「金沢区」の版間の差分
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2014年12月29日 (月) 03:19時点における版
金沢区(かなざわく)は、神奈川県横浜市を構成する18区のうちのひとつ。旧字体:金澤。かつては「かねさわ」と読まれていたが、近世以降加賀藩の「かなざわ」が著名になり、読みが移り変わったとする説もある[1]。
目次
地理
鎌倉幕府の影響として、称名寺や金沢文庫などの史跡も多く残っている。三浦半島の東側に位置する。
行政の中心・泥亀は、湯島聖堂の儒官であった永島祐伯(号を泥亀)が新田開発を行ったことに由来する。横浜市の最南端に位置し、横須賀市、逗子市、鎌倉市、磯子区、栄区に接する。海岸線を埋め立てた金沢工業地帯と同時に造成された砂浜「海の公園」をはじめ、横浜・八景島シーパラダイスや横浜ベイサイドマリーナなど、マリンスポーツを楽しむことのできる複合施設も最近は賑わっている。
横浜市唯一の自然海浜(野島海岸)と、市内最高峰(大丸山)を有する。
- 河川
主な地名
歴史
古くは武蔵国倉城郡(後の久良岐郡)六浦荘という荘園 (日本)が設置され、国衙(こくが)や郡衙の支配を受けない私有地だった。六浦・金沢(かねさわ)・釜利谷・富岡が4郷から成っていた。(金沢文庫#「かねさわ」と「かなざわ」も参照)。鎌倉時代には幕府隣接の港町・六浦湊として栄え、兼好法師が庵を結んだという伝承のある現在の上行寺東遺跡や、北条氏による称名寺及び金沢文庫、鎌倉市との境に残る朝比奈切通し(国の史跡)などが造られた。古来、砂鉄を産し、これが「かねさわ」の語源といわれる。
鎌倉時代初期釜利谷の領主・畠山重忠は、本拠の埼玉・秩父地方から職人を移住させ、武具などを製作させた。また、南北朝時代、瀬ヶ崎には奥州管領・大崎詮持の居館があった。永享の乱では合戦場となっている。
江戸時代に入ると、1722年に米倉忠仰が下野国皆川から陣屋を金沢に移し、六浦藩が成立する(横浜市域では唯一の大名)。米倉氏は甲斐源氏武田氏支流であったが武田氏滅亡後、徳川家康を頼り、綱吉の時代、同じ武川衆の家系であった柳沢吉保との縁戚関係から諸侯に列した。現在は陣屋跡に当主一家が住まう。また江戸時代には景色の美しさから観光地となり金沢八景と呼ばれた。
富岡海岸では明治初期に外国人が海水浴を始め[2]、明治10年代になると井上馨、三条実美、松方正義、大鳥圭介ら中央政界の要人が訪れるようになり[3]、やがてこれら要人たちの別荘が建てられた[4][5]。
- 534年 武蔵国造の乱後に屯倉が置かれた武蔵国倉樔(くらす)が、久良岐郡であるとする説が有力
- 768年 橘樹郡の飛鳥部吉志五百国が「久良郡」で獲った白雉を献上し従八位下を授けられる。(続日本紀による)
- 931年 雷神社の建立。
- 1180年 源頼朝、瀬戸(現・金沢区瀬戸)に伊豆三島明神を勧進(瀬戸神社の起源)
- 1219年 運慶により瀬戸神社へ抜頭面が奉納された。
- 1224年 鎌倉幕府による四角四境の鬼気祭。(四境:東=六浦、南=小坪、西=稲村、北=山内)
- 1241年 北条氏により鎌倉と六浦湊を結ぶ朝比奈切通し(六浦路)が完成。
- 1246年 北条実時が金沢別邸内に持仏堂(阿弥陀堂)建立。称名寺の前身。(他に1258年建立など諸説あり)
- 1254年 日蓮の船中問答により、上行寺が真言宗・金勝寺から改宗改名。
- 1269年 六浦湊最初となる唐船が到着。
- 1275年 北条実時が政務を引退し金沢の別邸に隠棲した。金沢文庫創設時期と考えられています。(武家の文庫。吾妻鏡原文の保存や編纂等。現在は中世の歴史博物館)
- 1305年北条貞顕が嘉元3年ごろ竣工させた瀬戸橋により内海に隔てられた六浦と金沢が陸路でつながる
