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− | '''公益財団法人 徳川黎明会'''(こうえきざいだんほうじん とくがわれいめいかい)は、[[東京都]][[豊島区]][[目白]]三丁目に本部・総務部を置く[[財団法人#公益財団法人|公益財団法人]]。[[尾張徳川家]]伝来の美術品・文献資料等の収集・保管や一般公開を行い、美術や史学の研究に資することを目的とし、[[徳川美術館]]と[[徳川林政史研究所]]とを運営している。[[1931年]] | + | '''公益財団法人 徳川黎明会'''(こうえきざいだんほうじん とくがわれいめいかい)は、[[東京都]][[豊島区]][[目白]]三丁目に本部・総務部を置く[[財団法人#公益財団法人|公益財団法人]]。[[尾張徳川家]]伝来の美術品・文献資料等の収集・保管や一般公開を行い、美術や史学の研究に資することを目的とし、[[徳川美術館]]と[[徳川林政史研究所]]とを運営している。[[1931年]]に'''財団法人 尾張徳川黎明会'''として設立され、2011年に公益財団法人に移行した。 |
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[[1950年]](昭和25年)、戦後の社会的混乱・経済的困窮を背景に、財団存続をはかるため、蓬左文庫の名称と蔵書の一部を[[名古屋市]]に売却譲渡する{{Sfn|林政史研究所|2013}}{{Sfn|名古屋市|2016}}。蓬左文庫附属歴史研究室は藩政資料などの蔵書の一部を引継ぎ、徳川林政史研究所として存続した{{Sfn|林政史研究所|2013}}。 | [[1950年]](昭和25年)、戦後の社会的混乱・経済的困窮を背景に、財団存続をはかるため、蓬左文庫の名称と蔵書の一部を[[名古屋市]]に売却譲渡する{{Sfn|林政史研究所|2013}}{{Sfn|名古屋市|2016}}。蓬左文庫附属歴史研究室は藩政資料などの蔵書の一部を引継ぎ、徳川林政史研究所として存続した{{Sfn|林政史研究所|2013}}。 | ||
− | [[1970年]](昭和45年)、「現状ではもはや徳川を名乗る意味がない」として徳川生物学研究所を閉鎖し{{Sfn|科学朝日|1991|p=200}}、乳酸飲料会社([[ヤクルト本社|ヤクルト]])に譲渡する<ref>{{Cite journal|和書|last1= 中村 |last2= 増田 |year= 1996 |first1= 輝子 |first2= 芳雄 |title= 山口清三郎博士の戦中日記 |journal= 人間環境科学 |volume= 5 |pages= 85-112 |publisher= 帝塚山大学 | | + | [[1970年]](昭和45年)、「現状ではもはや徳川を名乗る意味がない」として徳川生物学研究所を閉鎖し{{Sfn|科学朝日|1991|p=200}}、乳酸飲料会社([[ヤクルト本社|ヤクルト]])に譲渡する<ref>{{Cite journal|和書|last1= 中村 |last2= 増田 |year= 1996 |first1= 輝子 |first2= 芳雄 |title= 山口清三郎博士の戦中日記 |journal= 人間環境科学 |volume= 5 |pages= 85-112 |publisher= 帝塚山大学 |id={{naid|110000481506}} |page= 89 |ref=harv}}、田宮博ほか(1970)からの引用として。</ref>{{Sfn|小田部|1988|p=29}}。 |
[[2011年]]4月1日に[[公益財団法人]]に移行した{{Sfn|徳川黎明会|2016b}}。 | [[2011年]]4月1日に[[公益財団法人]]に移行した{{Sfn|徳川黎明会|2016b}}。 | ||
− | + | 2016年現在の会長は尾張徳川家第22代当主の[[徳川義崇]]{{Sfn|徳川黎明会|2016a|p=4}}。財団は、徳川美術館と徳川林政史研究所を管理・運営し、美術史・林政史などの研究、展覧会や公開講座の開催、所蔵資料の整理・公開などの事業を行なっている{{Sfn|徳川黎明会|2016b}}。本部・総務部は東京都豊島区目白に所在{{Sfn|徳川黎明会|2016b}}。 | |
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== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||
− | * {{Cite journal|和書|last= 香山 |year= 2016 |first= 里絵 |title= 『尾張徳川美術館』設計懸賞 |journal=金鯱叢書 |volume= 43 |pages= 103-131 |publisher= 徳川美術館 |date= 2016-03 | | + | * {{Cite journal|和書|last= 香山 |year= 2016 |first= 里絵 |title= 『尾張徳川美術館』設計懸賞 |journal=金鯱叢書 |volume= 43 |pages= 103-131 |publisher= 徳川美術館 |date= 2016-03 |id={{issn|2188-7594}} |url= http://www.tokugawa-art-museum.jp/academic/publications/kinshachi/items/bcd297314498ffc33ee5c1ce05ca0657a85cb7b9.pdf |format= pdf |accessdate= 2016-10-03 |ref= harv }} |
