「ファイナルファンタジーIV」の版間の差分
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『'''ファイナルファンタジーIV'''』(-フォー、''FINAL FANTASY IV''、略称'''FFIV''')は、[[スクウェア (ゲーム会社)|スクウェア]](現[[スクウェア・エニックス]])から発売された、[[日本]]の[[家庭用ゲーム機]]用[[ゲームソフト]]、あるいは発売が中止された[[ファミコン]]用ゲームソフト。ジャンルは[[コンピューターRPG|RPG]]。[[ファイナルファンタジーシリーズ]]本編第4作目。 | 『'''ファイナルファンタジーIV'''』(-フォー、''FINAL FANTASY IV''、略称'''FFIV''')は、[[スクウェア (ゲーム会社)|スクウェア]](現[[スクウェア・エニックス]])から発売された、[[日本]]の[[家庭用ゲーム機]]用[[ゲームソフト]]、あるいは発売が中止された[[ファミコン]]用ゲームソフト。ジャンルは[[コンピューターRPG|RPG]]。[[ファイナルファンタジーシリーズ]]本編第4作目。 | ||
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===月=== | ===月=== | ||
− | + | 本作の「もう1つの月」は、元々火星と木星の間にあった星が滅んだ際、そこに住んでいた人々が眠り場所として作ったものである。地下では月の民が眠りについている。また青き星を征服しようとしたゼロムスも封印されている。 | |
== 登場キャラクター == | == 登場キャラクター == | ||
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=== ゴルベーザとその部下たち === | === ゴルベーザとその部下たち === | ||
; ゴルベーザ (Golbeza) - 黒騎士 声:[[鹿賀丈史]] | ; ゴルベーザ (Golbeza) - 黒騎士 声:[[鹿賀丈史]] | ||
− | : | + | : クリスタルを集めようとバロンを影で操る男。一時はバロンの「赤い翼」隊長に就いた。セシル達の前に幾度となく立ちはだかる。月の民の血を引く。またセシルの兄でもある。終盤ではフースーヤと共に「Wメテオ」を放つ戦闘シーンが見られる。(余談だが、Wメテオを放つときに彼が言う「いいですとも!」という台詞がネット上で様々に使われている)雑誌「[[ファミ通|ファミコン通信]]」にて「18年前、両親を亡くして弟を養いながら生活していたが、ある夜、胸騒ぎを感じたゴルベーザはまだ2歳だった弟のセシルを隠した後、月から伸びる赤い光に連れ去られて憎悪の念を植えつけられた。」とする過去の物語が紹介されているが、公式設定かどうかは<!--この設定がスクウェアによるものか雑誌編集部による創作かは-->不明である。 |
; ゴルベーザ四天王 (Golbeza's Four Elemental Fiends) | ; ゴルベーザ四天王 (Golbeza's Four Elemental Fiends) | ||
− | :ゴルベーザ直属の部下である四体のモンスター。名前の由来は[[ダンテ]]の『[[神曲]]』地獄篇に登場する地獄の鬼どもから。一度はセシルたちの手により倒されるも、ゼムスの手により復活する。彼らの[[パロディ]]キャラとして「[[半熟英雄|半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!]] | + | :ゴルベーザ直属の部下である四体のモンスター。名前の由来は[[ダンテ]]の『[[神曲]]』地獄篇に登場する地獄の鬼どもから。一度はセシルたちの手により倒されるも、ゼムスの手により復活する。彼らの[[パロディ]]キャラとして「[[半熟英雄|半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!]]」の完熟四季王とドラクエ7の四精霊がいる。 |
:; 土のスカルミリョーネ (Scarmiglione of Earth) 声:[[大西小西]] | :; 土のスカルミリョーネ (Scarmiglione of Earth) 声:[[大西小西]] | ||
:: 自称「死の水先案内人」。暗黒騎士であったセシルが苦手とするアンデッド軍団を率いている為、セシルたちへの刺客に適任として派遣された。当初は魔法使いのようなフードを被って登場するが、倒されてもゾンビと化して蘇る執念の持ち主である。口から息が漏れているのか「フシュルルル」という不思議な声を発する。 | :: 自称「死の水先案内人」。暗黒騎士であったセシルが苦手とするアンデッド軍団を率いている為、セシルたちへの刺客に適任として派遣された。当初は魔法使いのようなフードを被って登場するが、倒されてもゾンビと化して蘇る執念の持ち主である。口から息が漏れているのか「フシュルルル」という不思議な声を発する。 | ||
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; ゼムス(ゼロムス) (Zemus (Zeromus)) | ; ゼムス(ゼロムス) (Zemus (Zeromus)) | ||
: 月の民の1人。皆が青き星の発展を見守ることに同意するなか、青き星を征服しての移住を主張して、地上に巨大兵器『バブイルの巨人』を召喚する次元エレベーター『バブイルの塔』を作った為に月の地下に封印された。封印中も悔い改める事なく精神力を増幅させてゴルベーザを操った。フースーヤとゴルベーザに退治されるが、死してなお憎悪を燃やし、完全暗黒物質「ゼロムス」へと変貌する。後の作品にアイテムとして出る「ダークマター」はこの「完全暗黒物質」からきている。「ゼロムス」を倒せばエンディングとなるが、GBA版の真のラストボスは「月の遺跡」最深部に眠る『ゼロムス:EG』である。通常攻撃の他、「じしん」「ほのお」「かみなり」「ビッグバーン」「ワール」「ブラックホール」、攻撃魔法に対しては「リフレク」をかけてくるなど、多彩な攻撃を仕掛けてくる。ちなみに、イージータイプと通常版ではビジュアルが全く違う。GBA版では『ゼロムス』が通常版、『ゼロムス:EG』がイージータイプのイラストをそれぞれ踏襲している。 | : 月の民の1人。皆が青き星の発展を見守ることに同意するなか、青き星を征服しての移住を主張して、地上に巨大兵器『バブイルの巨人』を召喚する次元エレベーター『バブイルの塔』を作った為に月の地下に封印された。封印中も悔い改める事なく精神力を増幅させてゴルベーザを操った。フースーヤとゴルベーザに退治されるが、死してなお憎悪を燃やし、完全暗黒物質「ゼロムス」へと変貌する。後の作品にアイテムとして出る「ダークマター」はこの「完全暗黒物質」からきている。「ゼロムス」を倒せばエンディングとなるが、GBA版の真のラストボスは「月の遺跡」最深部に眠る『ゼロムス:EG』である。通常攻撃の他、「じしん」「ほのお」「かみなり」「ビッグバーン」「ワール」「ブラックホール」、攻撃魔法に対しては「リフレク」をかけてくるなど、多彩な攻撃を仕掛けてくる。ちなみに、イージータイプと通常版ではビジュアルが全く違う。GBA版では『ゼロムス』が通常版、『ゼロムス:EG』がイージータイプのイラストをそれぞれ踏襲している。 | ||
− | ; | + | |
− | : | + | ;アンナ 声:[[秋野ひとみ]] |
+ | : ギルバートの恋人。テラの一人娘だが、彼の反対で駆け落ちした。 | ||
; ククロ | ; ククロ | ||
: 地底に住む世界一の工匠。アダマンタイト鉱石を使って古びた聖剣エクスカリバーを鍛え直した。 | : 地底に住む世界一の工匠。アダマンタイト鉱石を使って古びた聖剣エクスカリバーを鍛え直した。 | ||
+ | ; ジオット王 (King Giotto) | ||
+ | : ドワーフの王。戦車部隊を指揮してゴルベーザの飛空挺団と戦っている。娘の名前はルカ。 | ||
; クルーヤ (Kloo-Ya) | ; クルーヤ (Kloo-Ya) | ||
: 月の民であり、フースーヤの弟。魔導船を作り、地上に様々な技術をもたらし、数百年後に地上の人間と結婚してセシルとゴルベーザが生まれた。クルーヤの所持していた聖剣が試練の山に残されている。 | : 月の民であり、フースーヤの弟。魔導船を作り、地上に様々な技術をもたらし、数百年後に地上の人間と結婚してセシルとゴルベーザが生まれた。クルーヤの所持していた聖剣が試練の山に残されている。 | ||
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== ストーリー == | == ストーリー == | ||
強大な軍事力を持つバロン王国の飛空艇団「赤い翼」の団長セシルは、ミシディアから「水のクリスタル」を奪うという任務を受け、これを達成した。しかしその帰り道、彼はこの行動に疑問を抱く。最近の王の変心ぶりに疑問を抱いた彼は、クリスタルを渡す際にその事を王に問うが、これが王の信頼を失う事になってしまい、飛空艇団団長の座を追われ、ミストの幻獣退治を命じられた。親友であり、竜騎士隊の隊長であるカインの申し出により心強い道連れを得たセシルは、共にバロンを旅立つのであった。 | 強大な軍事力を持つバロン王国の飛空艇団「赤い翼」の団長セシルは、ミシディアから「水のクリスタル」を奪うという任務を受け、これを達成した。しかしその帰り道、彼はこの行動に疑問を抱く。最近の王の変心ぶりに疑問を抱いた彼は、クリスタルを渡す際にその事を王に問うが、これが王の信頼を失う事になってしまい、飛空艇団団長の座を追われ、ミストの幻獣退治を命じられた。親友であり、竜騎士隊の隊長であるカインの申し出により心強い道連れを得たセシルは、共にバロンを旅立つのであった。 | ||
− | + | ||
+ | 目指すはミストへの唯一の道である「ミストの谷」。 | ||
+ | しかし、ミストの谷には幻獣が住み着き、村への道を阻んでいた。 | ||
+ | 二人はジャンプや暗黒剣を駆使し、霧の幻獣「ミストドラゴン」を打ち破る。 | ||
+ | そして、彼らは無事ミストに到着した。が…… | ||
+ | 突然ボムの指輪が輝きだし、村中を炎が包み込む。 | ||
+ | 「なぜだ、バロン王ーッ!」 | ||
+ | セシルの慟哭に、答えられる者はいない。 | ||
+ | だが、その代わりに子供の泣き声が響いてくる。 | ||
+ | 二人が目を向けると、そこには死んだ母親にすがりつく少女の姿があった。 | ||
+ | |||
+ | 召喚した幻獣が倒されれば、召還士もまた命を落とす。 | ||
+ | 谷のミストドラゴンは、村を守るために、少女の母親が召喚していたものだったのだ。 | ||
+ | 村を焼きつくそうとする炎から、少女を助けようとする二人だが | ||
+ | 少女は母親を殺した二人におびえ、力を暴走させてしまった。 | ||
+ | そして現れた幻獣タイタンが起こした大地震で、セシルは気を失ってしまう。 | ||
+ | |||
+ | セシルが意識を取り戻した時、カインの姿はなかった。 | ||
+ | 代わりに、気絶した召還士の少女が倒れていた。 | ||
+ | セシルは少女を休ませるため、オアシスの村カイポへ赴く。 | ||
+ | 宿屋の主人の好意でベッドを貸してもらったセシルは、彼女を介抱した。 | ||
+ | 目を覚ました少女は、しかしセシルを警戒し、心を開こうとしない…… | ||
+ | セシルは仕方なく、自分の身体をベッドに横たえ、眠りについた。 | ||
+ | |||
+ | その夜、ミストの生き残りである少女の命を狙って、バロン兵が襲い掛かってくる。 | ||
+ | 既に、償いのために少女を守ることを決意していたセシルは | ||
+ | 子供を引き渡せという兵士の命令を退け、返り討ちにする。 | ||
+ | それを見ていた少女は、ようやくセシルに心を開き | ||
+ | 自分の名がリディアであることを告げた。 | ||
+ | |||
+ | 翌朝、リディアを連れて宿屋を発ったセシルは | ||
+ | 高熱を出して倒れ、北東の家に運び込まれたという女性の話を耳にする。 | ||
+ | 不安に駆られた彼は一軒家を訪れる。 | ||
+ | セシルの予感は的中していた。ベッドの上で寝ていたのは恋人のローザだったのだ。 | ||
+ | 彼女はセシルの身を案じ、単身カイポまで追ってきていた。 | ||
+ | しかし、ローザは「高熱病」に蝕まれ、命すら危うい状態にまで陥っている。 | ||
+ | 家の持ち主から、高熱病を治すための唯一の方法、 | ||
+ | アントリオンが持つという秘宝「砂漠の光」について聞き出したセシル達は、 | ||
+ | ローザを救うためダムシアンの国へと向かう。 | ||
+ | |||
+ | カイポから遥か北、砂漠を越えた地にある地下水脈の洞窟。 | ||
+ | そこで、二人は奇妙な老人と出会う。 | ||
+ | 彼は賢者のテラと名乗り、吟遊詩人に連れ去られた娘・アンナを取り戻すため | ||
+ | ダムシアンに向かう途中であることを告げる。 | ||
+ | そして、この先にいる巨大な魔物を倒すため、二人の力を借りたいと願い出た。 | ||
+ | セシルはテラの願いを承諾し、三人でタコの化け物「オクトマンモス」に戦いを挑む。 | ||
+ | 八本足を操るオクトマンモスは強敵ではあったが、 | ||
+ | テラとリディアのサンダーや、暗黒剣の波状攻撃を食らい、湖の底に消えた。 | ||
+ | |||
+ | 地下水脈を抜け、一路ダムシアンを目指す三人。 | ||
+ | だが……ダムシアン城がようやく視界に入り始めた時、上空から爆音が響いた。 | ||
+ | 見覚えのある飛空挺団の影と、爆撃がダムシアンを包み込む。 | ||
+ | やがて、上空の影が何処かへ飛び去っていった時、 | ||
+ | 威容を誇っていたはずのダムシアン城は、無残な廃墟と化していた。 | ||
+ | |||
+ | 娘の名を叫びながら、ダムシアン城に駆け込むテラ。 | ||
+ | 彼が目にしたのは、吟遊詩人を庇って倒れたアンナの姿だった。 | ||
+ | 怒りのあまり、吟遊詩人に掴みかかるテラだが、アンナの声がテラを止めた。 | ||
+ | 彼女は、吟遊詩人ギルバートを愛したからこそ、一緒にこの城にきたのだ。 | ||
+ | そして、実はダムシアンの王子だったギルバートが語る。 | ||
+ | ゴルベーザと名乗る者が率いるバロン飛空挺団「赤い翼」がダムシアンを襲ったのだと。 | ||
+ | 「赤い翼」は城に火を放ち、ギルバートの両親を殺し、クリスタルを奪っていった。 | ||
+ | アンナも、赤い翼の兵が放った矢から、ギルバートを庇って倒れたのだ。 | ||
+ | 「お父さん、私を許して……ギルバート、愛してる」 | ||
+ | それが、アンナの最後の言葉だった。 | ||
+ | 娘の死を見取ったテラは、単身でゴルベ―ザに復讐を果たしに行ってしまう。 | ||
+ | 恋人を失ったギルバートは半ば自棄になり、泣き続けていたが | ||
+ | リディアの一喝と、ローザを救いたいというセシルの言葉が、ギルバートの心を動かした。 | ||
+ | 愛する人を失ってはいけない。彼はそう言って、ダムシアンに眠るホバー船を持ち出し、 | ||
+ | 砂漠の光が眠る洞窟への道案内を自ら買って出たのだった。 | ||
+ | |||
+ | ダムシアンの東にある、アントリオンの産卵地。 | ||
+ | ギルバート曰く、砂漠の光はアントリオンが産卵の時出す分泌物から出来るらしい。 | ||
+ | また、アントリオンは大人しく、人間は決して襲わない、とも。 | ||
+ | だが、ギルバートの言葉とは裏腹に、アントリオンはその牙を剥き襲い掛かってきた。 | ||
+ | 一行は何とかアントリオンを撃退するが…… | ||
+ | 大人しいはずの動物の凶暴化や、魔物の数の増大、そしてバロン王の不可解な行動。 | ||
+ | 何かが、この世界で起きようとしているのだろうか。 | ||
