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'''エドワード・エルリック'''は、[[荒川弘]]の[[漫画]]作品『[[鋼の錬金術師]]』およびそれを原作とした[[鋼の錬金術師 (アニメ)|テレビアニメ]]に登場する架空の人物で、同作の[[主人公]]。
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アニメ版の声優は[[朴璐美]]で、ドラマCD第一弾の声優は[[皆川純子]]。
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英語吹き替え版の声優は[[:en:Vic Mignogna|Vic Mignogna]]。
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== 人物 ==
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通称「エド」。史上最年少で国家錬金術師資格を取得し、「鋼の錬金術師」の二つ名を持つ天才錬金術師。父はヴァン・ホーエンハイム、母はトリシャ・エルリック。[[大陸暦]]1899年生まれ。現在15歳(まもなく16歳を迎える)。リゼンブール出身。
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年齢のわりに小柄で、三つ編みに結った長い金髪と金色の瞳が特徴。「~の錬金術師」という異名は、国家錬金術師に対して冠せられる二つ名である。本作の題名にもなっているエドの二つ名「鋼の錬金術師」は、右手と左足が機械鎧であることから付けられた。「フラメルの十字架」を背負った赤いコートがトレードマーク。本来[[右利き]]であるが、機械鎧にした関係で細かい動作は左手を使う。エドの錬金術師としての能力は当代一流で、国家錬金術師としての先輩であるマスタングをも凌ぐ。子供の頃から'''絵本代わりに'''錬金術書を読んで育っていたため、錬金術に対する思索が非常に優れ、錬金術の原則とされる「等価交換の原則」に関しては、エドの中では人生の常識と化している部分がある(どんな事でも等価交換に置き換えてしまう傾向があるため、原作においては、オリヴィエに「クソくらえだ。そんな法則ぶち破ってしまえばいい」とバッサリと酷評された)。その上、門を通して『真理』を見ているので、太古の昔の錬金術(例えばクセルクセス遺跡での錬金術の[[暗号]])も数十分で理解してしまう。なお、一般的に錬金術師は悪用をさけるために錬金術の研究内容を暗号化するのが常とされているが、エドの研究書は分厚い革張りの手帳で、旅の日記風に暗号化されている。内容はほとんど不明だが、「平均的な大人一人分の人体の構成成分」などが記入されていた事が分かっている。非常に高度な暗号でありアルでもよく理解できない。
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錬金術師である父の影響か、幼少時より弟・[[アルフォンス・エルリック|アルフォンス]](アル)と共に錬金術の初歩を独学で修得、才能の片鱗を見せる。10歳の頃に母を亡くしたことから、弟と共に人体錬成によって母を生き返らせることを目標とし、イズミ・カーティスの下で錬金術を学んだ後に帰郷し、人体錬成を行うが失敗。失敗の代償は大きく、エドは左足を、アルは肉体の全てを失った。アルの魂を錬成し鎧へ定着させるために、エドはさらに右腕を対価として失う。
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深い絶望に陥ったエドであったが、マスタング中佐(当時)の勧めで国家錬金術師になることを決意する。その後は、失った右手と左足を機械鎧(オートメイル)と呼ばれる義手と義足で補い、12歳にして国家錬金術師の資格を取得。「覚悟を決めるため」として自らの家を焼き払い、失った手足と弟の身体を取り戻す方法([[賢者の石]])を探すため、アルと共に旅に出る。なお、家を焼いたのは、原作では国家錬金術師資格取得後の[[1911年]][[10月3日]]、アニメでは取得前である[[1910年]][[10月3日]]。原作において、父・ホーエンハイムは、エドが家を焼き払った理由を「過ちを犯した跡を見たくないからじゃないのか?」と指摘した。
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== 性格 ==