* {{Cite report |author= 徳川黎明会 |year= 2016a |title= 平成27年度事業報告書 |url= http://www.tokugawa.or.jp/image02-PDF/H27-houkoku.pdf |format= PDF |publisher= 公益財団法人徳川黎明会 |date= 2016-07-04 |accessdate= 2016-09-29 |ref= harv }} | * {{Cite report |author= 徳川黎明会 |year= 2016a |title= 平成27年度事業報告書 |url= http://www.tokugawa.or.jp/image02-PDF/H27-houkoku.pdf |format= PDF |publisher= 公益財団法人徳川黎明会 |date= 2016-07-04 |accessdate= 2016-09-29 |ref= harv }} | ||
* {{Cite web |author= 徳川黎明会 |year= 2016b |url= http://www.tokugawa.or.jp/index-right.htm |title= 公益財団法人徳川黎明会 |publisher= 公益財団法人徳川黎明会(総務部) |accessdate=2016-09-29|ref= harv}} | * {{Cite web |author= 徳川黎明会 |year= 2016b |url= http://www.tokugawa.or.jp/index-right.htm |title= 公益財団法人徳川黎明会 |publisher= 公益財団法人徳川黎明会(総務部) |accessdate=2016-09-29|ref= harv}} | ||
*{{Cite web|author= 名古屋市 |year= 2016 |title= 蓬左文庫トップページ |url= http://housa.city.nagoya.jp/index.html |publisher= 名古屋市蓬左文庫 |accessdate=2016-09-29 |ref= harv}} | *{{Cite web|author= 名古屋市 |year= 2016 |title= 蓬左文庫トップページ |url= http://housa.city.nagoya.jp/index.html |publisher= 名古屋市蓬左文庫 |accessdate=2016-09-29 |ref= harv}} | ||
* {{Cite web |author= 林政史研究所 |year= 2013 |url= http://www.tokugawa.or.jp/institute/002.0000-rekishi.htm |title= 徳川林政史研究所ホーム > 徳川林政史研究所の歴史 |publisher= 徳川林政史研究所 |accessdate=2016-09-29|ref= harv}} | * {{Cite web |author= 林政史研究所 |year= 2013 |url= http://www.tokugawa.or.jp/institute/002.0000-rekishi.htm |title= 徳川林政史研究所ホーム > 徳川林政史研究所の歴史 |publisher= 徳川林政史研究所 |accessdate=2016-09-29|ref= harv}} | ||
− | * {{Cite book|和書|author= 科学朝日 |year= 1991 |title= 殿様生物学の系譜 |editor= 科学朝日 |publisher= 朝日新聞社 | | + | * {{Cite book|和書|author= 科学朝日 |year= 1991 |title= 殿様生物学の系譜 |editor= 科学朝日 |publisher= 朝日新聞社 |id= ISBN 4022595213 |ref= harv }} |
− | * {{Cite book|和書|last= 小田部 |year= 1988 |first= 雄次 |authorlink= 小田部雄次 |title= 徳川義親の十五年戦争 |publisher= 青木書店 | | + | * {{Cite book|和書|last= 小田部 |year= 1988 |first= 雄次 |authorlink= 小田部雄次 |title= 徳川義親の十五年戦争 |publisher= 青木書店 |id= ISBN 4250880192 |ref= harv }} |
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2018年11月25日 (日) 00:07時点における版
公益財団法人徳川黎明会 | |
---|---|
創立者 | 徳川義親 |
団体種類 | 公益財団法人 |
設立 | 2011年4月1日 |
所在地 | 日本東京都豊島区目白3-8-11座標:N E |
法人番号 | [1] |
起源 | 財団法人尾張徳川黎明会 |
主要人物 | |
活動地域 | |
製品 | |
主眼 | |