+ | 不安を隠せぬまま、セシル達はローザの待つカイポへと向かった。 | ||
+ | |||
+ | 砂漠の光の力でローザは意識を取り戻した。 | ||
+ | 彼女は、次に狙われるのは風のクリスタルがあるファブールだろうと言う。 | ||
+ | だが、既に日が沈んでいたこともあり、ファブールには明日の朝向かうことになった。 | ||
+ | そして夜……恋人を想い竪琴を弾いていたギルバートに、一匹の魔物が襲い掛かる。 | ||
+ | 恐怖に竦む彼を救ったのは、恋人アンナの魂だった。 | ||
+ | 勇気を出して、というアンナの言葉に励まされ、ギルバートは魔物を撃退することに成功する。 | ||
+ | 翌朝、一行はホブス山へと向かうが、登山口は氷壁でふさがれていた。 | ||
+ | ローザは、召還士なら炎魔法が使えるはずだと、リディアにファイアを使うよう促す。 | ||
+ | だがリディアは、ミストを襲った火災がトラウマとなり炎魔法を使うことができずにいた。 | ||
+ | ためらう彼女に勇気を与えたのは、セシルとローザ、そしてギルバートの言葉だった。 | ||
+ | リディアは意を決してファイアを唱え、氷壁を消し去ってみせたのだった。 | ||
+ | |||
+ | 険しい山道を越え、一行はようやく山頂に到着するが | ||
+ | なんと、一人のモンク僧が無数の魔物に襲われていた。 | ||
+ | 彼らはモンクに助太刀し、マザーボム率いるボム系の魔物たちを倒す。 | ||
+ | モンクは、ファブールのモンク僧長ヤンと名乗り、 | ||
+ | ホブス山で部下と訓練していたところ魔物に襲われ、一人生き残ったと言った。 | ||
+ | セシルはヤンにダムシアンとバロンのことを話し、急いでファブールに向かうよう告げる。 | ||
+ | 間一髪で、「赤い翼」より早くファブールに着いた一行は | ||
+ | ファブール王を説得し、クリスタルの守りを固める。 | ||
+ | だが、既に兵の中に紛れ込んでいた魔物により、鉄壁の守りは破られてしまう。 | ||
+ | その時、セシルの前に、行方不明になっていたカインが姿を現した。 | ||
+ | だが、カインは親友のはずのセシルに槍を突きつける。 | ||
+ | そしてゴルベーザに命じられるがまま、クリスタルとローザを奪っていってしまう…… | ||
+ | |||
+ | 親友に裏切られ、恋人をさらわれたセシルは、バロンに直接乗り込むことを決意する。 | ||
+ | ファブール王に船を用意してもらい、大海原を南へと向かう一行。 | ||
+ | だが、突如現れた海の主リヴァイアサンによって船は沈没し、 | ||
+ | セシルは何処とも知れぬ海岸に流されてしまう。 | ||
+ | 仲間の姿はどこにもなく、彼は仕方なく間近に見える街=ミシディアへと向かった。 | ||
+ | 赤い翼が略奪を働いたミシディア。人々は暗黒騎士セシルの姿を見るや否や | ||
+ | 恐れおののき、憎悪の言葉を吐きかけ、あるいは諦めたような口ぶりを見せる。 | ||
+ | セシルは彼らの視線を一身に受けながら、長老のいる館へと向かった。 | ||
+ | 長老はセシルの中に眠る輝きを認めると、暗黒剣に頼っていては心まで暗黒に染まると諭し、 | ||
+ | 「試練の山」と呼ばれる場所で、聖騎士の試練を受けるよう告げる。 | ||
+ | そして双子の魔導士ポロムとパロムに、セシルのお供をするよう命じた。 | ||
+ | |||
+ | 登山口を塞ぐ炎の壁をパロムのブリザドで打ち消し、一行は試練の山に足を踏み入れる。 | ||
+ | そこでセシルは、伝説の魔法「メテオ」を求めてやってきていた賢者テラと再会した。 | ||
+ | 強力な仲間を得て、一行は山頂の神殿を目指し、吊橋を渡る。 | ||
+ | その時、突如「ゴルベ―ザ四天王の一人、土のスカルミリョーネ」と名乗る魔物が現れ | ||
+ | アンデッドと共に襲い掛かってきた。 | ||
+ | ポロムの白魔法やパロム・テラの炎系魔法で、一度は敗れさるスカルミリョーネだったが、 | ||
+ | なんとアンデッドに変身すると、再びセシル達に牙を向けた。 | ||
+ | 一行はスカルミリョーネに二度目の死を与え、神殿内部に足を踏み入れる。 | ||
+ | |||
+ | セシルは謎の声に導かれ、伝説の剣を受け取り聖騎士の力を手にする。 | ||
+ | しかし彼には「暗黒騎士セシルに打ち勝つ」という最後の試練が残されていた。 | ||
+ | 自らの暗黒の波動に耐え切ったセシルを、謎の声は「わが息子」と呼ぶ。 | ||
+ | そして声は、自らの意思を光の力に変えて消える。 | ||
+ | 光は、テラに最強魔法メテオを与え、セシルを真のパラディンと変えたのだった。 | ||
+ | |||
+ | ミシディアに戻った一行は、長老の許可を得て | ||
+ | バロンとミシディアを繋ぐ異次元通路「デビルロード」の封印を解く。 | ||
+ | 距離と時間を超え、一瞬でバロン城下町に帰還したセシル達は | ||
+ | 情報を集めるために酒場に向かった。 | ||
+ | しかし、酒場の中ではバロンの近衛兵が幅を利かせていて情報を集めるどころではない。 | ||
+ | 困り果てるセシルの視界に、見覚えのある姿が映る。 | ||
+ | モンク僧のヤンだ。海に投げ出されたはずだが、バロンまで流れ着いたのだろうか。 | ||
+ | セシルは偶然の再会に喜びながらヤンに声をかける。 | ||
+ | だが、ヤンはセシルをお尋ね者と呼び、近衛兵を率いて襲い掛かってきた。 | ||
+ | |||
+ | 戦闘後、ようやく正気を取り戻すヤン。 | ||
+ | 魔法で操られていたわけではなく、単にショックで記憶喪失になったところを | ||
+ | バロンに利用されただけのようだ。 | ||
+ | ヤンは自分の非礼を詫び、改めて仲間に加わる。 | ||
+ | そして一行は宿屋の一室を借り、作戦を練ることにした。 | ||
+ | セシルは「赤い翼」に対抗するためにも、飛空挺技師シドを助け出そうと提案する。 | ||
+ | しかし、そのためには厳重警備されたバロン城に忍び込まなくてはならない。 | ||
+ | 頭を抱えるヤン。すると、彼の服から一個の鍵が落ちた。 | ||
+ | 近衛兵を従わせた時に、ヤンに貸し与えたのだろう。それはバロン地下水路の鍵だった。 | ||
+ | 一行は鍵を使って地下への扉を開け、洞窟のような水路を抜けてバロン城に入り込む。 | ||
+ | |||
+ | 懐かしきバロン城に戻ったセシル。そこに、近衛隊長ベイガンが現れる。 | ||
+ | 身構えるセシルに、ベイガンは自分もシドを助けに来たのだと告げ、仲間に加わろうとする。 | ||
+ | だが、パロムとポロムがいち早くベイガンの正体に気づいた。 | ||
+ | ベイガンは、既にゴルベ―ザによって魔物に変えられていたのだ。 | ||
+ | トカゲのような姿と再生能力を持つ魔物に変身したベイガンを倒し、一行は謁見の間へ足を進めた。 | ||
+ | |||
+ | セシルはついにバロン王と対峙する。だが、それは本物の王ではなかった。 | ||
+ | 本物のバロン王はとうの昔に殺され、偽者がすりかわっていたのだ。 | ||
+ | 偽バロン王こと、ゴルベーザ四天王の一人「水のカイナッツォ」は | ||
+ | 亡き王を嘲った後、正体を現し襲い掛かってくる。 | ||
+ | |||
+ | カイナッツォを倒した直後、背後の扉が音を立てて開いた。 | ||
+ | 飛び込んできたのは、幽閉されたはずの飛空挺技師シド。 | ||
+ | どうやら自力で脱獄し、偽バロン王をブチのめそうと思ってきたらしい。元気なオヤジだ。 | ||
+ | それはともかく、偽バロン王が倒れ、シドが見つかったならやることは一つ。 | ||
+ | シドに飛空挺がある場所に案内してもらうことだけだ。 | ||
+ | 彼を仲間に加え、一行は謁見の間を後にする。が…… | ||
+ | 通路に出たとたん、前後の扉が閉まり、壁が押し寄せてきた! | ||
+ | 水のカイナッツォが用意した、最後の罠が発動したのだ。 | ||
+ | このままでは押しつぶされてしまうが、引いても押しても扉は開かない。 | ||
+ | その時、パロムとポロムが壁の前に立ちはだかる。 | ||
+ | 双子はセシルに別れの挨拶を告げると、魔法を唱えた。 | ||
+ | 石化の魔法ブレイク。二人は自ら石像となり、迫る壁を押し留めたのだ。 | ||
+ | テラは双子を元に戻そうとエスナを唱えるが、 | ||
+ | 自分の意志で石となった二人に、状態異常解除の魔法は効果を発揮しなかった。 | ||
+ | 幼い二人が犠牲になったことに憤りと悲しみを感じながら、 | ||
+ | 一行は、シドが隠していた新型飛空挺「エンタープライズ」に乗り込むのだった。 | ||
+ | |||
+ | シド秘蔵の新型飛空艇エンタープライズに乗り込んだ4人。 | ||
+ | 離陸直後、白旗を揚げた1隻の飛空艇が近づいてきた。 | ||
+ | それに乗っていたのは、カインであった。カインは告げる。 | ||
+ | 「ローザの命が惜しければ、トロイア国にある土のクリスタルと交換だ。」 | ||
+ | それだけ伝えるとカインは去っていった。 | ||
+ | 苦悩するセシルだが、仕方なくトロイアへ向かうことにした。 | ||
+ | |||
+ | トロイアへ到着したセシル一行。まず、この国を治める神官に会いに行く。 | ||
+ | 曰く、土のクリスタルは近隣に住むダークエルフに奪われてしまったらしい。 | ||
+ | それを取り返してくればクリスタルを貸してもらえる、という約束を取り付けた。 | ||
+ | それに加えて、もう1つ気になることを聞いた。 | ||
+ | 「近くの海岸に吟遊詩人が漂着した、今は客間で床に伏せっているそうだ。」 | ||
+ | |||
+ | その吟遊詩人とは、かつて共に旅をしたダムシアン王子ギルバートであった。 | ||
+ | ギルバートはセシルが無事であったことを喜び、ヤンも同行していることを知ると | ||
+ | ヤンにリディアも無事なのかと訪ねる。しかし、ヤンは首を振る。 | ||
+ | テラに対しては「自分があなたの娘を殺したも同然です」と謝るばかりだった。 | ||
+ | |||
+ | セシルからローザの事を聞いたギルバートは、 | ||
+ | 「ダークエルフ」と聞いて何か思い当たることがある様子だった。 | ||
+ | 「セシル…これを持っていってくれ…」そう言って、「ひそひ草」を取り出した。 | ||
+ | 「これは?」 「僕の代わりさ…持っていってくれ。」 | ||
+ | それを受け取り、セシル達はダークエルフの洞窟へと向かった。 | ||
+ | |||
+ | ダークエルフの住む洞窟に一歩踏み込んだ瞬間、強烈な磁力がセシル達を包んだ。 | ||
+ | ダークエルフは金属の武器に弱い。 | ||
+ | その弱点をカバーするために強力な磁力で洞窟を覆っているのだ。 | ||
+ | 一行は、金属製の装備をすべて外し、布や革、木材製の装備に変更して進む。 | ||
+ | 素手のヤン、巨大な木槌で戦うシド、魔法のテラはともかくとして | ||
+ | 剣による攻撃が主体のセシルはこの状態では戦力にならず、他者のサポートに徹するより無かった。 | ||
+ | |||
+ | 辛くもダークエルフの元へたどり着くも、ダークエルフの怒涛の魔法攻撃に膝をつく一行。 | ||
+ | 「剣さえ使えれば…」 | ||
+ | セシルの意識は遠のいていった。 | ||
+ | |||
+ | その頃。セシル達の危機を察したギルバートはベッドから身を起こす。 | ||
+ | 「そんな弱った体で何をしようと言うのです!」 周りが止めるのも聞かず、 | ||
+ | 彼は衰弱した体で立ち上がり、竪琴を手に取って、ある曲を奏ではじめた。 | ||
+ | |||
+ | 「ひそひ草」は、遠く離れた場所へ音を伝えることが出来る。 | ||
+ | セシルの持つ「ひそひ草」から竪琴の音色が聞こえてきた。 | ||
+ | その音色はセシル達に力を与え、同時にダークエルフは苦しみ始めた。 | ||
+ | 「今だセシル!この音色が流れている間は、奴は磁力を操れないはずだ! | ||
+ | 剣を…剣を装備するんだ…!」 ギルバートの声が聞こえる。 | ||
+ | セシル達はすかさず金属製の武具に身を包み、再度ダークエルフに挑む。 | ||
+ | 弱体化したダークエルフはもはやセシル達の敵ではなかった。 | ||
+ | |||
+ | 土のクリスタルを奪い返した一行はギルバートの元へ駆け寄る。 | ||
+ | 悪しき妖精を戒める歌。かつて旅をした折に聞いたことがあったのだという。 | ||
+ | とはいえ、歩くことすら困難な状態で無理をしたのだ。彼は疲れ果てていた。 | ||
+ | ようやくテラもギルバートのことを許したようだった。 | ||
+ | 去り際にセシルは言う。「ギルバート…君は、勇気ある男だ…。」 | ||
+ | 「…アンナ…僕にもようやく分かった気がするよ…」 | ||
+ | |||
+ | クリスタルの奪還に成功したことをトロイアの神官に報告する一行。 | ||
+ | その時、どこからともなく声が聞こえてきた。 | ||
+ | 「クリスタルを手に入れたようだな。」 カインの声だった。 | ||
+ | 「表へ出て飛空艇に乗れ…ローザの元へ案内してやろう。」 | ||
+ | 土のクリスタルを借り受けた一行は飛空艇に乗り込んだ。 | ||
+ | |||
+ | カインが指揮する飛空艇に先導され、到着したのは機械仕掛けの塔だった。 | ||
+ | 塔を登っていく一行の前に現れたメーガス3姉妹の妨害を退け、 | ||
+ | ついにゴルベーザとの対面を果たす。 | ||
+ | |||
+ | 「土のクリスタルは?」 「ここにある!ローザはどこだ!?」 | ||
+ | 「まずはクリスタルが先だ。」 クリスタルを手渡すセシル。 「さあ、ローザを返せ!」 | ||
+ | 「ローザ?何のことだ?」 「何!?」 | ||
+ | ゴルベーザには元々取引をする気など無かったのだ。 | ||
+ | シドやヤンの罵声と共に、テラが飛び出した。 | ||
+ | 「…老いぼれに用は無い。」 | ||
+ | 「貴様に無くても私にはあるっ!思い知れ…アンナの痛みを!!」 | ||
+ | |||
+ | テラはあらん限りの魔力を尽くして魔法を繰り出す。 | ||
+ | しかし、高齢であることもあってかゴルベーザにはさほど効果はなかった。 | ||
+ | 魔力を使い切ったテラに残された手はたった一つだけであった。 | ||
+ | |||
+ | 全生命力を魔力と変えて放ったテラのメテオを受け、ゴルベーザは深手を負う。 | ||
+ | セシルは逃がすまいと追撃するも反撃を受けて倒れる。 | ||
+ | しかし何故か、セシルに止めを刺すことをためらった様子を見せたゴルベーザは撤退した。 | ||
+ | 仕留めきれなかった無念を残し、すべての力を使い切ったテラは息を引き取った…。 | ||
+ | |||
+ | 傍らに倒れていたカインを助け起こすセシル。 | ||
+ | どうやらメテオのショックでゴルベーザの術が解けたらしい。 | ||
+ | これまでのことを謝るカイン。そして、それを許すセシル。 | ||
+ | 「ローザは?!」 「この先だ!時間が無い!」走り出すカイン、後を追うセシル達。 | ||
+ | |||
+ | 間一髪でローザを救い出したセシル。 | ||
+ | あと少し遅ければ、ギロチンがローザの命を奪っていただろう… | ||
+ | その場を立ち去ろうとした一行の前に、 | ||
+ | ゴルベーザ四天王の一人「風のバルバリシア」が立ちはだかった。 | ||
+ | 正気に戻ったカインの空中戦法を軸としてバルバリシアを退けるも、 | ||
+ | バルバリシアは最後の力で塔を破壊しようとする。 | ||
+ | 塔が崩れ落ちる直前、ローザのテレポによって間一髪で脱出するのだった。 | ||
+ | |||
