新潟県中越地震

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本震における各地の震度(紫→震度7・茶→震度6強・紅→震度6弱・橙→震度5強・黄→震度5弱・緑→震度4・黄緑→震度3)
本震における震度分布

新潟県中越地震(にいがたけんちゅうえつじしん)は、2004年平成16年)10月に、日本新潟県を襲った大地震。観測史上2回目となる、震度7の超猛烈な揺れを観測した他、余震が極めて頻繁に発生したのも、この地震の特徴。


概要

2004年10月23日(土)、午後5時56分、突然、新潟県中越地方を、M6.8(Mw6.6)の大地震が襲った[1]。新潟県川口町(現:長岡市)では、兵庫県南部地震以来、国内の観測史上2回目となる、震度7の超猛烈な揺れを観測。但し、震度計によって震度7が記録されたのは、観測史上初。

震度7の川口町では、2,000ガルを越す凄まじい加速度を記録。

気象庁はこの地震を「平成16年新潟県中越地震」と命名した。被害が甚大だった新潟県では「新潟県中越大震災」とも呼ばれる。

地震のメカニズムは、西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型の地震で[2]、地殻内で起きた直下型地震であった。

この地震の特徴は、震度5や6といった、強い揺れを記録する余震が群発的に(極めて頻繁に)発生したこと。本震発生から1時間も経たないうちに、震度6強の猛烈な揺れを伴う余震が2回も発生した[3]

激しい揺れや二次災害等により、5,000人近くの死傷者が出たほか、11万棟以上の住宅が被害を受けた[4]

被害

死者

68人

負傷者

4,805人

全壊した住宅

2,827棟[5]

半壊した住宅

12,746棟[6]

一部破損した住宅

101,509棟[7]

その他

各地で土砂崩れや地滑り等が相次ぎ、ライフラインは麻痺した[8]。新幹線が脱線するといった被害も見られた[9]

震度

各地の震度(6弱以上)は下記の通り[10]

震度7

新潟県(川口町)

震度6強

新潟県(山古志村・小国町・小千谷市)

震度6弱

新潟県(十日町市・刈羽村・中里村・守門村・栃尾市・長岡市・越路町・入広瀬村・川西町・三島町・広神村)

余震

前述の通り、新潟県中越地震は、余震が極めて頻繁に発生した地震でもある。震度6以上の余震だけでも4回(6弱と6強がそれぞれ2回ずつ)も発生しており[11]、震度5以上の余震は、年内(2004年)に合計で19回も発生している[12]

その影響で、この地震は2016年に熊本地震が発生するまで、一連の地震が、日本における内陸の地震としては、過去最も多い地震であった。

当地震において、最も規模が大きかった余震は、本震発生からおよそ40分後に発生した、M6.5(最大震度6強)の余震であった。本震(M6.8)とほとんど規模が変わらない、非常に大きな余震であった。

2004年12月までに起きた、震度5弱以上を観測した地震は以下の通り[13](凡例:発生時刻・最大震度・規模・備考)。


2004年10月23日

17時56分・震度7・M6.8・本震

17時59分・震度5強・M5.3・余震

18時3分・震度5強・M6.3・余震

18時7分・震度5強・M5.7・余震

18時11分・震度6強・M6.0・余震

18時34分・震度6強・M6.5・最大余震

18時36分・震度5弱・M5.1・余震

18時57分・震度5強・M5.3・余震

19時36分・震度5弱・M5.3・余震

19時45分・震度6弱・M5.7・余震

19時48分・震度5弱・M4.4・余震


10月24日

14時21分・震度5強・M5.0・余震


10月25日

0時28分・震度5弱・M5.3・余震

6時4分・震度5強・M5.8・余震


10月27日

10時40分・震度6弱・M6.1・余震


11月4日

8時57分・震度5強・M5.2・余震


11月8日

11時15分・震度5強・M5.9・余震


11月10日

3時43分・震度5弱・M5.3・余震


11月28日

18時30分・震度5弱・M5.0・余震

新潟県に被害を出した他の地震