婚活
婚活(こんかつ)とは、結婚するために必要な行動。就職活動(就活)に見立てて社会学者、山田昌弘が考案、提唱した造語。
言葉が初めて世に出たのは、『AERA』2007年11月5日号。ちなみに、山田は後に白河桃子と『「婚活」時代』を執筆。動機として「日本の結婚の実態を明らかにし、「結婚できないけれどしたい」という人をサポートすることが必要だと思った」とインタビューで答えている。
目次
- 1 背景
- 2 婚活の概要
- 3 批判
- 4 「なぜ男性は若い女性が好きなのか?」婚活的視点から心理カウンセラーが示唆
- 5 婚活をして相手が見つかるのはわずか2割、現実を目の当たりにした産業廃棄物が (;; ゚ )θ ;゚;) .。oO(自分磨きをしなくっちゃ) とか無駄な努力をしてさらに業者の養分になる
- 6 50歳女性です、もう結婚は無理ですか?
- 7 35歳派遣OL婚活前線異常ありすぎ
- 8 婚活で出会った男性昏睡させ、腕時計買わせた女
- 9 婚活で交際…実はセールス。マンション購入後疎遠に。男女12人が集団提訴(2014年2月)
- 10 結婚活動がテーマの作品
- 11 関連文献
- 12 婚活画像
- 13 関連項目
- 14 外部リンク
背景
山田が結婚活動(以下、婚活)という概念を考えるに至った背景には、日本の結婚を巡る環境の変化(以下を参照)にある。
- 年功序列制度の崩壊で男性の将来収入の見通しが不安定になったこと(低収入の男性は結婚がしづらいため。ちなみに、このことは1980年代にはすでに確認されていたが、マスコミ等が発表を嫌がりなかなか表に出なかったという)
- 男女雇用機会均等法制定、1980年代以降の恋愛の自由化と価値観の多様化に伴いお見合い結婚・職場結婚が減少、男性総合職と女性一般職という職場結婚の仕組みが崩れた等こうして“特に活動を行わなくてもなんとなく結婚できたシステム”が崩れ、モテる人とモテない人が二極化。結婚のためには活動が必要になったという。
- また、テクノロジー、流通の進歩により男性にとって家事と仕事の両立が容易になり結婚するメリットが少なくなった事、司法による男性差別により離婚、慰謝料のリスクを避けるため男性の結婚願望が弱くなった事があげられる。
- DIAMOND online2009年1月9日付において、池内ひろ美は、女性が結婚や出産をしたがらず少子・晩婚・非婚化が起きている原因を、「現代日本人男性の多くが「一流の遺伝子」を持つ男でないからである」とし、「男は意識を変えろ」、「『あなたの子どもを産みたいわ』、女性にそう言わせてこそ一流の遺伝子を持つ男である」などと優生学、遺伝子差別、優等血統主義を肯定し、女性に対しては何の責任追及は行わず、男性に少子化問題の全て責任を押し付け、転嫁する発言を行った。
婚活の概要
山田らによる『「婚活」時代』では以下のとおり。
- 自分を磨いてみる - 男性のコミュニケーション能力や経済力など。女性は磨きすぎると逆に結婚可能性が遠のくという指摘が
- 要求水準を見直してみる - マッチング条件が多くなるほど、条件が適合する異性は少なくなる。また、例えば女性が専業主婦を望んだとしても、それをかなえられる男性は全体のごく一部。そのためパイの取り合い、結婚の遅れにつながる
- 出会いの場を増やしてみる - システムが崩れた今、ただ待っていても異性は現れない
なお、婚活のブーム化や、少子化対策などを背景として、結婚活動の支援に取り組む地方自治体や企業も出てきている。
評論家の三浦展、エコノミストの門倉貴史らは、結婚相手の収入に対する女性側の要求水準が高まり、少子化が進む一方、収入の不安定な者同士のできちゃった結婚が増えることで、社会階層(ないし階級)の固定化及び世襲化が進むと論じている。
批判
橋爪大三郎東工大教授(社会学)は、「就職活動の連想で『婚活』が出てきたことに、奇妙なものを感じる」「本来、恋愛から結婚への過程は千差万別。それを他人に用意されたパッケージで、リスクを取らず最小限の労力で済まそうなんて、信じられません。クロゼットの洋服を選ぶ感覚で結婚相手を決める発想は、勘違いだよと言いたい」「あの世に旅立ったキヨシローじゃないが、婚活に血道を上げる連中に聞いてみたい。「愛し合ってるかい?」と。彼らに「恋愛」の2文字はみじんも感じない。あるのは「計算」だけ。「草食系」などとチヤホヤするな。もっとガツガツ「肉」を食え、もっと恋をしようではないか。」「『恋愛結婚』が定着したのは、1960年前後。まだ、社会全体が恋愛に慣れていないのです。結婚制度の変化に多くの人が戸惑っているのが現状で、独身でいることは、そんな自分に正直に生きた結果でもある。結婚する、しないは個人の自由。その意思は尊重されるべき」等々と批判する(「婚カツ!」参考URL参照)。