+ | そこは、バロン城のセシルの部屋だった。 | ||
+ | ついにゴルベーザの手に4つのクリスタルが渡ってしまった。 | ||
+ | 嘆く一行に、カインは意味深な言葉を口にする。 | ||
+ | 「クリスタルは、『まだ4つしか』揃っていない。」 | ||
+ | |||
+ | 続くカインの言葉は驚くべきものであった。 | ||
+ | 闇のクリスタル。ゴルベーザの手に渡った4つと対を成すもの。 | ||
+ | それは、地底の世界に安置されているという。 | ||
+ | 光と闇のクリスタルをすべてそろえた時、月への道が開かれる… | ||
+ | ゴルベーザはそう言っていたらしい。 | ||
+ | 月への道、というのが何を意味するのかよく分からないまま | ||
+ | 闇のクリスタルを守るために地底へ行く決意をする一行。 | ||
+ | カインは「マグマの石」を取り出す。ゴルベーザに預けられていたようだ。 | ||
+ | どうやらこの石が地底への鍵を握っているらしいが、どこで使うのかまでは知らないようだった。 | ||
+ | |||
+ | 遠隔操縦でバロンに戻っていた飛空艇に乗り、世界中を探し回ったセシル達は | ||
+ | アガルトという小さな村に着いた。 | ||
+ | ここに住む人々は地底種族ドワーフの末裔だと言われているらしい。 | ||
+ | その村の中央には、地底へと続かんばかりの深い古井戸があった。 | ||
+ | マグマの石を投げ込むと、山に大穴が開く。地底への道が開かれた瞬間であった。 | ||
+ | |||
+ | 飛空艇で地底へ突入した一行。 | ||
+ | そこで、飛空艇団と謎の戦車軍が戦闘しているのを目撃する。 | ||
+ | その戦闘に巻き込まれてしまう一行。強行突破するも、被弾し不時着を余儀なくされる。 | ||
+ | |||
+ | 飛空艇を降りた一行の目の前に、城がそびえ立つ。 | ||
+ | そこは、地底を治めるドワーフ王の城であった。 | ||
+ | ドワーフ王の話は次のようなものであった。 | ||
+ | 地底のクリスタルはすでに2つが敵の手に渡ってしまったこと。 | ||
+ | この城にあるクリスタルはまだ無事であること。 | ||
+ | ドワーフ自慢の戦車隊も空からの攻撃には手を焼いていること。 | ||
+ | 飛空艇で援護してもらえないかと頼まれるが、 | ||
+ | 地底の溶岩の熱には船体が持たない、とのシドの弁。 | ||
+ | 熱に耐えるように、飛空艇にミスリルの装甲を施すべく地上へ戻ることにしたシドと別れた。 | ||
+ | |||
+ | さて、問題はこの城のクリスタルだ。聞くと、玉座の裏の隠し部屋にあるという。 | ||
+ | その時、ヤンが何者かの気配を感じた。 | ||
+ | 「この先に気配を感じた!」 ヤンのその言葉に、クリスタルルームへ突入する一行。 | ||
+ | |||
+ | そこには陽気に踊る人形たちがいた。ゴルベーザの手の者らしい。 | ||
+ | それを打ち倒したセシル達の前にゴルベーザが現れ、語った。 | ||
+ | |||
+ | 「8つのクリスタルは、封印されし月への道、バブイルの塔を復活させる鍵なのだ。 | ||
+ | 月には我々の人智を超えた力があるという。これで7つ目…君たちのおかげだ。 | ||
+ | …礼をしなければいかんな。受け取れ!これが私からの最期の贈り物だ!!」 | ||
+ | |||
+ | ゴルベーザの力で身動きが取れなくなった一行。ゴルベーザは黒い竜を召喚した。 | ||
+ | その竜の牙で、ヤンが、ローザが、カインが倒れていく。 | ||
+ | ついにセシルにその牙が向く…その次の瞬間。 | ||
+ | ミストドラゴンが突如として現れ、その力で黒竜を消し去ったのである。 | ||
+ | 「大丈夫、もう動けるわ。」 聞き覚えのある声。 | ||
+ | その声の主は、行方不明となっていたリディア。 | ||
+ | しかし、幼い少女であったはずの彼女は、大人の女性となっていた。 | ||
+ | |||
+ | リディアの協力もあり、ついにゴルベーザを打ち倒したセシル。 | ||
+ | 彼女は、リヴァイアサンによって幻界-幻獣たちの住む世界-へと連れて行かれ、 | ||
+ | そこで幻獣たちと親しくなったことで黒魔法と召喚の腕が上がったと言う。 | ||
+ | そこは、この世界とは時間の流れ方が違う空間であり、その結果大人になったのだと。 | ||
+ | |||
+ | 不意に声がした。「わたしは…死なぬ!」 その声に気づいた時には既に遅く、 | ||
+ | 復活したゴルベーザによってクリスタルは奪われてしまった。 | ||
+ | |||
+ | 残すクリスタルは後1つ。それは封印の洞窟にあるという。 | ||
+ | その入り口は、封印をとく鍵が無いと開くことは出来ない。 | ||
+ | そこで、ドワーフ王は、ゴルベーザが封印の洞窟へ向かっている間に | ||
+ | バブイルの塔へ潜入、クリスタルを奪い返すという作戦を立案する。 | ||
+ | クリスタルを奪われた責任を感じていたセシルはこれに協力することにした。 | ||
+ | |||
+ | バブイルの塔は、地上まで伸びている長大な塔である。 | ||
+ | その塔の前では、ドワーフの戦車が陣を張っていた。 | ||
+ | 戦車部隊が陽動している間にセシル達が塔に潜入する。 | ||
+ | |||
+ | 塔では、(自称)ゴルベーザのブレイン、ルゲイエ博士が | ||
+ | 自作の戦闘ロボット・バルナバと共に待ち構えていた。 | ||
+ | セシル達がこれを打ち倒すと、最期にルゲイエは言い残す。 | ||
+ | 「クリスタルはすでに地上へ移された。 | ||
+ | ドワーフどもは、ワシ特製の巨大砲で全滅じゃ!」 | ||
+ | |||
+ | 巨大砲を止めるべく急ぐセシル達。砲手の雑魚モンスターを蹴散らすが、 | ||
+ | モンスターは最後の力で砲を暴走させる。もはや砲を止める術は無い。 | ||
+ | その時、ヤンがセシル達を部屋の外へと押し出した。 | ||
+ | 「妻に伝えてくれ…私の分も生きろと!」 | ||
+ | ヤンは、自らの身をもって砲を停止させる。 | ||
+ | 「ヤンーーーーー!!」 絶叫するセシル。 | ||
+ | …しかし、その部屋の中からヤンの返事が帰ってくることは無かった…。 | ||
+ | |||
+ | 悲しみを胸に塔を降りる一行。 | ||
+ | 塔の入り口まで来たとき、ゴルベーザの罠によって足元の橋が崩れだした。 | ||
+ | |||
+ | あわや、という所をシドの飛空艇に助けられた一行。 | ||
+ | その時、ゴルベーザの手の者が飛空艇で追ってくる。 | ||
+ | こちらのほうが性能が上のはず、しかし振り切れない。 | ||
+ | どうやら敵も飛空艇を改造したらしい。ついにエンジンが悲鳴を上げ始めた。 | ||
+ | 「かわれいセシル!」 シドはセシルに舵を任せると、 | ||
+ | 爆弾を抱えて艇から飛び降りた。 | ||
+ | |||
+ | 「ゴルベーザ!飛空艇技師シド一世一代の見せ場じゃあッ!」 | ||
+ | |||
+ | エンタープライズが地上へと飛び出した直後、 | ||
+ | シドの自爆によって地底と地上を結ぶ穴は塞がり、追っ手は食い止められた…。 | ||
+ | |||
+ | 一行は、地上からバブイルの塔へ潜入するべく、エブラーナの洞窟へと向かった。 | ||
+ | エブラーナ… ゴルベーザの手によって壊滅した忍者の国である。 | ||
+ | |||
+ | 洞窟を進む一行は、火の四天王ルビカンテと一人の忍者を目撃する。 | ||
+ | ルビカンテに挑む忍者。しかしルビカンテの炎の力の前に、返り討ちにあってしまう。 | ||
+ | |||
+ | 忍者の名はエッジ。エブラーナの王子である。 | ||
+ | 大怪我を負いながらも、なおルビカンテを追おうとするエッジを見て | ||
+ | もうこれ以上人が死ぬのはいやだとリディアが泣き出す。 | ||
+ | その涙を見たエッジは、セシル達と同行することにしたのだった。 | ||
+ | |||
+ | かくして5人でバブイルの塔に潜入した一行の前に、エブラーナ王と王妃が現れた。 | ||
+ | 王と王妃は魔物と化してエッジに襲い掛かる。反撃できないエッジ。 | ||
+ | 「どうしちまったんだ!親父!お袋!」 | ||
+ | |||
+ | エッジの声に本来の心を取り戻す王と王妃、 | ||
+ | しかし二人は「我々はもう人ではない、生きていてはいけない存在なのだ」 | ||
+ | と言い残してこの世を去る。 「後を頼んだぞ、エッジ…」 | ||
+ | |||
+ | そこへ現れる火のルビカンテ。 | ||
+ | 2人を魔物にしたのはルゲイエがした事だというが、怒り狂うエッジの耳には届かない。 | ||
+ | 非礼を詫び、正々堂々と戦おうとするルビカンテ。 | ||
+ | 5人を完全回復させた後、激しい戦闘が始まる。 | ||
+ | |||
+ | 勝利を収めたのはエッジたちだった。 | ||
+ | そして、ついにクリスタル奪還が成る… | ||
+ | |||
+ | と思った瞬間だった。突然、足元の床が開く。 | ||
+ | 落とし穴によって地底のほうまで落とされてしまった。 | ||
+ | |||
+ | 出口を求めて塔の中をさまよう5人は、やがて敵の飛空艇ドッグへたどり着く。 | ||
+ | そこにあったのは、敵が密かに建造していた新型の飛空艇であった。 | ||
+ | それを奪って脱出しようというエッジ。その艇にファルコンと名づけ、発進させる。 | ||
+ | |||
+ | ドワーフの城へと戻った一行は、クリスタルの奪還に失敗したことを報告した。 | ||
+ | ゴルベーザは封印の洞窟を強引に開けようとしている。もはや時間の問題である。 | ||
+ | そこで、セシル達がゴルベーザより先に封印の洞窟のクリスタルを取ってくることになり、 | ||
+ | 王から封印を解くカギを手渡された。 | ||
+ | |||
+ | しかし、敵から奪還した艇は溶岩の上を飛べない。エンタープライズは地上… | ||
+ | 洞窟へ向かう手段に困った一行はふと救護室へと足を運んだ。 | ||
+ | |||
+ | そこにいたのは、シドだった。無事だったのだ。 | ||
+ | 状況をシドに話すと、シドは傷ついた体を押して立ち上がった。 | ||
+ | ファルコン号に耐熱改造を施し、救護室へ戻ったシドは、すぐに大いびきを立てはじめた。 | ||
+ | |||
+ | こうして封印の洞窟へ向かった一行。 | ||
+ | 様々な罠をくぐり抜け、ついに最後のクリスタルを手にした。 | ||
+ | |||
+ | 洞窟の出口で、ゴルベーザの声が聞こえてくる。 | ||
+ | 「帰って来いカイン…そのクリスタルを持ち私の元へ…」 | ||
+ | 再びゴルベーザの術にかかったカインに、最後のクリスタルを奪われてしまった。 | ||
+ | |||
+ | ついに全てのクリスタルがゴルベーザの手に落ちてしまった。 | ||
+ | 王は嘆く。「もはや打つ手は無い…魔導船の伝説が本当でもない限り…」 | ||
+ | 魔導船の伝説を口にする王。セシルはそれに聞き覚えがあった。 | ||
+ | そう、それはミシディアに伝わる伝説とまったく同じだったのだ。 | ||
+ | ミシディアへ向かえと言う王、しかし地上への通路は塞がっている。 | ||
+ | 地上と地底を結んでいるバブイルの塔にも、もはや近付くことは出来ない。 | ||
+ | |||
+ | しかし、シドの手によってそれは解決した。飛空艇の船首にドリルを付けることで | ||
+ | 地上への道を切り開くことが出来たのである。 | ||
+ | |||
+ | ミシディアへ到着する一行の前に、長老が走ってきた。 | ||
+ | 「待っておったぞ!祈りの塔へ参られい!」 | ||
+ | はたして、ミシディアの民の祈りは通じた。 | ||
+ | |||
+ | |||
+ | りゅうのくちより うまれしもの | ||
+ | てんたかく まいあがり | ||
+ | やみとひかりを かかげ | ||
+ | ねむりのちに さらなるやくそくを もたらさん | ||
+ | つきは はてしなき ひかりにつつまれ | ||
+ | ははなるだいちに おおいなる めぐみと | ||
+ | じひを あたえん | ||
+ | |||
+ | |||
+ | ミシディアのある大陸は、ちょうど「竜」のような形をしている。 | ||
+ | その「口」にあたる場所より、大いなる船、魔導船が姿を現した。 | ||
+ | 月から来たというこの船ならば、地球と月を行き来できる。 | ||
+ | セシル達は魔導船に乗って月へと向かった。 | ||
+ | |||
+ | セシル達は、月面上になにか巨大な建物を目にした。 | ||
+ | まるでクリスタルで築かれているかのように輝くその建物。 | ||
+ | 一行はそこへ足を踏み入れた。 | ||
+ | |||
+ | そこで、フースーヤと名乗る老人と出会う。 | ||
+ | フースーヤの話はこのようなものだった。 | ||
+ | |||
+ | かつて火星と木星の間にあった星が滅亡の危機に瀕し、 | ||
+ | 生き残った者は地球へと脱出した。しかしまだ進化の過程にあったため | ||
+ | その者たちはもう1つの月を作り、そこで永い眠りについた。それが、月の民。 | ||
+ | |||
+ | しかし、ある者は眠りを嫌い、地球を焼き払ってそこに住めばいいと考えた。 | ||
+ | フースーヤはその者を封じた。しかし、その者の邪悪な思念は地球へも干渉し、 | ||
+ | 悪しき者をより悪しき者とし…クリスタルを集めさせた。 | ||
+ | つまり、ゴルベーザもまた、その者…「ゼムス」に操られているというのだ。 | ||
+ | |||
+ | そして、もう1つ重要なことを語った。 | ||
+ | 魔導船は、フースーヤの弟・クルーヤが建造した物であった。 | ||
+ | 彼は、地球に憧れを抱いていた。そして彼は地球の娘と恋に落ち、 | ||
+ | 2人の子供が生まれた。そしてそのうちの一人が…セシルだというのだ。 | ||
+ | |||
+ | かつて試練の山で聞いた声は、セシルの父・クルーヤの声であった。 | ||
+ | クルーヤはゼムスを止めるべく、セシルに聖騎士の力を託したのである。 | ||
+ | |||
+ | 全てを焼き払う兵器「バブイルの巨人」。それを地球へ下ろすわけにはいかない。 | ||
+ | フースーヤが同行することとなった。 | ||
+ | |||
+ | 魔導船に乗って地球へ戻った一行。しかし、時は既に遅かった。 | ||
+ | 正にその時、バブイルの巨人が彼らの目前に現れたのである。 | ||
+ | あたりを焼き払っていく巨人。絶望する一行だった。 | ||
+ | しかしその時、巨人に向かってどこからか砲撃がされる。 | ||
+ | そこに現れたのは、ドワーフの戦車隊。そしてシド率いる飛空艇団。 | ||
+ | その中には、パロム・ポロム・ヤン・ギルバートの姿もあった。皆無事だったのだ。 | ||
+ | |||
+ | 集中砲火を浴びて巨人の足が止まる。 | ||
+ | フースーヤが、この隙に内部から破壊する、と言い出した。 | ||
+ | 一行はシドの飛空艇に乗り移り、巨人の口から内部へと突入する! | ||
+ | |||
+ | 巨人の心臓部を目指す一行の前に、倒されたはずの四天王が姿を現した。 | ||
+ | ゼムスによってよみがえった四天王は、「協力する」ということを新たな武器に | ||
+ | 一行に挑みかかる。 | ||
+ | |||
+ | …激戦を制したのは、セシル達であった。 | ||
+ | |||
+ | そしてついに巨人の制御システムを破壊した一行の前に、ゴルベーザが現れる。 | ||
+ | その姿を見たフースーヤは、ゴルベーザが誰であるか知っているようだった。 | ||
