本庄早稲田駅
本庄早稲田駅(ほんじょうわせだえき)は、埼玉県本庄市早稲田の杜一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)上越新幹線の駅である。
当駅に乗り入れる路線は線路名称上は上越新幹線のみであるが、高崎駅を起点とする北陸新幹線(長野新幹線)の列車も乗り入れている。
目次
年表[編集]
- 2004年(平成16年)3月6日 - プレイベント(内覧会)開催。
- 2004年(平成16年)3月13日 - 開業。
- 2005年(平成17年)12月10日 - 上越新幹線「たにがわ」号の全定期列車が停車開始。
- 2008年(平成20年)3月15日 - モバイルSuica特急券のサービス開始。
駅構造[編集]
相対式ホーム2面2線を有する高架駅。ホームは副本線のみに設けられており、本線は通過線となっている。
- ホーム長/16両対応の410m
- ホーム幅/5m(階段拡幅部約6.5m)
- 設備/階段2カ所、エレベーター2基、エスカレーター4基、自動改札口4通路1ヶ所、他に簡易Suica改札機設置。
- 駅舎/面積1,370m²(高架下)
- 自動体外式除細動器 (AED) 設置。
上下線とも、元から存在したコンクリート高架橋の側壁をほとんどそのまま残した上で、さらにその外側に副本線を敷設し、そのまた外側にホームが設けられている。この構内構造の採用により本駅建設の工期と予算の削減、工事に伴う本線の支障を最低限にとどめることが可能となった。また、丘の斜面に駅が建設されたため、ホームの熊谷寄りは、高架構造ではなく掘割構造となっている。
のりば[編集]
1 | ■上越新幹線(下り) | 高崎・越後湯沢・新潟方面 |
---|---|---|
■長野新幹線 | 高崎・軽井沢・長野方面 | |
2 | ■上越新幹線(上り) | 大宮・東京方面 |
- 上越新幹線の列車は1時間に1本ほど発着するが、長野新幹線の列車は上り2本、下りはわずか1本のみの停車である。
店舗[編集]
待合室を兼務した飲食店が1店舗と、コンビニエンスストア(NEWDAYS)が1店舗存在するだけである。
利用状況[編集]
1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。
- 2004年度 - 1,671人
- 2005年度 - 1,924人
- 2006年度 - 2,074人
- 2007年度 - 2,215人
- 2008年度 - 2,181人
- 2009年度 - 2,033人
- 2010年度 - 2,010人
- 2011年度 - 1,953人
- 2012年度 - 2,061人(定期 1,217人、定期外 844人)
- 2013年度 - 2,152人(定期 1,238人、定期外 914人)
駅周辺[編集]
現在駅周辺は、本庄市、都市再生機構などを中心に本庄早稲田の杜が整備されている。また、2012年10月にはカインズ本社が移転した。
パークアンドライド[編集]
当駅は、元々自動車で駅まで行き、新幹線に乗り換える利用形態(パークアンドライド)を想定して計画され、本駅開業と同時に本庄市の設置する1,000台級の無料大駐車場(駅に隣接)の利用も開始された。
在来線(高崎線)の本庄駅周辺に立地する駐車場(いずれも民間)は、1日1,000円の利用料金が相場であるため、新幹線特急料金を払っても駐車場料金まで考慮するならばその負担感は少なく、むしろより速くて快適な新幹線を使える当駅への利用客の移転が見られる。また、当駅からの公共交通機関がないため、自家用車によるアクセスや、東京方面からの出張客に対しては訪問先工場などの差し向けるマイクロバスの利用が中心となっている(他には駅北口にタクシー乗り場あり)。元々埼玉県北部~群馬県は自家用車への依存傾向が強いため、このような駅が考えられた。駅勢圏は広く、県境を越えて伊勢崎市周辺からの利用も多く、さらに関越自動車道本庄児玉ICから近いことも相まって、一部は前橋市や高崎市(同市内にも上越新幹線に高崎駅がある)にまで及んでいる。
あくまで駅周辺の開発と民間駐車場の充実までの暫定施設として設置されたことから、民間駐車場の拡充につれて徐々に閉鎖され、2011年8月には全て閉鎖となっている。民間駐車場は本庄駅周辺よりも安価な設定となっている。
バス路線[編集]
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
