「プレイステーション3」の版間の差分
細 (マジで閉鎖する24時間前 (トーク) による編集を SACHEN による直前の版へ差し戻しました) |
細 (「プレイステーション3」を保護しました: 度重なる荒らし ([編集=管理者のみに許可] (2016年1月10日 (日) 01:32(UTC)で自動的に解除) [移動=管理者のみに許可] (無期限))) |
(相違点なし)
|
2015年10月10日 (土) 09:32時点における最新版
PS3は、この項目へ転送されています。その他の用法についてはPS3 (曖昧さ回避)をご覧ください。 |
プレイステーション3 | |
---|---|
メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
種別 | 据置型ゲーム機 |
世代 | 第7世代 |
発売日 | 2006年11月11日 2006年11月17日 テンプレート:Singapore 2007年3月7日 2007年3月23日 2007年6月16日 (その他) |
CPU | Cell 3.2GHz, 1PPE+7SPE |
GPU | RSX Reality Synthesizer 550MHz |
対応メディア | BD-ROM, DVD-ROM, CD,SACD |
対応ストレージ | ハードディスクドライブ |
コントローラ入力 | Bluetooth(最大7台)、USB |
外部接続 | USB2.0 x 4、IEEE 802.11 b/g、IEEE 802.3ab、IEEE 802.15.1 |
オンラインサービス | PLAYSTATION Network |
売上台数 | 約101万492台 〜2007年7月15日 (エンターブレイン調べ) |
最高売上ソフト | ガンダム無双 約30万本 〜2007年5月 (エンターブレイン調べ) |
互換ハードウェア | |
前世代ハードウェア | プレイステーション2 |
次世代ハードウェア |
プレイステーション3 (PLAYSTATION 3) とは、ソニー・コンピュータエンタテインメントが開発した家庭用ゲーム機であり、同社のプレイステーション、プレイステーション2の後継として位置付けられている。 プレイステーション・プレイステーション2と同様に、ユーザー間では「プレステ3」と略されることが多いが、CMや自社製品内での記載では一貫して「PS3(ピーエススリー)」としている。
目次
- 1 概要
- 2 特徴・機能
- 3 沿革
- 4 仕様
- 5 詳細仕様
- 6 周辺機器
- 7 国内同時発売のソフトウェア
- 8 システムアップデート
- 8.1 バージョン1.10 アップデート
- 8.2 バージョン1.11 アップデート
- 8.3 バージョン1.30アップデート
- 8.4 バージョン1.31アップデート
- 8.5 バージョン1.32アップデート
- 8.6 バージョン1.50アップデート
- 8.7 バージョン1.51アップデート
- 8.8 バージョン1.54アップデート
- 8.9 バージョン1.60アップデート
- 8.10 バージョン1.70アップデート
- 8.11 バージョン1.80アップデート
- 8.12 バージョン1.81アップデート
- 8.13 バージョン1.82アップデート
- 8.14 バージョン1.90アップデート
- 8.15 今後のアップデート(予定)要出典
- 9 家電としてのPS3
- 10 PLAYSTATION Home
- 11 サードパーティーシステムソフトウェア(PS3用OS)
- 12 分散コンピューティングプロジェクト
- 13 発売
- 14 ゲームソフトメーカーの動向
- 15 関連項目
- 16 出典
- 17 外部リンク
概要[編集]
プレイステーション2 (PS2) の後継機であり、新設計の高機能CPUであるCellや、同じくGPUのRSXを搭載する事でPS2の性能を大幅に凌駕[1]し、更に大型ハイビジョンテレビ、フルHDテレビにも対応する家庭用ゲーム機である。
記録メディアに光ディスク規格の1つであるBlu-ray Disc(ブルーレイディスク・以下BD)を採用し、TVやオーディオへの接続にも著作権保護機能を持つ新規格のHDMI端子を採用している。下位互換性も考慮してあり、PS初代やPS2のゲームソフト、映画などのDVD-Video、音楽CDであるCD-DAやSACDなどを再生する事が可能である。
またギガビット・イーサネットや無線LAN搭載によりネットワークにも標準対応する。20GB、60GBもしくは80GBのハードディスクドライブ(HDD)を標準搭載し、USB端子の搭載により、『メモリカードアダプター』等の周辺機器の他、キーボードやマウス、USBメモリなど汎用USB機器にも一部対応する。これらにより将来的には家庭用ゲーム機としてのみならずAVホームサーバーやパソコンのような使い方も想定している。ユーザインタフェースにはPSXやPSPと同じクロスメディアバーを採用し、音楽やビデオ再生、フォトビューワ、インターネットブラウザなどが初期実装されている。
コントローラーSIXAXISは従来のPS2のものとほぼ同形状だが、ワイヤレス対応かつ新たに6軸検知システムが内蔵され振動機能は削除された。
日本では、HDD容量20GBモデルと60GBモデルの2種類が発売されているが、他にも無線LANや各種メモリカードリーダー搭載の有無で差別化されている。同社発売の携帯ゲーム機プレイステーション・ポータブルと無線LANなどで各種連携ができる(20GBモデルではUSB接続および、無線ルーター経由で対応)。
特徴・機能[編集]
ゲーム[編集]
PS3およびPS2、PS規格のディスクをスロットインすることにより、プレイすることができる。
ネットワーク経由でゲームの体験版などをハードディスクドライブにインストールすることも可能である。また、各種セーブデータや仮想メモリーカードの管理も行う。
プレイステーション・ポータブルやニンテンドーDS同様北米版ソフトも使用可能。
ネットワーク[編集]
インターネットブラウザ[編集]
PS3には標準で独自のウェブブラウザがインストールされており、インターネットによるウェブページの閲覧が可能になっている。
またウェブサイトの閲覧だけではなく、ブックマークの保存、文字サイズの変更、表示文字コードの変更、アクセスしたウェブページのURL履歴の表示、JavaScriptのサポート、プロキシサーバの設定など、一般的なブラウザと比較しても遜色のない機能が用意されている。リンクなどの操作はパソコン同様にマウスポインタを使用し、アナログスティックやカーソルキーで操作する。
ページ上の画像や動画もダウンロード可能。これらのデータはHDDや記録メディアに保存され、画像や動画はダウンロードしてすぐ楽しむことができる。音声についても、対応している形式であればダウンロードして保存後すぐ再生する事も可能である。更にMacromediaFlashPlayer 7を搭載しており、サイト上のフラッシュ動画なども閲覧できる。また、6つのウインドウが用意され、複数のリンクを開くことなく複数のページに同時アクセスでき、各ウィンドウを縮小表示することもできる。
一方で機能が多い反面、表示速度はPSP内蔵のブラウザとパソコンのブラウザとの中間ほどで、特に画像の多いサイトは、必ずしも快適なブラウジングをすることはできない。
公式にアナウンスこそないが、バージョン1.90へのアップデートによりブラウザの表示速度は上がっていると思われる。
リモートプレイ[編集]
リモートプレイは、PS3の画面をリアルタイムで480pのMPEG-4 Simple Profile(ビットレートは1Mbps程度)に変換し、ストリームとして無線LAN経由でPSPに伝送することにより、PSPの画面上でPS3の各種機能が操作できる機能。ただし、利用できるのはHDD上の音楽の再生やビデオの視聴、インターネットブラウザの利用などに限られ、全ての機能に対応しているわけではない。ブルーレイディスクの再生は、その規格上許されていないため非対応。ゲームは、2024年12月時点で「まいにちいっしょ」のみ対応しているが、今後対応ソフトは増える見込み[2]。
バージョン1.80からは、インターネット経由で、外出先からもリモートプレイが可能になった。この場合、PS3の電源を入れたまま自宅を出る必要があるが、この問題は(PSPからPS3の電源を制御できるようになるなど)何らかの方法で解決することが示唆されている[2]。
プレイステーションネットワーク[編集]
PS3の発売と同時に「PLAYSTATION Network」と呼ばれるネットワークサービスが展開されている。ダウンロードのサービス名称は「PLAYSTATION Store」。内容はゲーム内で使用するアイテムやソフトの修正パッチ、ゲーム・映画のデモ映像や体験版等を有料・無料・期間限定で配付したり、PSPソフトをダウンロード販売(ゲームアーカイブス)してUSBを通じてPSPに転送するといったことが出来るようになっている。またシステム上オンライン対戦が可能である。しかし、SCEがマッチングサーバーを用意していないため、ソフトハウスが用意しなければならない。そのため、対応しているソフトは少ない。また、日本とアメリカでは、アメリカのPLAYSTATION Networkで配信されるデータの量が日本よりも遥かに多くなっている。
ビデオ[編集]
家庭用テレビ規格では最高精細のフルHD解像度でプログレッシブ出力(1920×1080ピクセル)でBDビデオやDVDビデオ、ハイビジョン映像記録規格AVCHDの再生、MPEG-2 (PS、TS) 、MPEG-1、H.264/MPEG-4 AVC、MPEG-4 SP形式の各種動画データなどに対応。サーバーに接続した場合、Windows Media Centerで録画した番組DVR-MS形式のファイルが見られる。PS3側ではMPEG2として認識される。
現在、PS3で閲覧できる映像ストレージはYouTubeなどのFLASHストレージのみであり、Yahoo!動画やGyaO、Sony系であるSo-net動画やエー・アイ・アイなどといったPC向け有料動画配信サイトは購入・視聴ができない。
ミュージック[編集]
ATRAC、AAC、WMA(バージョン1.60以降)、MP3、WAV形式の音楽データに対応する。また、音楽CDをATRAC、AAC、MP3いずれかの形式でHDDへ取り込むことにより、ジュークボックスとして利用することができる。さらに、SACDの再生にも対応する。
