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'''追っかけ'''(おっかけ)は、有名人の熱狂的な[[ファン]]が、その有名人の行くところをどこでも追いかけていく行為、またそれを行う人のことを言う。追っかけの対象となる人物は主に[[アイドル]]・[[俳優]]・[[歌手]]・[[スポーツ選手]]などで、追っかけをする側は単独もいれば徒党を組むものもいる。
 
'''追っかけ'''(おっかけ)は、有名人の熱狂的な[[ファン]]が、その有名人の行くところをどこでも追いかけていく行為、またそれを行う人のことを言う。追っかけの対象となる人物は主に[[アイドル]]・[[俳優]]・[[歌手]]・[[スポーツ選手]]などで、追っかけをする側は単独もいれば徒党を組むものもいる。
  
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追っかけの歴史は古くは明治20年代の[[娘義太夫]](当時[[寄席]]で[[落語]]や[[講談]]に次ぐ人気を誇った、[[三味線]]に合わせて[[浄瑠璃]]を語る女性のこと)の頃にはすでに見られるという。学生達が娘義太夫に熱中し演ずる最中に[[簪]](かんざし)が落ちるとその争奪戦が始まり、娘義太夫が別の寄席に移動するとそれについていった。人力車を追い駆けてである。明治25年5月26日の[[読売新聞]]にはその「放蕩書生」らが勉強時間を浪費することを嘆く記事がある。大卒の初任給が25円程度の時代に寄席通いで50円も使ったというのである。当時は彼らのことを「追駆連」(おっかけれん)と呼んだという。
 
追っかけの歴史は古くは明治20年代の[[娘義太夫]](当時[[寄席]]で[[落語]]や[[講談]]に次ぐ人気を誇った、[[三味線]]に合わせて[[浄瑠璃]]を語る女性のこと)の頃にはすでに見られるという。学生達が娘義太夫に熱中し演ずる最中に[[簪]](かんざし)が落ちるとその争奪戦が始まり、娘義太夫が別の寄席に移動するとそれについていった。人力車を追い駆けてである。明治25年5月26日の[[読売新聞]]にはその「放蕩書生」らが勉強時間を浪費することを嘆く記事がある。大卒の初任給が25円程度の時代に寄席通いで50円も使ったというのである。当時は彼らのことを「追駆連」(おっかけれん)と呼んだという。
  
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===芸能人の追っかけに関する著書===
 
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[[原吾一]]著『スミレの花は夜ひらく~宝塚・おっかけ六十年の足跡』では、その名の通り宝塚一筋60年のあるファンの話を元に構成されている。1996年には[[鹿砦社]]より発売された『ジャニーズおっかけマップ』は、その情報源の一つがやはり「追っかけ」とし、1996年の第一弾以降毎年新作を出していた。おっかけマップシリーズには[[アナウンサー|女子アナ]]・[[阪神タイガース]]のものもある。もっとも、この本はかつては所属するタレントの詳細な住所を掲載したことから訴訟にまで発展し発禁処分となった。同じく同社版「タカラヅカおっかけマップ」もまた訴訟となった。
 
[[原吾一]]著『スミレの花は夜ひらく~宝塚・おっかけ六十年の足跡』では、その名の通り宝塚一筋60年のあるファンの話を元に構成されている。1996年には[[鹿砦社]]より発売された『ジャニーズおっかけマップ』は、その情報源の一つがやはり「追っかけ」とし、1996年の第一弾以降毎年新作を出していた。おっかけマップシリーズには[[アナウンサー|女子アナ]]・[[阪神タイガース]]のものもある。もっとも、この本はかつては所属するタレントの詳細な住所を掲載したことから訴訟にまで発展し発禁処分となった。同じく同社版「タカラヅカおっかけマップ」もまた訴訟となった。
  
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===韓流ブーム===
 
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[[2003年]]4月、[[ペ・ヨンジュン]]、[[チェ・ジウ]]主演の[[韓国放送公社|KBS]]制作ドラマ『[[冬のソナタ]]』が[[NHK-BS]]で放送が開始し、その再放送が同年12月から[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]で行われた。これが高視聴率を獲得し、週間視聴率ドラマ部門上位に。このドラマのヒットから「冬ソナ」・「ヨン様」が流行語となり、民放各社もこれに続いて韓国ドラマを放送した。これらの動きを「[[韓流]]」、「韓流ブーム」と称した。ドラマの視聴者で、ブームの構成者はある一定の年齢層の女性で、中高年で主婦が多かった。前述のヨン様はペ・ヨンジュンであるが、共演したチェ・ジウはジウ姫となりほかの韓国俳優らから複数の“様”と“姫”が出てきた。これらを「韓流スター」と名付けられ、ファンらはお目当てのスターが訪日すると空港やイベント会場に集結。予想人員を超した会場では怪我人が出るほどであった。この韓流ブームは日本に限らず、[[東南アジア]]諸国でも見られた。
 
