ファイナルファンタジーIV
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ファイナルファンタジーIV | |
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ゲームジャンル | RPG |
対応機種 | スーパーファミコン(SFC) プレイステーション(PS) ワンダースワンカラー(WSC) ゲームボーイアドバンス(GBA) ニンテンドーDS(DS) |
開発メーカー | スクウェア PS:トーセ WSC:スティング GBA:スクウェア・エニックス DS:マトリックス |
運営メーカー | |
発売メーカー | スクウェア GBA、DS:スクウェア・エニックス |
バージョン | |
プレイ人数 | |
ソフト媒体 | SFC:8Mbロムカセット PS:CD-ROM1枚 WSC:32Mbitロムカセット GBA:64Mbitロムカセット DS:ニンテンドーDS専用カード |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | SFC:1991年7月19日 SFC(et):1991年10月29日 PS:1997年3月21日 WSC:2002年3月28日 GBA:2005年12月15日 DS:2007年12月20日(予定) |
販売価格 | |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | |
コンテンツアイコン | |
使用可能デバイス | |
必要環境 | |
使用ゲームエンジン | |
使用基板 | |
販売本数 | SFC:144万本 PS:26万本 WSC:6万本 GBA:21万本 全世界累計:216万本 日本累計:182万本 日本以外累計:34万本 |
その他の情報 | ※(et)は『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』を表す。 |
『ファイナルファンタジーIV』(-フォー、FINAL FANTASY IV、略称FFIV)は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売された、日本の家庭用ゲーム機用ゲームソフト、あるいは発売が中止されたファミコン用ゲームソフト。ジャンルはRPG。ファイナルファンタジーシリーズ本編第4作目。
概要
1991年7月19日に発売。同シリーズにおいて対応ゲーム機種をスーパーファミコンに移した最初の作品である。また、『イージータイプ』と呼ばれる初心者向けの別バージョンも発売されている。1997年3月21日、及び1999年3月11日にはプレイステーション版が発売されている(1997年に発売されたのはコンビニエンスストア向けの単品、1999年に発売されたのは『V』及び『VI』を含めた一般ルート向けの『ファイナルファンタジーコレクション』)。また、2002年3月28日には「スクウェア マスターピース」シリーズの1つとしてワンダースワンカラー版が発売されている。更に、2005年12月15日にはゲームボーイアドバンス版が発売された。そして、2007年12月20日に3DでフルリメイクがなされたニンテンドーDS版が発売予定。
もともと、この作品は『ファイナルファンタジーV』として開発されたものの、当初ファミコン用として開発していた『ファイナルファンタジーIV』をお蔵入りとし、1作繰り上げる形でのリリースとなった。シリーズ前3作のシナリオを手がけた寺田憲史によると、経営側が開発に介入した事が原因であり、内容にまで口を挟んだ為、寺田はファイナルファンタジー新作(SFCの『ファイナルファンタジーIV』)のシナリオから降りたとの事。また最近では「FF竜騎士団」で坂口が語っていたFC版FF4以外にも、もう一本田中弘道主導によるシームレスバトルの『ファイナルファンタジーIV』が企画されていた事が明らかになった。その企画はコンペに敗れ、鳥山明とコラボレーションしたオリジナルタイトル『クロノトリガー(企画段階であり、堀井雄二も参加した製品版とは完全に別物)』として企画され直すのだが、スーパーファミコン用CD-ROMの開発を任天堂が中止した為、更に『聖剣伝説2』として企画修正し発売に至る。
ファミコン(FC)からスーパーファミコン(SFC)になった事により、ファミコン時代に比べ演出効果が向上した。また、戦闘シーンは前作までのターン制ではなく、リアルタイムで時間が経過する「アクティブタイムバトルシステム(ATB)」(後述)が採用されている。このシステムは本作が初登場で、後のシリーズや『クロノ・トリガー』にも引き継がれている。また、戦闘のみ「二人プレイ」が可能になった。
グラフィックやサウンドなど1991年当時としては革新的な作品であり後のゲーム業界に与えた影響は計り知れない。今でも本作をシリーズ最高傑作とするファンも多い。
本作はタイトルロゴに現在のスタイルが採用された最初の作品である。本作のタイトルロゴに描かれているキャラクターはカインである(カインになったのは、初期のセシルのビジュアルの印象が悪く、かといって後にクラスチェンジする姿を載せてはネタバレになる、という理由だとされている)。
スーパーファミコンでのFFシリーズでは唯一、召喚獣のポーズが動く(『VI』でも召喚魔法のエフェクトでキャラクターが移動することはあったが、召喚獣が取るポーズが変化するのはIVだけであった)。
イージータイプ
1991年10月29日には、プレイヤー側の攻撃が弱く前半が難しいと指摘されていた事を受け、低年齢層など幅広いユーザーにプレイしてもらう為の難易度の低下とプレイアビリティの強化を目的として魔法の種類・敵の名称の簡略化や初心者の部屋の増加などの変更がなされた『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』が発売された。隠し通路が見えるなど、全体的に難易度が下がっている。
イージータイプにおける変更点
- バグ・裏技の修正
- 知名度の高いアイテム増殖技を初めとした、不具合と思われる仕様が修正されている。