- 1352年 足利尊氏により金沢郷塩垂場(塩田)が称名寺へ寄進された。
- 1382年 野島山に比丘尼了意が染王寺の起源である小庵を結ぶ。
- 1438年 足利持氏が称名寺で出家。
- 1472年 手子神社創建。伊丹左橋亮による。
- 1726年 六浦藩の成立。
- 1726年 「小石川養生所」初代運営責任者小川笙船(赤ひげ先生)、瀬ケ崎村(現・金沢区六浦東)に隠居
- 1803年 能見堂に「金沢八景根元地」の碑建立(江戸の町人135名による)。
- 1826年 将軍家に鯛2000匹を献上。洲崎村網元(鈴木吉兵衛)。
- 1836年 浮世絵・金沢八景(歌川広重)が完成。
- 1853年 ペリー黒船騒動。小柴沖(American-Anchorage)に停泊。「泰平の眠りを覚ます上喜撰たつた四杯で夜も眠れず」と狂歌に詠まれる。
- 1854年 黒船再来。3か月間小柴沖に碇泊。ワシントン記念日の祝砲100発以上が黒船から轟く。
- 1858年 日米修好通商条約の調印。神奈川・小柴沖(八景島沖約1km)に停泊中のポーハタン号にて。
- 1865年 小泉又次郎、大道に生誕。金沢藩藩校「明允館」開校。
- 1867年 洲崎村・野島浦・泥亀新田村・町屋村・柴村の五ヵ村,幕府直轄領に戻る。
- 1871年 六浦藩・8代藩主米倉昌言、六浦県知事となる。明治政府の廃藩置県による。
- 1872年 富岡村持明院に郷学校(現・富岡小学校)がひらかれる。
- 1873年 三分学舎(現・六浦小学校)、赤井学舎(現・釜利谷小学校)がひらかれる。
- 1881年 日本の海水浴場の魁・富岡海岸(富岡八幡公園周辺)にヘボン博士来訪。「海水浴場神奈川縣廰」の標識が建つ。
- 1887年 大日本帝国憲法の草案。伊藤博文らが金沢八景「東屋旅館」にて。作業途中、草案入り鞄を盗まれた話が有名。
- 1889年 金沢村が成立。久良岐郡町屋村・谷津村・洲崎村・柴村・野島村・泥亀新田・富岡村の市制町村制施行に伴う合併で。
- 1889年 六浦荘村が成立。釜利谷村・三分村及び泥亀新田飛び地の市制・町村制施行に伴う合併で。
- 1897年 久良岐郡六浦荘村が鎌倉郡鎌倉町の大字峠を編入。(現:朝比奈町の全域、東朝比奈二 - 三丁目の各一部。なお、鎌倉町は鎌倉市の母体の一つ。)
- 1899年 野口英世、入港した船員からペスト患者を発見診断し、国内への蔓延を水際で阻止。
- 1925年1月 久良岐郡金沢村が町制を施行して金沢町となる。
- 1930年 湘南電車(湘南電気鉄道/のちに京浜急行に合併)が誕生し金沢八景駅が設置された。
- 1936年10月 久良岐郡の消滅。久良岐郡金沢町・六浦荘村が横浜市に編入。磯子区の一部となる。
- 1946年6月 東急興業横浜製作所(現・東急車輛製造)操業開始。(旧海軍技術廠跡地)
- 1948年5月 金沢区が磯子区より独立。
- 1959年11月 東洋化工爆発事故発生。
- 1960年 直木三十五旧邸門前文学碑建立。大仏次郎らにより。
- 1966年3月 平潟湾埋め立て完成、柳町が編入。
- 1966年 称名寺蔵(金沢文庫保管)の金沢北条氏歴代肖像画(北条実時画像等4点)が国宝に指定される。
- 1971年4月 金沢区総合庁舎竣工、昭和町・鳥浜町が編入。
- 1973年 南部市場開場。
- 1975年3月 在日米軍富岡倉庫地区跡に富岡総合公園開園。
- 1980年12月 海面埋め立てにより、福浦一~三丁目が編入。
- 1981年10月 在日米軍小柴貯油施設爆発事故発生。
- 1987年11月 海の公園、八景島が編入。
- 1988年7月2日 「海の公園海水浴場」がオープン。
- 1989年3月 金沢動物園正式オープン。
- 1989年7月 金沢シーサイドライン開通。
- 1994年2月 横浜金沢ハイテクセンターオープン。