+ | フースーヤによって正気に戻ったゴルベーザは、フースーヤに父の名を尋ねられる。 | ||
+ | 「父…クルーヤか?」 「なんだって!!」 | ||
+ | |||
+ | そう、セシルとゴルベーザは実の兄弟だったのである。 | ||
+ | 兄弟で憎しみあい、戦っていたという事実に呆然とする2人。 | ||
+ | ゴルベーザは立ち上がり、「…ゼムス… この戦い、わたし自身が決着をつける!」 | ||
+ | その言葉を残し、フースーヤと共にその場を去った。 | ||
+ | セシルは、去っていく兄を見送ることしか出来なかった。 | ||
+ | |||
+ | 制御システムを失って崩壊する巨人。一行の脱出の手引きをしたのはカインだった。 | ||
+ | カインはようやく自分を取り戻したのだった。 | ||
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=== ラスボスについて === | === ラスボスについて === | ||
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===ニンテンドーDS版の特徴=== | ===ニンテンドーDS版の特徴=== | ||
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[[2007年]][[12月20日]]、[[ニンテンドーDS]]用ソフトそして、[[スクウェア・エニックス]]より5,980円で発売予定。 | [[2007年]][[12月20日]]、[[ニンテンドーDS]]用ソフトそして、[[スクウェア・エニックス]]より5,980円で発売予定。 | ||
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== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
*[[教育芸術社]] | *[[教育芸術社]] | ||
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本作で使用されているBGMは、全曲[[植松伸夫]]によるものである。 | 本作で使用されているBGMは、全曲[[植松伸夫]]によるものである。 | ||
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* [http://www.square-enix.com/jp/archive/ff4_ws/ ファイナルファンタジーIV(ワンダースワンカラー版)ページ] | * [http://www.square-enix.com/jp/archive/ff4_ws/ ファイナルファンタジーIV(ワンダースワンカラー版)ページ] | ||
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[[Category:ファイナルファンタジー|04]] | [[Category:ファイナルファンタジー|04]] | ||
[[Category:スーパーファミコン用ソフト|ふあいなるふあんたしい04]] | [[Category:スーパーファミコン用ソフト|ふあいなるふあんたしい04]] |
2024年4月8日 (月) 19:39時点における最新版
ファイナルファンタジーIV | |
---|---|
ゲームジャンル | RPG |
対応機種 | スーパーファミコン(SFC) プレイステーション(PS) ワンダースワンカラー(WSC) ゲームボーイアドバンス(GBA) ニンテンドーDS(DS) |
開発メーカー | スクウェア PS:トーセ WSC:スティング GBA:スクウェア・エニックス DS:マトリックス |
運営メーカー | |
発売メーカー | スクウェア GBA、DS:スクウェア・エニックス |
バージョン | |
プレイ人数 | |
ソフト媒体 | SFC:8Mbロムカセット PS:CD-ROM1枚 WSC:32Mbitロムカセット GBA:64Mbitロムカセット DS:ニンテンドーDS専用カード |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | SFC:1991年7月19日 SFC(et):1991年10月29日 PS:1997年3月21日 WSC:2002年3月28日 GBA:2005年12月15日 DS:2007年12月20日(予定) |
販売価格 | |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | |
コンテンツアイコン | |
使用可能デバイス | |
必要環境 | |
使用ゲームエンジン | |
使用基板 | |
販売本数 | SFC:144万本 PS:26万本 WSC:6万本 GBA:21万本 全世界累計:216万本 日本累計:182万本 日本以外累計:34万本 |
その他の情報 | ※(et)は『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』を表す。 |
『ファイナルファンタジーIV』(-フォー、FINAL FANTASY IV、略称FFIV)は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売された、日本の家庭用ゲーム機用ゲームソフト、あるいは発売が中止されたファミコン用ゲームソフト。ジャンルはRPG。ファイナルファンタジーシリーズ本編第4作目。
概要[編集]
1991年7月19日に発売。同シリーズにおいて対応ゲーム機種をスーパーファミコンに移した最初の作品である。また、『イージータイプ』と呼ばれる初心者向けの別バージョンも発売されている。1997年3月21日、及び1999年3月11日にはプレイステーション版が発売されている(1997年に発売されたのはコンビニエンスストア向けの単品、1999年に発売されたのは『V』及び『VI』を含めた一般ルート向けの『ファイナルファンタジーコレクション』)。また、2002年3月28日には「スクウェア マスターピース」シリーズの1つとしてワンダースワンカラー版が発売されている。更に、2005年12月15日にはゲームボーイアドバンス版が発売された。そして、2007年12月20日に3DでフルリメイクがなされたニンテンドーDS版が発売予定。
もともと、この作品は『ファイナルファンタジーV』として開発されたものの、当初ファミコン用として開発していた『ファイナルファンタジーIV』をお蔵入りとし、1作繰り上げる形でのリリースとなった。シリーズ前3作のシナリオを手がけた寺田憲史によると、経営側が開発に介入した事が原因であり、内容にまで口を挟んだ為、寺田はファイナルファンタジー新作(SFCの『ファイナルファンタジーIV』)のシナリオから降りたとの事。また最近では「FF竜騎士団」で坂口が語っていたFC版FF4以外にも、もう一本田中弘道主導によるシームレスバトルの『ファイナルファンタジーIV』が企画されていた事が明らかになった。その企画はコンペに敗れ、鳥山明とコラボレーションしたオリジナルタイトル『クロノトリガー(企画段階であり、堀井雄二も参加した製品版とは完全に別物)』として企画され直すのだが、スーパーファミコン用CD-ROMの開発を任天堂が中止した為、更に『聖剣伝説2』として企画修正し発売に至る。
ファミコン(FC)からスーパーファミコン(SFC)になった事により、ファミコン時代に比べ演出効果が向上した。また、戦闘シーンは前作までのターン制ではなく、リアルタイムで時間が経過する「アクティブタイムバトルシステム(ATB)」(後述)が採用されている。このシステムは本作が初登場で、後のシリーズや『クロノ・トリガー』にも引き継がれている。また、戦闘のみ「二人プレイ」が可能になった。
グラフィックやサウンドなど1991年当時としては革新的な作品であり後のゲーム業界に与えた影響は計り知れない。今でも本作をシリーズ最高傑作とするファンも多い。
本作はタイトルロゴに現在のスタイルが採用された最初の作品である。本作のタイトルロゴに描かれているキャラクターはカインである(カインになったのは、初期のセシルのビジュアルの印象が悪く、かといって後にクラスチェンジする姿を載せてはネタバレになる、という理由だとされている)。
スーパーファミコンでのFFシリーズでは唯一、召喚獣のポーズが動く(『VI』でも召喚魔法のエフェクトでキャラクターが移動することはあったが、召喚獣が取るポーズが変化するのはIVだけであった)。
イージータイプ[編集]
1991年10月29日には、プレイヤー側の攻撃が弱く前半が難しいと指摘されていた事を受け、低年齢層など幅広いユーザーにプレイしてもらう為の難易度の低下とプレイアビリティの強化を目的として魔法の種類・敵の名称の簡略化や初心者の部屋の増加などの変更がなされた『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』が発売された。隠し通路が見えるなど、全体的に難易度が下がっている。
イージータイプにおける変更点[編集]
- バグ・裏技の修正
- 知名度の高いアイテム増殖技を初めとした、不具合と思われる仕様が修正されている。
- 一部コマンドの削除
- コマンドが整理され、効果がわかりにくく、また使いにくいコマンドである「くすり」「つよがる」「うそなき」「いのり」「おもいだす」「がまん」「ためる」「せいしんは」が削除されている。
- 戦闘バランスの調整
- 敵キャラの隊列という概念を廃し、どこにいる敵でも物理攻撃で与えるダメージが同じになっている。また、オリジナル版に比べて敵キャラの与えるダメージが軽減されている。また、戦闘に関し、特定の手順が必要だったバトルについて、その制限が解除、もしくは緩和されている。
- 一部魔法の削除、名前変更
- 白魔法「プロテス」、「シェル」、「ディスペル」と、隠し召喚魔法「コカトリス」が削除されている。また、魔法の効果の大きさを表す指標も数字に変更されている。例:ケアル1(=ケアル)、ケアル2(=ケアルラ)
- 武器・モンスターの名称変更
- わかりづらい名前が多かった『FFIV』だが、『イージータイプ』では変更されている。たとえば「デザートサハギン」が「砂男」に、「ラグナロク」が「かみがみのつるぎ」になっている、などである。また、「すす」など本来手に入るはずのないアイテムの名前が"Dummy"に統一されている。
- セリフ・演出の変更・追加
- 一部のセリフの表現がわかりやすくなっている(いにしえ→むかし)他、操作方法の説明やストーリー展開や次の目的地を読み取りやすいようにするメッセージも挿入されている。
- また、ゾットの塔でローザに落とそうとしていた物がギロチンから鉄球に変更されており(救出後彼女が縛られていた椅子を調べる事で確認できる)、このシーンでのセシルとローザの「抱き合ってキスをする」動きが「抱き合う」のみ、バロンの町の踊り子が服を脱がない、などの低年齢向けの変更がされている。
- トレーニングルームの充実・追加
- 『FFIV』ではバロンの街にあったトレーニングルームの項目が増加し、その他の街へも増設されている(内部は全て同じ)。
- アイテム体系の簡略化、入手容易化
- 特定のステータス異常を回復するアイテムの種類が特に多かった本作だが、『イージータイプ』ではそれを排除してステータス異常全般を回復する「万能薬」に統一し、万能薬自体の入手難度を下げている。ただし本作では同じアイテムの束を複数持つ事ができる為、状態回復アイテムが万能薬に統一されても回復可能回数が著しく減るわけではない。
- また、アイテムの価格も抑えられている。特にMP回復アイテムである「エーテル」については、扱うショップが増え、入手が更に容易になっている。
- その他、呪文と同じ効果があるアイテム、能力アップアイテムが無くなっている。
- 開発室の削除
- イースターエッグと呼ばれるお遊び的な物としてある城の一角にスタッフ達と会話できる開発室があったが、削除された。
- 最終ボスのグラフィックの変更
- 最終ボスのグラフィックが、『FFVIII』に登場する強敵「アルテマウェポン」のようなグラフィックになった。またこのゼロムスのグラフィックはアドバンス版の隠しボス、「ゼロムスEG」のグラフィックとして使用されている。(「EG」の由来は、イージータイプのグラフィックだからと言う説がある。)
システム[編集]
本作ではシリーズの他の作品のような独特の成長システムを持たず、システム的には最もオーソドックスな物であると見られている。その一方、シナリオ上はプレイヤーキャラの入れ替わりが多い作品でもある。パーティーの人数は最大5人である。
各キャラには利き腕が設定されており、戦士系のキャラでは利き腕に武器を、逆腕に盾を持つ。両利きのキャラは盾を装備する事ができず、両手に武器を持つ。弓と矢も両手を使用し、利き腕に矢を、逆腕に弓を持たなければ本来の性能を発揮できない。
本作は隊列に関するシステムも独特で、最高5人のパーティーを3人と2人のグループに分け、どちらかのグループを前列、もう一方のグループを後列とする形式となっている。メンバーの入れ替わりに応じて3人の側を前列とすべきか2人の側を前列とすべきかが変わるケースもある。
魔法は前3作のように店で買うシステムではなく、ドラゴンクエストシリーズなどに多く見られるような、レベルアップにより覚えるシステムである(ただし、一部の魔法や召喚魔法はイベントで習得する)。また、「魔法のレベル」の概念が無くなり、これも各魔法ごとに消費MPが設定されているというオーソドックスなシステムになった。
また、HPが0になったときの表現は、前3作では「死亡」であったが、本作以降では「戦闘不能」という表現に変更された。これにより、イベントなどで「死んでいるはずのキャラクターが行動や会話をしたりする」という矛盾がなくなり、またストーリー上の「死」と戦闘における従来の「死亡」とが区別されるようになった。ただしイベント以外での扱いは従来の「死亡」と殆ど変わらない。
アクティブタイムバトルシステム[編集]
本作の最大の特徴として、戦闘シーンがリアルタイムになった事が挙げられる。このシステムをアクティブタイムバトル(Active Time Battle、略称ATB)と言い、以後のスクウェアの作品においても使用される代表的な戦闘システムとなった。
これは正式に特許庁に申請し特許化されており、スクウェアの独占システムとなる(特許-2794230 または特許-3571207 : 特許庁、特許電子図書館で文献種別:B、文献番号: 2794230 または 3571207 を入力する事で詳細を読む事ができる)。
敵味方双方の各キャラクターにそれぞれ待機時間が設定され(本作(GBA版以降は除く)では画面上で知る事はできない)、リアルタイムにカウントダウンされていく。待機時間が0になったキャラはコマンド入力が可能になる。そしてコマンド入力から更に一定時間が経つとコマンド入力通りの行動を行い、行動後は再び待機時間がリセットされる。
コマンドの選択中にも他のキャラクターの行動が行われるのが特徴だが、設定によって、アイテムや魔法の選択中はこのカウントをストップさせる事も可能である(ウェイトモードという)。
「死の宣告」など、モンスターが使う特殊攻撃にも、このシステム(待機時間)を生かした攻撃が採用されるようになった。また、モンスターによっては、主人公側から何らかの攻撃を受けるなどの条件が発生すると、待機時間に関係なく行動を行う場合がある。
その他戦闘に関する事[編集]
本作ではモンスターから逃げた時に、所持金を幾らか失ってしまう場合がある。失う金額は戦っていた敵パーティによって異なり、本来倒して得られるギルの1/4(端数切り捨て)となっている。
戦闘勝利後に特定の敵が極小確率で落とす隠し装備、隠し召喚魔法が存在する。しかし大抵の場合、落とす確率は非常に低く、入手は極めて困難である。
セーブポイント[編集]
前作『ファイナルファンタジーIII』のラストダンジョンの反省からであろうか、本作からはダンジョン内にも「セーブポイント」が設けられた。『II』および『III』ではワールドマップ上でしかセーブができなかったのだが、本作からはダンジョン内でも「セーブポイント」の上であればセーブを行うことが可能になった。セーブだけでなく、「テント」や「コテージ」を使用してHP・MPを回復させる事もできる。
