週刊文春喫煙事件

週刊文春喫煙事件（しゅうかんぶんしゅん きつえんじけん）は、1985年に芸能界で発生した不祥事。

女性アイドルグループのおニャン子クラブ、及び、それを生み出したバラエティ番組『夕やけニャンニャン』の黎明期に発生した、未成年メンバーの喫煙行為にまつわるスキャンダルである。この名称は不祥事をスクープした雑誌の名称に由来する。

省略する形で「文春事件」、「タバコ事件」等とも呼ばれる。

経緯

1985年4月1日より、フジテレビで『夕やけニャンニャン』（以下、『夕ニャン』と略）が放送を開始した。第一回放送時のおニャン子クラブ（以下、「おニャン子」と略）には、『夕ニャン』のパイロット版とも言うべき、同年2月放送の『オールナイトフジ女子高生スペシャル』に参加した少女の中から11名が選抜されてメンバーとなっていて、彼女らには番組内やグループ内で呼称し合う会員番号が付けられていた（順番はくじ引きによる抽選順で、これ以後入るメンバーは加入順となる）。

そして、放送開始からわずか2週間ばかり過ぎた頃、週刊誌『週刊文春』に会員番号1番奥田美香、2番榎田道子、3番吉野佳代子、6番樹原亜紀、7番友田麻美子、10番佐藤真由美の6名（全員当時20歳未満）が収録後のスタジオや近所の喫茶店で喫煙している所を写真に撮られてグラビア面でスクープされ、それが発覚した4月18日より番組から姿を消し、当該記事が掲載された4月25日の週刊文春の発売に合わせて、正式に「おニャン子」を解雇される。

番組開始からわずか3週間弱で姿を消した彼女らは「おニャン子」ファンの間では“幻のおニャン子”とされ、彼女らを総して「喫煙組」とも呼ばれている。だが、6番の樹原だけは、写真にしっかり写っていたにもかかわらず数日後番組に復帰しているが、なぜ解雇されず復帰に至ったかは現在でも不明のままである。また10番の佐藤は、写真に写っているのがスカートだけで、顔自体は写っていなかった。

このスキャンダルは、フジテレビ側の早急かつ厳正な対応とともに『夕ニャン』と「おニャン子」が当時まだ無名に近かったのが幸いして、それほど騒がれず、番組にとってもそれほどの深傷になる事も無く終息していった（放送開始時の月曜から金曜の夕方5時の枠は、当時不毛だったローカル放送枠でまだ全国放送枠ではなかった）。この事件直後に出したデビュー曲「セーラー服を脱がさないで」が大人気となり、番組とグループは全国区へと放送地域を拡大したが、それとともに、この「喫煙組」の存在は番組内外で絶対的なタブー扱いをされることとなる。

その後、喫煙組の復帰企画も上がったものの、結局実現する事は無く、現在では5名全員が芸能界と完全に断絶している模様。また、3番の吉野、7番の友田、10番の佐藤の現在の消息は後の各種マスコミの調査でも解らず不明となっている。だが、近年発売のDVDソフト『おニャン子白書 '85 4～6月』には出演場面が少しだが映っており、彼女たちの姿を見ることが出来る。

関連項目

• おニャン子クラブ

外部リンク

• 週刊文春タバコ事件（喫煙写真、詳細など）