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非常に[[短気]]で、感情的になりやすい捻くれた[[性格]]だが、同時に非科学的な物は信じないリアリストでもある。ブーツや髪の毛を含めた「全長」でも165cmという低い身長には強い[[コンプレックス]]を抱いており、「チビ」「[[豆]]」「[[ミジンコ|みじんこ]]」などの単語に過敏に反応する。言われた回数を事細かに記憶するなど深く根に持ち、執拗に相手を追い回し、半殺しにすることもしばしばである。背は低いが、体術の修行などで鍛えられており、筋肉質の引き締まった身体をしている。(アニメ版鋼の錬金術師のギャラリー内にある画像では見事に割れている)小柄である理由については、[[牛乳]]を飲まないことが原因というのが一般的とされている(原作で牛乳をかなり嫌っているとの描写がある)が、「門の向こう」に奪われたアルの肉体と栄養・睡眠などの面を共有しているためではないか、という仮説が作中に登場している。また、幼少時から機械鎧(オートメイル)を付けていることから、その重さが原因という説もある。頭頂から一房飛び出した前髪=[[アホ毛]](荒川曰く「アンテナ」)は、身長に[[コンプレックス]]を持つエドが少しでも身長を大きく見せようとして、自分でセットしているもの。
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本来は思いやりがあり、繊細で感受性の強い、温厚な性格をした少年。アルやウィンリィなど、自分の大切な人に危害を加えようとする者、及び危害を加えた者に対しては非常に激しい怒りを露にし、身の危険を省みず報復行為を起こす傾向がある。また、弟の身体を失わせてしまったことに対して負い目を感じているが表には出さない。異性の興味はあるがウィンリィ一筋らしく、幼少の頃から異性として意識している。当初はなかなか素直になれず周囲からからかわれてしまう事もあったが、現在では大分自分の気持ちに正直になっており、スカーやキンブリーに対して少々嫉妬深い面を見せる事もある。
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== 能力、その他 ==
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錬金術師としての実力はかなりのもので、身体の一部を失ったとはいえ真理の扉から帰還したことや、特定人物の魂の錬成、史上最年少での国家錬金術師資格取得などがそれを証明している。さらに、真理を見たことで、錬成陣を書かずとも両手を合わせるだけで錬金術を発動できることが、その評価を高めている。他の錬金術師が特定分野の錬金術に偏っているのと比べると、かなり広範囲に及ぶ知識・技術をもっており、その中でも金属系の錬成を得意とする。「天才」と称されることも多いが、アルは「努力という代価を払ったからこそ、今の兄さんがある」としている。イズミに錬金術と同時に体術を習ったことで、得意の錬金術とその体術を駆使し、臨機応変に戦闘を行う。その際主に右手の機械鎧を刃物に錬成し武器とするが、ウィンリイの前でこれをやると、スパナで殴られる。また、原作では特に取り上げられていないが、常人離れした行動力をもっている人物でもある。思い立った時に即座に行動に移し、[[鋼の錬金術師の主要な登場人物|ウィンリィ]]を初め周りの人にも相談せず、やり遂げてどんどん次のステップへ行くか失敗して問題を引き起こす。その為、周囲からしばしば[[トラブルメーカー]]として認識されることも多い。
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嫌いなモノは恩人にあたるロイ・マスタング大佐と牛乳。だが、牛乳を使う料理でシチューは好き。ごつい角や牙などを好む独特のセンスを持ち、錬成物のディテールや似顔絵のイメージが常人離れしている(特徴を捉えればそれでいいと思っている様子)。エドが誕生日を迎えたころに物語が冬になっているため、冬に生まれたということになっている(単行本12巻末収録「牛小屋日記 答えろ牛!!編」にて、作者が明記している)。原作では家を燃やした日には12歳になっていたため、1月~3月生まれであると思われる。アニメ版ではエド(エリシア)の誕生日から少し後、ヒューズの死の直後から1915年になっているのと、ヒューズの死の前日が誕生日であるため、アニメ版での誕生日は[[12月30日]]と思われる。実はやや[[近眼]]気味。第五研究所での戦闘以後は右の額に傷がある(目立たないが)。
