強いて一つの器におさめる団体が、自ら厳正中立の姿勢を捨て、一方的な「政治的意見」を叫んでいいのか。

一連の司法改革で弁護士人口は増加し、いまや3万9015人(3月1日現在)と過去20年で約2.5倍に跳ね上がっている。

「日弁連は強制加入制の法律団体ではあるが、立憲主義の破壊だけは認めることができない。その一点で一致し、安保法案に反対している」。

法案成立間際の平成27年8月26日、記者会見に臨んだ当時の日弁連会長、村越進(66)は「政治闘争」批判を意識してか、あくまで「憲法論に立った行動」と強調した。

先の第1分科会基調報告書は、政治から距離を置くべきだとの指摘があることに言及しながら「立憲主義を無視するような場合」には「果敢に行動することが求められている」とした。同じ報告書は「ナチズムは、その独裁を正当化するために、しばしば『民意』を援用した」「今後自衛隊は、その局面に備えた武器使用基準や部隊行動基準に則って、人を殺し、他国を破壊する訓練を行い、さらには実戦に臨むことになる」とも書いている。

彼らは今の日本にヒトラーの影を見て、軍靴の足音を聞いているのだ。

集団的自衛権の限定行使容認を自民党内でリードしたのは、副総裁で弁護士出身の高村正彦(75)とされる。高村が在籍する山口県の法律事務所代表で、日弁連副会長も務めた末永汎本(ひろもと)(77)は「それこそ十何年も前から高村は限定行使を考えていたようだ」と話し、「集団的自衛権を保有するが行使できない」としてきた憲法解釈を高村が突破したことを評価した上で、日弁連が今やるべきなのはそんな議論ではないと嘆いた。

「会員も増え、それぞれの経済的基盤が非常に弱くなっている。『赤い旗』を振り回している場合じゃない」

わが国の法曹界で大部分を占める弁護士の胸に輝く記章は、外側に自由と正義を表す向日葵、中央に公正と平等を意味する天秤がデザインされている。自由と公正の守護者であるべき弁護士会はしかし、公然と「政治闘争」を繰り広げている。内部からですら疑問が出る左傾的闘争体質の根には何があるのか。

「若者頑張ってるよねとか、SEALDsもっとやれとか、よく言われます。でも頑張らないといけないのは、俺らだけじゃないですよね」

平成27年8月26日、日比谷野外音楽堂(東京都千代田区)。日本弁護士連合会(日弁連)が主催者として開いた集会で、国会審議が大詰めを迎えていた安全保障関連法案に反対するプロ市民団体シールズ(解散)の奥田愛基が〝共闘〟を呼びかけると、約4千人(主催者発表)の聴衆がやんやの喝采で応じた。

「安保法案廃案へ! 立憲主義を守り抜く大集会&パレード~法曹・学者・学生・市民総結集!~」と銘打たれた集会。社民党福島瑞穂(61)、民主党(当時)の辻元清美(56)、日本共産党市田忠義(74)ら安保法案に反対する野党の国会議員も応援に駆け付けていた。

壇上に上がった「安保関連法案に反対するママの会」のメンバーは子供らとともに「だれの子どももころさせない。」とする横断幕を掲げた。日弁連副会長の伊藤茂昭(当時)は「何としても安保法案を廃案に追い込みたい。日弁連は法律家団体の責務として先頭に立ち、最後までこの行動を継続する」と宣言した。集会終了後、参加者は各地の弁護士会名が入ったのぼりに導かれ、デモ行進へ。シュプレヒコールで「安倍首相は直ちに退陣を」と迫った。この8・26集会とパレードは、日弁連が展開した一連の反安保キャンペーンのハイライトだった。

特定秘密保護法集団的自衛権の行使容認、安保法制に関連して、日弁連が開いたイベントは2016年8月末現在で46件に上る。「戦争法制反対!」「あなたの子や孫を戦争に行かせないために」。そんなテーマで、各地の単位弁護士会が実施した集会や街宣活動などに至っては、実に800件を超えている。