※ATRAC、WMAの再生はインターネット接続によるアクティベーションが必要。
現在、PS3単体では音楽配信等やストレージのインターネットラジオには対応していない。つまりPS3単体での音楽の収集はできない。MoraのようなSony系の音楽サイトでも音楽ファイルの購入ができない。
フォト[編集]
JPEG、GIF、PNG、TIFF、BMP形式の静止画データに対応。写真がひらひらと舞い落ちるようなスライドショーがある。
デザイン[編集]
本体は(横置き時の)上面が曲面となっている形状。Wii、Xbox 360、PS3の中では、唯一電源部品を内蔵している事もあって、一番大きな体積である。PS2と同様に縦置き、横置きに対応している。カラーバリエーションは2007年3月現在、クリアブラックのみ。ただし、60GBモデルと80GBモデルにはクロムメッキのラインが入る。光学ディスクドライブはスロットイン方式を採用している。コントローラーはPS2同梱のデュアルショック2と同型だが、中央のANALOGボタンの代わりに無線認識等に用いるPSボタンが付いている。
PS2までは「PlayStation」のロゴが使用されていたが、PS3ではロゴが一新され「PLAYSTATION 3」と大文字表記になった。これは久夛良木健社長によると、今までのPS・PS2はプレイステーションの完成形ではなく、PS3で完成したため、今までは「Play」と「Station」という2つの単語から構成されていた名前から、「PLAYSTATION」という1つの単語に変わったためであるという。このロゴは、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントとソニー・ピクチャーズ・イメージワークスが製作に関わったサム・ライミ監督版スパイダーマンの字体と同一の字体を使用している。プレスリリース内では「PS3(ピーエススリー)」の略称が使用されていた。またテレビCMには「PLAYBEYOND」のロゴとサウンドロゴも使用されている。箱には大きくBlu-ray Discのロゴが刻印されている。
静粛性[編集]
- 2倍速でドライブするBDが、DVDの6倍速に相当[3]するため、ディスクドライブからの騒音は(回転数が少なくて済む為)極めて静かである。また、専用設計の大型排熱ファンを使用した冷却機構のおかげでファンノイズも抑えられており、既存の薄型PS2に近い圧倒的な静粛性を確保している。
沿革[編集]
- 2001年3月9日 - ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)と、IBM、東芝は、ブロードバンド時代に向けた超並列プロセッサの共同研究および開発に合意。
- 2002年4月2日 - IBM、ソニー、東芝と最先端半導体製造プロセス技術の共同開発で合意と発表。
- 2004年9月21日 - SCEは次世代プレイステーションにBlu-ray Discドライブを採用することを発表。
- 2004年12月7日 - SCEとNVIDIAは次世代ゲーム機のGPUを共同開発することを正式発表。
- 2005年2月8日 - SCE、IBM、東芝の3社は共同開発中のマイクロプロセッサ「Cell(セル)」のアーキテクチャを初めて明らかにした。
- 2005年3月30日 - PS3が採用する 512MビットXDR DRAM を東芝とエルピーダメモリが発表。
- 2005年5月17日 - 「プレイステーション3(PS3)」正式発表。
- 2005年7月21日 - Havok社と戦略的ライセンス契約締結発表。物理エンジンをPLAYSTATION 3向けソフトウェア開発キットの一部に採用。
- 2006年3月15日 - 「PS Business Briefing 2006 March」にて、当初2006年春発売としていたPS3の発売を2006年11月に延期と発表。
- 2006年3月22日 - 「Game Developers Conference 2006」にて、正式にインターネットを利用したコンテンツ配信サービスE-Distribution Initiativeを行うと発表。
- 2006年5月9日 - 「E3 2006 SCE Press Conference」にて、発売日ならびに価格を発表。新コントローラも発表。
- 2006年8月30日 - プレイステーション3公式Webサイトオープン
- 2006年9月6日 - 欧州での発売を2007年3月に延期を発表。年内出荷台数を400万台から200万台に下方修正。(2007年3月までの見通しは600万台で変わらず)
- 2006年9月22日 - 日本国内、内蔵HDD20GB版の価格を62790円(税込)から49980円(税込)に変更を発表。両モデルとも、HDMI Ver.1.3を標準搭載することを公表。
- 2006年11月11日 - 日本発売。内蔵HDD20GB版 販売価格 49980円(税込)、内蔵HDD60GB版 販売価格 オープンプライス。
- 2006年11月11日 - バージョン1.10 アップデート開始。「PLAYSTATION Network」上の「PLAYSTATION Store」でPS3用ソフトのダウンロード配信と販売が開始。
- 2006年11月17日 - 北米で発売。20GB版499ドル、60GB版599ドル。
- 2006年11月22日 - 「PLAYSTATION Network」上の「ゲームアーカイブス」でPSP用ソフトのダウンロード販売を開始。
- 2006年12月6日 - バージョン1.30 アップデート開始。
- 2006年12月31日 - 国内推定累計販売台数「46万台」(エンターブレイン調べ)
- 2007年1月8日 - プレスリリースによれば、2006年の北米出荷台数は100万台。
- 2007年1月16日 - 日本国内生産出荷100万台。全世界生産出荷200万台。
- 2007年1月24日 - バージョン1.50 アップデート開始。
- 2007年3月1日 - ガンダム無双とセットにした「ガンダム無双 with PLAYSTATION 3(HDD 60GB)」販売。
- 2007年3月8日 - オンライン・ユーザーコミュニティ「Home」発表。
- 2007年3月22日 - バージョン1.60 アップデート開始。
- 2007年3月23日 - 欧州、中東、アフリカ、オーストラリアで発売。(60GB版のみ)
- 2007年4月12日 - 北米地区での20GB版発売停止を発表。
- 2007年4月19日 - バージョン1.70 アップデート開始。
- 2007年4月23日 - SONYプレスリリース[4]、業界最大の青紫色半導体レーザー月産170万個体制を確立、外販強化、コストダウンも進む。
- 2007年5月16日 - 全世界生産出荷550万台。うち店頭出荷台数は約360万台と発表。
- 2007年5月23日 - 一部大型店等では本体購入時に数量限定でソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントより発売された「007 カジノ・ロワイヤル」Blu-ray Disc版を贈呈。
- 2007年5月24日 - バージョン1.80 アップデート開始。
- 2007年6月16日 - 韓国で発売。(80GB版のみ)
- 2007年6月17日 - 国内推定累計販売台数「96万605台」(エンターブレイン調べ)
- 2007年6月28日 - PlayStation.comにて「PLAYSTATION 3を楽しもう!」キャンペーン開始。本体購入者全員に「PSNチケット」プレゼント(60GB・3,000円分 20GB・2,000円分)
- 2007年7月9日 - 北米にて60GB版を$499(米国)/$549(カナダ)に値下げ。
- 2007年7月15日 - 国内推定累計販売台数「101万492台」(エンターブレイン調べ)
- 2007年7月24日 - バージョン1.90 アップデート開始。
- 2007年7月26日 - ~みんGOL5で始めよう~「PLAYSTATION3 ビギナーズパック」を、60GB・61,980円 20GB・51,980円(各税込)で発売。
- 2007年8月30日 - BLADE STORM 百年戦争とオリジナルサウンドトラックをセットにした「BLADESTORM 百年戦争 with PLAYSTATION3(HDD 60GB) 」を64,980円(税込)で発売予定。
- 2007年8月 - 北米にてモーターストームを同梱した80GB版を発売予定。
仕様[編集]
機能 | 20GBモデル (日本) |
60GBモデル (日本、北米) |
60GBモデル (欧州) |
80GBモデル (韓国、北米) |
---|---|---|---|---|
ハードディスク容量 | 20GB | 60GB | 60GB | 80GB |
Blu-ray Disc ドライブ | あり | あり | あり | あり |
HDMI v1.3a端子 | あり | あり | あり | あり |
Bluetooth(無線)コントローラ | あり | あり | あり | あり |
イーサネット端子 | あり | あり | あり | あり |
光学ドライブ周辺のクロム塗装 | なし | あり | あり | あり |
無線LANの内蔵 | なし | あり | あり | あり |
メモリーカードリーダ/ライタの内蔵 | なし | あり | あり | あり |
EE/GSの搭載 | あり | あり | なし | なし |
2006年5月9日SCE公式発表による製品版仕様、および2006年9月22日SCE公式発表による製品版仕様改訂
注 クロック周波数・性能の数値は2006年のE3で発表されたもの。2006年のE3以降は公式には発表されていない。
- 概要
- 外形寸法 約325×98×274 mm(幅、高さ、奥行き)突起物含まず。
- 重量 約5 kg
- 定格電源 最大約380 W
- CPU
- Cell Broadband Engine(PowerPC-base Core (PPE) ) 3.2GHz(現時点で公式資料からクロック数表記が消えているがLinuxでの実測で3.2 GHzと判明している)
- 1 VMX vector unit per core
