鶯谷駅
鶯谷駅(うぐいすだにえき)は、東京都台東区根岸一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
乗り入れ路線
乗り入れている路線は、線路名称上は東北本線1路線のみである(詳細は路線記事および鉄道路線の名称参照)が、当駅には電車線を走る京浜東北線電車および山手線電車のみが停車し、旅客案内では「東北(本)線」とは案内されていない。また当駅は、特定都区市内における「東京都区内」および「東京山手線内」に属する。
駅構造
島式ホーム2面4線の地上駅である。北側市街地と上野公園を結ぶ陸橋がこれらを跨いでいる。出口は北口と南口の2ヶ所がある。北口は地上駅舎のようになっているが、南口は橋上駅舎になっている。南口の駅舎は1927年に造られた。
みどりの窓口はない(山手線の駅では新大久保駅と当駅の2駅のみで、以前は当駅にもあった)が、南口に設置されている指定席券売機で指定席券などが購入できる。
駅名の「うぐいす」にあやかって、朝の時間帯にはプラットホーム上のスピーカーから、鶯の鳴き声を流している。
現在、山手線ホームへホームドアの設置工事などを含む改良工事を行っている。このため、ホームの一部に仮囲いが設置されているため、狭くなっている。
のりば
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | ■京浜東北線 | 田端・赤羽・大宮方面 |
2 | ■山手線(内回り) | 池袋・新宿・渋谷方面 |
3 | ■山手線(外回り) | 上野・東京・品川・目黒方面 |
4 | ■京浜東北線 | 上野・東京・品川・横浜方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
京浜東北線快速運転時間帯(主に10時 - 15時の間)は全列車が当駅を通過するため、この時間帯は2・3番線の山手線しか利用できない。京浜東北線を利用するには上野駅か田端駅での乗り換えとなる。
上野 - 日暮里間は京浜東北線・山手線(東北本線電車線)以外に宇都宮線・高崎線(東北本線列車線)・常磐線も併走し留置線もあるが、当駅付近のこれら3つの路線や留置線は上野駅の構内扱い要出典となっている。
山手線E231系車内の英語アナウンス(2代目)で、当駅は「ウグゥ・イスゥ・ダニィ」と独特なアクセントがつけられていた。このアナウンスは2010年初夏より順次新放送に切り替わったため、現在では聞くことができない。
バリアフリー設備
利用状況
2012年度の一日平均乗車人員は24,174人であった。山手線の駅の中では最も少なく、京浜東北線の駅の中でも東十条駅に次いで4番目に少ない。近年の推移は下表の通り。
年度 | JR東日本 | 出典 |
---|---|---|
1992年 | 24,951 | [1] |
1993年 | 25,085 | [2] |
1994年 | 24,816 | [3] |
1995年 | 24,500 | [4] |
1996年 | 24,247 | [5] |
1997年 | 24,331 | [6] |
1998年 | 24,099 | [7] |
1999年 | 24,046 | [8] |
2000年 | 24,225 | [1] |
2001年 | 24,572 | [2] |
2002年 | 24,478 | [3] |
2003年 | 24,266 | [4] |
2004年 | 23,814 | [5] |
2005年 | 23,666 | [6] |
2006年 | 23,877 | [7] |
2007年 | 23,932 | [8] |
2008年 | 23,707 | [9] |
2009年 | 23,388 | [10] |
2010年 | 23,599 | [11] |
2011年 | 23,734 | [12] |
2012年 | 24,174 |
駅周辺
駅の西側は上野恩賜公園(上野の山)の北側に位置し、高級住宅街の上野桜木や東京藝術大学の最寄り駅である(以前は上野桜木にも京成線の駅があった)。寛永寺、東京国立博物館、国際子ども図書館、大名時計博物館、東京文化財研究所が近い。例年、七夕の前後3日間に下谷七福神と当駅近郊の商店街で、入谷朝顔市が開かれ、下町の夏の風物詩として賑わう。
東側は屋台や居酒屋が点在し、ホテル街を形成している。小さな路地が多い地区である。
治安
警視庁の犯罪情報マップによると、山手線の他駅と比べても治安は悪くない。とくに、南口周辺は閑静である。上野駅入谷口~鶯谷駅~入谷駅のエリアは警察のパトロールと監視カメラが強化されている。鶯谷駅構内でのキャッチセールスなども固く禁じられておりこれらの行為を目にする事もない。
駅正面にラブホテルがあることから五反田、新宿、池袋などと同じ風俗街があると思われているが、実際には風俗店舗そのものはない。その反面、無店舗型風俗のデリヘルについては多数存在する。またラブホテルが多いイメージがあるが、線路に沿ってあるだけで、新宿、池袋、渋谷などと比べると圧倒的に少ない。
周辺住民
近年古い建物は次第に姿を消し、新築マンションが竣工されていることから昔のイメージの鶯谷は消えつつあり、昔ながらの近所付き合いも比較的なくなってきている。東京芸大や専門学校の学生、新築マンション購入者の家族が多く、北口は上野桜木(高級住宅街)の住民も多い。
セキュリティー完備の新築マンションは、平均価格が 4,000万〜5,000万ほどであり、23区では若干安めである。駐車場の月平均使用料は3万〜4万で、23区では普通レベルとなっている。
- 入谷鬼子母神
- 下谷七福神
- 下谷病院
- 寛永寺霊園
- 徳川家霊廟
- 東京文化財研究所
- 東京国立博物館
- 下町風俗資料館
- 台東区立江戸下町伝統工芸館
- 上野の森美術館
- 大名時計博物館
- 日本美術院
- 書道博物館
- 子規庵
- 黒田清輝記念館
- 朝倉彫塑館
- 横山大観記念館
- 一葉記念館
- 台東区立忍岡中学校
- 上野郵便局
- 入谷駅(東京地下鉄日比谷線)
- 根津駅(東京地下鉄千代田線)
- 業務スーパー河内屋
- いなげや
- ゲオ
- 東横イン鶯谷駅前
- 台東区立根岸小学校
- 東京藝術大学
- 東京キネマ倶楽部
バス路線
最寄りの停留所は、言問通りにある都営バスの「鶯谷駅前」と「下谷二丁目」及び台東区コミュニティバス「めぐりん」の「鶯谷駅北」「鶯谷駅南」となる。
鶯谷駅前
- 草41:足立梅田町行/浅草寿町行
下谷二丁目(鶯谷駅入口)
鶯谷駅北・鶯谷駅南
歴史
- 1912年(明治45年)7月11日 - 東北本線の駅として開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅となる。
- 1988年(昭和63年)3月13日 - 京浜東北線の快速運転開始に伴い、日中は京浜東北線が通過するようになる。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。