大阪弁護士会が平成27年6月に大阪市内で開いた野外集会は、参加者約4,000人の多くは左派系団体のメンバーで、一斉に「アカン」と書かれた黄色い紙を掲げるパフォーマンスもあった。

当時の同会会長は「安保法制に対しては会員の間にもさまざまな意見があるところだが、閣議決定による解釈改憲は立憲主義に反するという一点において弁護士会は一致し、反対する行動に出た」との見解を示した。これに対し、弁護士会の安保法案反対運動について「多様な意見を切り捨てた独善」と批判する同会所属の弁護士が、インターネットのブログで反論した。

「寝ぼけたことを言うものではありません。少なくとも私はそのような意見には与しておらず、(中略)人権侵害というほかありません」

《各政党に共同街宣を呼びかけたところ、民主党日本共産党社民党新社会党の各党の皆様にご参加いただけることになりました》。

安保法案が国会審議中だった頃、弁護士の南出喜久治(67)は京都弁護士会から事務所に届いたファクスに嘆息した。この前後、反対署名の要請を含む文書が一方的に送られてきたという。中立性などどこ吹く風、日弁連と単位弁護士会は完全に「政治集団」と化していると感じた。脱退の自由がない「強制加入団体」に許されることなのか-。

実は日弁連が30年前に行った国家秘密法反対決議に対し、一部会員が思想・信条の自由への侵害を理由に無効確認と反対運動の差し止めを求めた訴訟で、「特定意見を会員に強制していることにならない」として日弁連が勝訴した司法判断がある。

それでも南出は平成27年7月、日弁連と京都弁護士会を相手取り、政治的中立性を損なうとして、ホームページ上に掲載された意見表明の文書削除などを求めて東京地裁に提訴した。訴訟で日弁連側は「法理論的な見地から安保法制に反対する趣旨の意見を表明した。特定の政治上の主義、主張、目的によるものではない」と強調した。

同地裁は2017年2月27日の判決で、強制加入団体の性格を踏まえ「政治的中立性を損なうような活動をしたりすることがあってはならない」と判示。その上で一連の意見表明が「法理論上の見地」から出たとする日弁連の主張を認め、南出の請求をいずれも退けた。

「法理論に絡めれば、どんな政治活動も『何でもあり』なのか。非常識すぎる判決だ」。南出は控訴した。

「納得できないというより、理解できない」。平成26年5月30日、仙台市で開かれた日本弁護士連合会の第65回定期総会。マイクを握って質問した安永宏(77)は、執行部の答弁にいらだちを隠せなかった。

議題は「重ねて集団的自衛権の行使容認に反対し、立憲主義の意義を確認する決議(案)」。安永は、軍事的拡張を強める中国による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での動向などを踏まえ、「日本有事」の際にどう行動すべきなのか、執行部の見解をただした。

「もし中国が尖閣諸島を占領にかかってきたとき、自衛隊は抵抗することができるのか。アメリカに支援を求めるということはできるのか」「きちっと結論を出した上で、ご提案をなさっておられるのか」と。

当時の副会長は「日弁連として個別の方向性、考え方を示していることは今までない。日弁連という団体の性格からして、示すべきであるか否かも問題があるところであろうかと思う」と回答。「検討することは必要」としつつも、「今どのように考えるか回答することは適切ではない」とした。安永は「今そこにある危機」を直視しようとしない抽象論だと感じた。

当時は一介の会員だった安永だが、平成24年4月に佐賀県弁護士会長に就任、翌年3月まで日弁連理事も兼任した。集団的自衛権などに反対する意見表明が理事会で議事に上ると、現実の国際情勢から「目をそらすな」と批判したが、完全に孤立した。「私の意見はいつも圧倒的多数で否定される。理事会の後に『本当は先生の意見に賛成』と耳打ちしてくる人はいたが…」