- 512 KB L2 cache
- 7 x SPE @3.2 GHz
- GPU
- RSX (Reality Synthesizer) NVIDIA設計。 GeForce 7800 GTX (G70) がベースだが、メモリバスなどの仕様が異なる。
- 描画コアと512メガビットGDDR3 SDRAM4枚の構造。
- GPUクロック周波数: 550 MHz(現時点で公式資料からクロック数表記が消えている)
- ユニット数:24PS 8VS 8ROP
- 浮動小数点演算性能 : 1.8 TFLOPS
- フルHD(最大1080p) x 2 チャンネル
- Multi-way programmable parallel floating point shader pipelines
- メモリ
- Main RAM: 256 MB XDR DRAM @3.2 GHz
- VRAM: 256 MB GDDR3 (128 bit) @700 MHz
- システムバンド幅
- Main RAM: 25.6 GB/s
- VRAM: 22.4 GB/s
- FlexIO
- for RSX: 20 GB/s (write) + 15 GB/s (read)
- for South Bridge: 2.5 GB/s (write) + 2.5 GB/s (read)
- サウンド
- Dolby TrueHD(7.1ch{8ch}、Blu-rayディスク再生時)
- Dolby Digital(5.1ch、ゲームプレイ時、DVD、Blu-rayディスク再生時共に)
- DTS(5.1ch、DVD再生時)
- リニアPCM 最大7.1ch (8ch)
- AAC
- 他
- ディスクメディア
- CD CD-ROM(PS、PS2ソフトを含む)、CD-DA、CD-R、CD-RW、SACD Hybrid(CD層)、DualDisc(音楽専用面)
- DVD DVD-ROM(PS2ソフトを含む)、DVD-Video(DualDiscのDVD面も含む)、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW (DVD-VR〈CPRMにも対応〉、DVD+VR、AVCHDフォーマットに対応)
- SACD
- Blu-ray Disc BD-ROM、BD-R、BD-RE(プレイステーション3、BD-Video〈BDMV〉、BDAVの再生に対応)
- コントローラ (SIXAXIS)
- Bluetooth (最大7台)
- USB (有線接続)
- Wi-Fi (PSP®)
- Network (over IP)
- 通信
- Ethernet (10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T)×1
- Wi-Fi(ワイヤレスLAN) IEEE 802.11 b/g(20 GBモデルは非搭載)
- Bluetooth:Bluetooth 2.0 (EDR)
- AV出力
- 解像度 480i、480p、720p、1080i、1080p
- HDMI (Ver1.3) 出力×1
- アナログ映像/音声 AVマルチ出力×1
- 光デジタル (OPTICAL) 出力×1
- I/O
- USB(2.0):前面×4
- カードリーダー/ライター(60 GBモデル、80 GBモデルは標準装備、オプション追加可能)
- Memory Stick(MS) 標準/Duo、PRO×1
- SDメモリーカード 標準/mini×1(SDHC規格対応)
- CompactFlash (Type I、II) ×1
- HDDスロット
- デタッチャブル 2.5" HDD slot×1
- 80GB、60 GB又は20 GBの取り外し可能2.5インチSATAハードディスク
- ※HDDはユーザによる市販品への交換が可能
- ※韓国では80 GBのみで発売される
- メディア再生機能
- 動画
- MPEG-1,MPEG-2 (PS,TS) ,H.264/MPEG-4 AVC,MPEG-4 SP
- 静止画
- JPEG,GIF,PNG,TIFF,BMP
同梱品[編集]
詳細仕様[編集]
CPU[編集]
PS3の核となるメインプロセッサ (CPU) には、2000年からSCE/ソニー/IBM/東芝の4社により共同開発された「Cell (セル) 」プロセッサを採用。Cellプロセッサは 1PPE+8SPE の構成のマルチコアプロセッサ(厳密にはヘテロジニアスマルチコア)である。Cellは一度に10個の命令スレッドを処理できる。これは前世代機PlayStation2の約32倍の性能である。
「PowerPC Processor Element (PPE) 」と呼ばれる64bit PowerPC プロセッサコア1つと「Synergistic Processing Element (SPE) 」と呼ばれる別々の計算処理が可能な8つのサブコアをワンセットとしたものが Cell である。Cell は主にデジタルホームアプリケーション向けに設計されているが、幅広いプログラミングモデルで利用できる。Cell の各コアは仮想化技術を通じて複数の OS とプログラミングモデルをサポートし、複数の仮想マシン上で複数のOSを走らせることを可能にしている(そのためPS3では仮想マシンを管理するハイパーバイザーが最初に起動する事になっている)。尚、PS3では8つのSPEの内7つのみ使用され、1つはリダンダンシ(冗長)のため使用されない(SPEのうち1つが不良品であっても製品に使用できるため、チップ生産の歩留まり向上に繋がる)。また、PS3ではバックグラウンドでCell OSが常に動作しておりSPE1つがOS用に利用されている。そのため、アプリケーションソフトが使用できるSPEの個数は最大6個となっている。
Cellは単体でも高い性能を発揮するCPUになると言われているが、最大の特徴は「Cellコンピューティング」と呼ばれるネットワークによる分散処理機能である。PS3を中心に、ホームサーバ、テレビなど複数の「Cell」搭載機器を高速ネットワークで結ぶことにより実現する。考え方は「グリッド・コンピューティング」に似ているが、リアルタイム処理であることが最大の特徴である。Cell自身も「グリッド・コンピューティング」構造ともいえる。
また、PS3でのCellの動作クロック周波数は3.2 GHzであるが、Cell自体は4.5GHz以上で動作可能であるとしている。
技術資料はこちらにて公開されている。
GPU[編集]
GPUには、GeForceシリーズ等のPC向けグラフィックス・プロセッサで有名な米国NVIDIA社と共同開発した「RSX Reality Synthesizer」を採用。
RSXは、NVIDIA社のPC用グラフィックチップ「GeForce7800 GTX (G70) 」にPS3内部で採用されている「Flex IO」インターフェイスを搭載したチップである。搭載されているバーテックスシェーダは8本、ピクセルシェーダは24本と、GeForce7800GTXとスペック的には同一の物だが、VRAMとのインターフェイスは256 bitから128 bitへと削減されている。またシェーダ画像を最終的に出力するROPユニットの数も、16から8に削減されている。SCEではG70の313GFLOPSの6倍弱である1.8 TFLOPSをRSXの浮動小数点演算性能であると発表している。VRAMとのメモリインターフェイスは、一般的なGDDR3接続で、帯域幅は22.4 GB/sec。CPUのCellとは、Flex IO インターフェイスによって 35 GB/secの帯域幅で接続されている。
PS2では720×480 pixelsのSD解像度だったのに対し、PS3では1920×1080 pixelsの16:9 フルHD (High Definition) 解像度表示を可能とし、プログレッシブ表示にも対応している。AV出力にはHDMIも採用され、アナログを介さない完全なデジタルtoデジタルの映像出力が可能である。
CPU・GPU冷却[編集]
以上のように高速なCPU/GPUを搭載していることから、ゲーム機としては発熱量が高い。しかし、ゲーム用にカスタマイズされたPCと比較すれば低く、一般的なPCとほぼ同等。静音性と冷却を両立するために、”ラジエーターもどき”の強力な冷却装置を装備している。すなわち、平行に並べた約20枚のフィンとチップとをヒートパイプでつなぎ、そのフィンを直径16センチほどのファンを回転させ冷却している。排気の温度はかなり高く、その発熱の多さと冷却力の強さが伺える。排気口前に物を置いて排気を遮ることは本体故障に直結するタブーである。
メモリ[編集]
メインメモリには米国Rambus社が開発した次世代メモリ「XDR DRAM」を採用した。東芝とエルピーダメモリがプレイステーション3向け512MビットXDR DRAMを発表(2005年5月17日時点)している。XDR DRAMは、32ビット帯域ながらDDR2 SDRAMのデュアルチャンネル転送の2倍のスピードに達するといわれている。
I/Oインタフェースは米国Rambus社のFlexIO技術を採用し、HD品質の高精細画像をリアルタイム処理する為に必要な転送速度を実現している。
CPUにはXDR DRAMメインメモリが直結され、GPUにはGDDR3ビデオメモリが直結されており、NUMA構成を取る。レイテンシペナルティがあるものの、CPUとGPUが相互に他方の専用メモリにアクセスすることも可能である。
サウンド[編集]
サウンドに関しては、CellのSPUが処理を担う。PS3のゲームタイトルでは最大7.1chの非圧縮PCM出力、ドルビーデジタル 5.1chのリアルタイムエンコードに対応する。
Blu-ray Discに採用された次世代フォーマットでは、ドルビーTrueHDをPCMに変換して出力する。ドルビーデジタルプラス・DTS-HD Master Audioのデコードには今のところ対応していないが、HDMI 1.3aを通したダイレクト出力は可能である。これらは今後のシステムアップデートで強化される可能性がある。その他、デジタル放送の記録フォーマットであるAACのデコードも可能。
なお音声出力はアナログ・HDMI・光デジタルのいずれか1つを選択する。2つ以上同時に出力することはできない。(PS2はアナログと光デジタルを同時に出力することが可能)
