ポケットモンスター (1997-2002年のアニメ)
『ポケットモンスター』は、1997年4月1日から2002年11月14日までテレビ東京系で放送していた任天堂のゲームソフト『ポケットモンスターシリーズ』を原作とするテレビアニメ。
概要
原作RPGの主人公と同様にマサラタウンを旅立つ少年サトシと、彼のポケモンとなったピカチュウとの、友情と成長を描く物語としてスタートした。原作のストーリー展開を踏襲し1話完結式のテンポの良い冒険物語として表現されている。
キャラクター間の関係や悪役の配役などには独自の設定が作られており、初期には独特の言い回しなどを多用するなどただゲームをアニメにしただけにはとどまらない独特な世界観を築き上げた。これはシリーズ構成を担当した首藤剛志が得意とするジャンルであったからと言える。ちなみに首藤はロケット団の登場時の口上「なんだかんだと聞かれたら~」という台詞も生み出している。
ジムリーダーであるタケシやカスミをサトシに随行する旅の仲間・親友として位置付け、「お決まりの展開・ギャグ」を可能にする常連の敵役として、敵組織ロケット団の団員ムサシとコジロウそして人間の言葉を話す珍しいポケモン・ニャースという固有のキャラを創作した。
サトシの最初のポケモンにピカチュウが選ばれたのは、当時最初に三匹の中から選ぶとそれ以外を選んだ人たちががっかりするだろう、ということからである。 またゲームでも人気があることに加え、最初のポケモンは光の三原色を使っているが、使っていない黄色だったら注目するだろうというスタッフの考えからピカチュウが選ばれたとも言われている。
主人公サトシおよびオーキド博士の孫でサトシのライバルであるシゲルの名は、原作RPG『ポケットモンスター 赤・緑』で選択できるデフォルトネームの一つであり、開発者であるゲームフリークの田尻智、任天堂の取締役である宮本茂から拝借されたもの。
原作『赤・緑』のストーリーを基本とした「ポケモンリーグ編」の他、アニメ版オリジナルストーリーである「オレンジ諸島編」、『金・銀』を基本とした「金銀編」が続いた。なお、後のAG編、DP編と対比するために、このシリーズ全体を「無印(もしくは無印編)」と呼ぶことがある。「オレンジ諸島編」では、タケシはウチキド研究所に残り(後にタケシは、サトシ達よりも先に、マサラタウンのサトシの家に戻ることになる)、ポケモンウォッチャーのケンジが同行している。
初回からCM入りに「だーれだ?」と、その日の話にちなむポケモンのシルエットクイズをだしCM明けにその答えと言うものがあった。また次回予告のときに「次回予告」の文字とともに、次回に登場する「だーれだ?」のシルエットが表示されていた。シルエットは次回予告を見た時点でどのポケモンか分かるものがほとんどだったが、「上から見たプリン」(丸いシルエット)という引っかけ的問題[1]や「オババ」(放送された回のストーリー中に出てきたいじわるおばあさん[2])、「だるまさん」(カスミのトゲピーがダルマと入れ替わっていた)、さらにはメタモン(メタモンがピカチュウに変身していた)というある意味フェイント的な問題も出されたことがあった。こういったフェイントは時期が集中していた。なお、この「だーれだ?」は、金銀編の途中から、ポケモンのナンバーのクイズに変更され、最終回まで続いた。「だーれだ?」と同じくCM入りに問題を出し、CM明けに答えを出していたが、次回予告のときは別のイラストに変更されていた。
61話からは「オーキド博士のポケモン講座」というミニコーナーも追加されている。ポケモンを無作為に選び出し、過去に放送された本編の映像を用いて解説を行うものであるが、大抵の場合オチがつく。オチの後には駄洒落のような「ポケモン川柳」が読まれ、その後次回予告へとつながる仕組みであった。(またこのポケモン川柳で視聴者がポケモン川柳を考えるコーナーがあった。)また、ポケモンリーグを放送する期間はポケモンリーグに関する解説を、映画公開時期には映画最新情報をそれぞれ「オーキド博士のポケモン講座特別編」として放送することもあった。
番組の最高視聴率は関東地区が1997年11月11日放送の18.6%、関西地区が1997年10月28日放送の11.2%(ビデオリサーチ調べ)。人気番組であったため、兵庫県(近隣県のネット局やCS放送が受信できない地域)と、北海道の一部(テレビ北海道や、CS放送が受信できない地域)を除く全ての都道府県のテレビ局で放映された。