安永は、政治も根本は法律で動く以上、法律家集団の意見が政治性を帯びることはある意味当然と考えている。問題は最初から一方向で結論が決まり、議論にならないことだと訴える。

同じ平成26年の日弁連総会に出席し、安永と正反対の立場で決議案への賛成討論を行ったのが鈴木達夫(76)だった。「安倍の戦争政治をみんなの力で断ち切る。それが今の戦争が起ころうとしている情勢の中における人民の態度ではないか」

鈴木によると、東京大在学中に60年安保闘争に参加した後、NHKに入局し、配属先の長崎で米海軍原子力空母エンタープライズの佐世保入港阻止闘争にも加わった。当局に身柄を一時拘束された経験もあり、自らの裁判を担当した弁護士への敬意から法律を学び、48歳で司法試験に合格したという異色の経歴を持つ。

鈴木は、2016年の日弁連会長選に立候補して敗れた「反主流派」の高山俊吉(76)らとともに「憲法と人権の日弁連をめざす会」を結成している。「主流派」で構成する日弁連執行部が集団的自衛権に反対したことは評価しつつ、法曹人口拡大など一連の司法改革については執行部と意見を異にする立場だ。

総会で質問に立った安永とは考え方は水と油だが、執行部がまともに答えずに採決したことには疑問を持つ。「日弁連は議論しないといけない。それをしないのは自滅の道だ」採決の結果、決議案は賛成多数で可決された。

日弁連の会員弁護士(3月1日現在で3万9015人)には、右から左までさまざまな思想・信条を持つ人がいる。なぜ集団的自衛権の行使容認への反対など政治色の濃い決議案が簡単に可決されるのか?

大阪弁護士会所属のある弁護士は「少数派である左翼系の弁護士が日弁連や単位弁護士会を事実上仕切っている」と吐露する。多くの弁護士は日常業務に追われ、会の運営に無関心か、反体制的な活動を嫌って一定の距離を置く。一方で会務に熱心に取り組む少数派が組織の主導権を握り、最高意思決定機関である総会にも委任状を集めて大挙して出席、場を支配するというのだ。

「重ねて-」決議案が可決された総会の進行手続きに瑕疵はない。ただ、出席者は691人、委任状による代理出席は8,782人。当時の全会員の3分の1に満たない人数でまたも「反安保」の旗が振られた。それは日弁連の「総意」といえるのか。

法的地位[編集]

1949年(昭和24年)、弁護士法第45条から第50条に基づき設立された。日本司法書士会連合会日本土地家屋調査士会連合会と同様、職能団体としての性格を有するが、特別民間法人ではなく弁護士自治が行われている。

経費は会則91条により、会費、登録料、贖罪寄付、その他の収入で賄われている。

日本では弁護士・外国事務弁護士として活動する場合、事務所を置く地域の弁護士会を通じて日弁連への登録が義務付けられている。弁護士等は弁護士法22条に基づき、日弁連の定めた会則に従わなければならない。

組織[編集]

議決機関[編集]

  • 総会
  • 代議員会
  • 常務理事会
  • 理事会

役員[編集]

事務機構[編集]

  • 事務総長
  • 事務次長
  • 総務部(総務課、情報システム・施設管理課、経理課、人事課)
  • 審査部(審査第一課、審査第二課、審査第三課)
  • 法制部(法制第一課、法制第二課)
  • 人権部(人権第一課、人権第二課)
  • 業務部(業務第一課、業務第二課、業務第三課)
  • 企画部(企画課、広報課、国際課)
  • 調査室
  • 広報室
  • 国際室
  • 司法改革調査室
  • 法曹養成対策室
  • 人権救済調査室
  • 情報統計室
  • 研修・業務支援室
  • 日本司法支援センター対応室

委員会[編集]