ディスクメディア[編集]
PS3では、ソニー、松下電器産業などが提唱する次世代の光ディスク規格である「Blu-ray Disc(以下BD)」を採用した。BDは一層最大27 GBの容量を持ち、HDTVの録画媒体として既に各家電メーカーからレコーダーが発売されている。ゲームソフトの内容によってはDVD-ROMでも容量が足りると思われるが、著作権保護などを考慮し全てBD-ROMで供給されることになっている(ネットワーク配信を除く)。また、映画等の映像コンテンツ媒体として「BD-Video」ソフトが2006年11月から発売されている。なお、PS3ではBD-ROMの他にBD-RとBD-REの読み出しも可能(CPRM対応・書き込み不可・2倍速)となっている。
コントローラ[編集]
形状はPS用のDUALSHOCK、PS2用のDUALSHOCK 2とほぼ同じだが、振動機能にちなんだ従来の名称は廃止され、「SIXAXIS」というモーションセンサーの軸数にちなんだ新しい名称が採用されている(Six axis=6軸の意味。回文でもある)。
Bluetoothによるワイヤレス通信接続が可能になったため、従来のようなケーブルやマルチタップ等の煩わしさから解放され、リモートによる電源投入も可能となった。また、USBケーブルによる有線接続と急速充電が可能。しかし本体の電源が入っていないと充電できない。コントローラの新要素は、アナログスティックの精度向上(8ビットから10ビットへ)、R2/L2ボタンのトリガー化、3軸加速度と3軸回転(前後左右傾き・左右振り)を検出する6軸検出システムを搭載した「モーションセンサー」で、より直感的な操作が可能である(任天堂のWiiのセンサーバー〈Wiiリモコン〉との組み合わせのように空間的な絶対座標の指示を補佐するような機能はない)。従来あった振動機能は搭載されていないが、大幅な軽量化を実現している。
またSIXAXISの初回使用時は、USB経由でPS3本体に接続し、中央のPSボタンを押してペアリング(Bluetoothの相手となる機器の組み合わせを認識)させる手順が必要となる。一度ペアリングさせれば、次回以降この手順は必要ない。
なお、振動機能が搭載されない理由として、当初は開発担当者のインタビュー上で「モーションセンサーとの併用が技術的に難しいため」であるとされていたが[5]、後にSCEA(SCEのアメリカ法人)のCEOのインタビューで「技術的には可能だったが、価格が高くなるため戦略的な問題を理由に外した」と訂正されている[6]。これは、部品コストの問題だけでなく、当時イマージョン社と係争中だった振動型コントローラの特許に関する裁判も少なからず影響していると考えられる。 なお、現在SCEとイマージョン社との間で新しいコントローラへの協議は行われており、今後PS3用のフォースフィードバック機能(振動機能等)搭載コントローラも発売されると思われる。
余談ではあるが、2007年1月8日にSCEAはPS3のSIXAXISが2006年度の技術・工学エミー賞を受賞したと報じたが、これは誤報だった[7]。
通信[編集]
Ethernet端子は、100BASE-TX及び1000BASE-T(ギガビットEther)をサポートする。
また60GBモデルおよび、80GBモデルに搭載される無線LANでは、IEEE 802.11 b/g を採用。特にPSPとの連動による「リモートプレイ」は、プレイステーション3の画面をMPEG-4/480pに変換・転送し、PSPでのネイティブな操作・視聴が可能となる"簡易ロケーションフリー"を実現。「はじめてのPS3」[8]によると、発売当初はPS3上の各種設定やウェブブラウズ、動画・画像などのコンテンツがPSPで楽しめる。なお、2007年5月31日から、インターネット経由のリモートプレイに対応。外出先でリモートプレイをする場合、アップデート情報[9]によると、自宅のPS3をリモートプレイ待機状態にしておき、PSPでPS3で使用しているPLAYSTATION NetworkサインインIDとパスワードを入力する必要がある。(PS3 ファームウェア1.80で対応。また、PSP ファームウェア3.50が必要。)(なお、著作権保護されたBD・DVD等については転送出来ない)。またデータのやりとりを行ったり、ポケットステーション のような使いかたをしたり、PSPをPS3のコントローラやセカンドモニタとして使用するなど、今後さまざまな応用が考えられている(ゲームとの連動については、有線USBでも対応の予定)。20GBモデルは無線LAN機能が非搭載で増設も不可の為、無線LANを用いたPSPとの連動が制限されていたが、バージョン1.60以降から無線LANルーター経由のリモートプレイができるようになった。
無線LANは「AOSS」(バッファロー)、「らくらく無線スタート」 (NEC) 対応。
AV出力[編集]
AV出力端子にHDMIが搭載される(ケーブルは別売り)。
HDMIはPCとディスプレイの接続標準規格であるDVIをAV家電向けに映像・音声転送を可能にしたもので、プレイステーションの歴史上初めて映像と音声の完全なデジタル転送を可能とした。採用される最新のHDMI Ver.1.3規格を搭載した製品は、プレイステーション3が初めてである。
PS1・PS2と同じ仕様の接続端子であるAVマルチを用いた出力でもD1(480i)-D5(1080p)までのアナログ出力をサポートしている。既存のケーブルの流用が可能。ただしDVDとBlu-ray DiscビデオはRGBでの出力ができず強制的にY/Cb/Cr信号に変更されるほか、D端子出力と同様に市販のDVDをアップコンバート出力することはできない(v1.80以降)。
GPUのRSXは現行のHDでも最も高精細な1080p解像度をサポートしており、PS2の時のDVDの普及のように、PS3がデジタルテレビ及びBlu-ray Discを普及させる立役者になるよう、関係者に期待されている。
I/O[編集]
ゲームデータの保存にはハードディスク、PSPと同様のメモリースティックの他、SDメモリーカードやコンパクトフラッシュなど様々なメディアにセーブデータを置ける様にした。
またUSBポートにはUSBマスストレージ規格に対応した機器とPC向けに販売されているマウスやキーボードなどの汎用機器が接続できるとしている。
HDDスロット[編集]
PS3におけるハードディスクはPS2やXbox 360でのオプション装備のような形ではなく、80GB/60GB/20GBの取り外し可能なシリアルATA接続ハードディスクが標準で装備される。市販の2.5インチS-ATAのHDDに自由に交換が可能である。ただし、ハードディスク交換が原因で故障した場合には、メーカーの保証対象外となる。3.5インチのSATA HDDを装着するサードパーティー製のキットも市販されている(上級者向け)。
PS、PS2との互換性[編集]
PS3ではPS/PS2用のゲームソフトをプレイ可能である。プロセッサアーキテクチャがPS/PS2と異なる(両者ともMIPS系で、PS3はPower(PC)系)ために、PSに対する互換性はソフトウェアによるエミュレーションによって実現されているが、PS2に対してはより高い互換性を確保するため、PS2チップ「EE+GS」(Emotion Engine・Graphics Synthesizer)とDRDRAM2つが本体に搭載される。ただし、後に発売された欧州の60GBモデルや80GBモデルではEE+GSチップとDRDRAMは無くなり、GS相当のチップのみが搭載されている。EEはソフトウェアによるエミュレーションに移行したが、GSは特殊なアーキテクチャであるのと、ゲームデベロッパがPS2の性能を極限まで引き出す為に直接GSにアクセスするプログラムを書いた例も多いことから、エミュレーションすることが難しいとされている。ちなみに、EEをソフトウェアエミュレーションで行うPS3はEE+GSチップを搭載したPS3よりもPS2タイトルの互換性が低いとされる。ただし、今後のアップデートにより改善されてゆく見込みである。
データのセーブはHDD上に作成した仮想メモリーカードに行う。ただし、PS3にはPS2まで装備されていた「PlayStation用メモリーカードスロット」がないため、従来のPSやPS2でセーブしたデータを使用するには、オプション品の『メモリカードアダプター』(定価1,500円)をPS3本体に接続し、あらかじめ本体HDD内の仮想メモリーカードにデータを移行しておく必要がある。仮想メモリーカードデータを実物のメモリーカードに書き戻すことはできなかったが、バージョン1.80のアップデートにより書き戻すことが可能となった。また、メモリーカードデータをSDカード等の外部メディアにバックアップすることも可能。また、『モンスターハンター』や『ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』などの一部のPS2用ソフトでは、メモリーカードのセーブデータにコピー禁止属性が設定されているため仮想メモリーカードに取り込むことはできなかったが、バージョン1.80のアップデートによりムーブ(移動)という形で取り込むことが可能となった。
なお、PS・PS2用のコントローラ接続端子はないためコントローラは基本的にはPS3専用コントローラSIXAXISを使用するが、これには現在振動機能が搭載されていないために振動機能のあるPS・PS2用ソフトをプレイする際にも振動させることは不可能である。USB接続端子にエレコムやサンワサプライ、ゲームテックなどから発売されているコントローラコンバーターを接続することでPS・PS2用のコントローラを使用することもできるが、その場合でもやはりPS・PS2用のコントローラは振動しない。
USBで接続するタイプの周辺機器や特定ゲーム専用コントローラは、ソニー・コンピュータエンタテインメントではなく各メーカーが製造したものが多いこともあり、PS・PSソフトをプレイする場合での対応状況はそれぞれでまちまちである。PS3ソフトをプレイする際には正常に動作するがPS2ソフトをプレイする際には使用できないスティックコントローラなどもある。振動機能やフォースフィードバックも含めて動作するとアナウンスされているものもある(#バージョン1.70アップデート参照)。