世界設定[編集]
本作の世界は2つの衛星を持った1つの星「青き星」(作中では地球のように表現されている)が舞台である。2つの衛星の内1つは現実の月のように何もない世界であるが、もう1つの月には月の民と呼ばれる人達が住んでいる。月の民は地球上の文明を尊重しており、彼らは基本的に地上に干渉していない。
地球では地上と地底にそれぞれ4つずつクリスタルがあり(地上の4つはそれぞれ火・土・水・風、地底の物は闇のクリスタルと銘打たれている)、また月にも8つのクリスタルが存在している。
地上[編集]
地上には6つの国家が存在するほか、どの国家にも属さない小さな村もいくつか存在する。
- バロン王国 - 古くから発達していた軍事国家。最も広い領土を持ち、現在は平和を維持している。飛空艇団「赤い翼」、近衛兵団、暗黒騎士団、竜騎士団、陸兵団、海兵団、白魔道士団、黒魔道士団の8つの軍団を持つ。
- ミストの村 - この世ならざる世界「幻界」に最も近いと言われる村。バロンとダムシアンとの境にある辺境の村。幻界の住人である幻獣を呼び出して使役する召喚士の血筋が伝えられているが、血が薄まると召喚士としての力も弱まるので血統の維持の為に村の中で婚姻を重ねた結果、寿命が短い。
- ミシディア国 - 厳しい自然環境の中で魔法が発達した魔法国家。「水のクリスタル」がある。
- ダムシアン王国 - 砂漠の中継地点である商業国家。砂漠に住む怪物サンドウォームを退散させる不思議な唄を持つ一族が治めている。この国の初代国王である初代ギルバートの名前が、通貨単位である「ギル」のもとになった。「火のクリスタル」がある。
- カイポの村 - ダムシアンの南、ダムシアン砂漠にあるオアシスの村。
- ファブール王国 - 精神修行を目的として修行僧を受け入れていた寺院に、武道家が集まるようになり発展していった宗教国家。武道を精神修行の一貫として行うモンク僧たちが住む。寺院には100年前に戦乱から落ち延びてきた暗黒騎士が悟りを開いて捨てた暗黒剣が安置されている。「風のクリスタル」がある。
- トロイア国 - 何故か女性しか生まれてこない宗教国家。8人の女神官によって治められている。「土のクリスタル」を保持していたが魔物に奪われてしまっている。
- エブラーナ王国 - 他国との交流が薄く独自の文明が発達した国家。「忍術」という特殊な魔法が伝承されており、兵士もこの魔法を体得しているが、その奥義は王家のみの一子相伝である。
- ミスリルの村 - ミスリル金属の採掘・精製・加工・販売を行っている村。人間は住んでおらず採掘を行う豚族、精製を行う蛙族、加工を行う小人族が住んでいる。
- アガルトの村 - ドワーフの血筋を受け継いでいる村。地底への道が塞がれた場合に再び開く為の枯れ井戸がある。また天体観測所がある。
地底[編集]
地底には大きな城が1つ、小さな村が1つあるほかはいくつか洞窟があるだけである。
- ドワーフ王国 - ジオット王を君主とするドワーフの国であり「闇のクリスタル」を1つ保持している。ドワーフの軍隊は戦車部隊を保有している。ここでは「ラリホー」が挨拶の言葉である。
- トメラの村 - ドワーフの村。かつてはドワーフの城とは陸続きだったが、地殻変動の所為で孤立してしまった。ここでは「ハイホー」が挨拶の言葉である。
幻界[編集]
この世ならざる世界。現世よりも時間の流れが速い。地上ではミストの村が幻界に最も近い場所にある。地底にある洞窟が幻界と繋がっている。
月[編集]
本作の「もう1つの月」は、元々火星と木星の間にあった星が滅んだ際、そこに住んでいた人々が眠り場所として作ったものである。地下では月の民が眠りについている。また青き星を征服しようとしたゼロムスも封印されている。
登場キャラクター[編集]
プレイヤーキャラクター[編集]
声優はDS版のもの。
- セシル・ハーヴィ [Cecil Harvey] - 暗黒騎士/パラディン(聖騎士) 声:程嶋しづマ
- 178cm 58kg 利き腕:右 年齢20歳
- 本作の主人公。元は孤児であったが、バロン国王の保護を受けて学校を卒業後、学友のカインと共に兵学校へ入学。陸兵団の小隊長に就任後、暗黒騎士に選出されその後、新設された飛空艇団「赤い翼」の初代団長に選ばれた。国王の命令に不審を抱いた事から赤い翼団長の任を解かれ、別のある任務に就く事になる事からストーリーは始まる。優しく真面目な性格の持ち主で暗黒騎士になった事を悔いている。ゲーム中盤で試練を越えて闇の力を捨て、聖騎士パラディンとなる。ストーリー終盤に月の民の血を引いている事が明らかになる。
- 暗黒騎士時代は暗黒剣を装備でき、最大HPの1/8を消費する代わりに敵全体を攻撃できる「暗黒」を使う。強力だがアンデットには通用しないと言う欠点がある。
- パラディンになって以降は、FFIIIやFFVにおけるナイトのような戦闘能力を持つ。高い攻撃力と防御力に加え、装備品も充実しており、特定の味方もしくは瀕死の味方を「かばう」ようになる為、頼りになる存在である。僅かながら「白魔法」も使う事ができる。
- カイン・ハイウィンド [Cain Highwind] - 竜騎士 声:山寺宏一
- 183cm 61kg 利き腕:左 年齢21歳
- セシルの親友であり、数少ない竜騎士の一人。バロン王国竜騎士団隊長。ローザに好意を抱いている。カインとローザの家は交流があり、幼い頃に両親を亡くしたカインと、同じく幼くして父親を亡くしたローザとは親しみ深い間柄であった。ローザへの想いからくるセシルへの嫉妬心をゴルベーザに付け入られて精神を支配されてしまう。
- 空高く舞い上がって攻撃する「ジャンプ」を使う(GBA版ではイベントクリア後に入手する装備品「竜騎士の籠手」を着けると、ダメージが更に倍の「Wジャンプ」になる)。
- 頻繁に立場が変わる事から、RPG史上における「裏切り者」の代名詞と化している[要出典]。また、後のリメイクも含めたシリーズ作品には、彼の名前が登場する事がある。
- ローザ・ファレル [Rosa Farrell] - 白魔道士 声:甲斐田裕子
- 162cm 47kg 利き腕:右 年齢19歳
- 本作のヒロイン。バロン国の白魔道士団で、国内で高い人気を誇る美女。セシルと恋仲の関係。貴族の家系である為、親には身元不明のセシルとの付き合いをよく思われていない。セシルを追って城を飛び出し、セシルと再会するも、ゴルベーザに人質としてさらわれてしまう。助け出されて以降は、最後までセシルと行動を共にする。
- 「白魔法」の他、仲間全員の体力を若干回復する「祈り」(GBA版では装備品によって、白魔法ケアルダとほぼ同じで、稀にエスナがかかる「奇跡」に変化)や、特定の敵に対して弓矢の命中率を100%にして攻撃する「狙う」を使うことができる。特に白魔法の効果は絶大で、パーティの回復を一手に引き受ける事となる。
- リディア [Rydia] - 召喚士 声:下屋則子
- (子供時代)107cm 18kg 利き腕:右 年齢7歳
- ミストに住む召喚士の少女。バロン王の策略に騙されたセシルの手によって故郷を焼き滅ぼされ、その際に村を守護する召喚獣を使役していた母を失った。その為、セシルのことを憎く思っていたが、道中で彼の優しさに触れ心を開くようになった。また、故郷を焼き滅ぼされた為、火を怖れており、最初は火の攻撃魔法が使えないが、あるイベントでそれを克服する。
- ゲームの途中でパーティから離脱。その間に人間界よりも時の流れが速い幻界にいた為、僅かな期間で大人に成長。(ただ、正確な年齢は定かとされていない)危機に陥ったセシル達を救いに駆けつけた。再登場後の姿はエッジが惚れこむ程の美人で、幻獣界を治めるリヴァイアサンも絶賛するほど。
- 「黒魔法」「召喚」を使う。また、子供時代のみ「白魔法」が使える。幻獣と出会い、イベントをこなしていく事によって、新たな召喚魔法を使えるようになる。
- テラ [Tella] - 賢者 声:納谷悟朗
- 177cm 48kg 利き腕:右 年齢60歳
- かつては有名な賢者であったが、現在は高齢の為に魔力も弱く、魔法の殆どを忘れてしまっている。年老いてから生まれた娘であるアンナを溺愛するが、あまりに過保護な為、アンナはギルバートと駆け落ちしてしまう。ゴルベーザを倒す事に命を賭けており、対決の際は自らの命の全てを注ぎ込んで、魔法を繰り出した。
- 「白魔法」「黒魔法」を使う。「思い出す」コマンドで、忘れてしまった魔法を使う事ができるが、失敗する事もある。また、レベルが上がってもMPは上昇しない。
- ギルバート・クリス・フォン・ミューア [Gilbart Chris Von Muir] - 王族 声:堀川りょう
- 174cm 51kg 利き腕:右 年齢24歳
- 商業国家ダムシアン王国の第一王子。繊細な人柄で戦いを嫌い、詩や音楽を嗜む吟遊詩人。テラの娘、アンナとは恋人関係にある。あるイベントがきっかけで床に伏す事になるが、その後セシル達の窮地を救う事になる。
- 状態異常を引き起こす「歌う」(GBA版では装備品によって、味方全体にプロテス・シェルを同時にかける「熱唱」に変化)、手持ちのポーションを消費して味方全員の体力を回復する「薬」、HPが一定まで減ると戦闘から一時撤退する「隠れる」を使う。
- 余談だがファイナルファンタジータクティクスではアンナと共に儲け話でゲスト出演しており、この作品においてはFFIVの悲劇を省みてか、無事にアンナと結婚するという結末を迎えている。
- ヤン・ファン・ライデン [Yang Fang Leiden] - モンク僧 声:玄田哲章
- 182cm 76kg 利き腕:両 年齢35歳
- ファブール僧兵団長。辮髪頭で筋肉質、人望も厚い快男児だが恐妻家でもある。
- 力をためて通常の2倍の威力を出す「ためる」(GBA版では装備品によって、力をためて通常の3倍の威力を出す「必殺」に変化)、敵全体にダメージを与える「蹴り」、防御力を高める「我慢」を使う。装備品の「爪」は攻撃力は上がらないが、様々な追加攻撃を発動できる。
- パロム [Palom] - 黒魔道士 声:釘宮理恵
- 94cm 22kg 利き腕:左 年齢5歳
- ミシディアの双子魔道士姉弟の弟。やんちゃないたずらっ子。黒魔法に長ける。物語の途中、セシル達を危機から救う為、ポロムとともに命を懸ける。
- 「黒魔法」を使用できるほか、「強がる」ことで知性を一時的に上げる事ができる。また、ポロムと「二人がけ」で合体魔法(「プチフレア」「プチメテオ」)も使える(GBA版では装備品によって「Wメテオ」が使える)。成長すれば全ての黒魔法を習得できる。
- ポロム [Porom] - 白魔道士 声:釘宮理恵
- 93cm 19kg 利き腕:右 年齢5歳
- ミシディアの双子魔道士姉弟の姉。しっかり者で、いつもパロムを諌めている。白魔法に長ける。
- 「白魔法」を使えるほか、「嘘泣き」して敵を動揺させる事ができる。また前述の通り、パロムと「二人がけ」で合体魔法が使える。成長すれば全ての白魔法を習得できる。
- シド・ポレンディーナ [Cid Pollendina] - 技師 声:永井一郎
- 159cm 67kg 利き腕:右 年齢54歳
- バロン王国飛空艇整備技師の長。セシルを実の息子のように可愛がっている。
- 白魔法ライブラと同等の効果を持つ「調べる」という技を持つ。
- エッジ(エドワード・ジェラルダイン) [Edge(Edward Geraldine)] - 忍者 声:石丸博也
- 175cm 51kg 利き腕:両 年齢26歳
- エブラーナ王国王子。国をゴルベーザに滅ぼされた為、復讐に燃える忍者。リディア(大人時代)に想いを寄せるが、つれない態度をとられている。実は最終パーティーの最年長者。
- 手裏剣や武器を「投げる」、敵からアイテムを「盗む」(GBA版では装備品によって、盗む+ダメージの「ぶんどる」に変化)、エブラーナで独自発展を遂げた魔法「忍術」を使用できる。
- プレイヤーキャラクター中素早さが最も高く、今作から導入されたアクティブタイムバトルシステムの恩恵を最も強く受けるキャラクター。
- フースーヤ [Fusuya] - 月の民 声:銀河万丈
- ??cm ??kg 利き腕:右 年齢??歳
- 月の民の眠りを守る番人で、クリスタルの秘密を知る人物。セシルの伯父。「バブイルの巨人」の起動を阻止する為に参戦する。
- 全ての「白魔法」「黒魔法」を使用する事ができるが、MPは190から上昇しない。また、味方全員に白魔法のリジェネの様な効果を与える「精神波」を使う。この精神波を使うとコマンド入力が出来なくなる(GBA版ではコマンド入力可能になった)。
ゴルベーザとその部下たち[編集]
- ゴルベーザ (Golbeza) - 黒騎士 声:鹿賀丈史
- クリスタルを集めようとバロンを影で操る男。一時はバロンの「赤い翼」隊長に就いた。セシル達の前に幾度となく立ちはだかる。月の民の血を引く。またセシルの兄でもある。終盤ではフースーヤと共に「Wメテオ」を放つ戦闘シーンが見られる。(余談だが、Wメテオを放つときに彼が言う「いいですとも!」という台詞がネット上で様々に使われている)雑誌「ファミコン通信」にて「18年前、両親を亡くして弟を養いながら生活していたが、ある夜、胸騒ぎを感じたゴルベーザはまだ2歳だった弟のセシルを隠した後、月から伸びる赤い光に連れ去られて憎悪の念を植えつけられた。」とする過去の物語が紹介されているが、公式設定かどうかは不明である。
- ゴルベーザ四天王 (Golbeza's Four Elemental Fiends)
- ゴルベーザ直属の部下である四体のモンスター。名前の由来はダンテの『神曲』地獄篇に登場する地獄の鬼どもから。一度はセシルたちの手により倒されるも、ゼムスの手により復活する。彼らのパロディキャラとして「半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!」の完熟四季王とドラクエ7の四精霊がいる。
- 土のスカルミリョーネ (Scarmiglione of Earth) 声:大西小西
- 自称「死の水先案内人」。暗黒騎士であったセシルが苦手とするアンデッド軍団を率いている為、セシルたちへの刺客に適任として派遣された。当初は魔法使いのようなフードを被って登場するが、倒されてもゾンビと化して蘇る執念の持ち主である。口から息が漏れているのか「フシュルルル」という不思議な声を発する。
- 水のカイナッツォ (Cagnazzo of Water)
- 亀のような甲羅を背負う怪物。水を操ってバリアを張ったり、津波を起こしたりといった攻撃を得意とする。バロン王を殺害してすり替わり、赤い翼を使ってクリスタルを集めさせていた。スカルミリョーネを「四天王になれたのが不思議なくらい弱っちいヤツ」と言う。笑い声は「クカカカカ」。
- 風のバルバリシア (Barbariccia of Wind)
- 四天王の紅一点。身長の三倍はあるという髪の毛によって風を操り、竜巻のバリアを張る事ができる。竜巻はカインのジャンプで解除させる事が可能。物語中盤に出現する空中要塞「ゾットの塔」の最上階にて主人公達と戦う事になる。笑い声は「ほっほっほほほ」。
- 火のルビカンテ (Rubicante of Fire)
- 炎を操り、火燕流などの攻撃を得意とする。弱点の氷系すら防ぐマントを持つ強敵。誇り高く、正々堂々と戦う事を身上とする武人肌の男である(ちなみに、戦闘に入る際にはHPとMPが回復した状態で始まる)。「ファミコン通信」にて「元はミシディアの黒魔道士で、パラディンを目指して試練の山に挑戦して敗れたところをゴルベーザに拾われてルゲイエの改造によって新たな力を与えられた。」とする過去の物語が紹介されているが、公式設定かどうかは不明。
- ルゲイエ博士
- ゴルベーザ直属のマッドサイエンティスト。人を改造して魔物に変える。自身の体も改造しており、『バルナバ』というロボットを連れている。
- ベイガン (Baigan)
- バロン王国の近衛兵長。以前は優秀な人物だったが、偽バロン王の悪事に加担し、セシル追放にも一役買うなど様子がおかしくなる。陰ではゴルベーザに忠誠を誓っており、実は洗脳されてモンスターの体を与えられていた。
- メーガス三姉妹 (The Three Magus Sisters)