本庄早稲田駅 | 南循環東コース | 栗崎・市民文化会館 | 湯かっこ | 本庄市市内循環バス | 平日運行 | |
南循環東コース | 四方田・本庄高校・本庄駅南 | 湯かっこ | 本庄市市内循環バス | 平日運行 |
開業時に設定のあった当駅前発着の本庄駅および伊勢崎方面への民営バスは、朝夕中心の限られた本数での運行にとどまったことや、むしろ在来線本庄駅での列車接続を優先したダイヤであったため、当駅での利用を考えた場合に必ずしも便利とは言えない状況にあった。そのため当初から利用率は低迷し、そのことを理由に各社とも2006年(平成18年)3月31日限りで撤退した。従って、現在バスでの乗り継ぎは、市内循環バスを除き駅周辺まで範囲を広げて見ても本庄駅南口 - 児玉折り返し場間の路線バス(国道462号線経由)が目に付く程度となっている。
(参考、駅へのアクセス交通機関ではないが、駅近くを運行する)
- 朝日自動車:「四方田」停留所(国道462号沿い・徒歩15分)
市内循環バスは全国時刻表に記載されていないため、現在「日本で唯一、時刻表に乗り換え連絡が記載されていない新幹線の駅」になっている。
駅名の由来[編集]
「本庄早稲田」の駅名は、公募で第1位となったものである(2位は本庄児玉、3位はこだま)要出典。
なお、本駅の構想段階では「新本庄」が予定されていたが、駅名に「浦和」の文字が含まれる各駅での案内上の混乱(例えば、武蔵野線の東浦和駅と南浦和駅が同一路線上で隣接していたり、市代表駅の位置付けである浦和駅の他に中浦和駅が存在するなど、県外からの旅客には駅相互の位置関係がとらえがたく、当時からすでに不評であった。)の反省から、「新」や東西南北の付く駅名は好ましくないとの意向が東日本旅客鉄道(JR東日本)より事前に伝えられていたため、公募条件の上でこれらは始めから不可とされていた。そのため当駅の設置以後に新設されたJR東日本の駅でも、原則としてこのルールに従い駅名が付けられている[1]。
駅名の中の「早稲田」は、1970年(昭和45年)に本庄市の大久保山に早稲田大学のセミナーハウスが設置されて以来、主に周辺地区でその一帯を「早稲田の山」、もしくは「早稲田の森」と呼んでいたことに基づくと、本庄市が事務局を務めた駅名公募委員会では説明している。
また、駅名由来の一説として、近くに早稲田大学本庄キャンパスがあることや、地元請願駅のため建設費確保に埼玉県・本庄市及び周辺自治体からの公費と並んで企業・各種団体・住民からの寄付が集められており、その中でも早稲田大学の寄付額が大きな割合を占めたことからその貢献に報いる意味で持たせたというものがある(土地取得費を除く建設費の総額約115億3千万円のうち約14億3千万円が寄付金。そのうち7億円は早稲田大学の寄付)。
その他[編集]
- 営業キロ数は高崎線本庄駅のものを準用しており、乗車券部分については、当駅との選択乗車が可能である。
- 当駅はSuicaが利用できるが、利用できるのはFREX・FREXパルと新幹線停車駅が含まれるSuica定期券(この場合、上記の理由により本庄駅を当駅とみなす[1]ため、本庄以西-熊谷以東、本庄以東-高崎以西、熊谷以東-高崎以西の区間のSuica定期券で当駅が利用できる)またはモバイルSuica特急券のみで、記名式SuicaやSuicaカード(無記名)は利用できない。
- プレイベントでは、E4系 P12&13編成併結16両での訓練列車を利用して、試乗会も開催された。試乗会は事前応募で定員400名のところを応募者4120人で倍率10倍を超えた。
- 当駅開業記念として、「開業記念入場硬券(D型)」「開業記念オレンジカード」「開業記念Suica」が発売された。なお、この開業記念オレンジカードが高崎支社発行では、最後の新規発行カード(2010年12月時点)になっている。
- 開業当日は本庄郵便局にて、当駅開業記念の絵入り消印(小型記念通信日付印)を押印していた。また、駅前にて出張所を開設して当駅開業記念レターセットも販売していた。
- 上越新幹線内の休日おでかけパスのフリーエリアは当駅までである。
- 2013年11月5日に当駅を含む地域に住居表示が施行され、駅を含む周辺の地名であった「北堀」は、「早稲田の杜(一丁目 - 四丁目)」に変更された[2]。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ↑ 西大宮駅のような例外も存在する。
- ↑ 第8次住居表示「新旧対照表(PDF版)」 - 本庄市