  • 弁護士法により設置を義務づけられた委員会
    • 資格審査会
    • 懲戒委員会
    • 綱紀委員会
    • 綱紀審査会
  • 外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法により設置を義務づけられた委員会
    • 外国法事務弁護士登録審査会
    • 外国法事務弁護士懲戒委員会
    • 外国法事務弁護士綱紀委員会
  • 会則により設けられた常置委員会
    • 人権擁護委員会
    • 司法修習委員会
    • 司法制度調査会
    • 弁護士推薦委員会
    • 選挙管理委員会
  • 会規により設置された委員会
    • 経理委員会(会計及び資産に関する規程)
  • 新会館の管理・運営のための委員会
    • 会館運営委員会
    • 講堂管理運営委員会
    • 四会地代協議会
  • 会則第82条による理事会の議決により設置された特別委員会等
    • 弁護士倫理委員会
  • その他の委員会
    • 弁護士業務改革シンポジウム運営委員会

公設事務所[編集]

財団法人[編集]

基金[編集]

  • 国際協力活動基金
  • 災害復興支援基金
  • 消費者特別基金
  • 人権特別基金
  • 難民認定法律援助基金
  • 少年・刑事財政基金
  • 日弁連ひまわり基金
  • 犯罪被害者法律援助基金
  • 法律援助基金

特別会計[編集]

  • 会館特別会計
  • 事務職員能力認定試験・研修事業特別会計
  • 弁護士業務妨害対策特別会計
  • 退職手当積立金特別会計

業務[編集]

日弁連は、弁護士弁護士法人弁護士会の指導・連絡・監督・弁護士会への入会資格審査・懲戒に関する事務を扱うほか、外国法事務弁護士の監督に関する業務を行い、定期的に弁護士を対象とする強制参加の倫理講習会を実施し、訴訟実務の経験などに基づき、さまざまな社会制度の整備に関する活動も行う。

活動[編集]

選択的夫婦別姓制度導入への取り組み[編集]

(主に女性の)弁護士の職務遂行においてその制度が必須である、という点からだけでなく、人権や信条の自由の面から、組織として選択的夫婦別姓制度をはじめとする民法改正を支持する立場を取り、たびたび会長声明を出すなど、提言を行っている。

その論拠としては、「日本国憲法は、第13条で個人の尊厳を,第24条で婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すること、そして婚姻について法律は個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならないことを規定している。氏名は、その人の人格の表象であり、それなしに人は社会で生きていくことができない。改姓を望まない人にも改姓を強制する制度は、その人格権を侵害するもの。また、圧倒的多数の夫婦が夫の氏を選択しており(2009年は96.3%)、望まない場合にも改姓を強いられているのは、実際には女性。民法第750条は、一見中立的であるが、現実には性差別規定に他ならない。選択的夫婦別姓制度の導入は、憲法上の要請といえる。」としている。

死刑廃止に関する取り組み[編集]

死刑廃止を推進する立場から、提言を行い、決議を採択している。この提言・決議の内容を実現するため、死刑廃止検討委員会」を設置し、上記「提言」と「決議」の実行のため、死刑廃止についての全社会的議論の呼びかけに向けた活動、 死刑執行停止に向けた活動、 死刑に関する情報開示の実現に向けた活動 等を行っている。

「殺したがるばかどもと戦って」瀬戸内寂聴の発言に犯罪被害者ら反発。日弁連シンポで死刑制度批判[編集]

日本弁護士連合会(日弁連)が2016年10月6日福井市内で開催した死刑制度に関するシンポジウムに、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(94)がビデオメッセージを寄せ、死刑制度を批判したうえで「殺したがるばかどもと戦ってください」と発言した。会場には全国犯罪被害者の会(あすの会)のメンバーや支援する弁護士らもおり、「被害者の気持ちを踏みにじる言葉だ」と反発した。

日弁連は7日に同市内で開く人権擁護大会で「平成32年までに死刑制度の廃止を目指す」とする宣言案を提出する。この日のシンポジウムでは、国内外の研究者らが死刑の存廃をめぐる国際的潮流について報告。瀬戸内さんのビデオメッセージはプログラムの冒頭と終盤の2回にわたって流された。