- バルバリシアの部下である三姉妹。魔法反射を利用した連携攻撃「デルタアタック」を得意とする。各自の名前の由来は、夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」から。後にFFXでも召喚獣として登場した。
- マグ (Mag)
- 太めの長女。三姉妹では突出した体力を持つ。デルタアタックで魔法の反射役をつとめるほか、倒れた妹達にリレイズをかけて復活させる。
- ドグ (Dog)
- 長身で細身な次女。デルタアタックでリフレクを唱えるほか、コンフュ、バーサクなどの間接攻撃魔法が得意である。
- ラグ (Rag)
- 小柄な三女。攻撃魔法を得意としている。
- カルコブリーナ (Calcobrena)
- 本来はドワーフ王ジオットの娘ルカの人形だが、ゴルベーザに邪悪な魂を吹き込まれてモンスターとなり、ドワーフの城の『闇のクリスタル』を狙った。登場時は数体の小さな人形だが、合体して巨大人形となる事もできる。名前の由来は、四天王と同じく『神曲』に登場する地獄の鬼である。
その他[編集]
- ゼムス(ゼロムス) (Zemus (Zeromus))
- 月の民の1人。皆が青き星の発展を見守ることに同意するなか、青き星を征服しての移住を主張して、地上に巨大兵器『バブイルの巨人』を召喚する次元エレベーター『バブイルの塔』を作った為に月の地下に封印された。封印中も悔い改める事なく精神力を増幅させてゴルベーザを操った。フースーヤとゴルベーザに退治されるが、死してなお憎悪を燃やし、完全暗黒物質「ゼロムス」へと変貌する。後の作品にアイテムとして出る「ダークマター」はこの「完全暗黒物質」からきている。「ゼロムス」を倒せばエンディングとなるが、GBA版の真のラストボスは「月の遺跡」最深部に眠る『ゼロムス:EG』である。通常攻撃の他、「じしん」「ほのお」「かみなり」「ビッグバーン」「ワール」「ブラックホール」、攻撃魔法に対しては「リフレク」をかけてくるなど、多彩な攻撃を仕掛けてくる。ちなみに、イージータイプと通常版ではビジュアルが全く違う。GBA版では『ゼロムス』が通常版、『ゼロムス:EG』がイージータイプのイラストをそれぞれ踏襲している。
- アンナ 声:秋野ひとみ
- ギルバートの恋人。テラの一人娘だが、彼の反対で駆け落ちした。
- ククロ
- 地底に住む世界一の工匠。アダマンタイト鉱石を使って古びた聖剣エクスカリバーを鍛え直した。
- ジオット王 (King Giotto)
- ドワーフの王。戦車部隊を指揮してゴルベーザの飛空挺団と戦っている。娘の名前はルカ。
- クルーヤ (Kloo-Ya)
- 月の民であり、フースーヤの弟。魔導船を作り、地上に様々な技術をもたらし、数百年後に地上の人間と結婚してセシルとゴルベーザが生まれた。クルーヤの所持していた聖剣が試練の山に残されている。
- バロン王 (King of Baron)
- 本物のバロン王。水のカイナッツォに殺害された。祖先はバロンの紛争を治めたという名のある血筋で、自身も名高いナイトであった。バロン王になった後は国力を増強すると共に孤児の保護なども行う賢王であった。セシルも彼の保護した孤児の一人である。死後は幻獣オーディンに生まれ変わった。
- リヴァイアサン (Leviathan)
- 幻界と地上の海を治める幻獣王。普段は老人の姿をしている。セシル達が乗るバロン行きの船を沈めて幼いリディアを幻界へ連れて行った。王妃は女王アスラ。
- バハムート (Bahamut)
- 全ての幻獣を治める幻獣神。お供を連れて月に住んでいる。闘いに勝てば、召喚獣として力を貸す。
- ハミングウェイ一族 (Hummingway Family)
- 月に住む、月の民とは違う別の種族。話しかけるとハミングで答えてくれる。クルーヤと共に青き星へ渡った、仇名をつけることが得意なネミングウェイ一族もいる。
ストーリー[編集]
強大な軍事力を持つバロン王国の飛空艇団「赤い翼」の団長セシルは、ミシディアから「水のクリスタル」を奪うという任務を受け、これを達成した。しかしその帰り道、彼はこの行動に疑問を抱く。最近の王の変心ぶりに疑問を抱いた彼は、クリスタルを渡す際にその事を王に問うが、これが王の信頼を失う事になってしまい、飛空艇団団長の座を追われ、ミストの幻獣退治を命じられた。親友であり、竜騎士隊の隊長であるカインの申し出により心強い道連れを得たセシルは、共にバロンを旅立つのであった。
目指すはミストへの唯一の道である「ミストの谷」。 しかし、ミストの谷には幻獣が住み着き、村への道を阻んでいた。 二人はジャンプや暗黒剣を駆使し、霧の幻獣「ミストドラゴン」を打ち破る。 そして、彼らは無事ミストに到着した。が…… 突然ボムの指輪が輝きだし、村中を炎が包み込む。 「なぜだ、バロン王ーッ!」 セシルの慟哭に、答えられる者はいない。 だが、その代わりに子供の泣き声が響いてくる。 二人が目を向けると、そこには死んだ母親にすがりつく少女の姿があった。
召喚した幻獣が倒されれば、召還士もまた命を落とす。 谷のミストドラゴンは、村を守るために、少女の母親が召喚していたものだったのだ。 村を焼きつくそうとする炎から、少女を助けようとする二人だが 少女は母親を殺した二人におびえ、力を暴走させてしまった。 そして現れた幻獣タイタンが起こした大地震で、セシルは気を失ってしまう。
セシルが意識を取り戻した時、カインの姿はなかった。 代わりに、気絶した召還士の少女が倒れていた。 セシルは少女を休ませるため、オアシスの村カイポへ赴く。 宿屋の主人の好意でベッドを貸してもらったセシルは、彼女を介抱した。 目を覚ました少女は、しかしセシルを警戒し、心を開こうとしない…… セシルは仕方なく、自分の身体をベッドに横たえ、眠りについた。
その夜、ミストの生き残りである少女の命を狙って、バロン兵が襲い掛かってくる。 既に、償いのために少女を守ることを決意していたセシルは 子供を引き渡せという兵士の命令を退け、返り討ちにする。 それを見ていた少女は、ようやくセシルに心を開き 自分の名がリディアであることを告げた。
翌朝、リディアを連れて宿屋を発ったセシルは 高熱を出して倒れ、北東の家に運び込まれたという女性の話を耳にする。 不安に駆られた彼は一軒家を訪れる。 セシルの予感は的中していた。ベッドの上で寝ていたのは恋人のローザだったのだ。 彼女はセシルの身を案じ、単身カイポまで追ってきていた。 しかし、ローザは「高熱病」に蝕まれ、命すら危うい状態にまで陥っている。 家の持ち主から、高熱病を治すための唯一の方法、 アントリオンが持つという秘宝「砂漠の光」について聞き出したセシル達は、 ローザを救うためダムシアンの国へと向かう。
カイポから遥か北、砂漠を越えた地にある地下水脈の洞窟。 そこで、二人は奇妙な老人と出会う。 彼は賢者のテラと名乗り、吟遊詩人に連れ去られた娘・アンナを取り戻すため ダムシアンに向かう途中であることを告げる。 そして、この先にいる巨大な魔物を倒すため、二人の力を借りたいと願い出た。 セシルはテラの願いを承諾し、三人でタコの化け物「オクトマンモス」に戦いを挑む。 八本足を操るオクトマンモスは強敵ではあったが、 テラとリディアのサンダーや、暗黒剣の波状攻撃を食らい、湖の底に消えた。
地下水脈を抜け、一路ダムシアンを目指す三人。 だが……ダムシアン城がようやく視界に入り始めた時、上空から爆音が響いた。 見覚えのある飛空挺団の影と、爆撃がダムシアンを包み込む。 やがて、上空の影が何処かへ飛び去っていった時、 威容を誇っていたはずのダムシアン城は、無残な廃墟と化していた。
娘の名を叫びながら、ダムシアン城に駆け込むテラ。 彼が目にしたのは、吟遊詩人を庇って倒れたアンナの姿だった。 怒りのあまり、吟遊詩人に掴みかかるテラだが、アンナの声がテラを止めた。 彼女は、吟遊詩人ギルバートを愛したからこそ、一緒にこの城にきたのだ。 そして、実はダムシアンの王子だったギルバートが語る。 ゴルベーザと名乗る者が率いるバロン飛空挺団「赤い翼」がダムシアンを襲ったのだと。 「赤い翼」は城に火を放ち、ギルバートの両親を殺し、クリスタルを奪っていった。 アンナも、赤い翼の兵が放った矢から、ギルバートを庇って倒れたのだ。 「お父さん、私を許して……ギルバート、愛してる」 それが、アンナの最後の言葉だった。 娘の死を見取ったテラは、単身でゴルベ―ザに復讐を果たしに行ってしまう。 恋人を失ったギルバートは半ば自棄になり、泣き続けていたが リディアの一喝と、ローザを救いたいというセシルの言葉が、ギルバートの心を動かした。 愛する人を失ってはいけない。彼はそう言って、ダムシアンに眠るホバー船を持ち出し、 砂漠の光が眠る洞窟への道案内を自ら買って出たのだった。
ダムシアンの東にある、アントリオンの産卵地。 ギルバート曰く、砂漠の光はアントリオンが産卵の時出す分泌物から出来るらしい。 また、アントリオンは大人しく、人間は決して襲わない、とも。 だが、ギルバートの言葉とは裏腹に、アントリオンはその牙を剥き襲い掛かってきた。 一行は何とかアントリオンを撃退するが…… 大人しいはずの動物の凶暴化や、魔物の数の増大、そしてバロン王の不可解な行動。 何かが、この世界で起きようとしているのだろうか。 不安を隠せぬまま、セシル達はローザの待つカイポへと向かった。
砂漠の光の力でローザは意識を取り戻した。 彼女は、次に狙われるのは風のクリスタルがあるファブールだろうと言う。 だが、既に日が沈んでいたこともあり、ファブールには明日の朝向かうことになった。 そして夜……恋人を想い竪琴を弾いていたギルバートに、一匹の魔物が襲い掛かる。 恐怖に竦む彼を救ったのは、恋人アンナの魂だった。 勇気を出して、というアンナの言葉に励まされ、ギルバートは魔物を撃退することに成功する。 翌朝、一行はホブス山へと向かうが、登山口は氷壁でふさがれていた。 ローザは、召還士なら炎魔法が使えるはずだと、リディアにファイアを使うよう促す。 だがリディアは、ミストを襲った火災がトラウマとなり炎魔法を使うことができずにいた。 ためらう彼女に勇気を与えたのは、セシルとローザ、そしてギルバートの言葉だった。 リディアは意を決してファイアを唱え、氷壁を消し去ってみせたのだった。
険しい山道を越え、一行はようやく山頂に到着するが なんと、一人のモンク僧が無数の魔物に襲われていた。 彼らはモンクに助太刀し、マザーボム率いるボム系の魔物たちを倒す。 モンクは、ファブールのモンク僧長ヤンと名乗り、 ホブス山で部下と訓練していたところ魔物に襲われ、一人生き残ったと言った。 セシルはヤンにダムシアンとバロンのことを話し、急いでファブールに向かうよう告げる。 間一髪で、「赤い翼」より早くファブールに着いた一行は ファブール王を説得し、クリスタルの守りを固める。 だが、既に兵の中に紛れ込んでいた魔物により、鉄壁の守りは破られてしまう。 その時、セシルの前に、行方不明になっていたカインが姿を現した。 だが、カインは親友のはずのセシルに槍を突きつける。 そしてゴルベーザに命じられるがまま、クリスタルとローザを奪っていってしまう……
親友に裏切られ、恋人をさらわれたセシルは、バロンに直接乗り込むことを決意する。 ファブール王に船を用意してもらい、大海原を南へと向かう一行。 だが、突如現れた海の主リヴァイアサンによって船は沈没し、 セシルは何処とも知れぬ海岸に流されてしまう。 仲間の姿はどこにもなく、彼は仕方なく間近に見える街=ミシディアへと向かった。 赤い翼が略奪を働いたミシディア。人々は暗黒騎士セシルの姿を見るや否や 恐れおののき、憎悪の言葉を吐きかけ、あるいは諦めたような口ぶりを見せる。 セシルは彼らの視線を一身に受けながら、長老のいる館へと向かった。 長老はセシルの中に眠る輝きを認めると、暗黒剣に頼っていては心まで暗黒に染まると諭し、 「試練の山」と呼ばれる場所で、聖騎士の試練を受けるよう告げる。 そして双子の魔導士ポロムとパロムに、セシルのお供をするよう命じた。
登山口を塞ぐ炎の壁をパロムのブリザドで打ち消し、一行は試練の山に足を踏み入れる。 そこでセシルは、伝説の魔法「メテオ」を求めてやってきていた賢者テラと再会した。 強力な仲間を得て、一行は山頂の神殿を目指し、吊橋を渡る。 その時、突如「ゴルベ―ザ四天王の一人、土のスカルミリョーネ」と名乗る魔物が現れ アンデッドと共に襲い掛かってきた。 ポロムの白魔法やパロム・テラの炎系魔法で、一度は敗れさるスカルミリョーネだったが、 なんとアンデッドに変身すると、再びセシル達に牙を向けた。 一行はスカルミリョーネに二度目の死を与え、神殿内部に足を踏み入れる。
セシルは謎の声に導かれ、伝説の剣を受け取り聖騎士の力を手にする。 しかし彼には「暗黒騎士セシルに打ち勝つ」という最後の試練が残されていた。 自らの暗黒の波動に耐え切ったセシルを、謎の声は「わが息子」と呼ぶ。 そして声は、自らの意思を光の力に変えて消える。 光は、テラに最強魔法メテオを与え、セシルを真のパラディンと変えたのだった。
ミシディアに戻った一行は、長老の許可を得て バロンとミシディアを繋ぐ異次元通路「デビルロード」の封印を解く。 距離と時間を超え、一瞬でバロン城下町に帰還したセシル達は 情報を集めるために酒場に向かった。 しかし、酒場の中ではバロンの近衛兵が幅を利かせていて情報を集めるどころではない。 困り果てるセシルの視界に、見覚えのある姿が映る。 モンク僧のヤンだ。海に投げ出されたはずだが、バロンまで流れ着いたのだろうか。 セシルは偶然の再会に喜びながらヤンに声をかける。 だが、ヤンはセシルをお尋ね者と呼び、近衛兵を率いて襲い掛かってきた。
戦闘後、ようやく正気を取り戻すヤン。 魔法で操られていたわけではなく、単にショックで記憶喪失になったところを バロンに利用されただけのようだ。 ヤンは自分の非礼を詫び、改めて仲間に加わる。 そして一行は宿屋の一室を借り、作戦を練ることにした。 セシルは「赤い翼」に対抗するためにも、飛空挺技師シドを助け出そうと提案する。 しかし、そのためには厳重警備されたバロン城に忍び込まなくてはならない。 頭を抱えるヤン。すると、彼の服から一個の鍵が落ちた。 近衛兵を従わせた時に、ヤンに貸し与えたのだろう。それはバロン地下水路の鍵だった。 一行は鍵を使って地下への扉を開け、洞窟のような水路を抜けてバロン城に入り込む。
懐かしきバロン城に戻ったセシル。そこに、近衛隊長ベイガンが現れる。 身構えるセシルに、ベイガンは自分もシドを助けに来たのだと告げ、仲間に加わろうとする。 だが、パロムとポロムがいち早くベイガンの正体に気づいた。 ベイガンは、既にゴルベ―ザによって魔物に変えられていたのだ。 トカゲのような姿と再生能力を持つ魔物に変身したベイガンを倒し、一行は謁見の間へ足を進めた。
セシルはついにバロン王と対峙する。だが、それは本物の王ではなかった。 本物のバロン王はとうの昔に殺され、偽者がすりかわっていたのだ。 偽バロン王こと、ゴルベーザ四天王の一人「水のカイナッツォ」は 亡き王を嘲った後、正体を現し襲い掛かってくる。
カイナッツォを倒した直後、背後の扉が音を立てて開いた。 飛び込んできたのは、幽閉されたはずの飛空挺技師シド。 どうやら自力で脱獄し、偽バロン王をブチのめそうと思ってきたらしい。元気なオヤジだ。 それはともかく、偽バロン王が倒れ、シドが見つかったならやることは一つ。 シドに飛空挺がある場所に案内してもらうことだけだ。 彼を仲間に加え、一行は謁見の間を後にする。が…… 通路に出たとたん、前後の扉が閉まり、壁が押し寄せてきた! 水のカイナッツォが用意した、最後の罠が発動したのだ。 このままでは押しつぶされてしまうが、引いても押しても扉は開かない。 その時、パロムとポロムが壁の前に立ちはだかる。 双子はセシルに別れの挨拶を告げると、魔法を唱えた。 石化の魔法ブレイク。二人は自ら石像となり、迫る壁を押し留めたのだ。 テラは双子を元に戻そうとエスナを唱えるが、 自分の意志で石となった二人に、状態異常解除の魔法は効果を発揮しなかった。 幼い二人が犠牲になったことに憤りと悲しみを感じながら、 一行は、シドが隠していた新型飛空挺「エンタープライズ」に乗り込むのだった。
シド秘蔵の新型飛空艇エンタープライズに乗り込んだ4人。 離陸直後、白旗を揚げた1隻の飛空艇が近づいてきた。 それに乗っていたのは、カインであった。カインは告げる。 「ローザの命が惜しければ、トロイア国にある土のクリスタルと交換だ。」 それだけ伝えるとカインは去っていった。 苦悩するセシルだが、仕方なくトロイアへ向かうことにした。
