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− | + | 南アフリカの国営放送でボクシングのテレビ中継が途絶えて1年あまり後、中継が再開されてから2回目のカードとして、この試合は行われた。もともと南アフリカのメディアから配信されるボクシングニュースは自国贔屓であることが多いが、この試合ではテレビ中継の解説者が単日契約だったり、ジャッジの1人が直前まで用意できなかったりという不安定な状況の中で、どうしても自国選手に勝たせて国内のボクシング熱を高めていかなければいけないという雰囲気があった。高山勝成は判定で敗れたが、事実を伝える記事が流れていたことは救いである。ジョイは数日経過後に手を怪我していたことを発表しているが、高山がジョイとの初戦で骨折していたレントゲン写真を取り上げたテレビ大阪制作の番組がテレビ東京「彷徨う拳」として放送されたのに対し、ジョイの怪我はどの程度のものかも明らかにされないまま、マネージャーの口から「痛めた」とだけ公表されたにすぎず、また高山をプロモートするALAプロモーションが抗議の申し立てもしていないというのにIBFのチャンピオンシップ委員会委員長が、南アフリカのウェブサイトのボクシング記者がFightnews.com上でジョイの勝利に異議を唱えた記事をBoxingScene.com上で否定してみせるという不自然な顛末となった。 | |
− | + | ジョイのプロモーターは八重樫や井岡がジョイから逃げ回っていると再三口にし、ジョイを英雄に仕立て上げるための武勇伝を作り上げているが、高山は現在は無冠で3団体目、4団体目のタイトル奪取を渇望しているからこそ、あのような地にも行く勇気を持てたのであり、テレビ東京がついている八重樫やTBSがついている井岡が少額の放送権料に汲々としているジョイとの統一戦のために南アフリカまで出向く必要は特にない。その後、南アフリカのIBO王者がジョイ vs. 高山を見て自分でも勝てると踏んでジョイに挑戦状を叩きつけているが、同プロモーターはメキシコのWBO王者との統一戦のために、これまで国内でしか戦ったことのないジョイをメキシコへ連れ出さなければいけないかもしれないと悲壮に満ちた口調で語っていた。結局、統一戦は実現せず、ジョイはメキシコでの防衛戦においてKOで散った。 | |
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+ | 高山はその後メキシコで奪取したIBF王座を携えて日本に凱旋。2013年12月にJBCライセンスの下で防衛戦を行うが、亀田プロモーションと組まざるをえなかったのは[http://blog.livedoor.jp/lkid/archives/52026634.html こんなこと]に起因しているかもしれない。 | ||
===井岡 vs. 八重樫(2012年)=== | ===井岡 vs. 八重樫(2012年)=== |
2013年12月2日 (月) 22:32時点における版
ミニマム級(英:minimumweight)、ストロー級(英:strawweight)、もしくはミニフライ級(英:mini flyweight)は、ボクシングなどの格闘技で用いられる階級の1つである。
なお、「ストロー」とは「藁」の意味で、「ミニマム」とは「最小限」の意味である。
目次
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プロボクシングでの契約ウェートは、105ポンド (47.627kg) 以下である。 全17階級中最軽量級の階級である。
ミニマム級はWBAでの呼び方で、WBCではストロー級、IBFおよびWBOではミニフライ級と呼ぶ。日本での呼び方は、ミニフライ級、ストロー級を経て現在はミニマム級に統一されている。しかし同級世界王者で2007年より東日本ボクシング協会会長を務める大橋秀行は「ミニが弱々しく聞こえる」としてストロー級の復活を提言している。女子の一部団体では一つ下のアトム級(女子単独団体ではそれをミニマム級またストロー級と呼ぶ場合もある)が設けられており、この場合、この階級はミニフライ級を使用している。このため日本でも女子はミニフライ級と呼んでいる。かつての日本女子ボクシング協会でもミニフライ級と呼んでいたが、世界戦は各団体での通称に合わせていた。
