ヴィルヘルム・ブルクドルフ
ヴィルヘルム・ブルクドルフ(Wilhelm Burgdorf, 1895年2月14日 - 1945年5月2日)はドイツの軍人。第一次世界大戦に従軍し、第二次世界大戦では陸軍人事局長を務める。1945年5月2日に陸軍参謀総長のハンス・クレープス大将と共に、総統地下壕に留まり自決。
経歴[編集]
第一次世界大戦では、ドイツ陸軍に従軍し奇跡的にも大戦を生き延びた。大戦間期は主に副官として務め、1939年9月1日にアドルフ・ヒトラーの信任を得、第9軍団副官に任命される。1940年5月から1942年の4月まで第529歩兵連隊長を務め独ソ戦にも従軍、騎士十字章を授与される。その後陸軍人事局に勤務。1944年11月1日に陸軍人事局長兼総統副官に任命される。
彼は忠実にヒトラーに仕えヒトラー暗殺未遂事件では、容疑者として疑われたロンメル元帥の自殺強要の使者として派遣された。
1945年4月24日に総統地下壕で行われた作戦会議ではヒトラーに対し、シュタイナーの進撃を断念するように言ったが、断られた。また、ソ連軍と単独で降伏交渉を行なおうとしたハンス・フリッチェを「総統の命令に違反した」として宣伝省まで押しかけ、フリッチェを射殺しようとしたが未遂に終わっている。1945年5月2日、地下壕の倉庫で陸軍参謀総長のハンス・クレープスと共に自決。
ユンカー出身ではなく、最後までヒトラーとナチズムに忠実な陸軍大将であり、自らもそれを誇りにしていた。 しかし、地下壕で最後の日々を送る中、ナチ党官房長のマルティン・ボルマンに向かって『若き将兵は総統と国家のために死んだのか? いや、あなたのためにだ』と今までの鬱積した感情を爆発させ、特に私腹を肥やすナチス幹部の腐敗を非難した。
酒乱癖が激しかったらしく、ベルリンの総統官邸地下壕でも暇を見ては酒を飲んで酔いつぶれていたという。
ブルクドルフが登場する作品[編集]
『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(ドイツ映画、2004年) - ユストゥス・フォン・ドホナーニが演じた。劇中に上述の酒に酔った彼の姿も散見され、激高するヒトラーに唯一堂々と言い返すなど気性の激しい描写も存在した。上述のボルマンを批判するシーンも撮影されており、映画本編では使われなかったもののメイキング映像として復活している。
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