活動内容 | 尾張徳川家伝来の美術品・文献資料等の収集・保管や一般公開 |
活動手段 | 徳川美術館・徳川林政史研究所 |
収入 | |
支出 | |
基本財産 | |
ボランティア人数 | |
従業員数 | |
会員数 | |
親団体 | |
子団体 | |
所有者 | |
標語 | |
ウェブサイト | 徳川黎明会 |
解散 | |
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公益財団法人 徳川黎明会(こうえきざいだんほうじん とくがわれいめいかい)は、東京都豊島区目白三丁目に本部・総務部を置く公益財団法人。尾張徳川家伝来の美術品・文献資料等の収集・保管や一般公開を行い、美術や史学の研究に資することを目的とし、徳川美術館と徳川林政史研究所とを運営している。1931年に財団法人 尾張徳川黎明会として設立され、2011年に公益財団法人に移行した。
沿革
1929年(昭和4年)に尾張徳川家の家令となった鈴木信吉は、同家の第19代当主・徳川義親侯爵の美術館設立構想を具体化させ[1]、1930年(昭和5年)9月13日、尾張徳川家の御相談人会で、同家の名古屋・大曽根邸敷地の一部を名古屋市に寄付し、そこに財団法人として徳川美術館を設立することが可決された[1]。検討の過程で、財団法人の名称は、漢文の素養があった阪本釤之助により「尾張徳川黎明会」と命名された[2]。また美術館のほかに、書籍を収集・保管する「蓬左文庫」を併せて設置し、徳川生物学研究所および徳川林政史研究室も財団法人に移管することになった[1]。
1931年12月、尾張徳川家伝来の什宝・書籍を保管・公開するための財団法人 尾張徳川黎明会が設立され、同年、徳川生物学研究所・林政史研究室の管理は財団に移管された[3][4]。徳川義親が初代会長となり[4][5]、設立当初の理事は、義親の長男・義知(副会長)、鈴木信吉(専務理事)と家扶の五味末吉(常務理事)および徳川生物学研究所所長・服部広太郎(常務理事)に委嘱された[5]。
1932年(昭和7年)、東京府北豊島郡高田町雑司ヶ谷(現在の豊島区目白三丁目)に財団の施設として蓬左文庫が設置され、林政史研究室は蓬左文庫附属歴史研究室となり[4]、徳川生物学研究所も財団の施設として同地に新設・移転した[3]。同年9月には名古屋市大曽根で徳川美術館が建設に着工した[6]。
1935年(昭和10年)11月、蓬左文庫と徳川美術館とがそれぞれ東京・名古屋にて開館し、一般公開を開始した[4][7]。
戦後、個人色が前面に出ないように、財団法人黎明会に名称を変更[8]。
1950年(昭和25年)、戦後の社会的混乱・経済的困窮を背景に、財団存続をはかるため、蓬左文庫の名称と蔵書の一部を名古屋市に売却譲渡する[4][7]。蓬左文庫附属歴史研究室は藩政資料などの蔵書の一部を引継ぎ、徳川林政史研究所として存続した[4]。
1970年(昭和45年)、「現状ではもはや徳川を名乗る意味がない」として徳川生物学研究所を閉鎖し[9]、乳酸飲料会社(ヤクルト)に譲渡する[10][11]。
2016年現在の会長は尾張徳川家第22代当主の徳川義崇[13]。財団は、徳川美術館と徳川林政史研究所を管理・運営し、美術史・林政史などの研究、展覧会や公開講座の開催、所蔵資料の整理・公開などの事業を行なっている[12]。本部・総務部は東京都豊島区目白に所在[12]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 香山 2016 103-105
- ↑ 香山 2016 108
- ↑ 3.0 3.1 科学朝日 1991 198
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 林政史研究所 2013
- ↑ 5.0 5.1 香山 2016 103
- ↑ 香山 2016 121
- ↑ 7.0 7.1 名古屋市 2016
- ↑ 香山 2016 125
- ↑ 科学朝日 1991 200
- ↑ 中村 増田 (1996) 中村輝子 増田芳雄 [ 山口清三郎博士の戦中日記 ] 人間環境科学 5 帝塚山大学 1996 89 NAID 110000481506 、田宮博ほか(1970)からの引用として。
- ↑ 小田部 1988 29
- ↑ 12.0 12.1 12.2 徳川黎明会 2016b
- ↑ 徳川黎明会 2016a 4
参考文献
- 香山 (2016) 香山里絵 『尾張徳川美術館』設計懸賞 pdf 金鯱叢書 43 徳川美術館 2016-03 103-131
- 徳川黎明会 (2016a) 徳川黎明会 平成27年度事業報告書 PDF 公益財団法人徳川黎明会 2016-07-04
- 徳川黎明会 (2016b) 徳川黎明会 公益財団法人徳川黎明会 公益財団法人徳川黎明会(総務部) 2016b [ arch. ] 2016-09-29
- 名古屋市 (2016) 名古屋市 蓬左文庫トップページ 名古屋市蓬左文庫 2016 [ arch. ] 2016-09-29
- 林政史研究所 (2013) 林政史研究所 徳川林政史研究所ホーム > 徳川林政史研究所の歴史 徳川林政史研究所 2013 [ arch. ] 2016-09-29
- 科学朝日 (1991) 科学朝日 科学朝日 [ 殿様生物学の系譜 ] 朝日新聞社 1991 ISBN 4022595213
- 小田部 (1988) 小田部雄次 [ 徳川義親の十五年戦争 ] 青木書店 1988 ISBN 4250880192