- 一部コマンドの削除
- コマンドが整理され、効果がわかりにくく、また使いにくいコマンドである「くすり」「つよがる」「うそなき」「いのり」「おもいだす」「がまん」「ためる」「せいしんは」が削除されている。
- 戦闘バランスの調整
- 敵キャラの隊列という概念を廃し、どこにいる敵でも物理攻撃で与えるダメージが同じになっている。また、オリジナル版に比べて敵キャラの与えるダメージが軽減されている。また、戦闘に関し、特定の手順が必要だったバトルについて、その制限が解除、もしくは緩和されている。
- 一部魔法の削除、名前変更
- 白魔法「プロテス」、「シェル」、「ディスペル」と、隠し召喚魔法「コカトリス」が削除されている。また、魔法の効果の大きさを表す指標も数字に変更されている。例:ケアル1(=ケアル)、ケアル2(=ケアルラ)
- 武器・モンスターの名称変更
- わかりづらい名前が多かった『FFIV』だが、『イージータイプ』では変更されている。たとえば「デザートサハギン」が「砂男」に、「ラグナロク」が「かみがみのつるぎ」になっている、などである。また、「すす」など本来手に入るはずのないアイテムの名前が"Dummy"に統一されている。
- セリフ・演出の変更・追加
- 一部のセリフの表現がわかりやすくなっている(いにしえ→むかし)他、操作方法の説明やストーリー展開や次の目的地を読み取りやすいようにするメッセージも挿入されている。
- また、ゾットの塔でローザに落とそうとしていた物がギロチンから鉄球に変更されており(救出後彼女が縛られていた椅子を調べる事で確認できる)、このシーンでのセシルとローザの「抱き合ってキスをする」動きが「抱き合う」のみ、バロンの町の踊り子が服を脱がない、などの低年齢向けの変更がされている。
- トレーニングルームの充実・追加
- 『FFIV』ではバロンの街にあったトレーニングルームの項目が増加し、その他の街へも増設されている(内部は全て同じ)。
- アイテム体系の簡略化、入手容易化
- 特定のステータス異常を回復するアイテムの種類が特に多かった本作だが、『イージータイプ』ではそれを排除してステータス異常全般を回復する「万能薬」に統一し、万能薬自体の入手難度を下げている。ただし本作では同じアイテムの束を複数持つ事ができる為、状態回復アイテムが万能薬に統一されても回復可能回数が著しく減るわけではない。
- また、アイテムの価格も抑えられている。特にMP回復アイテムである「エーテル」については、扱うショップが増え、入手が更に容易になっている。
- その他、呪文と同じ効果があるアイテム、能力アップアイテムが無くなっている。
- 開発室の削除
- イースターエッグと呼ばれるお遊び的な物としてある城の一角にスタッフ達と会話できる開発室があったが、削除された。
- 最終ボスのグラフィックの変更
- 最終ボスのグラフィックが、『FFVIII』に登場する強敵「アルテマウェポン」のようなグラフィックになった。またこのゼロムスのグラフィックはアドバンス版の隠しボス、「ゼロムスEG」のグラフィックとして使用されている。(「EG」の由来は、イージータイプのグラフィックだからと言う説がある。)
システム
本作ではシリーズの他の作品のような独特の成長システムを持たず、システム的には最もオーソドックスな物であると見られている。その一方、シナリオ上はプレイヤーキャラの入れ替わりが多い作品でもある。パーティーの人数は最大5人である。
各キャラには利き腕が設定されており、戦士系のキャラでは利き腕に武器を、逆腕に盾を持つ。両利きのキャラは盾を装備する事ができず、両手に武器を持つ。弓と矢も両手を使用し、利き腕に矢を、逆腕に弓を持たなければ本来の性能を発揮できない。
本作は隊列に関するシステムも独特で、最高5人のパーティーを3人と2人のグループに分け、どちらかのグループを前列、もう一方のグループを後列とする形式となっている。メンバーの入れ替わりに応じて3人の側を前列とすべきか2人の側を前列とすべきかが変わるケースもある。
魔法は前3作のように店で買うシステムではなく、ドラゴンクエストシリーズなどに多く見られるような、レベルアップにより覚えるシステムである(ただし、一部の魔法や召喚魔法はイベントで習得する)。また、「魔法のレベル」の概念が無くなり、これも各魔法ごとに消費MPが設定されているというオーソドックスなシステムになった。
また、HPが0になったときの表現は、前3作では「死亡」であったが、本作以降では「戦闘不能」という表現に変更された。これにより、イベントなどで「死んでいるはずのキャラクターが行動や会話をしたりする」という矛盾がなくなり、またストーリー上の「死」と戦闘における従来の「死亡」とが区別されるようになった。ただしイベント以外での扱いは従来の「死亡」と殆ど変わらない。
アクティブタイムバトルシステム
本作の最大の特徴として、戦闘シーンがリアルタイムになった事が挙げられる。このシステムをアクティブタイムバトル(Active Time Battle、略称ATB)と言い、以後のスクウェアの作品においても使用される代表的な戦闘システムとなった。
これは正式に特許庁に申請し特許化されており、スクウェアの独占システムとなる(特許-2794230 または特許-3571207 : 特許庁、特許電子図書館で文献種別:B、文献番号: 2794230 または 3571207 を入力する事で詳細を読む事ができる)。
敵味方双方の各キャラクターにそれぞれ待機時間が設定され(本作(GBA版以降は除く)では画面上で知る事はできない)、リアルタイムにカウントダウンされていく。待機時間が0になったキャラはコマンド入力が可能になる。そしてコマンド入力から更に一定時間が経つとコマンド入力通りの行動を行い、行動後は再び待機時間がリセットされる。
コマンドの選択中にも他のキャラクターの行動が行われるのが特徴だが、設定によって、アイテムや魔法の選択中はこのカウントをストップさせる事も可能である(ウェイトモードという)。