トロイアへ到着したセシル一行。まず、この国を治める神官に会いに行く。 曰く、土のクリスタルは近隣に住むダークエルフに奪われてしまったらしい。 それを取り返してくればクリスタルを貸してもらえる、という約束を取り付けた。 それに加えて、もう1つ気になることを聞いた。 「近くの海岸に吟遊詩人が漂着した、今は客間で床に伏せっているそうだ。」
その吟遊詩人とは、かつて共に旅をしたダムシアン王子ギルバートであった。 ギルバートはセシルが無事であったことを喜び、ヤンも同行していることを知ると ヤンにリディアも無事なのかと訪ねる。しかし、ヤンは首を振る。 テラに対しては「自分があなたの娘を殺したも同然です」と謝るばかりだった。
セシルからローザの事を聞いたギルバートは、 「ダークエルフ」と聞いて何か思い当たることがある様子だった。 「セシル…これを持っていってくれ…」そう言って、「ひそひ草」を取り出した。 「これは?」 「僕の代わりさ…持っていってくれ。」 それを受け取り、セシル達はダークエルフの洞窟へと向かった。
ダークエルフの住む洞窟に一歩踏み込んだ瞬間、強烈な磁力がセシル達を包んだ。 ダークエルフは金属の武器に弱い。 その弱点をカバーするために強力な磁力で洞窟を覆っているのだ。 一行は、金属製の装備をすべて外し、布や革、木材製の装備に変更して進む。 素手のヤン、巨大な木槌で戦うシド、魔法のテラはともかくとして 剣による攻撃が主体のセシルはこの状態では戦力にならず、他者のサポートに徹するより無かった。
辛くもダークエルフの元へたどり着くも、ダークエルフの怒涛の魔法攻撃に膝をつく一行。 「剣さえ使えれば…」 セシルの意識は遠のいていった。
その頃。セシル達の危機を察したギルバートはベッドから身を起こす。 「そんな弱った体で何をしようと言うのです!」 周りが止めるのも聞かず、 彼は衰弱した体で立ち上がり、竪琴を手に取って、ある曲を奏ではじめた。
「ひそひ草」は、遠く離れた場所へ音を伝えることが出来る。 セシルの持つ「ひそひ草」から竪琴の音色が聞こえてきた。 その音色はセシル達に力を与え、同時にダークエルフは苦しみ始めた。 「今だセシル!この音色が流れている間は、奴は磁力を操れないはずだ! 剣を…剣を装備するんだ…!」 ギルバートの声が聞こえる。 セシル達はすかさず金属製の武具に身を包み、再度ダークエルフに挑む。 弱体化したダークエルフはもはやセシル達の敵ではなかった。
土のクリスタルを奪い返した一行はギルバートの元へ駆け寄る。 悪しき妖精を戒める歌。かつて旅をした折に聞いたことがあったのだという。 とはいえ、歩くことすら困難な状態で無理をしたのだ。彼は疲れ果てていた。 ようやくテラもギルバートのことを許したようだった。 去り際にセシルは言う。「ギルバート…君は、勇気ある男だ…。」 「…アンナ…僕にもようやく分かった気がするよ…」
クリスタルの奪還に成功したことをトロイアの神官に報告する一行。 その時、どこからともなく声が聞こえてきた。 「クリスタルを手に入れたようだな。」 カインの声だった。 「表へ出て飛空艇に乗れ…ローザの元へ案内してやろう。」 土のクリスタルを借り受けた一行は飛空艇に乗り込んだ。
カインが指揮する飛空艇に先導され、到着したのは機械仕掛けの塔だった。 塔を登っていく一行の前に現れたメーガス3姉妹の妨害を退け、 ついにゴルベーザとの対面を果たす。
「土のクリスタルは?」 「ここにある!ローザはどこだ!?」 「まずはクリスタルが先だ。」 クリスタルを手渡すセシル。 「さあ、ローザを返せ!」 「ローザ?何のことだ?」 「何!?」 ゴルベーザには元々取引をする気など無かったのだ。 シドやヤンの罵声と共に、テラが飛び出した。 「…老いぼれに用は無い。」 「貴様に無くても私にはあるっ!思い知れ…アンナの痛みを!!」
テラはあらん限りの魔力を尽くして魔法を繰り出す。 しかし、高齢であることもあってかゴルベーザにはさほど効果はなかった。 魔力を使い切ったテラに残された手はたった一つだけであった。
全生命力を魔力と変えて放ったテラのメテオを受け、ゴルベーザは深手を負う。 セシルは逃がすまいと追撃するも反撃を受けて倒れる。 しかし何故か、セシルに止めを刺すことをためらった様子を見せたゴルベーザは撤退した。 仕留めきれなかった無念を残し、すべての力を使い切ったテラは息を引き取った…。
傍らに倒れていたカインを助け起こすセシル。 どうやらメテオのショックでゴルベーザの術が解けたらしい。 これまでのことを謝るカイン。そして、それを許すセシル。 「ローザは?!」 「この先だ!時間が無い!」走り出すカイン、後を追うセシル達。
間一髪でローザを救い出したセシル。 あと少し遅ければ、ギロチンがローザの命を奪っていただろう… その場を立ち去ろうとした一行の前に、 ゴルベーザ四天王の一人「風のバルバリシア」が立ちはだかった。 正気に戻ったカインの空中戦法を軸としてバルバリシアを退けるも、 バルバリシアは最後の力で塔を破壊しようとする。 塔が崩れ落ちる直前、ローザのテレポによって間一髪で脱出するのだった。
そこは、バロン城のセシルの部屋だった。 ついにゴルベーザの手に4つのクリスタルが渡ってしまった。 嘆く一行に、カインは意味深な言葉を口にする。 「クリスタルは、『まだ4つしか』揃っていない。」
続くカインの言葉は驚くべきものであった。 闇のクリスタル。ゴルベーザの手に渡った4つと対を成すもの。 それは、地底の世界に安置されているという。 光と闇のクリスタルをすべてそろえた時、月への道が開かれる… ゴルベーザはそう言っていたらしい。 月への道、というのが何を意味するのかよく分からないまま 闇のクリスタルを守るために地底へ行く決意をする一行。 カインは「マグマの石」を取り出す。ゴルベーザに預けられていたようだ。 どうやらこの石が地底への鍵を握っているらしいが、どこで使うのかまでは知らないようだった。
遠隔操縦でバロンに戻っていた飛空艇に乗り、世界中を探し回ったセシル達は アガルトという小さな村に着いた。 ここに住む人々は地底種族ドワーフの末裔だと言われているらしい。 その村の中央には、地底へと続かんばかりの深い古井戸があった。 マグマの石を投げ込むと、山に大穴が開く。地底への道が開かれた瞬間であった。
飛空艇で地底へ突入した一行。 そこで、飛空艇団と謎の戦車軍が戦闘しているのを目撃する。 その戦闘に巻き込まれてしまう一行。強行突破するも、被弾し不時着を余儀なくされる。
飛空艇を降りた一行の目の前に、城がそびえ立つ。 そこは、地底を治めるドワーフ王の城であった。 ドワーフ王の話は次のようなものであった。 地底のクリスタルはすでに2つが敵の手に渡ってしまったこと。 この城にあるクリスタルはまだ無事であること。 ドワーフ自慢の戦車隊も空からの攻撃には手を焼いていること。 飛空艇で援護してもらえないかと頼まれるが、 地底の溶岩の熱には船体が持たない、とのシドの弁。 熱に耐えるように、飛空艇にミスリルの装甲を施すべく地上へ戻ることにしたシドと別れた。
さて、問題はこの城のクリスタルだ。聞くと、玉座の裏の隠し部屋にあるという。 その時、ヤンが何者かの気配を感じた。 「この先に気配を感じた!」 ヤンのその言葉に、クリスタルルームへ突入する一行。
そこには陽気に踊る人形たちがいた。ゴルベーザの手の者らしい。 それを打ち倒したセシル達の前にゴルベーザが現れ、語った。
「8つのクリスタルは、封印されし月への道、バブイルの塔を復活させる鍵なのだ。 月には我々の人智を超えた力があるという。これで7つ目…君たちのおかげだ。 …礼をしなければいかんな。受け取れ!これが私からの最期の贈り物だ!!」
ゴルベーザの力で身動きが取れなくなった一行。ゴルベーザは黒い竜を召喚した。 その竜の牙で、ヤンが、ローザが、カインが倒れていく。 ついにセシルにその牙が向く…その次の瞬間。 ミストドラゴンが突如として現れ、その力で黒竜を消し去ったのである。 「大丈夫、もう動けるわ。」 聞き覚えのある声。 その声の主は、行方不明となっていたリディア。 しかし、幼い少女であったはずの彼女は、大人の女性となっていた。
リディアの協力もあり、ついにゴルベーザを打ち倒したセシル。 彼女は、リヴァイアサンによって幻界-幻獣たちの住む世界-へと連れて行かれ、 そこで幻獣たちと親しくなったことで黒魔法と召喚の腕が上がったと言う。 そこは、この世界とは時間の流れ方が違う空間であり、その結果大人になったのだと。
不意に声がした。「わたしは…死なぬ!」 その声に気づいた時には既に遅く、 復活したゴルベーザによってクリスタルは奪われてしまった。
残すクリスタルは後1つ。それは封印の洞窟にあるという。 その入り口は、封印をとく鍵が無いと開くことは出来ない。 そこで、ドワーフ王は、ゴルベーザが封印の洞窟へ向かっている間に バブイルの塔へ潜入、クリスタルを奪い返すという作戦を立案する。 クリスタルを奪われた責任を感じていたセシルはこれに協力することにした。
バブイルの塔は、地上まで伸びている長大な塔である。 その塔の前では、ドワーフの戦車が陣を張っていた。 戦車部隊が陽動している間にセシル達が塔に潜入する。
塔では、(自称)ゴルベーザのブレイン、ルゲイエ博士が 自作の戦闘ロボット・バルナバと共に待ち構えていた。 セシル達がこれを打ち倒すと、最期にルゲイエは言い残す。 「クリスタルはすでに地上へ移された。 ドワーフどもは、ワシ特製の巨大砲で全滅じゃ!」
巨大砲を止めるべく急ぐセシル達。砲手の雑魚モンスターを蹴散らすが、 モンスターは最後の力で砲を暴走させる。もはや砲を止める術は無い。 その時、ヤンがセシル達を部屋の外へと押し出した。 「妻に伝えてくれ…私の分も生きろと!」 ヤンは、自らの身をもって砲を停止させる。 「ヤンーーーーー!!」 絶叫するセシル。 …しかし、その部屋の中からヤンの返事が帰ってくることは無かった…。
悲しみを胸に塔を降りる一行。 塔の入り口まで来たとき、ゴルベーザの罠によって足元の橋が崩れだした。
あわや、という所をシドの飛空艇に助けられた一行。 その時、ゴルベーザの手の者が飛空艇で追ってくる。 こちらのほうが性能が上のはず、しかし振り切れない。 どうやら敵も飛空艇を改造したらしい。ついにエンジンが悲鳴を上げ始めた。 「かわれいセシル!」 シドはセシルに舵を任せると、 爆弾を抱えて艇から飛び降りた。
「ゴルベーザ!飛空艇技師シド一世一代の見せ場じゃあッ!」
エンタープライズが地上へと飛び出した直後、 シドの自爆によって地底と地上を結ぶ穴は塞がり、追っ手は食い止められた…。
一行は、地上からバブイルの塔へ潜入するべく、エブラーナの洞窟へと向かった。 エブラーナ… ゴルベーザの手によって壊滅した忍者の国である。
洞窟を進む一行は、火の四天王ルビカンテと一人の忍者を目撃する。 ルビカンテに挑む忍者。しかしルビカンテの炎の力の前に、返り討ちにあってしまう。
忍者の名はエッジ。エブラーナの王子である。 大怪我を負いながらも、なおルビカンテを追おうとするエッジを見て もうこれ以上人が死ぬのはいやだとリディアが泣き出す。 その涙を見たエッジは、セシル達と同行することにしたのだった。
かくして5人でバブイルの塔に潜入した一行の前に、エブラーナ王と王妃が現れた。 王と王妃は魔物と化してエッジに襲い掛かる。反撃できないエッジ。 「どうしちまったんだ!親父!お袋!」
エッジの声に本来の心を取り戻す王と王妃、 しかし二人は「我々はもう人ではない、生きていてはいけない存在なのだ」 と言い残してこの世を去る。 「後を頼んだぞ、エッジ…」
そこへ現れる火のルビカンテ。 2人を魔物にしたのはルゲイエがした事だというが、怒り狂うエッジの耳には届かない。 非礼を詫び、正々堂々と戦おうとするルビカンテ。 5人を完全回復させた後、激しい戦闘が始まる。
勝利を収めたのはエッジたちだった。 そして、ついにクリスタル奪還が成る…
と思った瞬間だった。突然、足元の床が開く。 落とし穴によって地底のほうまで落とされてしまった。
出口を求めて塔の中をさまよう5人は、やがて敵の飛空艇ドッグへたどり着く。 そこにあったのは、敵が密かに建造していた新型の飛空艇であった。 それを奪って脱出しようというエッジ。その艇にファルコンと名づけ、発進させる。
ドワーフの城へと戻った一行は、クリスタルの奪還に失敗したことを報告した。 ゴルベーザは封印の洞窟を強引に開けようとしている。もはや時間の問題である。 そこで、セシル達がゴルベーザより先に封印の洞窟のクリスタルを取ってくることになり、 王から封印を解くカギを手渡された。
しかし、敵から奪還した艇は溶岩の上を飛べない。エンタープライズは地上… 洞窟へ向かう手段に困った一行はふと救護室へと足を運んだ。
そこにいたのは、シドだった。無事だったのだ。 状況をシドに話すと、シドは傷ついた体を押して立ち上がった。 ファルコン号に耐熱改造を施し、救護室へ戻ったシドは、すぐに大いびきを立てはじめた。
こうして封印の洞窟へ向かった一行。 様々な罠をくぐり抜け、ついに最後のクリスタルを手にした。
洞窟の出口で、ゴルベーザの声が聞こえてくる。 「帰って来いカイン…そのクリスタルを持ち私の元へ…」 再びゴルベーザの術にかかったカインに、最後のクリスタルを奪われてしまった。
ついに全てのクリスタルがゴルベーザの手に落ちてしまった。 王は嘆く。「もはや打つ手は無い…魔導船の伝説が本当でもない限り…」 魔導船の伝説を口にする王。セシルはそれに聞き覚えがあった。 そう、それはミシディアに伝わる伝説とまったく同じだったのだ。 ミシディアへ向かえと言う王、しかし地上への通路は塞がっている。 地上と地底を結んでいるバブイルの塔にも、もはや近付くことは出来ない。
しかし、シドの手によってそれは解決した。飛空艇の船首にドリルを付けることで 地上への道を切り開くことが出来たのである。
ミシディアへ到着する一行の前に、長老が走ってきた。 「待っておったぞ!祈りの塔へ参られい!」 はたして、ミシディアの民の祈りは通じた。
りゅうのくちより うまれしもの
てんたかく まいあがり
やみとひかりを かかげ
ねむりのちに さらなるやくそくを もたらさん
つきは はてしなき ひかりにつつまれ
ははなるだいちに おおいなる めぐみと
じひを あたえん
ミシディアのある大陸は、ちょうど「竜」のような形をしている。
その「口」にあたる場所より、大いなる船、魔導船が姿を現した。
月から来たというこの船ならば、地球と月を行き来できる。
セシル達は魔導船に乗って月へと向かった。
セシル達は、月面上になにか巨大な建物を目にした。 まるでクリスタルで築かれているかのように輝くその建物。 一行はそこへ足を踏み入れた。
そこで、フースーヤと名乗る老人と出会う。 フースーヤの話はこのようなものだった。
かつて火星と木星の間にあった星が滅亡の危機に瀕し、 生き残った者は地球へと脱出した。しかしまだ進化の過程にあったため その者たちはもう1つの月を作り、そこで永い眠りについた。それが、月の民。
しかし、ある者は眠りを嫌い、地球を焼き払ってそこに住めばいいと考えた。 フースーヤはその者を封じた。しかし、その者の邪悪な思念は地球へも干渉し、 悪しき者をより悪しき者とし…クリスタルを集めさせた。 つまり、ゴルベーザもまた、その者…「ゼムス」に操られているというのだ。
そして、もう1つ重要なことを語った。 魔導船は、フースーヤの弟・クルーヤが建造した物であった。 彼は、地球に憧れを抱いていた。そして彼は地球の娘と恋に落ち、 2人の子供が生まれた。そしてそのうちの一人が…セシルだというのだ。
かつて試練の山で聞いた声は、セシルの父・クルーヤの声であった。 クルーヤはゼムスを止めるべく、セシルに聖騎士の力を託したのである。
全てを焼き払う兵器「バブイルの巨人」。それを地球へ下ろすわけにはいかない。 フースーヤが同行することとなった。
魔導船に乗って地球へ戻った一行。しかし、時は既に遅かった。 正にその時、バブイルの巨人が彼らの目前に現れたのである。 あたりを焼き払っていく巨人。絶望する一行だった。 しかしその時、巨人に向かってどこからか砲撃がされる。 そこに現れたのは、ドワーフの戦車隊。そしてシド率いる飛空艇団。 その中には、パロム・ポロム・ヤン・ギルバートの姿もあった。皆無事だったのだ。
集中砲火を浴びて巨人の足が止まる。 フースーヤが、この隙に内部から破壊する、と言い出した。 一行はシドの飛空艇に乗り移り、巨人の口から内部へと突入する!