「なぜ男性は若い女性が好きなのか?」婚活的視点から心理カウンセラーが示唆
【質問者:40代女性】
婚活を始めてそろそろ3年になります。
結婚後はできれば家庭に入りたいと思っています。家事も人並みにはこなすことができますし、見た目も「30代前半に見える」とよく言われます。
ですが、婚活パーティーに参加しても、なかなかよい出会いがありません。同世代の男性でさえ、20代の女の子にばかり声をかけています。
確かに若さは魅力かもしれませんが、私にだって経験や培ってきた大人の魅力があると思うのです。それなのになぜ男性は若い女性ばかりを好むのでしょうか。
【回答】男性の視点で考えてみると
しかし、どんなに見た目が若く美しく見えようとも、肉体は確実に衰えていきます。妊娠・出産を考えるならば、「適齢期」という言葉は未だに健在です。
統計の数字を見ても、受精率・流産の危険性・胎児の異常発生率など、すべての数字が30代に入るとマイナスに向かい、35歳を過ぎると急激に角度を増します。
40代の妊娠は医学的に可能というだけで、誰でも可能なわけではありません。時間も根気も費用も肉体への負担もかかります。
それらをトータルで考えたとき、20代の女性はそれだけで、「婚活における価値」が高いのです。
単純な若さに加えて上記のようなリスクがないのですから、男性の視点に立てばそれは明白だと思いませんか?
もちろん、20代の女性よりも社会経験が長いあなたのほうが、年収や社会的地位については上でしょう。
しかし、そのことがそのまま婚活でのあなたの価値にはつながりません。
ましてあなたは「家庭に入りたい」とのご希望ですので、これまでの社会経験はほとんど加味されません。つまり、あなたはあなたのセールスポイントを自ら放棄していることになります。
世間の情報に惑わされず、あなた自身の「価値」について、今一度自分自身に問いかけてみてください。それからもう一度、婚活に取り組まれたらよいと思います。
婚活をして相手が見つかるのはわずか2割、現実を目の当たりにした産業廃棄物が (;; ゚ )θ ;゚;) .。oO(自分磨きをしなくっちゃ) とか無駄な努力をしてさらに業者の養分になる
22~42歳の独身女性の約半数が過去1年に何らかの婚活をしている。このうち「交際相手がみつかった」人は約2割どまり。結果が出ない人の間ではストレスが高まっているようだ。
2008年ごろから「婚活」という言葉が急速に広まった背景には社会の閉塞感がある。不況で将来不安が高まり、結婚によりどころを求める独身男女が反応した。
「婚活すれば結婚できるという幻想が生まれ、婚活とは結婚紹介サービスを利用することという誤解も生じてしまった」
実際に婚活ビジネスは活況を呈した。高額な会費が必要な結婚仲介会社の会員数は横ばいだが、登録無料の合コンあっせん会社の会員は急増した。
大手の「コンパde恋ぷらん」(グッドウィルプランニング、大阪府吹田市)では2007年からの3年で登録グループ数が9倍になった。ただサービスに振り回され、我にかえった女性もいる。
冒頭のA子さんは軽い鬱状態のなか、あるときハッとした。
「相手の条件ばかり見て自分はどうか」。
相手と会うときのフランス料理のテーブル作法すら自己流。自分磨きをしようとネットで見つけた「シェリロゼ」というマナースクールに通い、会話術などを学び始めた。また経済書やビジネス誌に目を通すようになった。
「自分の軸を持つことが必要だと気付いた」
50歳女性です、もう結婚は無理ですか?
昨日、50歳になりました。一度も結婚どころか婚約をしたこともありません。
35歳までは彼はいました。でも彼の転勤で自然消滅。特に子供が欲しいわけでもなかったので、焦らず、自然の出会いを待っていました。
職場には独身女性がたくさんいますので焦らずに来てしまいましたが、定年まであと10年となった今、職場で誕生日を過ごした昨日にふとむなしさに襲われました。
50歳の私に結婚のチャンスはあるでしょうか?
見た目は、身長160、体重45キロとスリムで、実年齢より若く見られます。できれば年下がよいのですが、無理でしょうか?
周りの人は「スマイルさんなら、若く見えるから大丈夫よ」と(お世辞?)言ってくれますが、実際50歳の市場価値はどうでしょうか?