「死の宣告」など、モンスターが使う特殊攻撃にも、このシステム(待機時間)を生かした攻撃が採用されるようになった。また、モンスターによっては、主人公側から何らかの攻撃を受けるなどの条件が発生すると、待機時間に関係なく行動を行う場合がある。
その他戦闘に関する事
本作ではモンスターから逃げた時に、所持金を幾らか失ってしまう場合がある。失う金額は戦っていた敵パーティによって異なり、本来倒して得られるギルの1/4(端数切り捨て)となっている。
戦闘勝利後に特定の敵が極小確率で落とす隠し装備、隠し召喚魔法が存在する。しかし大抵の場合、落とす確率は非常に低く、入手は極めて困難である。
セーブポイント
前作『ファイナルファンタジーIII』のラストダンジョンの反省からであろうか、本作からはダンジョン内にも「セーブポイント」が設けられた。『II』および『III』ではワールドマップ上でしかセーブができなかったのだが、本作からはダンジョン内でも「セーブポイント」の上であればセーブを行うことが可能になった。セーブだけでなく、「テント」や「コテージ」を使用してHP・MPを回復させる事もできる。
世界設定
本作の世界は2つの衛星を持った1つの星「青き星」(作中では地球のように表現されている)が舞台である。2つの衛星の内1つは現実の月のように何もない世界であるが、もう1つの月には月の民と呼ばれる人達が住んでいる。月の民は地球上の文明を尊重しており、彼らは基本的に地上に干渉していない。
地球では地上と地底にそれぞれ4つずつクリスタルがあり(地上の4つはそれぞれ火・土・水・風、地底の物は闇のクリスタルと銘打たれている)、また月にも8つのクリスタルが存在している。
地上
地上には6つの国家が存在するほか、どの国家にも属さない小さな村もいくつか存在する。
- バロン王国 - 古くから発達していた軍事国家。最も広い領土を持ち、現在は平和を維持している。飛空艇団「赤い翼」、近衛兵団、暗黒騎士団、竜騎士団、陸兵団、海兵団、白魔道士団、黒魔道士団の8つの軍団を持つ。
- ミストの村 - この世ならざる世界「幻界」に最も近いと言われる村。バロンとダムシアンとの境にある辺境の村。幻界の住人である幻獣を呼び出して使役する召喚士の血筋が伝えられているが、血が薄まると召喚士としての力も弱まるので血統の維持の為に村の中で婚姻を重ねた結果、寿命が短い。
- ミシディア国 - 厳しい自然環境の中で魔法が発達した魔法国家。「水のクリスタル」がある。
- ダムシアン王国 - 砂漠の中継地点である商業国家。砂漠に住む怪物サンドウォームを退散させる不思議な唄を持つ一族が治めている。この国の初代国王である初代ギルバートの名前が、通貨単位である「ギル」のもとになった。「火のクリスタル」がある。
- カイポの村 - ダムシアンの南、ダムシアン砂漠にあるオアシスの村。
- ファブール王国 - 精神修行を目的として修行僧を受け入れていた寺院に、武道家が集まるようになり発展していった宗教国家。武道を精神修行の一貫として行うモンク僧たちが住む。寺院には100年前に戦乱から落ち延びてきた暗黒騎士が悟りを開いて捨てた暗黒剣が安置されている。「風のクリスタル」がある。
- トロイア国 - 何故か女性しか生まれてこない宗教国家。8人の女神官によって治められている。「土のクリスタル」を保持していたが魔物に奪われてしまっている。
- エブラーナ王国 - 他国との交流が薄く独自の文明が発達した国家。「忍術」という特殊な魔法が伝承されており、兵士もこの魔法を体得しているが、その奥義は王家のみの一子相伝である。
- ミスリルの村 - ミスリル金属の採掘・精製・加工・販売を行っている村。人間は住んでおらず採掘を行う豚族、精製を行う蛙族、加工を行う小人族が住んでいる。
- アガルトの村 - ドワーフの血筋を受け継いでいる村。地底への道が塞がれた場合に再び開く為の枯れ井戸がある。また天体観測所がある。
地底
地底には大きな城が1つ、小さな村が1つあるほかはいくつか洞窟があるだけである。
- ドワーフ王国 - ジオット王を君主とするドワーフの国であり「闇のクリスタル」を1つ保持している。ドワーフの軍隊は戦車部隊を保有している。ここでは「ラリホー」が挨拶の言葉である。
- トメラの村 - ドワーフの村。かつてはドワーフの城とは陸続きだったが、地殻変動の所為で孤立してしまった。ここでは「ハイホー」が挨拶の言葉である。
幻界
この世ならざる世界。現世よりも時間の流れが速い。地上ではミストの村が幻界に最も近い場所にある。地底にある洞窟が幻界と繋がっている。
月
本作の「もう1つの月」は、元々火星と木星の間にあった星が滅んだ際、そこに住んでいた人々が眠り場所として作ったものである。地下では月の民が眠りについている。また青き星を征服しようとしたゼロムスも封印されている。
登場キャラクター
プレイヤーキャラクター
声優はDS版のもの。
- セシル・ハーヴィ [Cecil Harvey] - 暗黒騎士/パラディン(聖騎士) 声:程嶋しづマ
- 178cm 58kg 利き腕:右 年齢20歳
- 本作の主人公。元は孤児であったが、バロン国王の保護を受けて学校を卒業後、学友のカインと共に兵学校へ入学。陸兵団の小隊長に就任後、暗黒騎士に選出されその後、新設された飛空艇団「赤い翼」の初代団長に選ばれた。国王の命令に不審を抱いた事から赤い翼団長の任を解かれ、別のある任務に就く事になる事からストーリーは始まる。優しく真面目な性格の持ち主で暗黒騎士になった事を悔いている。ゲーム中盤で試練を越えて闇の力を捨て、聖騎士パラディンとなる。ストーリー終盤に月の民の血を引いている事が明らかになる。
- 暗黒騎士時代は暗黒剣を装備でき、最大HPの1/8を消費する代わりに敵全体を攻撃できる「暗黒」を使う。強力だがアンデットには通用しないと言う欠点がある。
- パラディンになって以降は、FFIIIやFFVにおけるナイトのような戦闘能力を持つ。高い攻撃力と防御力に加え、装備品も充実しており、特定の味方もしくは瀕死の味方を「かばう」ようになる為、頼りになる存在である。僅かながら「白魔法」も使う事ができる。
- カイン・ハイウィンド [Cain Highwind] - 竜騎士 声:山寺宏一
- 183cm 61kg 利き腕:左 年齢21歳