巨人の心臓部を目指す一行の前に、倒されたはずの四天王が姿を現した。 ゼムスによってよみがえった四天王は、「協力する」ということを新たな武器に 一行に挑みかかる。
…激戦を制したのは、セシル達であった。
そしてついに巨人の制御システムを破壊した一行の前に、ゴルベーザが現れる。 その姿を見たフースーヤは、ゴルベーザが誰であるか知っているようだった。 フースーヤによって正気に戻ったゴルベーザは、フースーヤに父の名を尋ねられる。 「父…クルーヤか?」 「なんだって!!」
そう、セシルとゴルベーザは実の兄弟だったのである。 兄弟で憎しみあい、戦っていたという事実に呆然とする2人。 ゴルベーザは立ち上がり、「…ゼムス… この戦い、わたし自身が決着をつける!」 その言葉を残し、フースーヤと共にその場を去った。 セシルは、去っていく兄を見送ることしか出来なかった。
制御システムを失って崩壊する巨人。一行の脱出の手引きをしたのはカインだった。 カインはようやく自分を取り戻したのだった。 5人はゼムスを討つべく月へと向かう。
ラスボスについて[編集]
最終ボスキャラクター(ラストボスキャラクター)に関して述べると、ストーリーに絡んでくるのが終盤だけであり、セリフも殆どなく、単に「青き星」の征服を企む存在としてしか描かれていない為、FFシリーズのラストボスキャラクターの中でも、ストーリーに占める存在感はかなり薄い(最終ボスキャラクターの存在はストーリーの後半以降でしか語られていない)。
制作スタッフ[編集]
スーパーファミコン版[編集]
- ディレクター・ストーリー原案:坂口博信
- ゲームデザイン・シナリオ:時田貴司
- バトルシステムデザイン:伊藤裕之 青木和彦 松井聡彦
- バトルプログラム:吉井清史 樋口勝久
- メインプログラマー:成田賢
- バトルグラフィック:高橋哲哉 星野雅紀
- キャラクターデザイン・イメージデザイン・タイトルロゴデザイン:天野喜孝
- サウンド:植松伸夫
ニンテンドーDS版[編集]
- エグゼクティブプロデューサー・ディレクター:時田貴司
- プロデューサー:浅野智也
- バトル監修:伊藤裕之
- イベントコンテ・チーフ:金田伊功
- ムービーディレクター:生守一行
- 主題歌:伊田恵美「月の明り-ファイナルファンタジーIV 愛のテーマ」
- 開発:マトリックス
他機種での展開[編集]
移植版は基本的にオリジナル版に準じている。
プレイステーション移植版の特徴[編集]
1997年に発売されたプレイステーション版では、ハードの変化に併せた追加点がある。
- CGムービーの追加
- オープニングやエンディングにCGによるムービーが追加された。
- メモファイル機能の追加
- データの読み書きの時間短縮のために、一時的にプレイステーションの内部にセーブできる「メモファイル機能」が追加された。
- ダッシュの追加
- ×ボタンを押しながら移動することで、ダンジョンや街を通常の2倍の早さで移動できる「ダッシュ」が追加された。
なおオリジナル版には、知名度の高いアイテム増殖技等の多数の裏技が存在したが、それらはプレイステーション版でも継承されている。しかし、プレイステーション版ではCD-ROMの読み込み時にBGMにズレが生じるなど、スーパーファミコン版をプレイした人でなくても違和感を覚えることがある。
ワンダースワン移植版の特徴[編集]
2002年3月28日に、「スクウェア・マスターピース」シリーズの第4弾として発売された。移植および開発担当はスティング。背景グラフィックのリニューアル、音楽のアレンジ、ダッシュの追加といった変更がなされている。後述するゲームボーイアドバンス版と共通するバグが一部ある。
ゲームボーイアドバンス移植版の特徴[編集]
2005年12月15日には、システムが最適化され、グラフィック精度が向上したゲームボーイアドバンス版が発売された。移植および開発担当はトーセ。キャッチコピーは「純度が、研ぎ澄まされていく。」。天野喜孝デザインのオリジナルフェイスプレート付きゲームボーイミクロを同梱した限定版も発売された。移植されるにあたり、変更点・追加点がある。
- フェイスグラフィックが原画に近い感じに描き直される。
- メッセージ画面ではフェイスグラフィックや漢字が使用される。テキストで漢字を使用するかしないかは、コンフィグで自由に変更可能。
- 背景グラフィックがリニューアル。また、オリジナル版には無かったウェイトゲージが追加されている。
- 新たなイベントが追加された。
- 最終ダンジョンに挑むパーティを、テラとフースーヤ(前者はストーリー途中で死亡、後者は先行している)を除く今までに仲間にしたキャラ全員の中から選択できる。
- 「試練の洞窟」「月の遺跡」というダンジョンが追加。月の遺跡は一部を除いてランダムにフロアが変化するダンジョンである。
- オリジナル版には登場しなかった新たなボスや、新たな武器も登場。その多くはオリジナル版の最強装備を上回る強力な武具である。
この移植版にはバグが多く確認され、一部にセーブデータを破壊しかねないものも存在する。 例えば、キャラ4名の状態でアイテムを使用した後にメンバーを空欄に移動し、そのままメニュー画面を閉じずにアイテム画面を開くと画面が砂嵐状態になってフリーズ、セーブデータが消失するケースがある[1]。
バグに対する苦情があまりに多かった為か、スクウェア・エニックスは、バグを修正したバージョンをバージョン1.1(初期に生産されたものを、1.0)として再販している。
日本国外向け版の特徴[編集]
- Final Fantasy II
- 1991年11月01日、北米発売。対応機種:SNES(アメリカ版スーパーファミコン)。日本の『FFII』および『FFIII』は当時英語化されなかった為、タイトルナンバーは「II」である。このバージョンは日本のイージータイプとほぼ同等だが、以下の様な更なる変更点がある。(なお、厳密にはイージータイプとも同一ではないことを付記しておく)
- コマンドの削除 - 基本的にはイージータイプのそれに準拠するが、それに加えて暗黒騎士セシルのHPを犠牲にして敵全体を攻撃する「あんこく」が削除されている。
- 人物名およびスペリングの変更 - ギルバートの名が"Edward"、テラ(日本版の公式スペリングは"Tella")が"Tellah"となっている。これは他の日本国外向けバージョンでも継承している。フースーヤのスペリングにはバージョンによる差異があり、SNES版およびFinal Fantasy Chroniclesでは"FoSoYa"、国外のGBA版では"FuSoYa"となっている。
- 召喚魔法の表示テキストの変更 - 日本版では召喚魔法発動時にそれぞれの技の名が表示される(チョコボならば「チョコボキック」など)が、SNES版では召喚魔法の名がそのまま表示される。
- 日本と他国の表現ガイドラインの違いによる変更 - 宗教的な物の排除により、白魔法「ホーリー」の表記がSNES版では"White"となっている。ちなみに『FFVI』では"Pearl"となっている。尚、英語圏ではWをDoubleの略語として一般的に使用しない為、"W Meteo"(日本国内版ではWメテオ)は、英語版ホーリーである"White"を略したWだとユーザー側に受け取られた。また当時の暴力的表現を自粛する風潮に配慮してか、SNES版では「ほうちょう」が"Spoon"となっている。
- Final Fantasy Chronicles
- 2001年6月29日、北米およびカナダで発売。対応機種:プレイステーション、カップリングされた作品は『クロノ・トリガー』。これ以後の日本国外リリース版のタイトルナンバーは「IV」となり、内容もオリジナル版準拠となる。
- Final Fantasy Anthology(欧州版のみ)
- 2002年5月17日発売。対応機種:プレイステーション。(1999年9月30日発売の北米・カナダ版はFFVとFFVIのセット)
- Final Fantasy IV ADVANCE
- 2005年12月12日(北米およびカナダ)、2006年6月2日(欧州)発売。対応機種:ゲームボーイアドバンス。
ニンテンドーDS版の特徴[編集]
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2007年12月20日、ニンテンドーDS用ソフトそして、スクウェア・エニックスより5,980円で発売予定。
- タイトルロゴに描かれるキャラクターはカインからゴルベーザに変更になっている。
- 基本的なシステムはオリジナル版と同じだが、ファイナルファンタジーIIIと同様に3Dを用いた大幅なリメイクがなされる。
- 世界を根本から再構築し、新エピソードを追加する予定。
- イベントシーンは金田伊功が絵コンテを担当。イベント進行中はフルボイスで演出される。
- IVのオリジナルスタッフである時田貴司と共に、DS版FF3のリメイクスタッフである浅野智也らも参加する。
- アドバンス版の追加要素(パーティチェンジやEXダンジョン)は廃止される。
- 「デカントアビリティシステム」という新要素が加わる。これは、アドバンス版で採用されたパーティーチェンジが行なえない代わりに、パーティーから抜けたキャラクターのアビリティーを他のパーティーメンバーが使用出来るというものである。
- アクティブタイムバトルが戦略的になり、命中率や敵のHP、弱点などをいつでも下画面で確認できるようになる。
- タッチペンを使ったミニゲームなどの、DSならではの要素も追加される。
関連項目[編集]
関連音楽CD[編集]
本作で使用されているBGMは、全曲植松伸夫によるものである。
スーパーファミコン発売から1年にも満たない当時としては、この作品の音楽は「スーパーファミコンの音楽はここまで出来るのか」と思わせるほどの高音質のサウンドで高く評価された。事実、当時のニュース番組でも関連CD「ケルティック・ムーン」の制作風景がゲーム音楽の特集というトピックで取り上げられている。
この露出と前後して、FFの音楽から音源の性能を考慮した「コミカルな」楽曲は、『IV』以降徐々に減少してゆく。チョコボのテーマがこの時代の産物である事を考えると、皮肉な結果といわざるを得ない。「もう一つの月」ではディレイ効果によってティンパニの音にリバウンドがかかったような音色を生んでいるが、このようなテクニックは『VII』以降はほとんど聞かれる事はなく、既存の様式をそのまま模倣する態度がより顕著になる。
ちなみにこの高品質サウンドには裏話があり、スーパーファミコン初期の作品である『アクトレイザー』の音楽を聴いたスタッフが驚愕し、開発終盤にもかかわらずサウンドドライバを一から作り直した成果という事が知られている。
今作の「プレリュード」には、グノーの「アヴェ・マリア」を意識したかの如く一度目の繰り返し以降にオーケストラ的な和声と対旋律が初めて付加されており、後年の路線を垣間見る事が出来る。結果的に伴奏に転じてしまったお馴染みの音形に、加算型と減算型のディレイ(1/32*1/32)が交互に使われている。「ファイナルファンタジーのテーマ」は今作では「プロローグ...」と題され、音域が吹奏楽のレンジをそのまま使える事によるアレンジの妙技によって、多くのファンの心を掴んだ。また、DS版が発売されるにあたり、「愛のテーマ」をモチーフにしたテーマソング(『月の明り - ファイナルファンタジーIV 愛のテーマ』)を新設、ボーカルは、公開オーディションで選ばれた伊田恵美氏で、2007年12月5日にCDが発売予定。
これまで、ファイナルファンタジーIVに関連した以下の音楽CDが発売されている。
- ファイナルファンタジーIV オリジナルサウンドバージョン (FINAL FANTASY IV ORIGINAL SOUND VERSION)
- ゲーム中で流れるBGMを収録したサウンドトラック。
- ファイナルファンタジーIV ケルティック・ムーン (FINAL FANTASY IV Celtic Moon)
- ケルト民族の音楽風アレンジ。
- ファイナルファンタジーIV ミニマム・アルバム (FINAL FANTASY IV MINIMUM ALBUM)
- アレンジ3曲とゲーム未収録曲3曲を収録。「F.F. MIX」に全曲が再録されている。
- ピアノコレクションズ ファイナルファンタジーIV (Piano Collections FINAL FANTASY IV)
- ピアノアレンジ。
この他、「F.F.MIX」で「ファイナルファンタジーIV メインテーマ」のレゲエアレンジ、「THE BLACK MAGES II ~The Skies Above~」で「ゴルベーザ四天王とのバトル」のハードロックアレンジが収録されている。「愛のテーマ」は、楽譜が小学生用の音楽科の教科書に掲載されている。
スーパーマリオRPG[編集]
任天堂とスクウェア(現スクウェア・エニックス)が共同で開発したスーパーファミコンソフト「スーパーマリオRPG」で、ある隠しボス戦のBGMに、今作のボス戦の曲である「バトル2」がアレンジされ使用されている(戦闘終了時の曲も同様)。
参考文献[編集]
- 『ファイナルファンタジーIV 設定資料編』 ISBN 4-87188-128-8 NTT出版、1991年6月
- 『ファイナルファンタジーIV 基礎知識編』 ISBN 4-87188-131-8 NTT出版、1991年7月
- 『ファイナルファンタジーIV 戦闘解析編』 ISBN 4-87188-136-9 NTT出版、1991年9月
- 『ファイナルファンタジーIV 徹底攻略編』 ISBN 4-87188-138-5 NTT出版、1991年10月
- 『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』 ISBN 4-87188-148-2 NTT出版、1991年12月
- 『ファイナルファンタジー竜騎士団(ナイツ)』 ISBN 4-7966-0435-9 JICC出版局、1992年9月
- 『ファイナルファンタジーIV ガイドブック』 ISBN 4-925075-04-7 デジキューブ、1997年3月
- 『スクウェア公式 ファイナルファンタジーコレクション 幻想世界の攻略本』 ISBN 4-92-507545-4 デジキューブ、1999年3月
- 『ファイナルファンタジーIV マスターズガイド』 ISBN 4-88787-033-7 デジキューブ、2002年3月
- 『ファイナルファンタジーIV ワンダースワンカラー版 スクウェア公式ガイドブック』 ISBN 4-08-779161-0 集英社、2002年4月
- 『ファイナルファンタジー大全集 Complete works 1 through 6 Vol.1 〈上巻〉 改訂版』 ISBN 4-88787-044-2 デジキューブ、2002年6月
- 『ファイナルファンタジー大全集 Complete works 1 through 6 Vol.1 〈下巻〉 改訂版』 ISBN 4-88787-045-0 デジキューブ、2002年6月
外部リンク[編集]
脚注[編集]
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