色彩設定

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色彩設定(しきさいせってい)は、アニメーションの仕事の役職のひとつで、仕上げ・着色の際にどの色を使うかに関して決定権を持つ、色の総責任者。近年は、色彩設計と呼ばれることが多い。

概要[編集]

色彩設定の仕事は、アニメーションの登場人物や画面に現れる物体の色(人なら服の色、唇の色など)など、作画によって表現される全てのものについて、何に対してどんな色を付けるかをあらかじめ設定しルール化する仕事である。登場人物、場面ごとに細かく決める。監督演出家の意向を具体化させ、作品の世界観やイメージを作っていくのでとても重要である。

各話色指定という仕事もある。これは、シリーズを通じてではない、特定の話数だけに登場する人や物(サブキャラクター、ゲストキャラクター、サブメカなど)の指定など、色彩設定の補佐的仕事をする。

当初は美術監督の領域の仕事であったが、分業化に伴い、設けられるようになった役職である。

主な関係する仕事[編集]

特殊効果[編集]

セル画を用いてアニメが制作された頃には、エアブラシなどを用いて、いろいろな技法で加工を加え、透明感や立体感、質感を出す仕事。特効とも呼ばれる。また、画面が光る透過光も特殊効果の1つではあるが、仕上の特殊効果と、撮影の特殊効果はアニメの作業では区別されており、仕上の特殊効果はに対する作業の事を指す。

色指定[編集]

予め話数ごとに会議で決められた色を、彩色時にどのカットに対して、どの色を用いて彩色するか指示を出す仕事。 また、仕上げ検査を兼任する場合もある。

仕上げ[編集]

鉛筆で描かれた動画をトレスマシンでセル画に輪郭を写して設定どおりに色を塗る作業。デジタル化されてからはスキャナーで取り込んで色を塗る。色トレス彩色とも呼ぶ。スタッフクレジットではセルアニメとの区別のために「デジタルペイント」と表記されることが多いが、未だに「仕上」と表記しているアニメも多い。

仕上検査[編集]

仕上げ後に設定どおりに色が塗られて間違いがないか、色パカ(動画にした際に付け間違えた色がパカパカと点滅して見える現象)がないかチェックする。

主な仕上協力関係会社(海外含む)[編集]

基本的に仕上/着色のみを事業内容とする制作会社は無い。主に動画を引き受けている制作会社が動画とともに仕上/着色を引き受ける場合が多いが、まだスタッフの要員が足りず動画/原画を引き受けられない場合、スタッフが揃うまでの間、仕上/着色のみを引き受けている場合もある。以下には、主に仕上/着色の事業内容が多い会社を示す(または一部門)。


関連項目[編集]

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