- セシルの親友であり、数少ない竜騎士の一人。バロン王国竜騎士団隊長。ローザに好意を抱いている。カインとローザの家は交流があり、幼い頃に両親を亡くしたカインと、同じく幼くして父親を亡くしたローザとは親しみ深い間柄であった。ローザへの想いからくるセシルへの嫉妬心をゴルベーザに付け入られて精神を支配されてしまう。
- 空高く舞い上がって攻撃する「ジャンプ」を使う(GBA版ではイベントクリア後に入手する装備品「竜騎士の籠手」を着けると、ダメージが更に倍の「Wジャンプ」になる)。
- 頻繁に立場が変わる事から、RPG史上における「裏切り者」の代名詞と化している[要出典]。また、後のリメイクも含めたシリーズ作品には、彼の名前が登場する事がある。
- ローザ・ファレル [Rosa Farrell] - 白魔道士 声:甲斐田裕子
- 162cm 47kg 利き腕:右 年齢19歳
- 本作のヒロイン。バロン国の白魔道士団で、国内で高い人気を誇る美女。セシルと恋仲の関係。貴族の家系である為、親には身元不明のセシルとの付き合いをよく思われていない。セシルを追って城を飛び出し、セシルと再会するも、ゴルベーザに人質としてさらわれてしまう。助け出されて以降は、最後までセシルと行動を共にする。
- 「白魔法」の他、仲間全員の体力を若干回復する「祈り」(GBA版では装備品によって、白魔法ケアルダとほぼ同じで、稀にエスナがかかる「奇跡」に変化)や、特定の敵に対して弓矢の命中率を100%にして攻撃する「狙う」を使うことができる。特に白魔法の効果は絶大で、パーティの回復を一手に引き受ける事となる。
- リディア [Rydia] - 召喚士 声:下屋則子
- (子供時代)107cm 18kg 利き腕:右 年齢7歳
- ミストに住む召喚士の少女。バロン王の策略に騙されたセシルの手によって故郷を焼き滅ぼされ、その際に村を守護する召喚獣を使役していた母を失った。その為、セシルのことを憎く思っていたが、道中で彼の優しさに触れ心を開くようになった。また、故郷を焼き滅ぼされた為、火を怖れており、最初は火の攻撃魔法が使えないが、あるイベントでそれを克服する。
- ゲームの途中でパーティから離脱。その間に人間界よりも時の流れが速い幻界にいた為、僅かな期間で大人に成長。(ただ、正確な年齢は定かとされていない)危機に陥ったセシル達を救いに駆けつけた。再登場後の姿はエッジが惚れこむ程の美人で、幻獣界を治めるリヴァイアサンも絶賛するほど。
- 「黒魔法」「召喚」を使う。また、子供時代のみ「白魔法」が使える。幻獣と出会い、イベントをこなしていく事によって、新たな召喚魔法を使えるようになる。
- テラ [Tella] - 賢者 声:納谷悟朗
- 177cm 48kg 利き腕:右 年齢60歳
- かつては有名な賢者であったが、現在は高齢の為に魔力も弱く、魔法の殆どを忘れてしまっている。年老いてから生まれた娘であるアンナを溺愛するが、あまりに過保護な為、アンナはギルバートと駆け落ちしてしまう。ゴルベーザを倒す事に命を賭けており、対決の際は自らの命の全てを注ぎ込んで、魔法を繰り出した。
- 「白魔法」「黒魔法」を使う。「思い出す」コマンドで、忘れてしまった魔法を使う事ができるが、失敗する事もある。また、レベルが上がってもMPは上昇しない。
- ギルバート・クリス・フォン・ミューア [Gilbart Chris Von Muir] - 王族 声:堀川りょう
- 174cm 51kg 利き腕:右 年齢24歳
- 商業国家ダムシアン王国の第一王子。繊細な人柄で戦いを嫌い、詩や音楽を嗜む吟遊詩人。テラの娘、アンナとは恋人関係にある。あるイベントがきっかけで床に伏す事になるが、その後セシル達の窮地を救う事になる。
- 状態異常を引き起こす「歌う」(GBA版では装備品によって、味方全体にプロテス・シェルを同時にかける「熱唱」に変化)、手持ちのポーションを消費して味方全員の体力を回復する「薬」、HPが一定まで減ると戦闘から一時撤退する「隠れる」を使う。
- 余談だがファイナルファンタジータクティクスではアンナと共に儲け話でゲスト出演しており、この作品においてはFFIVの悲劇を省みてか、無事にアンナと結婚するという結末を迎えている。
- ヤン・ファン・ライデン [Yang Fang Leiden] - モンク僧 声:玄田哲章
- 182cm 76kg 利き腕:両 年齢35歳
- ファブール僧兵団長。辮髪頭で筋肉質、人望も厚い快男児だが恐妻家でもある。
- 力をためて通常の2倍の威力を出す「ためる」(GBA版では装備品によって、力をためて通常の3倍の威力を出す「必殺」に変化)、敵全体にダメージを与える「蹴り」、防御力を高める「我慢」を使う。装備品の「爪」は攻撃力は上がらないが、様々な追加攻撃を発動できる。
- パロム [Palom] - 黒魔道士 声:釘宮理恵
- 94cm 22kg 利き腕:左 年齢5歳
- ミシディアの双子魔道士姉弟の弟。やんちゃないたずらっ子。黒魔法に長ける。物語の途中、セシル達を危機から救う為、ポロムとともに命を懸ける。
- 「黒魔法」を使用できるほか、「強がる」ことで知性を一時的に上げる事ができる。また、ポロムと「二人がけ」で合体魔法(「プチフレア」「プチメテオ」)も使える(GBA版では装備品によって「Wメテオ」が使える)。成長すれば全ての黒魔法を習得できる。
- ポロム [Porom] - 白魔道士 声:釘宮理恵
- 93cm 19kg 利き腕:右 年齢5歳
- ミシディアの双子魔道士姉弟の姉。しっかり者で、いつもパロムを諌めている。白魔法に長ける。
- 「白魔法」を使えるほか、「嘘泣き」して敵を動揺させる事ができる。また前述の通り、パロムと「二人がけ」で合体魔法が使える。成長すれば全ての白魔法を習得できる。
- シド・ポレンディーナ [Cid Pollendina] - 技師 声:永井一郎
- 159cm 67kg 利き腕:右 年齢54歳
- バロン王国飛空艇整備技師の長。セシルを実の息子のように可愛がっている。
- 白魔法ライブラと同等の効果を持つ「調べる」という技を持つ。
