ガス田

ガス田（ガスでん）とは、天然ガスを埋蔵する地域、または産出する地域のこと。大規模なガス田は、油田と同様にガスが地層の大規模な褶曲（背斜）構造に濃集することにより出来ることから、多くの場合、両者の分布は重複する。また、地下水に天然ガスが溶け込んだ水溶性天然ガス田もある。

日本の天然ガス田

新潟県、北海道、福島県、千葉県などにおいて天然ガスが生産されている。

水溶性ガス田である南関東ガス田（千葉県）では、かん水（水溶性ガスを含む地下水）から天然ガスと同時にヨウ素を生産しており、世界で有数のヨウ素生産地である。

南西諸島周辺では、中国との領有権争い（東シナ海ガス田問題を参照のこと）が生じている。

地盤沈下

水溶性ガス田は、地下100～1000m程度のかん水が特徴であり、汲み出すだけでガスを容易に分離することができるため、古くから採掘されてきた。1960年代の新潟平野では過剰な地下水の汲み上げがたたり、広い地域で地盤沈下が発生。農業用水路などが寸断するなどの被害が発生した。このため、汲み上げた地下水を再び地下に涵養するなどの対策方法の開発が講じられ、生産が行われている。

主なガス田

アジア

日本

• 勇払ガス田（北海道）
• 南長岡ガス田（新潟県）
• 片貝ガス田（新潟県）
• 岩船沖油ガス田（新潟県）
• 東新潟油ガス田（新潟県）
• 南関東ガス田（千葉県、埼玉県、茨城県、神奈川県、東京都。ただし環境規制のため現在採掘されているのは千葉県のみ）

その他の東アジア

• ダーゾウガス田 中華人民共和国
• スーリジガス田 中華人民共和国

東南アジア

• タングーガス田 インドネシア
• マハカムガス田 インドネシア
• バオファンガス田 ベトナム

中央アジア

• シャーデニスガス田 アゼルバイジャン
• シュルタンガス田 ウズベキスタン
• カラチャガナクガス田 カザフスタン
• キジロイガス田 カザフスタン
• コムソモルスクガス田 タジキスタン
• サウスイオロタンガス田 トルクメニスタン
• シャトリクガス田 トルクメニスタン
• ドーレタバドガス田 トルクメニスタン

中東

• キシュガス田 イラン
• ゴルシャンガス田 イラン
• サウスパースガス田 イラン
• ノースパースガス田 イラン
• ノースフィールド カタール （世界最大の可採埋蔵量）
• ドラガス田 クウェート
• アカスガス田 イラク

オセアニア

• グレーターゴーゴンガス田 オーストラリア
• ゲイロンガス田 オーストラリア
• マウイガス田 ニュージーランド

アメリカ大陸

北米

• ヒューゴトンガス田 アメリカ合衆国
• プロボストガス田 カナダ
• メディシンハットガス田 カナダ

中米

• レッドマンゴーガス田 トリニダード・トバゴ

南米

• アミスタードガス田 エクアドル
• ジュピターガス田 ブラジル
• デルタナプラットフォームガス田 ベネズエラ
• カミシーガス田 ペルー

欧州

西ヨーロッパ

• フロニンゲンガス田 オランダ
• マコガス田 ハンガリー
• ラックガス田 フランス

ロシア

• アストラハンスコエ・ガス田
• ウレンゴイ・ガス田
• コビクタ・ガス田
• ザポリアルノエ・ガス田
• サハリン1（サハリンプロジェクト）
• サハリン2
• シュトックマン・ガス田
• ボナベンコ・ガス田
• ボバネンコフスコエ・ガス田
• メドベジエ・ガス田
• ヤンブルク・ガス田
• チャヤンダ・ガス田

アフリカ

• ボシガス田 ナイジェリア
• カテイバガス田 リビア

関連項目

• 可採埋蔵量
• パイプライン輸送
• ストランデッドガス田

外部リンク

• 日本の油田・ガス田（石油鉱業連盟）

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