この中で瀬戸内さんは「人間が人間の罪を決めることは難しい。日本が(死刑制度を)まだ続けていることは恥ずかしい」と指摘。「人間が人間を殺すことは一番野蛮なこと。みなさん頑張って『殺さない』ってことを大きな声で唱えてください。そして、殺したがるばかどもと戦ってください」と述べた。

瀬戸内さんの発言について、あすの会顧問の岡村勲弁護士は「被害者はみんな加害者に命をもって償ってもらいたいと思っている。そのどこが悪いのか。ばか呼ばわりされるいわれはない」と話した。

君が代斉唱時の不起立の自由に関する取り組み[編集]

国旗国歌法を根拠として行なわれる、君が代斉唱時の不起立に関する処分・起立を義務付ける条例に反対する立場から裁判所判決や条例提出ごとに会長声明を発表している。

住民基本台帳ネットワークシステムに反対する取り組み[編集]

住民基本台帳ネットワークシステムを構築することは個人情報保護施策を欠いた国民総背番号制を導入するものであるとして、 意見書や会長声明を発表している。

慰安婦問題に関する活動[編集]

詳細は クマラスワミ報告#経緯 を参照

1992年戸塚悦朗弁護士を海外調査特別委員に任命し、韓国の市民団体と連携して国連へ朝鮮人「強制連行」問題と「従軍慰安婦」問題を国連人権委員会に提起し、「日本軍従軍慰安婦」を「性奴隷」として国際社会が認識するようロビー活動を展開し、クマラスワミ報告に慰安婦に関する記述がなされるに至っている。

その他[編集]

会長声明について[編集]

日弁連は、会長声明について、「日弁連は、さまざまな分野で人権を護るため、市民のための司法制度を実現するため、よりよい法律を作ることや行政をよくしていくために、日弁連の政策を提言・要望・意見などの形で政府や関係省庁、関係機関に発表し、その実現に努めています。」としている。

この会長声明については、憲法から一義的に判断することが難しい対立のある論点(死刑、憲法9条等の問題等)で意思統一を図ることは難しいため、弁護士会として声明を出すときには、主に法律の解釈にしたがって人権の侵害になるとされている場合について、会長声明を出している、と東弁の人権擁護委員会副委員長、日弁連人権擁護委員会副委員長などを歴任した弁護士杉浦ひとみは指摘している。

弁護士倫理・懲戒について[編集]

日弁連は、弁護士法に基づき、所属弁護士を懲戒することはできる。一方で、単位弁護士会が下した懲戒処分懲戒請求の不服審査も行っている。

ただ、現実には、単位弁護士会が受け付けた懲戒請求の申立総件数に対して、実際に弁護士を懲戒する割合は、2.3パーセント(平均)である。単位弁護士会が懲戒請求申立を却下したとき、日弁連は、同議決に対する異議申立を受理し、再審査することもあるが、その割合は1.2パーセント(平均)である。その為、「日本弁護士連合会はあなたと立場が違うから弁護できない」などという理由で弁護を断る弁護士もいる。東京地検特捜部長、最高検公判部長を歴任した河上和雄は、1997年に発売した著書で、近年弁護士が実刑判決を受けるケースが増えており、暴力団を除けばわずかな弁護士集団から毎年これだけの実刑判決を受けるような組織はないとして、弁護士業界を厳しく批判している。

2005年(平成17年)4月、拘束力の無い弁護士倫理に代わり、弁護士職務の「行動指針または努力目標」を定めたものとして弁護士職務基本規程を施行した。

会内諸グループ[編集]

主な出版物[編集]

機関誌[編集]

  • 『自由と正義』

機関紙[編集]

  • 『日弁連新聞』

書籍[編集]