[[2003年]]4月、[[ペ・ヨンジュン]]、[[チェ・ジウ]]主演の[[韓国放送公社|KBS]]制作ドラマ『[[冬のソナタ]]』が[[NHK-BS]]で放送が開始し、その再放送が同年12月から[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]で行われた。これが高視聴率を獲得し、週間視聴率ドラマ部門上位に。このドラマのヒットから「冬ソナ」・「ヨン様」が流行語となり、民放各社もこれに続いて韓国ドラマを放送した。これらの動きを「[[韓流]]」、「韓流ブーム」と称した。ドラマの視聴者で、ブームの構成者はある一定の年齢層の女性で、中高年で主婦が多かった。前述のヨン様はペ・ヨンジュンであるが、共演したチェ・ジウはジウ姫となりほかの韓国俳優らから複数の“様”と“姫”が出てきた。これらを「韓流スター」と名付けられ、ファンらはお目当てのスターが訪日すると空港やイベント会場に集結。予想人員を超した会場では怪我人が出るほどであった。この韓流ブームは日本に限らず、[[東南アジア]]諸国でも見られた。
  

2013年9月14日 (土) 12:57時点における最新版

アイドルオタク
アイドルオタク

追っかけ(おっかけ)は、有名人の熱狂的なファンが、その有名人の行くところをどこでも追いかけていく行為、またそれを行う人のことを言う。追っかけの対象となる人物は主にアイドル俳優歌手スポーツ選手などで、追っかけをする側は単独もいれば徒党を組むものもいる。

英語ではGroupie(グルーピー)と呼ばれる。

歴史[編集]

明治時代[編集]

アイドルオタク

追っかけの歴史は古くは明治20年代の娘義太夫(当時寄席落語講談に次ぐ人気を誇った、三味線に合わせて浄瑠璃を語る女性のこと)の頃にはすでに見られるという。学生達が娘義太夫に熱中し演ずる最中に(かんざし)が落ちるとその争奪戦が始まり、娘義太夫が別の寄席に移動するとそれについていった。人力車を追い駆けてである。明治25年5月26日の読売新聞にはその「放蕩書生」らが勉強時間を浪費することを嘆く記事がある。大卒の初任給が25円程度の時代に寄席通いで50円も使ったというのである。当時は彼らのことを「追駆連」(おっかけれん)と呼んだという。

第二次大戦中[編集]

俳優加東大介の記した『南の島に雪が降る』には珍種の追っかけが見える。補給が途絶し孤立した西部ニューギニアのマノクワリで、兵隊に生きる希望を与えた演劇の話だが、当時加東が属した「演芸分隊」には女形役者がいた。当時の兵隊は全て男であるから見込みのある物を選んで女形としたが、女の役をした者は役の老若にかかわらず人気が上がり、分隊の役者たちも例外なく女の役を志願した。ある時女形で最も人気のある者が体調を崩し寝込んだ時には見舞いが絶えず、ある将校は内地の家族のためにとっておいたチョコレート(カビが生えていたと言うが…)を渡し、海軍士官は危険を伴う漁法で刺身を調達した。ある者は楽屋にたむろし、ある者は入浴中を見計らって「背中を流します」と。男同士だから遠慮はいらないのである。

芸能人の追っかけ[編集]

一般的に追っかけの対象となるのは、アイドル歌手・俳優・タレントなどの芸能人で、追っかけの存在や数が人気を計る尺度の一つにもなる。ただ人気の芸能人になると追っかけの一部の存在が仕事の進行の妨げになったり芸能人自身に危害が加わるようなこともあるため、所属の芸能事務所などがその対策に出る場合がある。またファンが組織化すると、その中で行動を規範化する動きも見られる。

芸能人の追っかけに関する著書[編集]

アイドルオタク

原吾一著『スミレの花は夜ひらく~宝塚・おっかけ六十年の足跡』では、その名の通り宝塚一筋60年のあるファンの話を元に構成されている。1996年には鹿砦社より発売された『ジャニーズおっかけマップ』は、その情報源の一つがやはり「追っかけ」とし、1996年の第一弾以降毎年新作を出していた。おっかけマップシリーズには女子アナ阪神タイガースのものもある。もっとも、この本はかつては所属するタレントの詳細な住所を掲載したことから訴訟にまで発展し発禁処分となった。同じく同社版「タカラヅカおっかけマップ」もまた訴訟となった。