1986年に創設された最も新しい階級で、WBCの初代ミニマム級王者は、弱冠18歳9か月の井岡弘樹。またWBA同級の初代王者は、ミニマム級〜スーパーフライ級の4階級を制覇するレオ・ガメスである。
ジョイ vs. 高山(2012年)
南アフリカの国営放送でボクシングのテレビ中継が途絶えて1年あまり後、中継が再開されてから2回目のカードとして、この試合は行われた。もともと南アフリカのメディアから配信されるボクシングニュースは自国贔屓であることが多いが、この試合ではテレビ中継の解説者が単日契約だったり、ジャッジの1人が直前まで用意できなかったりという不安定な状況の中で、どうしても自国選手に勝たせて国内のボクシング熱を高めていかなければいけないという雰囲気があった。高山勝成は判定で敗れたが、事実を伝える記事が流れていたことは救いである。ジョイは数日経過後に手を怪我していたことを発表しているが、高山がジョイとの初戦で骨折していたレントゲン写真を取り上げたテレビ大阪制作の番組がテレビ東京「彷徨う拳」として放送されたのに対し、ジョイの怪我はどの程度のものかも明らかにされないまま、マネージャーの口から「痛めた」とだけ公表されたにすぎず、また高山をプロモートするALAプロモーションが抗議の申し立てもしていないというのにIBFのチャンピオンシップ委員会委員長が、南アフリカのウェブサイトのボクシング記者がFightnews.com上でジョイの勝利に異議を唱えた記事をBoxingScene.com上で否定してみせるという不自然な顛末となった。
ジョイのプロモーターは八重樫や井岡がジョイから逃げ回っていると再三口にし、ジョイを英雄に仕立て上げるための武勇伝を作り上げているが、高山は現在は無冠で3団体目、4団体目のタイトル奪取を渇望しているからこそ、あのような地にも行く勇気を持てたのであり、テレビ東京がついている八重樫やTBSがついている井岡が少額の放送権料に汲々としているジョイとの統一戦のために南アフリカまで出向く必要は特にない。その後、南アフリカのIBO王者がジョイ vs. 高山を見て自分でも勝てると踏んでジョイに挑戦状を叩きつけているが、同プロモーターはメキシコのWBO王者との統一戦のために、これまで国内でしか戦ったことのないジョイをメキシコへ連れ出さなければいけないかもしれないと悲壮に満ちた口調で語っていた。結局、統一戦は実現せず、ジョイはメキシコでの防衛戦においてKOで散った。
高山はその後メキシコで奪取したIBF王座を携えて日本に凱旋。2013年12月にJBCライセンスの下で防衛戦を行うが、亀田プロモーションと組まざるをえなかったのはこんなことに起因しているかもしれない。
井岡 vs. 八重樫(2012年)
この試合は日本で開催が発表されると同時に国外でも非常に高い関心を集め、ESPN.comのボクシング記者ダン・ラファエルは発表後まもなく、「井岡も八重樫もミニマム級だが面白い選手だ。この階級で統一戦が行われること自体が非常に稀であり、彼らの対戦は日本人同士による初の統一戦という歴史的な意義もある。そういった様々な面から凄まじい試合になるだろうと興味を持っている。とても待ちきれない」と書いている[1]。統一戦が稀であるだけでなく、上位選手同士の対戦でしか認定されない『リング』誌のチャンピオンも、この階級では1987年の創設以来、誰一人として誕生していない[2]。試合が近づくと、BWAA(全米ボクシング記者協会)メンバーで『リング』誌のランキング諮問委員も務め、同誌や英国の専門誌『ボクシング・マンスリー』の記者でもあるマーク・オルテガはTwitter上で「この試合は国外から(の中継で)米国に放送されるのを見てみたい保証付きの試合だ」と言い[3]、何とかリアルタイムでネット観戦できないものかと奔走し[4]、当日はテレビ中継のなかった各国の関係者やボクシングファンとともに万難を排して[5]KeyHoleTVや[6][7]JustinTVで[8][9][10]観戦することになった。