2006年11月11日の段階で、PS用ゲームソフトで511タイトル、PS2用ゲームソフトで292タイトル、合計803タイトルに何らかの不具合が発生(国産全7841タイトル中・内動作検証中1631本。プレイに支障ないもの、サードパーティ製コントローラの対応、稀に発生する場合を含む)しかし『ファイナルファンタジーXI』、『信長の野望Online』といったHDD必須のPS2タイトルもシステムバージョン1.31で対応し、システムバージョン1.51で、PS2で動作しなかったPSソフトの一部がサポートされた[10]。
また発売からシステムバージョン1.50リリースまでの約2ヶ月間、PS、PS2ソフトの映像出力時にi/p変換の不具合による画質劣化が発生していた。それ以降は多少色味の変化が残っているものの大幅な劣化は無くなり、むしろi/p変換の恩恵を受けられるモニターなら画質はPS2よりも優れたものとなった。さらにバージョン1.80以降でアップコンバートに対応し、ハイビジョンテレビであればPS2より高精細で滑らかな表示が可能である。ただしレンダリング解像度そのものは変わらないためグラフィックが劇的に向上するわけではない。
PS2に存在した、設定を変更することでPS用ゲームソフトにおいてテクスチャマッピングを補間したりCD-ROMを高速で読み込んだりする機能(プレイステーション2#上位互換性参照)は省かれてしまっている。このため、プレイするPS用ゲームソフトによってはPS3でプレイするよりもPS2でそれらの機能をオンにしてプレイしたほうが優れたグラフィックや高速なロード時間でプレイできる場合がある。
消費電力[編集]
最大消費電力は380Wであると公表されており、通常の家電としては若干高めである[11]。
実際の計測レビューによると起動時で約150W前後、サムネイルやプレビューを用いたXMB使用時で約160~170W前後、Blu-ray起動時には180W程度、ゲームには最大でも200W程度となる。なお高効率の排熱により排気部のスペース確保には注意が必要である[12]。
周辺機器[編集]
SCE純正品[編集]
- ワイヤレスコントローラ(SIXAXIS)型番:CECHZC1J
- 2006年11月11日発売。同じものが本体に1台同梱される。
- メモリーカードアダプター 型番:CECHZM1J
- 2006年11月11日発売。USB接続でPS・PS2のメモリーカードのセーブデータをPS3のHDDに移行できる。しかし逆の転送(HDD→メモリーカード)はできず、ゲームからメモリーカードに直接アクセスすることもできなかったが、バージョン1.80よりHDD→メモリーカードの書き戻しができるようになった。
- BDリモートコントローラ 型番:CECHZR1J
- 2006年12月7日発売。BD・DVDビデオ等の操作に便利なリモコン。Bluetooth接続。なお標準のコントローラでもBD・DVDビデオは操作できる。
- S端子ケーブルSCPH-10480
- コンポーネントAVケーブルSCPH-10490
- AVケーブルSCPH-10500
- D端子ケーブルSCPH-10510
- その他、プレイステーション・プレイステーション2用のAV出力ケーブルも代用可能。
サードパーティー製品[編集]
- AVマルチケーブルVMC-AVM250(ソニーテレビ事業部製RGBケーブル)
- GT Force RX(ロジクール製ステアリングコントローラ、2006年11月11日発売、9,980円)
- ChillStream(ロジテック、2006年12月28日発売、4,480円)
- アクティブクーリング機能つきPS3用コントローラ
- バーチャスティック ハイグレード(セガ、2007年2月15日発売、7,329円)
- HDMIケーブルは市販品を使用。ただしHDMI Ver.1.3a規格準拠のものが推奨されている。
国内同時発売のソフトウェア[編集]
- 機動戦士ガンダム Target in Sight(バンダイナムコゲームス、7,329円)
- GENJI -神威奏乱-(ゲームリパブリック/ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCE) 、5,980円)
- 宮里三兄妹内蔵 SEGA GOLFCLUB(セガ、7,140円)
- リッジレーサー7(バンダイナムコゲームス、7,329円)
- RESISTANCE ~人類没落の日~(SCE、5,980円)
システムアップデート[編集]
PS3の機能を動かしているシステムソフトウェアはバージョンアップすることで、無料で様々な機能の追加やセキュリティの強化ができるようになっている。
アップデート方法は、PS3を直接ブロードバンド接続環境に繋ぎ、「設定」カテゴリ内の「ネットワークアップデート」から行う方法や、パソコンなどでUSBメディアなどにアップデートファイルを保存してPS3上で実行する方法、またはPS3専用ソフトウェアに収録されているアップデートファイルを利用する方法などがある。アップデート時はコントローラをUSB接続する必要がある。
なお、システムアップデートが最新でない場合、PLAYSTATION Networkへサインインすることや、一部のソフトが起動出来なくなるが、ソフトによっては投入すると、システムアップデートをしてくれる物もある。
バージョン1.10 アップデート[編集]
2006年11月11日公開。
- 全般
- PLAYSTATION Networkのサービスを利用できるようになった。
- ヨーロッパ言語の画面キーボードで、シングルタップ方式の文字入力ができるようになった。
- 設定
- [ミュージック設定]に[音楽CD出力周波数]が追加された。
- [本体設定]に[ATRACを有効にする]が追加された。
- [周辺機器設定]の「キーボードのタイプ]で、選択できるキーボードの種類が増えた。
- [ディスプレイ設定]に「クロスカラー低減フィルター」が追加された。
- [ディスプレイ設定]の「スクリーンセーバー」に[5分後]が追加された。
- ビデオ
- ハードディスクや記録メディアに保存した動画ファイルを再生するときに、[画面モード]で[フル]を選べるようになった。
- ネットワーク
- [インターネットブラウザ]で音楽や動画ファイルをダウンロードして、ハードディスクに保存できるようになった。
- [PLAYSTATION Store]で下記のコンテンツをダウンロードできるようになった。
- PLAYSTATION 3規格ソフトウェア
- PSP (PlayStation Portable) で動作するPlayStation規格ソフトウェア(システムソフトウェア バージョン3.00以上のPSPが必要)。
- [インターネットブラウザ]で繁体字中国語および簡体字中国語の表示に対応。
- [オンラインマニュアル]が追加された。
バージョン1.11 アップデート[編集]
2006年11月28日公開。
- ネットワーク
- [フレンド]に[アカウント管理]が追加された。
バージョン1.30アップデート[編集]
2006年12月6日公開。
- 設定
- [周辺機器設定]の[Bluetooth機器登録]で、BDリモートコントローラを登録できるようになった。
- [BD/DVD設定]に[BD/DVD映像出力フォーマット (HDMI) ]が追加された。
- [本体設定]に[バックアップユーティリティー]が追加された。
- [本体設定]の[フォーマットユーティリティー]および[PS3の初期化]で、ハードディスクのフォーマット方法を選べるようになった。
- [ディスプレイ設定]の[映像出力設定]で出力解像度の選択方法が変更になった。
- その他
バージョン1.31アップデート[編集]
2006年12月13日公開。
- その他
- ハードディスクへのインストールが必要なPlayStation2規格ソフトウェアを遊べるようになった。ただし別途PS2 System DataをPLAYSTATION Storeからダウンロードし、インストールする必要がある。
バージョン1.32アップデート[編集]
2006年12月21日公開。
- ネットワーク
- ネットワーク機能が改善及び、強化された。
バージョン1.50アップデート[編集]
2007年1月24日公開。
- ユーザー
- ユーザーアイコンの画像を[フォト]から選択可能になった。
- 設定
- [Edy Viewer]が追加された。
- [サウンド設定]が変更された。
- [本体設定]が変更された。
- [ネットワーク設定]が変更された。
- ネットワーク
- PLAYSTATION Storeで「Edy」からウォレットをチャージ(入金)可能になった。
- フレンド
- PLAYSTATION Networkのパスワード保存/自動サインイン選択可能になった。
- その他
- キーボードで韓国語が入力可能になった。
- 未公開
- PS、PS2ソフトの映像出力時にi/p変換の不具合で起こっていた画質劣化が改善された。
バージョン1.51アップデート[編集]
2007年2月2日公開。
- PLAYSTATION3、PlayStation2規格ソフトの機能が強化された。
バージョン1.54アップデート[編集]
2007年2月28日公開。
- AVチャットで相手の画像を画面サイズに合わせて拡大表示できるようになった。
- AVチャットでUSBビデオクラスに対応したUSBカメラが使えるようになった。
バージョン1.60アップデート[編集]
2007年3月22日公開。
- 新機能
- インターネットブラウザでのピンポイントズーム、解像度変更が可能になった。
- Folding@Homeに参加できるようになった。
- 家庭内のアクセスポイント経由でのPSPからのリモートプレイができるようになった。
- ダウンロードしながら他の操作ができるようになった。
- 文字の入力時に画面にフルサイズキーボードを表示できるようになった。
- 全般
- BD-RE(Blu-ray Disc Rewritable) ver.3.0の再生に対応するようになった。
- テレビと接続したときのHDMI自動検出に対応した。HDMIケーブルが接続された状態でPS3™の電源を入れると、自動的に映像出力設定の切りかえ画面が表示されるようになった(HDMIケーブルで接続したテレビの電源が入っていない場合は機能しない)。
- 設定
- ミュージック
- DSD(Direct Stream Digital)ディスクの再生に対応された(SonicStage Mastering Studio Ver.2.1以上またはDSD Direct Ver.2.0以上で作成できる音楽ディスク)。