- 1998年 横浜高校・甲子園大会春夏連覇。関東学院大学・ラグビー選手権大会連覇(横浜フリューゲルス・天皇杯獲得、横浜ベイスターズ・日本一の年)
- 2000年2月 長浜道路開通。
- 2001年10月 首都高湾岸線全線開通。
- 2004年10月1日 横浜市「G30プラン」の一環としてゴミの分別収集始まる。
- 2006年1月25日 日本最大の風力発電装置(風車)が三菱重工業横浜製作所金沢工場内に完成(高さ116m、発電能力2,400kW)。
- 2009年6月1日東京入国管理局横浜支局が中区より移転
行政
- 区長
- 橘川 和夫 ( - 2005年3月31日)
- 横松進一郎(2005年4月1日 - 2008年3月31日)
- 石井 洋一 (2008年4月1日 - 2010年3月31日)
- 橋本 康正 (2010年4月1日 - 2012年3月31日)
- 林 琢己 (2012年4月1日 - )
政治
- 横浜市議会金沢区選挙区(定数5)
- 神奈川県議会金沢区選挙区(定数2)
公共施設
- 港湾
- 漁港
- スポーツ
- リネツ金沢(プール)
- 金沢スポーツセンター(屋内競技場)
住宅団地
- UR 金沢シーサイドタウン
- UR 六浦団地(六浦町)
- 市営住宅 金沢
- 市営住宅 金沢第二
- 市営住宅 富岡西ハイツ
- 市営住宅 金沢柴町
- 市営住宅 ラマージュ
- 市営住宅 釜利谷東ハイツ
- 県営大道団地(大道1-30外)
- 県営釜利谷団地(釜利谷南2丁目)
- 県営谷津坂団地(西柴1-24-1外)
- 県営朝比奈団地(東朝比奈3-2-12外)
- 県営六浦団地(六浦東1-6-1外)
- 県営平潟団地(平潟町)
教育
大学・短期大学
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高校
- 公立
- 私立
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中学校
- 公立
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- 私立
小学校
- 公立
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- 私立
特別支援学校
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幼稚園
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交通
鉄道
- 京浜急行電鉄
- 横浜シーサイドライン
- 金沢シーサイドライン: - 新杉田駅を除く全駅
路線バス
道路
- 高速道路
- 国道
- 県道
商業
大手スーパーマーケット
- アピタ金沢文庫店
- 西友能見台店
- イオン金沢シーサイド店(ビアレ横浜)
- マルエツ富岡西店
- ダイエー金沢八景店
- グルメシティ金沢文庫店
- イトーヨーカドー能見台店
- ヨークマート六浦店
- けいきゅう能見台店(京急ショッピングプラザ能見台)
- 京急ストア金沢文庫店
- 京急ストア サニーマート店
- 京急ストア富岡店
- 京急ハウツサニーマート店
- 東急ストア金沢シーサイド店
- そうてつローゼン釜利谷店・並木店
- コストコホールセール金沢シーサイド倉庫店
名所・旧跡・観光スポット
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社寺
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ゆかりのある有名人
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脚注
外部リンク