- エッジ(エドワード・ジェラルダイン) [Edge(Edward Geraldine)] - 忍者 声:石丸博也
- 175cm 51kg 利き腕:両 年齢26歳
- エブラーナ王国王子。国をゴルベーザに滅ぼされた為、復讐に燃える忍者。リディア(大人時代)に想いを寄せるが、つれない態度をとられている。実は最終パーティーの最年長者。
- 手裏剣や武器を「投げる」、敵からアイテムを「盗む」(GBA版では装備品によって、盗む+ダメージの「ぶんどる」に変化)、エブラーナで独自発展を遂げた魔法「忍術」を使用できる。
- プレイヤーキャラクター中素早さが最も高く、今作から導入されたアクティブタイムバトルシステムの恩恵を最も強く受けるキャラクター。
- フースーヤ [Fusuya] - 月の民 声:銀河万丈
- ??cm ??kg 利き腕:右 年齢??歳
- 月の民の眠りを守る番人で、クリスタルの秘密を知る人物。セシルの伯父。「バブイルの巨人」の起動を阻止する為に参戦する。
- 全ての「白魔法」「黒魔法」を使用する事ができるが、MPは190から上昇しない。また、味方全員に白魔法のリジェネの様な効果を与える「精神波」を使う。この精神波を使うとコマンド入力が出来なくなる(GBA版ではコマンド入力可能になった)。
ゴルベーザとその部下たち
- ゴルベーザ (Golbeza) - 黒騎士 声:鹿賀丈史
- クリスタルを集めようとバロンを影で操る男。一時はバロンの「赤い翼」隊長に就いた。セシル達の前に幾度となく立ちはだかる。月の民の血を引く。またセシルの兄でもある。終盤ではフースーヤと共に「Wメテオ」を放つ戦闘シーンが見られる。(余談だが、Wメテオを放つときに彼が言う「いいですとも!」という台詞がネット上で様々に使われている)雑誌「ファミコン通信」にて「18年前、両親を亡くして弟を養いながら生活していたが、ある夜、胸騒ぎを感じたゴルベーザはまだ2歳だった弟のセシルを隠した後、月から伸びる赤い光に連れ去られて憎悪の念を植えつけられた。」とする過去の物語が紹介されているが、公式設定かどうかは不明である。
- ゴルベーザ四天王 (Golbeza's Four Elemental Fiends)
- ゴルベーザ直属の部下である四体のモンスター。名前の由来はダンテの『神曲』地獄篇に登場する地獄の鬼どもから。一度はセシルたちの手により倒されるも、ゼムスの手により復活する。彼らのパロディキャラとして「半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!」の完熟四季王がいる。
- 土のスカルミリョーネ (Scarmiglione of Earth) 声:大西小西
- 自称「死の水先案内人」。暗黒騎士であったセシルが苦手とするアンデッド軍団を率いている為、セシルたちへの刺客に適任として派遣された。当初は魔法使いのようなフードを被って登場するが、倒されてもゾンビと化して蘇る執念の持ち主である。口から息が漏れているのか「フシュルルル」という不思議な声を発する。
- 水のカイナッツォ (Cagnazzo of Water)
- 亀のような甲羅を背負う怪物。水を操ってバリアを張ったり、津波を起こしたりといった攻撃を得意とする。バロン王を殺害してすり替わり、赤い翼を使ってクリスタルを集めさせていた。スカルミリョーネを「四天王になれたのが不思議なくらい弱っちいヤツ」と言う。笑い声は「クカカカカ」。
- 風のバルバリシア (Barbariccia of Wind)
- 四天王の紅一点。身長の三倍はあるという髪の毛によって風を操り、竜巻のバリアを張る事ができる。竜巻はカインのジャンプで解除させる事が可能。物語中盤に出現する空中要塞「ゾットの塔」の最上階にて主人公達と戦う事になる。笑い声は「ほっほっほほほ」。
- 火のルビカンテ (Rubicante of Fire)
- 炎を操り、火燕流などの攻撃を得意とする。弱点の氷系すら防ぐマントを持つ強敵。誇り高く、正々堂々と戦う事を身上とする武人肌の男である(ちなみに、戦闘に入る際にはHPとMPが回復した状態で始まる)。「ファミコン通信」にて「元はミシディアの黒魔道士で、パラディンを目指して試練の山に挑戦して敗れたところをゴルベーザに拾われてルゲイエの改造によって新たな力を与えられた。」とする過去の物語が紹介されているが、公式設定かどうかは不明。
- ルゲイエ博士
- ゴルベーザ直属のマッドサイエンティスト。人を改造して魔物に変える。自身の体も改造しており、『バルナバ』というロボットを連れている。
- ベイガン (Baigan)
- バロン王国の近衛兵長。以前は優秀な人物だったが、偽バロン王の悪事に加担し、セシル追放にも一役買うなど様子がおかしくなる。陰ではゴルベーザに忠誠を誓っており、実は洗脳されてモンスターの体を与えられていた。
- メーガス三姉妹 (The Three Magus Sisters)
- バルバリシアの部下である三姉妹。魔法反射を利用した連携攻撃「デルタアタック」を得意とする。各自の名前の由来は、夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」から。後にFFXでも召喚獣として登場した。
- マグ (Mag)
- 太めの長女。三姉妹では突出した体力を持つ。デルタアタックで魔法の反射役をつとめるほか、倒れた妹達にリレイズをかけて復活させる。
- ドグ (Dog)
- 長身で細身な次女。デルタアタックでリフレクを唱えるほか、コンフュ、バーサクなどの間接攻撃魔法が得意である。
- ラグ (Rag)
- 小柄な三女。攻撃魔法を得意としている。
- カルコブリーナ (Calcobrena)
- 本来はドワーフ王ジオットの娘ルカの人形だが、ゴルベーザに邪悪な魂を吹き込まれてモンスターとなり、ドワーフの城の『闇のクリスタル』を狙った。登場時は数体の小さな人形だが、合体して巨大人形となる事もできる。名前の由来は、四天王と同じく『神曲』に登場する地獄の鬼である。
その他
- ゼムス(ゼロムス) (Zemus (Zeromus))