- ビデオ
- 再生できるファイル形式にMotion JPEG、AVCHD(.m2ts)が追加された。
- ネットワーク
- [ダウンロード管理]が追加された。
- フレンド
- [新しいチャットを開始]が追加された。
バージョン1.70アップデート[編集]
2007年4月19日公開。
- PlayStation2用のUSB接続タイプの4つの周辺機器(「電車でGO!コントローラTYPE2」、「電車でGO!新幹線専用コントローラ」、「フライトスティック2」、「GT-FORCE Pro」)で、振動機能やフォースフィードバック機能もあわせ正常に動作するようになった。
- PlayStation規格ソフトのセーブデータをPS3とPSPの両方で使えるようになった。
- PlayStation規格ソフトをダウンロードして遊べるようになった(サービスの開始は4月26日)。
バージョン1.80アップデート[編集]
2007年5月24日公開。
- 新機能
- ゲーム/DVDのアップコンバート出力
- メモリーカードへのセーブデータ書き戻し
- DLNAクライアント機能
- フォトの印刷
- インターネット経由のリモートプレイ(PSP ファームウェア3.50が必要。PSP ファームウェア3.50は2007年5月31日公開)。
その他の機能
- 設定
- [BD/DVD設定]に[BD 1080p 24Hz出力(HDMI)]が追加された。
- [ディスプレイ設定]に[RGBフルレンジ(HDMI)]が追加された。
- [ディスプレイ設定]に[Y Pb/Cb Pr/Crスーパーホワイト(HDMI)]が追加された。
- [ミュージック設定]に[ビットマッピング(Super Audio CD)]が追加された。
- [周辺機器設定]の[カメラテスト]が[カメラ機器設定]に変更された。
- [プリンタ設定]を追加した。
- [ネットワーク設定]に[メディアサーバー接続]が追加された。
- ミュージック
- CD情報を編集できるようになった。
- フォト
- スライドショーに新しい表示パターンが追加された。
- 画像をズーム表示できるようになった。
- 画像をトリミングできるようになった。
- ビデオ
- スーパーホワイト、x.v.Colorの出力に対応した。
- Blu-ray Discのダウンコンバート出力に対応した(PS3の映像出力設定で720pを選んでいるときに、1080i/1080pで記録されたBlu-ray Discを720pの解像度で再生できる)。
- ゲーム
- コピーが禁止されているPlayStation規格ソフトウェア/PlayStation2規格ソフトウェアのセーブデータをPS3にムーブできるようになった。
- ネットワーク
- [ダウンロード管理]のオプションメニュー項目が変更された。
- インターネットブラウザのブックマークに[i-フィルター for PS3]が追加された。
- フレンド
- [ダウンロード管理]のオプションメニュー項目が変更された。
- インターネットブラウザのブックマークに[i-フィルター for PS3]が追加された。
- 未公開
- MP4 ファイルフォーマットにおいて、H.264 HighProfile および interlace に対応 要出典
バージョン1.81アップデート[編集]
2007年6月15日公開。
- 設定
- [ディスプレイ設定]の[RGBフルレンジ(HDMI)]で、設定時の動作が改善された。
- その他
- 一部のオンライン対応PlayStation®2規格ソフトウェアで、プレイ中のネットワーク接続の安定性が改善された。
- 注意事項
- バージョン1.80まで動作が確認されていたPS2のゲームの一部が動作しなくなる。
- ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード、ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター等
- バージョン1.80まで動作が確認されていたPS2のゲームの一部が動作しなくなる。
バージョン1.82アップデート[編集]
2007年6月28日公開。
- ビデオ
- AVC(H.264およびMPEG-4)のHigh Profileに正式対応した。
- バージョン1.81で一部のソフトが起動しなくなる症状が改善した。
バージョン1.90アップデート[編集]
2007年7月24日公開。
- 全般
- ディスクのオプションメニューに[ディスク取り出し]を追加した。
- ファイルやフォルダのアイコンを変更するときに、[フォルダ分類]を選べるようになった。
- 設定
- [BD/DVD設定]の[BD 1080p 24Hz出力(HDMI)]で[入]を選べるようになった。
- [ミュージック設定]の[音楽CD出力周波数]で[44.1/88.2/176.4kHz]を選べるようになった。
- [ミュージック設定]の[ビットマッピング]で[タイプ2]を選べるようになった。
- 壁紙
- XMB™(クロスメディアバー)の背景に、画像を表示できるようになり、XMB™上の表示フォントを変更できるようになった
- ビデオ
- 操作パネルの[画質調整]を[映像音声設定]に変更した。
- メモリースティック™や、デジタルビデオカメラのハードディスクに保存されたAVCHD形式の動画を再生できるようになった。
- 記録メディアやハードディスクに保存された動画ファイルの再生時に、 [スロー(戻る)]、 [コマ戻し]の操作ができるようになった。
- ゲーム
- PlayStation®およびPlayStation®2規格ソフトウェアのプレイ中に、出力設定を変更できるようになった。
- ハードディスクに保存したゲームを並べかえられるようになった。
- ネットワーク
- インターネットブラウザの[ファイル]メニューに、[リンク先をブックマークに追加]を追加しました。
- インターネットブラウザの[ツール]に[ブラウザセキュリティ]を追加した。
- フレンド
- メッセージ作成時に、絵文字を入力できるようになった。
- AVチャットでアバターを表示しているときに、アバターが音声に反応して動くようになった。
今後のアップデート(予定)要出典[編集]
- テーマセッティング
- ゲームプレイ中のXMBへのアクセス
- RSSチャンネル
- USB経由でのPSPのゲームへの対応
2007年5月14日、米ソニーサイト「Playstation Underground」で一時的に発表されたファムウェア2.0の詳細。※現時点は削除されている
[設定]
- サウンド設定に機能追加
- エナジーセーバーの追加
- ミュージック設定にイコライザー追加
- BD/DVD設定にフルスクリーン機能追加
- フォト設定の機能を追加
- PSとPS2の機能を強化
- RSSチャンネル設定を追加
- サンプルレートの機能をミュージック設定に追加
- スクリーンセーバーの機能を強化
- 画面設定の機能を強化
- テーマ設定の追加
- Zero Unused Disc Spaceの機能をフォマットに追加
[フォト]
- スライドショー機能を強化
- フォトエフェクトの機能を追加
- 壁紙の機能を追加
- ズームオプションの機能を追加
[ミュージック]
- ビジュアル機能を強化
- CDデータの機能を強化
- 早送りと巻き戻しの機能を強化
[ビデオ]
- プレイリストの機能を追加
- 早送りと巻き戻しの機能を強化
- HDD内に収録されてるビデオに対してズームオプションの機能を追加
[ゲーム]
- プレイステーション3のゲームに対しての交互性を強化
- XMB(XrossMediaBar)がゲーム内での使用が可能になる
[ネットワーク]
- RSSチャンネルの機能を追加
[フレンド]
- マルチチャットセッションの機能を追加
- ユーザーがHDD内に保存されてるイメージをアバター(アイコン)として使用できる
[その他]
- PSボタンを押した際に日付と時刻が表示されるようになる
- ファイル管理の機能を強化
- ヘルプ機能を追加
- プレイステーションとプレイステーション2のゲームに対して、交互性を強化
- PSNの機能を強化
家電としてのPS3[編集]
Blu-ray Discプレーヤー[編集]
PS3は次世代DVDの規格争いにおいてBlu-ray Disc陣営の牽引役となっている。ゲーム機としては価格の高さ・生産の遅れなどの弊害から鑑み、Blu-ray Discドライブ標準搭載への批判があるものの、HD DVDとの競争においては狙い通りに高いシェアを握っている。
ライバルのHD DVD陣営に属するマイクロソフトはXbox 360向けの別売HD DVDドライブを発売して対抗した。ソニーの手法を批判するユーザーからは肯定的な評価を受けたが、米国での販売台数はPS3の10分の1程度で[13]、日本ではさらに差が大きい。ゲームが主目的でPS3を所有するユーザーが多いため、Blu-ray Discの装着率(ハード1台あたりのソフト売上本数)はHD DVDに比べて低いものの、PS3所有者の7割が映画ソフトを再生したいと考えているとの調査結果もあり要出典、Blu-ray Discの潜在的な需要は確実に拡大している。
PS3はBDプレーヤーとして専用のプレーヤー/レコーダーと遜色ない性能を持つため、AV(オーディオ・ビジュアル)愛好家や批評家からは高い評価を受けている。システムアップデートにより無償で劇的に機能が向上する点はAV機器としては革新的で、特に2007年5月に行われたv1.80システムアップデートではBDの1080p/24Hz出力(フィルム素材の映画ソフトを最も忠実に再生する)に対応した。同機能は専用機ではパイオニアのBDP-LX70(定価17万円)が対応するのみである(2007年6月現在)[14]。
その他、v1.80アップデートでDVDのアップコンバート出力に対応し、その性能も高価な民生機と比較して遜色がないレベルに達した[15]。またSACDの音質も高く評価されている[16]。BDやSACDの真価を発揮させるためにはハイエンドクラスのフルHDテレビやプロジェクター、HDMI端子搭載のAVアンプ等を所持する愛好家でなければ味わえないレベルに達しているが、HDMI端子搭載のハイビジョン対応テレビがあれば、DVDのアップコンバートなどで多くのユーザーが恩恵を受けることができる。