  • 『日本の戦後補償』(1994年、明石書店
  • 『これからの結婚と離婚 自分らしく、あなたらしく』(1994年、明石書店)
  • 『日弁連・弁護士会 人権救済申立事例集 人権侵害の根絶をめざして』(1995年、明石書店)
  • 『代用監獄の廃止と刑事司法改革への提言 国際法曹協会 (IBA) の調査レポートと国際セミナーから』(1995年、明石書店)
  • AKASHI人権ブックス4『国際化時代の女性の人権 両性の平等と自立』(1997年、明石書店)
  • 『あたらしい世紀への弁護士像』(1997年、有斐閣
  • 『日本の安全保障と基地問題 平和のうちに安全に生きる権利』(1998年、明石書店)
  • 『孤立する日本のエネルギー政策 エネルギー政策に関する調査報告』(1999年、七つ森書館
  • 『ドメスティック・バイオレンス防止法律ハンドブック 妻への暴力、子どもへの虐待の根絶に向けて』(2000年、明石書店)
  • 『21世紀弁護士論』(2000年、有斐閣)
  • 『医療事故被害者の人権と救済』(2001年、明石書店)
  • 『21世紀をひらくNGO・NPO』(2001年、明石書店)
  • 『弁護士白書』(2002年より毎年刊行、日本弁護士連合会)
  • 『障害のある人の人権と差別禁止法』(2002年、明石書店)
  • 『司法における性差別 司法改革にジェンダーの視点を』(2002年、明石書店)
  • 『契約型福祉社会と権利擁護のあり方を考える 高齢者・障害者主権の確立のために』(2002年、あけび書房)
  • 『プライバシーがなくなる日 住基ネットと個人情報保護法』(2003年、明石書店)
  • 『化学汚染と次世代へのリスク』(2004年、七つ森書館)
  • 『裁判員制度と取調べの可視化』(2004年、明石書店)
  • 『犯罪被害者の権利の確立と総合的支援を求めて』(2004年、明石書店)
  • 『日弁連 人権侵犯申立事件 警告・勧告・要望例集』全五冊(2005年、明石書店)
  • 『子どもの権利ガイドブック』(2006年、明石書店)
  • 『高齢者・障害者施設での金銭管理Q&A』(2006年、あけび書房)
  • 『女性弁護士の歩み 3人から3000人へ』(2007年、明石書店)
  • 『役所が変わる! 日本が変わる!! 早い、分かりやすい、親切な行政を』(2007年、現代人文社)
  • 『検証 日本の貧困と格差拡大 大丈夫?ニッポンのセーフティネット』(2007年、日本評論社
  • 世界人権問題叢書67『国際社会が共有する人権と日本 国連人権理事会UPR日本審査2008』(2008年、明石書店)
  • 『生活保護法的支援ハンドブック』(2008年、民事法研究会)
  • 『国際刑事裁判所の扉をあける』(2008年、現代人文社)
  • 『裁判員裁判における弁護活動 その思想と戦略』(2009年、日本評論社)
  • 『改正特商法・割販法の解説』(2009年、民事法研究会)
  • 『法律家のためのITマニュアル』(2009年、第一法規出版
  • 『日弁連 人権行動宣言』(2010年、明石書店)
  • 『反社会的勢力と不当要求の根絶への挑戦と課題』(2010年、金融財政事情研究会)
  • 『災害対策マニュアル 災害からあなたを守る本』(2010年、商事法務)
  • 『公害・環境訴訟と弁護士の挑戦』(2010年、法律文化社
  • 『今こそ変えよう!家族法―婚外子差別・選択的夫婦別姓を考える』日本加除出版、2011年
  • 世界人権問題叢書75『離婚と子どもの幸せ 面会交流・養育費を男女共同参画社会の視点から考える』(2011年、明石書店)
  • 『原発事故・損害賠償マニュアル』(2011年、日本加除出版)
  • 『日弁連 子どもの貧困レポート 弁護士が歩いて書いた報告書』(2011年、明石書店)
  • 『問われる 子どもの人権』(2011年、駒草出版)
  • 『デジタル社会のプライバシー 共通番号制・ライフログ・電子マネー』(2012年、航思社)
  • 『検証 原発労働』(2012年、岩波ブックレット

関連項目[編集]

外部リンク[編集]