- 月の民の1人。皆が青き星の発展を見守ることに同意するなか、青き星を征服しての移住を主張して、地上に巨大兵器『バブイルの巨人』を召喚する次元エレベーター『バブイルの塔』を作った為に月の地下に封印された。封印中も悔い改める事なく精神力を増幅させてゴルベーザを操った。フースーヤとゴルベーザに退治されるが、死してなお憎悪を燃やし、完全暗黒物質「ゼロムス」へと変貌する。後の作品にアイテムとして出る「ダークマター」はこの「完全暗黒物質」からきている。「ゼロムス」を倒せばエンディングとなるが、GBA版の真のラストボスは「月の遺跡」最深部に眠る『ゼロムス:EG』である。通常攻撃の他、「じしん」「ほのお」「かみなり」「ビッグバーン」「ワール」「ブラックホール」、攻撃魔法に対しては「リフレク」をかけてくるなど、多彩な攻撃を仕掛けてくる。ちなみに、イージータイプと通常版ではビジュアルが全く違う。GBA版では『ゼロムス』が通常版、『ゼロムス:EG』がイージータイプのイラストをそれぞれ踏襲している。
- アンナ 声:秋野ひとみ
- ギルバートの恋人。テラの一人娘だが、彼の反対で駆け落ちした。
- ククロ
- 地底に住む世界一の工匠。アダマンタイト鉱石を使って古びた聖剣エクスカリバーを鍛え直した。
- ジオット王 (King Giotto)
- ドワーフの王。戦車部隊を指揮してゴルベーザの飛空挺団と戦っている。娘の名前はルカ。
- クルーヤ (Kloo-Ya)
- 月の民であり、フースーヤの弟。魔導船を作り、地上に様々な技術をもたらし、数百年後に地上の人間と結婚してセシルとゴルベーザが生まれた。クルーヤの所持していた聖剣が試練の山に残されている。
- バロン王 (King of Baron)
- 本物のバロン王。水のカイナッツォに殺害された。祖先はバロンの紛争を治めたという名のある血筋で、自身も名高いナイトであった。バロン王になった後は国力を増強すると共に孤児の保護なども行う賢王であった。セシルも彼の保護した孤児の一人である。死後は幻獣オーディンに生まれ変わった。
- リヴァイアサン (Leviathan)
- 幻界と地上の海を治める幻獣王。普段は老人の姿をしている。セシル達が乗るバロン行きの船を沈めて幼いリディアを幻界へ連れて行った。王妃は女王アスラ。
- バハムート (Bahamut)
- 全ての幻獣を治める幻獣神。お供を連れて月に住んでいる。闘いに勝てば、召喚獣として力を貸す。
- ハミングウェイ一族 (Hummingway Family)
- 月に住む、月の民とは違う別の種族。話しかけるとハミングで答えてくれる。クルーヤと共に青き星へ渡った、仇名をつけることが得意なネミングウェイ一族もいる。
ストーリー
強大な軍事力を持つバロン王国の飛空艇団「赤い翼」の団長セシルは、ミシディアから「水のクリスタル」を奪うという任務を受け、これを達成した。しかしその帰り道、彼はこの行動に疑問を抱く。最近の王の変心ぶりに疑問を抱いた彼は、クリスタルを渡す際にその事を王に問うが、これが王の信頼を失う事になってしまい、飛空艇団団長の座を追われ、ミストの幻獣退治を命じられた。親友であり、竜騎士隊の隊長であるカインの申し出により心強い道連れを得たセシルは、共にバロンを旅立つのであった。
ラスボスについて
最終ボスキャラクター(ラストボスキャラクター)に関して述べると、ストーリーに絡んでくるのが終盤だけであり、セリフも殆どなく、単に「青き星」の征服を企む存在としてしか描かれていない為、FFシリーズのラストボスキャラクターの中でも、ストーリーに占める存在感はかなり薄い(最終ボスキャラクターの存在はストーリーの後半以降でしか語られていない)。
制作スタッフ
スーパーファミコン版
- ディレクター・ストーリー原案:坂口博信
- ゲームデザイン・シナリオ:時田貴司
- バトルシステムデザイン:伊藤裕之 青木和彦 松井聡彦
- バトルプログラム:吉井清史 樋口勝久
- メインプログラマー:成田賢
- バトルグラフィック:高橋哲哉 星野雅紀
- キャラクターデザイン・イメージデザイン・タイトルロゴデザイン:天野喜孝
- サウンド:植松伸夫
ニンテンドーDS版
- エグゼクティブプロデューサー・ディレクター:時田貴司
- プロデューサー:浅野智也
- バトル監修:伊藤裕之
- イベントコンテ・チーフ:金田伊功
- ムービーディレクター:生守一行
- 主題歌:伊田恵美「月の明り-ファイナルファンタジーIV 愛のテーマ」
- 開発:マトリックス
他機種での展開
移植版は基本的にオリジナル版に準じている。
プレイステーション移植版の特徴
1997年に発売されたプレイステーション版では、ハードの変化に併せた追加点がある。
- CGムービーの追加
- オープニングやエンディングにCGによるムービーが追加された。
- メモファイル機能の追加
- データの読み書きの時間短縮のために、一時的にプレイステーションの内部にセーブできる「メモファイル機能」が追加された。
- ダッシュの追加
- ×ボタンを押しながら移動することで、ダンジョンや街を通常の2倍の早さで移動できる「ダッシュ」が追加された。
なおオリジナル版には、知名度の高いアイテム増殖技等の多数の裏技が存在したが、それらはプレイステーション版でも継承されている。しかし、プレイステーション版ではCD-ROMの読み込み時にBGMにズレが生じるなど、スーパーファミコン版をプレイした人でなくても違和感を覚えることがある。
ワンダースワン移植版の特徴
2002年3月28日に、「スクウェア・マスターピース」シリーズの第4弾として発売された。移植および開発担当はスティング。背景グラフィックのリニューアル、音楽のアレンジ、ダッシュの追加といった変更がなされている。後述するゲームボーイアドバンス版と共通するバグが一部ある。
ゲームボーイアドバンス移植版の特徴
2005年12月15日には、システムが最適化され、グラフィック精度が向上したゲームボーイアドバンス版が発売された。移植および開発担当はトーセ。キャッチコピーは「純度が、研ぎ澄まされていく。」。天野喜孝デザインのオリジナルフェイスプレート付きゲームボーイミクロを同梱した限定版も発売された。移植されるにあたり、変更点・追加点がある。