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[[鋼の錬金術師に登場するホムンクルス|ホムンクルス]]との戦いを重ねる毎に、賢者の石の正体とホムンクルスの狙いが見えてきたため、賢者の石に頼り過ぎていたことを自覚し、それのみに頼ることを諦める。代わりに、人体錬成の失敗の原因やアルの肉体の場所が判明したこともあって、そこから元に戻す方法を模索中である。マスタングと共闘してホムンクルスの真の狙いも探しているが、ホムンクルス側にそれがばれて、ウィンリィが[[人質]]にされてしまう。その為、マスタング達以外の軍の人間を誰も信じられなくなってしまったが、ブリッグズの騒動にてアームストロング少佐の姉、オリヴィエ少将を含めたブリッグズ砦の軍人全員がエド達の味方となり、反撃のチャンスが訪れ始めていた。しかしウィンリィ・スカー達を逃がす計画がキンブリ-に知られてしまい、ウィンリィ達を追いかけようとするキンブリーを炭鉱で足止めしたエドだったがキンブリーが隠し持っていた二つ目の賢者の石で炭鉱が崩れる。そのときの瓦礫の鉄骨が体の奥深くに突き刺され瀕死状態になるも、ウィンリィに涙を流させまい一心で自らの肉体を錬成。何とか一命を取り留めた。そして、その生きる事に前向きな姿勢はキンブリー配下の合成獣人間達を改心させる結果となった。(同時刻アルも肉体にひき寄せられ意識不明になっていた)
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単行本14巻の初回特典のラフ画集では成長した姿が描かれ、40代に頭髪の危機を感じて[[わかめ|WAKAME]]と[[昆布|KONBU]]を求めて[[日本|東の国]]へ旅に出る。80歳の彼はピナコ並みに縮んで頭髪も[[サザエさん|波平]]のようになり、88歳で天寿を全うするという設定が披露されている。
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更に小説・砂礫の大地の後書きに19歳で身長170オーバーのエドワードが描かれている
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名前の由来は映画『[[シザーハンズ]]』の主人公による。原作では、エルリックは母方の姓。
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== アニメ版での設定 ==
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アニメ版のエドは原作に比べ陰惨な体験を数多くしている。11歳から12歳にかけて、[[正当防衛]]とはいえ殺人を犯してしまう、ウィンリィと共にバリー・ザ・チョッパーに襲われる、ニーナとアレキサンダーで錬成されたキメラの惨殺死体を目の当たりにするなど、いくつものトラウマを抱え情緒不安定な精神になっていた。それ故に原作のエドからはとても想像できない言動が多く、ウィンリィと同じく原作[[ファン]]からの賛否両論が分かれるキャラクターである。
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物語終盤苦心の末、賢者の石を手に入れるが、それはアルの鎧つまりアルそのものであった。その後、賢者の石を狙うホムンクルスから逃げ続けるが、アルはエンヴィーによってダンテの地下都市にさらわれてしまう。エドはアルを救出するため地下都市に向かうが、エンヴィーに胸を貫かれて死亡。しかしアルが賢者の石である自身を代価にエドを生き返らせる。結果アルは消滅するが、エドは自身と自分達の旅してきた4年間の記憶を代価にアルを錬成し、アルは10歳の肉体で人体錬成を行った以後の記憶を全て失くした状態で蘇る。エドは代価として現実世界に飛ばされるが元の世界に戻る方法として[[ロケット]]工学を学ぶ。なお、弟・アルとは互いに依存し合う異様な兄弟関係になっている。
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OVAでは劇場版後の話が描かれており、[[2005年]]には100歳を迎えた。長髪に髭の生えた、原作に登場する「お父様」に似た姿で描かれている。[[日本]]に移住し、曾曾孫達に誕生日を祝ってもらっている。やはり若い頃に同年代の子以上に運動をし続けてきたせいか、杖も車椅子も使わず、猫背にもなっておらず、まだまだ長生きしそうである。また、孫達の中に幼児期のウィンリィに酷似した人物がいることから、現実世界のウィンリィと結婚した可能性がある。
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2010年4月20日 (火) 16:52時点における最新版