メディアサーバー[編集]
上記にある音楽・映像・画像の視聴・閲覧機能やネットワーク機能のリモートプレイにより、家庭内LANもしくは家庭外インターネット環境下でメディアサーバーとして利用できる。 HDD容量は60GBではあるが、各メディアにおいて大容量HDDの換装に関する情報が公開されており、より多くの高精細動画や低圧縮の音楽ファイルを保存できるようになっている。
地上デジタル放送[編集]
SCEEはGC2007に1080p対応地上デジタル放送WチューナユニットPlayTVを発表した。PlayTVをPS3に接続することによってHDDに1080pのまま保存が可能。2008年の早い段階でイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインで提供するという。また、録画した番組をPSPにトランスコードし、USB経由でPSPに転送できる。EPGなど、高価なHDDレコーダー並みの性能、機能を持つ。日本での発売は過剰な著作権保護と消費者の利益を無視、地上デジタル放送の利便性を損なわせているB-CAS(B-カス)カードがあるため、発売は未定。アメリカでの発売は不必要なB-CAS(B-カス)がない為発売される可能性は高い。
PLAYSTATION Home[編集]
キャラクター(アバター)を動かすより、オンラインで他のPS3ユーザーと3D映像でコミュニケーションができるもの。 シアターにて動画を見たり、ゲームルームでゲームをしたりするなど、さまざまな場面で楽しむことができる。 2007年8月現在、サービスは開始されていないため、サービス公開が期待されている。 ちなみに、悪質なユーザーにはPS3を機能的にHOME上から切断することがあるらしい要出典。 そのため、サブアカウントも使えない。
サードパーティーシステムソフトウェア(PS3用OS)[編集]
SCEIが提供するPLAYSTATION 3システムソフトウェア以外にも、サードパーティーが提供するシステムソフトウェアをインストールして使用することが可能である[17][18]。PS3のXMBでは「他のシステム」と呼ばれる。次のLinuxディストリビューションによるインストール、作動が確認されている。
- Yellow Dog Linux 5.0(Fedora Coreベース)
- アメリカTerra SoftとSCEIの共同開発、SCEI公認OS。
- Fedora Core 5 / 6 , Fedora 7
- Gentoo Linux[22][23]
- Ubuntu[24]
このほか、PPCアーキテクチャ対応であれば、ほかのLinuxディストリビューションや他のOS(BSD系やOpenSolarisなど)でも導入・作動する可能性はある。また、HTTP-FUSE PS3 Linuxでは、ネットワーク上のlinuxイメージから起動する事が可能である[25]。
分散コンピューティングプロジェクト[編集]
- Folding@Home on PS3
- タンパク質の折り畳みを予測(タンパク質構造予測)する分散コンピューティングプロジェクトであるFolding@Homeは、同プロジェクトにPS3を利用することを提案し[26]、ソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)と共同でクライアントソフトを開発している[27]。数万台のPS3を利用しペタフロップススケールの処理能力が期待されている。バージョン1.60へのアップデートで使用可能になった[28]。PS3の参加によりFolding@Homeの演算能力は飛躍的に向上し、PS3版クライアント公開3日後の2007年3月25日にして700テラフロップス以上の演算能力がPS3ユーザから提供されている[29]。結果的に、このプロジェクトにPS3を利用したことは驚異的なまでの大成功を収め、4月時点で既に25万人以上が参加しており、ネットワークの演算能力はそれまでの倍以上となり、1年以上かかる複雑なシミュレーションがわずか数週間で完了したと言う [30]。
発売[編集]
各国の発売日[編集]
発売前後の生産体制[編集]
メリルリンチ日本証券は60GB版の製造コストを約85,000円と試算していた。この試算が正しければ、単純に考えてSCEは1台売る度に25,000円以上の損失を計上していくことになる。製造環境が整っていないことによるものとされるが、同証券は製造コストが下がるにせよ、2010年3月程度までコスト高の状態が続くと予想している[31]。
Time誌の「5 Things That Went From Buzz to Bust」(5つの大失敗した物事)のひとつとして、PS3が選ばれた。理由としては価格の高騰やゲーム開発の困難さや品不足などが取り上げられている[32]。
発売当初は、BDドライブの主要部品である青紫色レーザーダイオードの大量生産の失敗により、出荷台数は発売日に9万台、以降週3-4万台程度と供給が需要に大きく追いつかず、しばらくの間は供給不足に陥った。
発売日には国内のユーザーのみならず海外からの来日者もおり各地で即日完売した。
その後、1ヶ月間余は供給が需要に追いつかず、各地で品切れが相次ぐ時期が続いた為ニンテンドーDS Liteと同様、インターネットオークションにおける高額な転売が問題となった[33]。
2006年末頃から次第に供給不足は解消され、2007年1月中頃には生産出荷台数(主にソニーがゲーム機の販売台数の代わりに用いる、生産拠点からメーカーの倉庫などへの出荷数。小売店への出荷数とは異なる)国内100万台、全世界200万台を達成したと報道された[34]。実際の販売台数は2007年3月末の時点で国内累計81万台程度、週販売数3万台前後(エンターブレインの調査による)[35]とSONYの在庫も有り、店舗在庫も潤沢と思われる[36]。
キラーソフトとして一時的大きな期待を集め、盛んに宣伝が行われた『ガンダム無双』の発売直後には、PS3の在庫が一部店舗では売り切れたこともあったが、企業が目標としていた売上には遠く及ばなかった。
発売時に発生した事件[編集]
2006年11月17日の米国発売日には販売店の前で2人組の強盗による発砲事件が発生、購入の為に並んでいた客数人が怪我をした[37]。
2006年12月4日には、ノースカロライナ州ウィルミントンで大学生からPS3を強奪し逮捕状が出た18歳の同大学生が警官に自宅で射殺される事件が発生。死亡した大学生の手にはPS3のコントローラーが握られていたとされ、警官がそれを拳銃と間違えて発砲した可能性があるとされている[38]。
2006年12月5日には茨城県の運送会社の荷物置き場から、保管中のPS3が180台(計約950万円相当)がパレットごと盗まれるという事件が発生、[39]後に出入り業者の男性運転手と共犯の無職男性が逮捕された[40]。
発売後の方針転換[編集]
2007月2月にソニーは2007年度から3年間の半導体事業をめぐる中期計画を発表。設備投資額を大幅に縮小し、プレイステーション3用半導体「セル」の次世代製品向けの大型投資を見送り、今後はゲーム用で大掛かりな新規投資はしない方針が決定した[41]。
2007年4月12日、日米のみで販売されている20Gモデルについて、アメリカでは購入希望者や小売店から60Gのみの販売の要望が強いため、20Gの販売を終了することにした[42][43]。
2007年4月19日にゲーム事業の06年度の営業赤字が2000億円前後に膨らむ見通しの為、欧州法人のリストラに踏み切る方針を発表した[44]。
同日、Financial Timesが日米でのPS3販売に苦戦しているとして、PS3の値下げをソニー陣営内において検討している、と報道された[45]。これに対し、ソニー側が同日にコメントを出し「市場の様子を見て出荷台数や価格について検討する」と値下げについて否定も肯定もしていないとのコメントを出した[46]。
2007年5月16日、ソニーの2007年3月期決算を行ったがプレイステーション3の先行投資として、2,323億円を行った事を理由として、前期比よりも68.3パーセントの営業損益を計上した。また、2007年3月期決算でのプレイステーション3の全世界生産出荷台数は550万台だが、店頭出荷台数は360万台であった発表している[47]。また、4月には早くも生産調整に入っている[48]。
2007年7月9日、北米で60GB版を出荷終了し、価格を$499(米国)/$549(カナダ)に値下げした。80GB版は『MotorStorm』同梱で、8月より$599(米国)で発売予定[49]。値下げ後の60GB版はAmazon.comのビデオゲーム売上げランキングで前日の29位から1位となる[50]など、売れ行きが上昇した。
欧州・その他地域での発売[編集]
欧州版やオーストラリア版は国内や米国で発売されているモデルより互換性を低く抑えられている[51]が、それに比し価格は欧州では599ユーロ(日本円で約9万4千円)、イギリスでは425ポンド(日本円で9万8千円)、オーストラリアでは995オーストラリア・ドル(日本円で9万5千円)と他のハードと同じように日米よりも割高である。
量産体制が整った状態での販売開始のため、発売週の販売台数はWiiやXbox360を上回った[52](ただし英国においての記録であり、欧州全体の実績とは異なる)ものの、その後の英国でのプレイステーション3の売り上げは第二週にして82%下落した[53]。欧州版の購入者でPLAYSTATION Networkに登録した先着50万人にBlu-ray Discビデオソフト「007 カジノ・ロワイヤル」を提供する[54]といった特有の対応が行われた。
2007年6月16日、韓国で発売開始された。欧州版(60GB)をベースとした80GB版(80GB版は世界に先駆けての発売であった)で、価格は518,000ウォン(日本円で約6万7千円)[55]。
ゲームソフトメーカーの動向[編集]
日本のみならず世界のゲーム産業に覇をなしたプレイステーション2の後継機ということで、プレイステーション3の発表と同時に、世界の数多くのゲームソフトメーカーが興味を示し、参入を検討しているとするメーカーも相次ぐなど、PS3のソフトウェア供給は、当初は全く順風満帆であるかの様に見えた。