試合を見逃さないように日本で2時間枠の中継が始まる午前3時から待機し[11][12]、始まったら呼んでくれと言ってみても反応がないので [13]、仕方なく1時間の前置きを含めて[14][15][16]2時間のネット観戦をしながらツイートを続けた[17][18][19]。同時に#boxingや#boxingheads、#IokaYaegashiなどで中心となって話題を盛り上げていたメンバーは他に『リング』誌記者のコーリー・アードマンや[20][21]、同じく『リング』誌や、ESPN.comと同様に八重樫 vs. ポンサワン・ポープラムックを年間最高試合に選んだBoxingsScene.com[22]のジェイク・ドノヴァンら。オルテガは、「理解不能な言語で放送される試合を観るために夜明けに起きるのか?」と言うドノヴァンらに、「だって、これは日本人同士の統一戦なんだよ!!」と促すなどし[23]、陰で試合を盛り立てた最大の功労者だが[24][25]、直後に配信された試合レポートの中で「この試合が行われたのは米国では早朝の時間帯だったが、ボクシングマニアはそれに合わせて目覚ましをセットした」「井岡は次の日本のスターの一人だろうか? 恐らくそうなのだろうが、この日は両選手が素晴らしい勇気と覚悟を見せた」と書いている[26]。アードマンは「興奮と最高のクォリティーが共存することはボクシングではそう多くあるものではないが、両選手はそれをどうにかやってのけた。ボクシングマニアは数か月の間、彼らが激戦を演じるものと期待を込めてカレンダーの日付に印をつけていたが、落胆させられることはなかった」と書き[2]、ドノヴァンは「近い将来、そしてその先に何が起ころうと、両選手は注目必至の試合で自分たちを証明し続けるだろう」と結んでいる[27]。インターネット普及後のボクシング史において、日本関連の試合がその前後を通じてこれほどメディアから注目された例はない。ただし、ジャッジの採点は不可解だった[28][29][30]。また、試合前半の八重樫のドクターチェックで試合が寸断され、観戦の妨げになったとアードマンは書いているが、八重樫が視界の悪さゆえに若干ラフになるとレフェリーの福地勇治はドクターチェックを再三入れ、後半には両目がほぼ塞がった八重樫が視界が悪いなりの当て勘を保てるようになると必要以上に試合を止めることはなかった。最終ラウンドには両者がもつれれば分けて試合の緊張感を維持し、この最高試合レベルの重要戦を首尾よく裁き上げた。両陣営ともに言い分はあるかもしれないが、2012年・国内限定ならレフェリー・オブ・ザ・イヤーを授けられても良い出来だった。
八重樫
この時点で『リング』誌のランキングでは井岡が1位、八重樫は10位であった。同誌記者のコーリー・アードマンは、この試合は最高のカードのひとつだと期待していたものの[31]、前日の予想では八重樫は後に何も残らないようなストップ負けをするだろうと考えていた[32]。しかし試合が始まると「八重樫東はジム・ランプリーの『ガッティのリスト』を書き換えようとしてるのか?(ウィンク顔文字)」と言い[33]、試合後には「本当にほんっとによかった」と賞賛している[34]。『リング』誌の諮問委員などを務めるマーク・オルテガはアードマンに「残念ながら『ガッティのリスト』はHBOで中継されている選手が対象だが、そうでなければ八重樫は間違いなく名を連ねていただろうね」と答え[33]、序盤はほとんどのラウンドで八重樫が圧倒したと見ている[30](『リング』誌記者のジェイク・ドノヴァンは試合後、ドローと採点している[35])。また、WBA会長のヒルベルト・メンドーサも八重樫の並外れたパフォーマンスは年間最高試合に値すると賞賛し[36](WBCの公式ウェブサイトでは年間最高試合になりうると書かれている[37])、ポンサワン戦から八重樫をすっかり気に入ってマイ・ボーイと呼ぶ Bad Left Hook のライアン・ビヴァンは[38]年間最大功労者に指名すると言っている[39]。
“ | The fight is starting to remind me of Yaegashi-Porpramook. Except now Akira is playing the role of the Thai.