- フェイスグラフィックが原画に近い感じに描き直される。
- メッセージ画面ではフェイスグラフィックや漢字が使用される。テキストで漢字を使用するかしないかは、コンフィグで自由に変更可能。
- 背景グラフィックがリニューアル。また、オリジナル版には無かったウェイトゲージが追加されている。
- 新たなイベントが追加された。
- 最終ダンジョンに挑むパーティを、テラとフースーヤ(前者はストーリー途中で死亡、後者は先行している)を除く今までに仲間にしたキャラ全員の中から選択できる。
- 「試練の洞窟」「月の遺跡」というダンジョンが追加。月の遺跡は一部を除いてランダムにフロアが変化するダンジョンである。
- オリジナル版には登場しなかった新たなボスや、新たな武器も登場。その多くはオリジナル版の最強装備を上回る強力な武具である。
この移植版にはバグが多く確認され、一部にセーブデータを破壊しかねないものも存在する。 例えば、キャラ4名の状態でアイテムを使用した後にメンバーを空欄に移動し、そのままメニュー画面を閉じずにアイテム画面を開くと画面が砂嵐状態になってフリーズ、セーブデータが消失するケースがある[1]。
バグに対する苦情があまりに多かった為か、スクウェア・エニックスは、バグを修正したバージョンをバージョン1.1(初期に生産されたものを、1.0)として再販している。
日本国外向け版の特徴
- Final Fantasy II
- 1991年11月01日、北米発売。対応機種:SNES(アメリカ版スーパーファミコン)。日本の『FFII』および『FFIII』は当時英語化されなかった為、タイトルナンバーは「II」である。このバージョンは日本のイージータイプとほぼ同等だが、以下の様な更なる変更点がある。(なお、厳密にはイージータイプとも同一ではないことを付記しておく)
- コマンドの削除 - 基本的にはイージータイプのそれに準拠するが、それに加えて暗黒騎士セシルのHPを犠牲にして敵全体を攻撃する「あんこく」が削除されている。
- 人物名およびスペリングの変更 - ギルバートの名が"Edward"、テラ(日本版の公式スペリングは"Tella")が"Tellah"となっている。これは他の日本国外向けバージョンでも継承している。フースーヤのスペリングにはバージョンによる差異があり、SNES版およびFinal Fantasy Chroniclesでは"FoSoYa"、国外のGBA版では"FuSoYa"となっている。
- 召喚魔法の表示テキストの変更 - 日本版では召喚魔法発動時にそれぞれの技の名が表示される(チョコボならば「チョコボキック」など)が、SNES版では召喚魔法の名がそのまま表示される。
- 日本と他国の表現ガイドラインの違いによる変更 - 宗教的な物の排除により、白魔法「ホーリー」の表記がSNES版では"White"となっている。ちなみに『FFVI』では"Pearl"となっている。尚、英語圏ではWをDoubleの略語として一般的に使用しない為、"W Meteo"(日本国内版ではWメテオ)は、英語版ホーリーである"White"を略したWだとユーザー側に受け取られた。また当時の暴力的表現を自粛する風潮に配慮してか、SNES版では「ほうちょう」が"Spoon"となっている。
- Final Fantasy Chronicles
- 2001年6月29日、北米およびカナダで発売。対応機種:プレイステーション、カップリングされた作品は『クロノ・トリガー』。これ以後の日本国外リリース版のタイトルナンバーは「IV」となり、内容もオリジナル版準拠となる。
- Final Fantasy Anthology(欧州版のみ)
- 2002年5月17日発売。対応機種:プレイステーション。(1999年9月30日発売の北米・カナダ版はFFVとFFVIのセット)
- Final Fantasy IV ADVANCE
- 2005年12月12日(北米およびカナダ)、2006年6月2日(欧州)発売。対応機種:ゲームボーイアドバンス。
ニンテンドーDS版の特徴
この節に発売・提供・放送・公開前の新製品・サービス・番組・映像作品等に関する記述がある為、性急な編集をしないで下さい。 |
2007年12月20日、ニンテンドーDS用ソフトそして、スクウェア・エニックスより5,980円で発売予定。
- タイトルロゴに描かれるキャラクターはカインからゴルベーザに変更になっている。
- 基本的なシステムはオリジナル版と同じだが、ファイナルファンタジーIIIと同様に3Dを用いた大幅なリメイクがなされる。
- 世界を根本から再構築し、新エピソードを追加する予定。
- イベントシーンは金田伊功が絵コンテを担当。イベント進行中はフルボイスで演出される。
- IVのオリジナルスタッフである時田貴司と共に、DS版FF3のリメイクスタッフである浅野智也らも参加する。
- アドバンス版の追加要素(パーティチェンジやEXダンジョン)は廃止される。
- 「デカントアビリティシステム」という新要素が加わる。これは、アドバンス版で採用されたパーティーチェンジが行なえない代わりに、パーティーから抜けたキャラクターのアビリティーを他のパーティーメンバーが使用出来るというものである。
- アクティブタイムバトルが戦略的になり、命中率や敵のHP、弱点などをいつでも下画面で確認できるようになる。
- タッチペンを使ったミニゲームなどの、DSならではの要素も追加される。
関連項目
この会社の発行する6年生の音楽の教科書にこのゲームの音楽が収録されている。
関連音楽CD
本作で使用されているBGMは、全曲植松伸夫によるものである。
スーパーファミコン発売から1年にも満たない当時としては、この作品の音楽は「スーパーファミコンの音楽はここまで出来るのか」と思わせるほどの高音質のサウンドで高く評価された。事実、当時のニュース番組でも関連CD「ケルティック・ムーン」の制作風景がゲーム音楽の特集というトピックで取り上げられている。