だが、同時にハード発表当初より、そのハードウェアのスペックの高さなどから開発コストについてPS2時代以上の膨張が懸念された為、参入を表明したメーカーでも、その巨額の費用の捻出や販売モデルの構築が難しいと見た一部には、早い段階から他のハードとの間での開発プラットフォームなどの共有や移行を内々にながら検討するメーカーも現れた。また、海外メーカーを中心に、マルチプラットフォームで開発される作品も増加の傾向にある(2007年のE3に出展されたPS3用ソフトは、日本製の作品以外は全てマルチタイトルであった)。
そして、PS3およびWiiのハードウェアの発売後、販売実績においてWiiの優勢が明らかになるにつれて、大手メーカーにもソフト開発の比重をPS3からWiiに移すものが現れているとマスコミなどでは報道されており[56]、実際に発売タイトル数などについてもハード発売後の半年間で約60タイトルと伸び悩みが続いている。これについて、SCEの平井一夫はCEO就任直後のインタビュー[57]で、「年度内にタイトル数を3倍増の200点にする」との旨を発言しており、この状況からの脱却を目指す意向を示している。
だが、過去にプレイステーションでは躍進の原動力の一翼を担い、PS2でも効率的なソフト開発のノウハウが確立されてきた頃からは少なからず見られた「低予算ながらに独創的、あるいは実験的な要素を含んでいる個性的なゲームソフト」が、現状のPS3には開発中のものも含めてほとんど見られない。ほとんどのメーカーは一定数の販売が期待できる既存作品の続編や大規模開発ソフトに絞っている状況である。なお、アメリカなどのCG技術に対抗する企業、CAPCOM[MT FrameWork],SEGAなどはPLAYSTATION3,XBOX360でのゲームリリースが多い。そして、WiiなどSDのみ対応ゲーム機に付いた企業などはHD対応が当たり前という時代が来たときにアメリカなどの技術に勝てないことが懸念されていることもある。
関連項目[編集]
- プレイステーション3のゲームタイトル一覧
- Category:プレイステーション3用ソフト
- ソニー・コンピュータエンタテインメント
- プレイステーション
- プレイステーション2
- プレイステーション・ポータブル(PSP)
- ゲームアーカイブス
- PLAYSTATION Store
- トロ・ステーション
- Cell
- Blu-ray Disc
- Super Audio CD
- HDMI
- PSX
- 日本におけるゲーム機戦争
- ハイディフィニション
- Akamai Technologies - PLAYSTATION Networkのインフラに採用されている。
出典[編集]
- ↑ PlayStation 3に搭載されるCellの性能(後藤弘茂のWeekly海外ニュース)、PC Watch、2005年2月9日
- ↑ 2.0 2.1 西田宗千佳のRandomTracking PS3システムソフトウエア開発者に聞く,「1.80」に至る道、これからの可能性 AV Watch (Impress), 2007年6月14日
- ↑ Blu-rayディスクとは?, Panasonic Blu-ray Disc
- ↑ Sony Japan プレスリリース 青紫色半導体レーザーの生産体制及びビジネスの強化、2007年4月23日
- ↑ プレイステーション 3に搭載される未発表の機能も判明!――システム開発担当者に仕様の詳細を聞く、ITmedia、2006年5月12日
- ↑ PlayStation 3 Video Interview: Kaz Hirai、Kikizo、2006年10月2日
- ↑ SONY COMPUTER ENTERTAINMENT AMERICA WINS EMMY AWARD FOR PLAYSTATION®3 SIXAXIS™WIRELESS CONTROLLER、SONY Corporate News、2007年1月8日
- ↑ http://www.jp.playstation.com/ps3/hajimete/
- ↑ http://www.jp.playstation.com/ps3/update/exp_ver180.html#net_remote
- ↑ 「プレイステーション 3」で「プレイステーション」および「プレイステーション 2」規格ソフトウェアタイトルをお楽しみいただくにあたって、PlayStation.com(Japan)
- ↑ SCE、PLAYSTATION 3の対応動画ファイルなどを公開、AV Watch(impress)、2006年10月30日
- ↑ Blu-rayの起爆剤「PLAYSTATION 3」のAV機能を試す。、AV Watch(impress)、2006年11月11日
- ↑ Blu-ray Holds 5 to 1 Hardware Lead Over HD-DVD(IGN 2007年6月21日)
- ↑ 山之内 正が“新生PS3”を検証 - 24p出力対応で最高水準のBDプレーヤーに進化(ファイル・ウェブ 2007年5月28日)
- ↑ 音元出版「AV REVIEW」2007年7月号「HDワールドグランプリ」
- ↑ 本田雅一のAVTrends(Impress AV Watch 2007年5月28日)
- ↑ PLAYSTATION 3 システムソフトウェアユーザーズガイド 他のシステムのインストール
- ↑ Open Platform for PLAYSTATION 3
- ↑ PS3で動くLinuxをみた、日経BP エンタープライズ・プラットフォーム、2006年12月8日
- ↑ http://moss.csc.ncsu.edu/~mueller/cluster/ps3/doc/HowToEnableYourDistro.html
- ↑ PLAYSTATION3 Linux Information Site(フィックスターズ)
- ↑ gentoo linux installation procedure(英語)
- ↑ PS3Linux
- ↑ Installing Debian Linux / Ubuntu Linux on the PlayStation 3(英語)
- ↑ インストール不要なPS3用Linux「HTTP-FUSE PS3-Linux」が公開、マイコミジャーナル、2007年6月26日
- ↑ Folding@Home on the PS3、スタンフォード大学(英語)、2007年3月26日
- ↑ Folding@Home on PS3, SCEA Research and Development(英語)
- ↑ Folding@home on PLAYSTATION 3(日本語)
- ↑ Folding@Home - Client statistics by OS
- ↑ CNET Japan 4月26日13時21分配信
- ↑ プレステ3の製造費用は一台10万円超(byメリルリンチ) - Engadget Japanese
- ↑ 5 Things That Went From Buzz to Bust、TIME.com、2006年12月17日
- ↑ PS3がヤフオクで“祭り”「20億円」入札や「1円」落札も、ITmedia News、2006年11月13日
- ↑ 「プレイステーション 3」日本国内生産出荷累計100万台達成、PlayStation.com、1月16日
- ↑ Wii、PS3に圧勝 エンターブレイン06年度末国内販売集計、FujiSankei Business-i、2007年4月4日
- ↑ PS3の在庫は潤沢に──「長期戦」強調、ITmedia News、2007年1月23日
- ↑ ソニーのPS3が米国で発売、行列狙った強盗事件も発生、ロイター、2006年12月17日
- ↑ 「PS3」強奪容疑の男射殺・米南部、品薄状態続く、NIKKEI NET IT+PLUS、2006年12月05日
- ↑ 茨城で「プレステ3」180台盗難、運送会社から通報、NIKKEI NET IT+PLUS、2006年12月06日
- ↑ 「PS3」180台盗難で男ら逮捕、イザ!、2007年05月11日
- ↑ ソニー、半導体投資を縮小・PS3用次世代量産見送り、NIKKEI NET IT+PLUS、2007年02月13日
- ↑ R.I.P. PlayStation 3 20GB is officially no more、Joystiq、2007年4月11日(英語)
- ↑ ソニー、20GバイトPS3を北米で販売終了か、NIKKEI NET IT+PLUS、2007年4月12日(上記日本語訳)
- ↑ ソニー、欧州ゲーム部門従業員削減へ、IBTimes、2007年04月19日
- ↑ ITmedia News:PS3値下げ検討? 英紙が報道
- ↑ ソニー、「プレイステーション 3値下げ検討」報道にコメント Game Watch
- ↑ ソニー、2006年度連結業績を発表。ゲーム部門の売上高は6.1%増。PS3の生産出荷台数は全地域で550万台 - Game Watch
- ↑ 【キクタマV】第1回---2007年の電子機器市場はパソコン,携帯とも2ケタ成長,PS3ブレーキでもゲーム機は過去最高 - Tech-On!
- ↑ 米SCEA、PS3の80GBモデルを8月に発売、60GBは値下げ。日本では値下げの予定はなし
- ↑ PS3 price drop causes a 2800% jump in sales at Amazon.com - PS3 Fanboy
- ↑ 欧州版「PS3」、PS2ソフトとの互換性は日米版より低く、ThinkIT、2007年02月23日
- ↑ PS3の販売台数、欧州で最高記録を達成、ITmedia オルタナティブ・ブログ、2007年3月29日
- ↑ PlayStation 3 hardware sales plummet 82 per cent、GamesIndustry.biz、2007年4月3日
- ↑ 欧州版PS3購入者にBDビデオ「007/カジノ・ロワイヤル」を提供-PLAYSTATION Network登録者50万人にプレゼント、AV Watch (Impress) 、2007年02月13日
- ↑ PS3、韓国でも発売 HDDは80Gバイト、ITmedia News 、2007年05月21日
- ↑ ゲーム大手のSCE離れ進む・任天堂向けソフト逆転へ、NIKKEI NET、2007年06月25日
- ↑ 「PS3ソフト数、年度内に3倍増」SCE新トップ、朝日新聞社、2007年06月21日