理想は、1、2年で結婚して、会社の早期退職制度で退職して専業主婦かおしゃれな雑貨屋で店番パートをしてゆっくりしたいと思っています。甘いでしょうか?
35歳派遣OL婚活前線異常ありすぎ
35歳独身女性、大卒派遣OL、田舎の実家暮らし、婚活中です。
普通より少し綺麗なくらいのレベルの見た目です。
ここ何年か婚活を頑張ってきましたが、思うようにうまくいきません。
完全に売り時を逃してしまいました。
弟夫婦に子供が生まれ、実家の老朽化もあり、建て替えて二世帯で暮らしたいようなのですが、義妹が私が実家にいる間はそれはできないと言っています。
親からも弟からも結構なプレッシャーがあります。
しかし月収12万。保険や年金をここから支払っているので、とてもではないですが実家から出ることはできないです。
本音は友人達のご主人たちの同僚を紹介して欲しいのですが、なんやかんやとはぐらかされ、紹介してくれません。
結婚相談所にも登録しましたが、ご紹介いただけません。お見合い自体が成立しないのです。
先々考えると、派遣で少ない収入と不安定過ぎて、早く結婚して安定したいです。
こんな私がある程度まともな方と結婚できる方法を教えてください。
希望の相手としては、私は働き続けても良い。転勤族可。30代。年収は350万以上。私を熱望してくれる方。
贅沢言っているのでしょうか?
私はどれくらいのスペックを男性を希望できますか?
この人の他の投稿
- 「50代の初婚。ご両親の介護で婚期を逃されたようです。既に両親ともに他界しているし、年収は1300万のローン無しの持ち家有の転勤なしの方。年齢で断りました。40代前半公務員年収500万一人息子両親同居、資産家、実家の近く。同居不可でこれも断りました。30代後半年収1500万。転勤族なのですが、それが全て海外です。転勤族でも国内でないと困ります。海外赴任も期間限定ならともかく、外資系なので日本勤務の期間のが短いくらいの様です。」
- 本人は、33歳まで8年間不倫していた。背は低くぽっちゃり。酒癖が悪く、酒の席での失敗多数。
婚活で出会った男性昏睡させ、腕時計買わせた女
婚活パーティーで知り合った男性を意識もうろう状態にし、130万円相当の高級腕時計を買わせたとして、兵庫県警生田署は2013年12月15日、神戸市灘区水道筋、無職宮崎凡子(なみこ)(39)を昏睡強盗で逮捕した。食事の際に薬物入りの栄養ドリンク剤を飲ませた。
宮崎は11月7日夜、同市中央区のディスカウント店で、意識がもうろうとした男性会社員(56)にクレジットカードで高級腕時計「ロレックス」2個(計約132万円)を購入させて奪った。
宮崎は「プレゼントしてもらった」と容疑を否認し、「腕時計は換金した」と供述している。
2人は10月に婚活パーティーで出会い、この日が初デートだった。買い物前、同区の飲食店で食事をしており、男性は「宮崎から『二日酔いに効く』と栄養ドリンク剤を飲まされた直後に意識が薄れた」と説明。買い物の記憶もないという。カード会社から高額品購入を確認する連絡があり、発覚した。
婚活で交際…実はセールス。マンション購入後疎遠に。男女12人が集団提訴(2014年2月)
「婚活サイト」で知り合った交際相手はセールス目的で勧められて不要な投資用マンションを買わされた後、遠ざかっていった…。
同様の被害に遭ったと主張する男女12人が26日、元交際相手が勤務する不動産関連業者などを相手に総額約2億円の賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こす。
国民生活センターによると、同じ被害が全国の都市部などで急増している。
集団訴訟の原告は30~40代の女性10人と男性2人。訴状などによると、サイトを通じて知り合った相手とデートなどを重ねていたところ、勧められてローンを組み、平均約2800万円のマンションを購入した。1人で2戸買った原告もおり購入後、相手と疎遠になったという。それぞれの元交際相手は、都内の5業者の従業員で、ほとんどの場合、交際時には肩書や目的を明かしていなかった。
原告側は「結婚を望む真剣な気持ちに乗じ、利回りが期待できない物件を高く買わされた」と批判。安易に融資審査をした責任があるとして、金融機関3社にも賠償を求めている。
結婚活動がテーマの作品
テレビドラマ
- 書籍『「婚活」時代』を原案としたドラマ作品。アラフォー女性の結婚活動を描いている。
- こちらは草食系と呼ばれる男性の結婚活動を描いたドラマ作品。
関連文献
- 『「婚活」時代』(ディスカヴァー携書) 山田昌弘 白河桃子 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008年 ISBN 4887596235
- 『結婚氷河期をのりきる本!』白河桃子(メディアファクトリー)
- 『セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか?』 門倉貴史(宝島社)