エドワード・エルリックは、荒川弘漫画作品『鋼の錬金術師』およびそれを原作としたテレビアニメに登場する架空の人物で、同作の主人公

アニメ版の声優は朴璐美で、ドラマCD第一弾の声優は皆川純子。 英語吹き替え版の声優はVic Mignogna

人物[編集]

通称「エド」。史上最年少で国家錬金術師資格を取得し、「鋼の錬金術師」の二つ名を持つ天才錬金術師。父はヴァン・ホーエンハイム、母はトリシャ・エルリック。大陸暦1899年生まれ。現在15歳(まもなく16歳を迎える)。リゼンブール出身。

年齢のわりに小柄で、三つ編みに結った長い金髪と金色の瞳が特徴。「~の錬金術師」という異名は、国家錬金術師に対して冠せられる二つ名である。本作の題名にもなっているエドの二つ名「鋼の錬金術師」は、右手と左足が機械鎧であることから付けられた。「フラメルの十字架」を背負った赤いコートがトレードマーク。本来右利きであるが、機械鎧にした関係で細かい動作は左手を使う。エドの錬金術師としての能力は当代一流で、国家錬金術師としての先輩であるマスタングをも凌ぐ。子供の頃から絵本代わりに錬金術書を読んで育っていたため、錬金術に対する思索が非常に優れ、錬金術の原則とされる「等価交換の原則」に関しては、エドの中では人生の常識と化している部分がある(どんな事でも等価交換に置き換えてしまう傾向があるため、原作においては、オリヴィエに「クソくらえだ。そんな法則ぶち破ってしまえばいい」とバッサリと酷評された)。その上、門を通して『真理』を見ているので、太古の昔の錬金術(例えばクセルクセス遺跡での錬金術の暗号)も数十分で理解してしまう。なお、一般的に錬金術師は悪用をさけるために錬金術の研究内容を暗号化するのが常とされているが、エドの研究書は分厚い革張りの手帳で、旅の日記風に暗号化されている。内容はほとんど不明だが、「平均的な大人一人分の人体の構成成分」などが記入されていた事が分かっている。非常に高度な暗号でありアルでもよく理解できない。

錬金術師である父の影響か、幼少時より弟・アルフォンス(アル)と共に錬金術の初歩を独学で修得、才能の片鱗を見せる。10歳の頃に母を亡くしたことから、弟と共に人体錬成によって母を生き返らせることを目標とし、イズミ・カーティスの下で錬金術を学んだ後に帰郷し、人体錬成を行うが失敗。失敗の代償は大きく、エドは左足を、アルは肉体の全てを失った。アルの魂を錬成し鎧へ定着させるために、エドはさらに右腕を対価として失う。

深い絶望に陥ったエドであったが、マスタング中佐(当時)の勧めで国家錬金術師になることを決意する。その後は、失った右手と左足を機械鎧(オートメイル)と呼ばれる義手と義足で補い、12歳にして国家錬金術師の資格を取得。「覚悟を決めるため」として自らの家を焼き払い、失った手足と弟の身体を取り戻す方法(賢者の石)を探すため、アルと共に旅に出る。なお、家を焼いたのは、原作では国家錬金術師資格取得後の1911年10月3日、アニメでは取得前である1910年10月3日。原作において、父・ホーエンハイムは、エドが家を焼き払った理由を「過ちを犯した跡を見たくないからじゃないのか?」と指摘した。

性格[編集]