この露出と前後して、FFの音楽から音源の性能を考慮した「コミカルな」楽曲は、『IV』以降徐々に減少してゆく。チョコボのテーマがこの時代の産物である事を考えると、皮肉な結果といわざるを得ない。「もう一つの月」ではディレイ効果によってティンパニの音にリバウンドがかかったような音色を生んでいるが、このようなテクニックは『VII』以降はほとんど聞かれる事はなく、既存の様式をそのまま模倣する態度がより顕著になる。
ちなみにこの高品質サウンドには裏話があり、スーパーファミコン初期の作品である『アクトレイザー』の音楽を聴いたスタッフが驚愕し、開発終盤にもかかわらずサウンドドライバを一から作り直した成果という事が知られている。
今作の「プレリュード」には、グノーの「アヴェ・マリア」を意識したかの如く一度目の繰り返し以降にオーケストラ的な和声と対旋律が初めて付加されており、後年の路線を垣間見る事が出来る。結果的に伴奏に転じてしまったお馴染みの音形に、加算型と減算型のディレイ(1/32*1/32)が交互に使われている。「ファイナルファンタジーのテーマ」は今作では「プロローグ...」と題され、音域が吹奏楽のレンジをそのまま使える事によるアレンジの妙技によって、多くのファンの心を掴んだ。また、DS版が発売されるにあたり、「愛のテーマ」をモチーフにしたテーマソング(『月の明り - ファイナルファンタジーIV 愛のテーマ』)を新設、ボーカルは、公開オーディションで選ばれた伊田恵美氏で、2007年12月5日にCDが発売予定。
これまで、ファイナルファンタジーIVに関連した以下の音楽CDが発売されている。
- ファイナルファンタジーIV オリジナルサウンドバージョン (FINAL FANTASY IV ORIGINAL SOUND VERSION)
- ゲーム中で流れるBGMを収録したサウンドトラック。
- ファイナルファンタジーIV ケルティック・ムーン (FINAL FANTASY IV Celtic Moon)
- ケルト民族の音楽風アレンジ。
- ファイナルファンタジーIV ミニマム・アルバム (FINAL FANTASY IV MINIMUM ALBUM)
- アレンジ3曲とゲーム未収録曲3曲を収録。「F.F. MIX」に全曲が再録されている。
- ピアノコレクションズ ファイナルファンタジーIV (Piano Collections FINAL FANTASY IV)
- ピアノアレンジ。
この他、「F.F.MIX」で「ファイナルファンタジーIV メインテーマ」のレゲエアレンジ、「THE BLACK MAGES II ~The Skies Above~」で「ゴルベーザ四天王とのバトル」のハードロックアレンジが収録されている。「愛のテーマ」は、楽譜が小学生用の音楽科の教科書に掲載されている。
スーパーマリオRPG
任天堂とスクウェア(現スクウェア・エニックス)が共同で開発したスーパーファミコンソフト「スーパーマリオRPG」で、ある隠しボス戦のBGMに、今作のボス戦の曲である「バトル2」がアレンジされ使用されている(戦闘終了時の曲も同様)。
参考文献
- 『ファイナルファンタジーIV 設定資料編』 ISBN 4-87188-128-8 NTT出版、1991年6月
- 『ファイナルファンタジーIV 基礎知識編』 ISBN 4-87188-131-8 NTT出版、1991年7月
- 『ファイナルファンタジーIV 戦闘解析編』 ISBN 4-87188-136-9 NTT出版、1991年9月
- 『ファイナルファンタジーIV 徹底攻略編』 ISBN 4-87188-138-5 NTT出版、1991年10月
- 『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』 ISBN 4-87188-148-2 NTT出版、1991年12月
- 『ファイナルファンタジー竜騎士団(ナイツ)』 ISBN 4-7966-0435-9 JICC出版局、1992年9月
- 『ファイナルファンタジーIV ガイドブック』 ISBN 4-925075-04-7 デジキューブ、1997年3月
- 『スクウェア公式 ファイナルファンタジーコレクション 幻想世界の攻略本』 ISBN 4-92-507545-4 デジキューブ、1999年3月
- 『ファイナルファンタジーIV マスターズガイド』 ISBN 4-88787-033-7 デジキューブ、2002年3月
- 『ファイナルファンタジーIV ワンダースワンカラー版 スクウェア公式ガイドブック』 ISBN 4-08-779161-0 集英社、2002年4月
- 『ファイナルファンタジー大全集 Complete works 1 through 6 Vol.1 〈上巻〉 改訂版』 ISBN 4-88787-044-2 デジキューブ、2002年6月
- 『ファイナルファンタジー大全集 Complete works 1 through 6 Vol.1 〈下巻〉 改訂版』 ISBN 4-88787-045-0 デジキューブ、2002年6月
外部リンク
脚注
ファイナルファンタジーシリーズ |
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メインタイトル
FF - FFII - FFIII(DS版) - FFIV - FFV - FFVI(登場人物) - FFVII(登場人物) - FFVIII - FFIX - FFX/X-2 - FFXI(システム - 世界) - FFXII - FFXIII/vsXIII |
COMPILATION of FF VII
FFVII AC - BC FFVII - DC FFVII/DCLE FFVII - LO FFVII - CC FFVII |
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クリスタルクロニクル |
外伝・外伝的タイトル |
チョコボシリーズ
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映像作品 |
キングダムハーツシリーズ |
コラボレーション |
関連項目 |
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