放送開始当初は、1年半(6クール・78話)で完結する予定だったため、初期には現在では異色とも感じられるような変わったストーリーもあった。
また本シリーズのみ第1話~第6話が小説化されている。著者はアニメ1話の脚本を書き、初期を中心にシリーズ構成を担当首藤剛志である。アニメでは隠されているシビアな現実が書かれており、主人公達の住む世界の実情やシステムが明かされる。
登場人物
スタッフ
- 原案(原作):田尻智
- スーパーバイザー:石原恒和
- アニメーション監修:小田部羊一
- アソシエイトプロデューサー:吉川兆二
- 企画:岩田圭介(テレビ東京)、久保雅一(小学館)、川口孝司(任天堂)
- シリーズコンストラクション:首藤剛志
- アニメーションキャラクター(キャラクターデザイン):一石小百合
- 総作画監督・ゲストキャラクター(オレンジ諸島編):山田俊也
- 総作画監督補佐:小菅和久
- 美術監督:金村勝義
- 背景:スタジオじゃっく
- 色彩設計:吉野記通、大関たつ枝(オレンジ諸島編)
- 仕上げ:スタジオエル 他
- 撮影監督:池上元秋、水谷貴哉(テレビスペシャル)
- 撮影:スタジオコスモス、ティニシムラ
- 編集:辺見俊夫、伊藤裕(カントー編の一部)
- 音楽:宮崎慎二
- 音響監督:三間雅文
- 音楽プロデューサー:吉田隆
- アニメーション制作:OLM TEAM OTA
- アニメーションプロデューサー:神田修吉
- 音楽協力:テレビ東京ミュージック
- 協力:ジェイアール東日本企画
- 番組宣伝:神宮綾→佐々由美→青木亮介→走尾奈美絵(テレビ東京)
- プロデューサー:村瀬由美→岩田圭介→岩田牧子→松山進(テレビ東京)、柳沢隆行(テレビ東京メディアネット)、盛武源(小学館プロダクション)
- アシスタントプロデューサー:福田剛士
- 制作担当:太田昌二
- 総監督:湯山邦彦
- 監督:日高政光
- 製作:テレビ東京、SOFTX→MEDIANET、小学館プロダクション
各話スタッフ
- 脚本:首藤剛志、園田英樹、大橋志吉、冨岡淳広、武上純希、米村正二、藤田伸三
- 絵コンテ:湯山邦彦、日高政光、鈴木敏明、浅田裕二、井硲清高、井上修、横田和(第218話まで)→よこた和(第223話以降)、石山タカ明、藤本義孝、福本潔、岩崎太郎、椎名ひさし、辻初樹、原口浩、秦義人、誌村宏明、木村竜二、岡崎幸男、開木菜織、小林清志、葛谷直行、いわもとやすお、石原立也、近藤信宏、細谷直行、門智昭、平田智浩、菊地一仁、志水淳児、中野頼道、倉井さとし
- 演出:日高政光、浅田裕二、鈴木敏明、井上修、井硲清高、大町繁、藤本義孝、小川浩司、福本潔、岩崎太郎、秦義人、原口浩、誌村宏明、大原実、広島秀樹、岡崎幸男、織田美浩、元永慶太郎、えがみきよし、栗本宏志、松本正幸(第108話のみ)→松本マサユキ(第184話以降)、いわもとやすお、石原立也、深沢幸司、小野勝巳、石倉健一
- 作画監督:酒井啓史、一石小百合、玉川明洋、岩根雅明、志村泉、武田優作(第58話まで)→たけだゆうさく(第63話以降)、松原徳弘、志村隆行、平岡正幸、梶浦紳一郎、山本郷、福本勝、はしもとかつみ、佐藤まさふみ、谷口淳一郎、徳田夢之介、向田隆、宍戸久美子、藤田宗克、尾鷲英俊、江藤真澄、井坂純子、林広道、依田正彦、藤田正幸、山田俊也、小林勝利、竹島照子、池田和美、香川久、平塚知哉、池田裕治、門智昭、桜井木ノ実、斎藤和也、小管和久
- 設定協力(コーディネイト):陣内弘之、川村久仁美、野本岳志
- キャラクター原案(コーディネイト):杉森建、藤原基史、森本茂樹、西田敦子→にしだあつこ、吉田宏信、斎藤むねお、太田敏、吉川玲奈
- プロモーションサンクス:福本康隆
- 一部原曲:増田順一、一之瀬剛、青木森一
主題歌
オープニングテーマ
- 『めざせポケモンマスター』(第1話~第80話)[3]
- 『ライバル!』(第81話~第116話)
- 歌:松本梨香、作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず
- 『OK!』(第117話~第191話)
- 歌:松本梨香、作詞:戸田昭吾、作曲・編曲:たなかひろかず