|
” |
— ライアン・ビヴァン(井岡 vs. 八重樫の中継を観ながら) |
ライアン・ビヴァンは井岡 vs. 八重樫の中継を観ながら、八重樫はポンサワン戦におけるポンサワン側の立場だとツイートしていた[40]。ポンサワン vs. 八重樫はYouTubeにアップロードされるやいなや米国・英国で好評を博し、MaxBoxing.comのスティーブ・キムはことあるごとにミッキー・ウォード対アルツロ・ガッティ初戦のアジア版だと言って周知を促していたが[41]、その試合では『リング』誌の元編集長でBWAA(全米ボクシング記者協会)メンバーのエリック・ラスキンが言うように、不屈の闘志で観る者に感銘を与えたのは、むしろ負けて王座を失ったポンサワンのほうであり[42]、八重樫は、ウォード vs. ガッティにおけるガッティの役割をポンサワンに譲っていた。八重樫は次の井岡戦で王座を失ったが、この試合ではガッティの役割を果たして観客に感動をもたらした。
その後、八重樫はフライ級で『リング』誌の王者となっている。
脚注
- ↑ Dan Rafael Can't wait for Ioka-Yaegashi ESPN 2012年4月17日 (英語)
- ↑ 2.0 2.1 Corey Erdman Ioka bests valiant Yaegashi to unify strawweight titles RingTV.com 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月18日 (英語)
- ↑ Mark Ortega et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月19日 (英語)
- ↑ Corey Erdman, Jake Donovan, Gabriel Montoya, Scott Christ, Mark Ortega et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Jake Donovan, Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman, Gabriel Montoya 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Scott Christ et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイートTwitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイートTwitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman, Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman, Mark Ortega, Jake Donovan 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Scott Christ et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ 11年ベストマッチに八重樫王座奪取試合 日刊スポーツ 2012年1月6日
- ↑ Jake Donovan, Mark Ortega et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Mark Ortega Kazuto Ioka Decisions One-Eyed Akira Yaegashi In Minimumweight Title Tilt Queensberry-Rules.com 2012年6月20日
記事中、結果をスプリットデシジョンと勘違いしているので注意。 - ↑ Jake Donovan Kazuto Ioka Outlasts Akira Yaegashi In A War BoxingScene.com 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Jake Donovan, Ryan Bivins 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Ryan Bivins 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ 30.0 30.1 Mark Ortega 試合についてのツイートTwitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Evan Korn, Corey Erdman 試合についてのツイート Twitter 2012年6月19日 (英語)
- ↑ 33.0 33.1 Corey Erdman, Mark Ortega 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Corey Erdman et al. 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Ryan Bivins, Jake Donovan 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Gilberto Mendoza 試合についてのツイート Twitter 2012年6月21日 (英語)
- ↑ Kazuto Ioka retained over Akira Yaegashi WBC公式ウェブサイト 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Ryan Bivins 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Ryan Bivins 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Ryan Bivins 試合についてのツイート Twitter 2012年6月20日 (英語)
- ↑ Steve Kim The 2011 K9 Awards Part Two Max Boxing 2011年12月26日 (英語)
- ↑ Eric Raskin The Fight of the Year, Courtesy of Two 105-Pound Men Grantland.com 2011年11月1日 (英語)
関連リンク
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アマチュア | スーパーヘビー級 - ヘビー級 - ライトヘビー級 - ミドル級 - ウェルター級 - ライトウェルター級 - ライト級 - バンタム級 - フライ級 - ライトフライ級 - ピン級 |
ムエタイ
ムエタイではボクシングの階級を元にしている為、ボクシングと似ている。アマチュアでは世界ムエタイ連盟 (WMF) がミニフライ級は45〜48kgとしている(アマチュアではジュニア部門にこれ以下の階級が存在する)。プロに関しては世界ムエタイ評議会 (WMC) はミニマム級(ミニフライ級)を47.727kg(105ポンド)以下と定めている。
シュートボクシング
世界シュートボクシング協会の公式ルールが定めるところによればプロでは47kg以下をミニマム級としている。