非常に短気で、感情的になりやすい捻くれた性格だが、同時に非科学的な物は信じないリアリストでもある。ブーツや髪の毛を含めた「全長」でも165cmという低い身長には強いコンプレックスを抱いており、「チビ」「」「みじんこ」などの単語に過敏に反応する。言われた回数を事細かに記憶するなど深く根に持ち、執拗に相手を追い回し、半殺しにすることもしばしばである。背は低いが、体術の修行などで鍛えられており、筋肉質の引き締まった身体をしている。(アニメ版鋼の錬金術師のギャラリー内にある画像では見事に割れている)小柄である理由については、牛乳を飲まないことが原因というのが一般的とされている(原作で牛乳をかなり嫌っているとの描写がある)が、「門の向こう」に奪われたアルの肉体と栄養・睡眠などの面を共有しているためではないか、という仮説が作中に登場している。また、幼少時から機械鎧(オートメイル)を付けていることから、その重さが原因という説もある。頭頂から一房飛び出した前髪=アホ毛(荒川曰く「アンテナ」)は、身長にコンプレックスを持つエドが少しでも身長を大きく見せようとして、自分でセットしているもの。

本来は思いやりがあり、繊細で感受性の強い、温厚な性格をした少年。アルやウィンリィなど、自分の大切な人に危害を加えようとする者、及び危害を加えた者に対しては非常に激しい怒りを露にし、身の危険を省みず報復行為を起こす傾向がある。また、弟の身体を失わせてしまったことに対して負い目を感じているが表には出さない。異性の興味はあるがウィンリィ一筋らしく、幼少の頃から異性として意識している。当初はなかなか素直になれず周囲からからかわれてしまう事もあったが、現在では大分自分の気持ちに正直になっており、スカーやキンブリーに対して少々嫉妬深い面を見せる事もある。

能力、その他[編集]

錬金術師としての実力はかなりのもので、身体の一部を失ったとはいえ真理の扉から帰還したことや、特定人物の魂の錬成、史上最年少での国家錬金術師資格取得などがそれを証明している。さらに、真理を見たことで、錬成陣を書かずとも両手を合わせるだけで錬金術を発動できることが、その評価を高めている。他の錬金術師が特定分野の錬金術に偏っているのと比べると、かなり広範囲に及ぶ知識・技術をもっており、その中でも金属系の錬成を得意とする。「天才」と称されることも多いが、アルは「努力という代価を払ったからこそ、今の兄さんがある」としている。イズミに錬金術と同時に体術を習ったことで、得意の錬金術とその体術を駆使し、臨機応変に戦闘を行う。その際主に右手の機械鎧を刃物に錬成し武器とするが、ウィンリイの前でこれをやると、スパナで殴られる。また、原作では特に取り上げられていないが、常人離れした行動力をもっている人物でもある。思い立った時に即座に行動に移し、ウィンリィを初め周りの人にも相談せず、やり遂げてどんどん次のステップへ行くか失敗して問題を引き起こす。その為、周囲からしばしばトラブルメーカーとして認識されることも多い。

嫌いなモノは恩人にあたるロイ・マスタング大佐と牛乳。だが、牛乳を使う料理でシチューは好き。ごつい角や牙などを好む独特のセンスを持ち、錬成物のディテールや似顔絵のイメージが常人離れしている(特徴を捉えればそれでいいと思っている様子)。エドが誕生日を迎えたころに物語が冬になっているため、冬に生まれたということになっている(単行本12巻末収録「牛小屋日記 答えろ牛!!編」にて、作者が明記している)。原作では家を燃やした日には12歳になっていたため、1月~3月生まれであると思われる。アニメ版ではエド(エリシア)の誕生日から少し後、ヒューズの死の直後から1915年になっているのと、ヒューズの死の前日が誕生日であるため、アニメ版での誕生日は12月30日と思われる。実はやや近眼気味。第五研究所での戦闘以後は右の額に傷がある(目立たないが)。