サイゾー2000年12月号には目標を捉える方法、張り込みのノウハウ、果ては尾行のやり方までを掲載した「おっかけマニュアル」と銘打った特集が掲載された。この記事はインターネット上にも公開されている。この特集中でも一般の追っかけが情報源となり得ることが記されている。

小説ではあるが東野圭吾「怪笑小説」にある短編の一つその名も「おつかけバアさん」では芸能人の追っかけにはまり財産を使い果たす老女が描かれている。

韓流ブーム[編集]

アイドルオタク

2003年4月、ペ・ヨンジュンチェ・ジウ主演のKBS制作ドラマ『冬のソナタ』がNHK-BSで放送が開始し、その再放送が同年12月からNHK総合で行われた。これが高視聴率を獲得し、週間視聴率ドラマ部門上位に。このドラマのヒットから「冬ソナ」・「ヨン様」が流行語となり、民放各社もこれに続いて韓国ドラマを放送した。これらの動きを「韓流」、「韓流ブーム」と称した。ドラマの視聴者で、ブームの構成者はある一定の年齢層の女性で、中高年で主婦が多かった。前述のヨン様はペ・ヨンジュンであるが、共演したチェ・ジウはジウ姫となりほかの韓国俳優らから複数の“様”と“姫”が出てきた。これらを「韓流スター」と名付けられ、ファンらはお目当てのスターが訪日すると空港やイベント会場に集結。予想人員を超した会場では怪我人が出るほどであった。この韓流ブームは日本に限らず、東南アジア諸国でも見られた。

スポーツ選手の追っかけ[編集]

高校野球夏の甲子園大会で活躍した選手の中に、アイドル的な人気が出た選手が多くの女性ファンから追っかけられることがしばしばあった。その選手がプロ入りした際、自主トレやキャンプが行われている場所にファンが押し寄せる様子が報道されている。これまでは太田幸司定岡正二原辰徳荒木大輔斎藤佑樹などが挙げられる。 また、競艇選手競輪選手の追っかけも存在しており、前検日やレースの最終日に選手にプレゼントを渡したりするファンもいる。

被疑者の追っかけ[編集]

テレビ局新聞社通信社などの報道機関、または週刊誌などが、警察、検察の捜査対象となっている目標人物の、逮捕、収監前の行き先を把握する目的で追尾する業務をそう呼んでいる。報道機関で追っかけと言えばそれはイコールで被疑者を目標としている事から、「被疑者」を省略して「追っかけ」と呼んでいる一般的な業界用語である。

その他の追っかけ[編集]

上祐ファンクラブ[編集]

オウム真理教が複数の事件に関与したと疑われるようになった1995年頃、教団幹部の上祐史浩は連日ワイドショーなどに出演し続け、弁明を行っていた。その頃若い女性の中で上祐のファンが発生した。彼女達は総じて「上祐ギャル」と呼ばれ、上祐ファンクラブなる集団もあったという。ただし、このような犯罪者の追っかけをする者は海外でもおり、テッド・バンディやリチャード・ラミレスなどにファンレターを送る者、中には結婚しているものもいる。上祐は1995年10月に逮捕され、懲役3年の刑に服すがこの時獄中に手紙を送り熱烈なラブコールをする者もあったという。上祐の逮捕後上祐史浩後援会による写真集「菩薩」が関連施設で販売された。また、2003年に北朝鮮に亡命を図り豆満江へ飛び込んだ女性はかつて「上祐ギャル」で、それが高じて教団に入信したという報道が為された。かつておっかけであった者が入信する例もあったという。

参考文献[編集]

  • 原吾一「スミレの花は夜ひらく~宝塚・おっかけ六十年の足跡」鹿砦社
  • 水野悠子「知られざる芸能史 娘義太夫-スキャンダルと文化のあいだ」ISBN 412101412x
  • ジャニーズ研究会「ジャニーズ・マニアックス―これがオリキの生きる道」鹿砦社(平成11年)ISBN 4846303179
  • 島村麻里「ロマンチックウイルス―ときめき感染症の女たち」集英社 ISBN 4087203832
  • 竹内佐千子「おっかけ!」ブックマン社 (2011/4/2) ISBN 4893087487

関連項目[編集]