- 『めざせポケモンマスター』(第192話~第238話)
- 歌:Whiteberry、作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず、編曲:坂井紀雄
- 『Ready Go!』(第239話~第274話)
エンディングテーマ
- 『ひゃくごじゅういち』(第1話~第27話)
- 『ニャースのうた』(第28話~第37話・第65話~第68話)[5]
- 『ポケットにファンタジー』(第38話~第53話)[7]
- 『ポケモン音頭』(第54話~第64話・第104話)
- 歌:ガルーラ小林、作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず、編曲:渡部チェル
- 『タイプ:ワイルド』(第69話~第103話)
- 歌:松本梨香、作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず
- 『ラプラスにのって』(第105話~第116話)
- 『ニャースのパーティ』(第117話~第142話)[8]
- 『ポケモンはらはらリレー』(第143話~第151話・第163話~第172話)
- 歌:愛河里花子、作詞:戸田昭吾、作曲・編曲:たなかひろかず
- 『ポケモンはらはら2リレー(むずかし版)』(第152話~第156話)
- 歌:愛河里花子、作詞:戸田昭吾、作曲・編曲:たなかひろかず
- 『タケシのパラダイス』(第157話~第162話)
- 歌:タケシ(上田祐司)、作詞:戸田昭吾、作曲・編曲:たなかひろかず
- 『ぼくのベストフレンドへ』(第173話~第191話)
- 歌:岩崎宏美、作詞:川村久仁美、作曲・編曲:たなかひろかず
- 『前向きロケット団!』(第192話~第238話)
- 『ポケッターリ モンスターリ』(第239話~第274話)
- 歌:可名、作詞:戸田昭吾、作曲・編曲:たなかひろかず、振付:蔦美代子
サブタイトル
この節を書こうとした人は途中で寝てしまいました。後は適当に頑張って下さい。 |
脚注
- ↑ 「上から見たプリン」は、元々本編中に出された問題で、NINTENDO64ソフト「ピカチュウげんきでちゅう」内の同様のシルエットクイズ(ミニゲーム)にも登場するほか、2007年4月に放送された「ポケモンクイズレボリューション」でも出題された。
- ↑ ポケモンではない・ちなみになぜかオババは答えの場面で派手に動いている
- ↑ 歌そのものが途中で変わったわけではないが、ポケモンショックの影響を受け放送再開後はアニメーションが一部変更されている。
- ↑ アーティストは放送時はこの「石塚運昇」名義であったが、CD化の際に「オーキド博士(石塚運昇)とポケモンキッズ」と改められた。
- ↑ 月がモーフィングでさまざまなポケモンに変化するという、非常に特徴的なアニメーションとなっている。
- ↑ アーティストは放送時はこの「犬山犬子」名義であったが、CD化の際に「ニャース(犬山犬子)」と改められた。
- ↑ 最初のお披露目がポケモンショックの発生した回であったため、二度目のお披露目までにはかなりの間が空いた。
- ↑ 『大乱闘スマッシュブラザーズDX』におけるニャースのフィギュアの形、及び説明文は、この曲が元ネタである。このニャースのフィギュアが持っているギターは、、アニメのエンディング映像で使っていたものと同じものである。
- ↑ 正確に言えば、ソーナンス(上田祐司)も歌に参加している。
テレビ東京系 火曜18:30枠 | ||
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機動戦艦ナデシコ | 学級王ヤマザキ | |
テレビ東京系 木曜19:00枠 | ||
はれときどきぶた | ポケットモンスター (1998年4月 - 2002年11月) | ポケットモンスター アドバンスジェネレーション |
テレビ東京系 火曜19:00枠 | ||
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快感-KAIKAN-フレーズ | 週刊ポケモン放送局 | |
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