ホムンクルスとの戦いを重ねる毎に、賢者の石の正体とホムンクルスの狙いが見えてきたため、賢者の石に頼り過ぎていたことを自覚し、それのみに頼ることを諦める。代わりに、人体錬成の失敗の原因やアルの肉体の場所が判明したこともあって、そこから元に戻す方法を模索中である。マスタングと共闘してホムンクルスの真の狙いも探しているが、ホムンクルス側にそれがばれて、ウィンリィが人質にされてしまう。その為、マスタング達以外の軍の人間を誰も信じられなくなってしまったが、ブリッグズの騒動にてアームストロング少佐の姉、オリヴィエ少将を含めたブリッグズ砦の軍人全員がエド達の味方となり、反撃のチャンスが訪れ始めていた。しかしウィンリィ・スカー達を逃がす計画がキンブリ-に知られてしまい、ウィンリィ達を追いかけようとするキンブリーを炭鉱で足止めしたエドだったがキンブリーが隠し持っていた二つ目の賢者の石で炭鉱が崩れる。そのときの瓦礫の鉄骨が体の奥深くに突き刺され瀕死状態になるも、ウィンリィに涙を流させまい一心で自らの肉体を錬成。何とか一命を取り留めた。そして、その生きる事に前向きな姿勢はキンブリー配下の合成獣人間達を改心させる結果となった。(同時刻アルも肉体にひき寄せられ意識不明になっていた)

単行本14巻の初回特典のラフ画集では成長した姿が描かれ、40代に頭髪の危機を感じてWAKAMEKONBUを求めて東の国へ旅に出る。80歳の彼はピナコ並みに縮んで頭髪も波平のようになり、88歳で天寿を全うするという設定が披露されている。 更に小説・砂礫の大地の後書きに19歳で身長170オーバーのエドワードが描かれている

名前の由来は映画『シザーハンズ』の主人公による。原作では、エルリックは母方の姓。

アニメ版での設定[編集]

アニメ版のエドは原作に比べ陰惨な体験を数多くしている。11歳から12歳にかけて、正当防衛とはいえ殺人を犯してしまう、ウィンリィと共にバリー・ザ・チョッパーに襲われる、ニーナとアレキサンダーで錬成されたキメラの惨殺死体を目の当たりにするなど、いくつものトラウマを抱え情緒不安定な精神になっていた。それ故に原作のエドからはとても想像できない言動が多く、ウィンリィと同じく原作ファンからの賛否両論が分かれるキャラクターである。

物語終盤苦心の末、賢者の石を手に入れるが、それはアルの鎧つまりアルそのものであった。その後、賢者の石を狙うホムンクルスから逃げ続けるが、アルはエンヴィーによってダンテの地下都市にさらわれてしまう。エドはアルを救出するため地下都市に向かうが、エンヴィーに胸を貫かれて死亡。しかしアルが賢者の石である自身を代価にエドを生き返らせる。結果アルは消滅するが、エドは自身と自分達の旅してきた4年間の記憶を代価にアルを錬成し、アルは10歳の肉体で人体錬成を行った以後の記憶を全て失くした状態で蘇る。エドは代価として現実世界に飛ばされるが元の世界に戻る方法としてロケット工学を学ぶ。なお、弟・アルとは互いに依存し合う異様な兄弟関係になっている。

OVAでは劇場版後の話が描かれており、2005年には100歳を迎えた。長髪に髭の生えた、原作に登場する「お父様」に似た姿で描かれている。日本に移住し、曾曾孫達に誕生日を祝ってもらっている。やはり若い頃に同年代の子以上に運動をし続けてきたせいか、杖も車椅子も使わず、猫背にもなっておらず、まだまだ長生きしそうである。また、孫達の中に幼児期のウィンリィに酷似した人物がいることから、現実世界のウィンリィと結婚した可能性がある。

テンプレート:鋼の錬金術師ca:Edward Elrices:Edward Elric fr:Edward Elric pl:Edward Elric pt:Edward Elric tr:Edward Elric