中川圭一

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中川 圭一(なかがわけいいち、男性 1957年生まれ[1]。(初期設定。以後、随時スライド。))は秋本治原作の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空の人物。新葛飾警察署地域課所属、亀有公園前派出所勤務。階級は巡査。身長179cm、体重63kg(初期設定。後に身長185cm、体重65kg前後に変更)。誕生日は12月24日で血液型はO型。年齢は、19歳で卒配し(ただし、後に大学を出ている描写があるためその辺りは曖昧)、25歳迄加齢、以降は不詳。

なお当記事では、中川の家族・一族についても解説する。


注意以降に核心部分が記述されています。

人物

スーパービジネスマンである父の龍一郎と、ピアニスト女優である母の小百合の長男として東京都で生まれる(妹に登志恵がいる。5巻『富豪巡査・中川の巻』、155巻『中川家の人々~大集結編~の巻』登場)。中川家は、明治のころから財閥として名を馳せており、幼少時代からベビーシッターに囲まれながら非常に恵まれた環境で育った。16歳まではニューヨーク郊外の父の別荘で過ごすこととなる。一人称は「僕」。また、家族は超多忙で全員そろうことはほとんどない(155巻に全員そろった)。

徹底した英才教育を受け、7歳でハイスクール教科をすべて修了してしまい、200人以上のコーチに様々なことを教えられたが故に音楽や美術など芸術的な感性も豊かになる。また、子供の頃から自宅のレーシングコースでは毎日練習していて、8歳でフェラーリの四輪ドリフトを完成させるほどである。年月が経っても衰えを見せないプロ並みの運転技術はこの頃の経験が基となっていると考えられる。

日本に帰国した圭一は日本の大学に入学するが、そこでも人気の的であり、学園祭ではバンドを組み女性にもチヤホヤされ、また「エレキの若大将」と呼ばれるほどであった。大学卒業後は、カーレーサーファッションモデルデザイナーと一人で三役をこなしていたが、どういうわけか家族が決めた就職先(地位は副社長)をあっさり断り警察学校に入学してしまい、卒業後に公園前派出所に配属された。

以上が単行本第69巻6話『中川メモリアル』による設定である。

なお、警察官として勤務する一方、中川グループの統括会社「中川エクスクルーシブ」の社長も勤めている(公務員は本来、兼職禁止だが、中川が勤務可能となっている理由は不明)。

経済への影響も大きく、バブル景気の要因を作ったとされる。また、入院したりするだけで株価の大きな変動が起こる。

登場履歴

初登場は、原作は第1話(第1巻1話)、アニメは第2話。レギュラーキャラで両津勘吉以外で唯一初回から登場している(寺井は名前しか登場していない)。ロシアンルーレットで死亡した(単行本の台詞改訂により「マヨネーズ一気飲みが得意だった」に変更されている)松本という警官の後任という設定で初登場。タクシーに乗って派出所に現れ、タクシー代を署につけておくという登場の仕方だった。また、両津と『ダーティーハリー』の話に盛り上がった末、「ねらいをさだめ…」と派出所の前を通りかかったライトバンに向けてS&W M29を誤射してしまうなど過激な行動を行っていた(2006年に掲載された30年前にタイムスリップした回では、現在と登場当初の違いからキャラが変化しているということを作者が実感している様子が見られる)。また、第1巻1話では両津と花札をやるシーンがあるが、意外な事に花札のルールを知っていた(その後戸塚とこいこいをやるシーンがみられる)。相当なガンマニアであり、警察官になった理由も銃が撃てるからであった。また、両津が「この雨の中パトロールに行きたい人」と言った時、寺井が1人だけ手を挙げたのに対し、中川も両津と戸塚同様手を挙げず、寺井に「よくあの連中警官になれたな」と皮肉を言われた。このように初期の頃は、常識知らずのお金持ちのお坊っちゃんであり(どちらかというと両津の方がまともである)、大原部長の悩みの種であり、問題児扱いされていた。また、登場初期は泳げなかったようで、3巻の寒中水泳の見本では溺死しかけている。原作では、中川が来てしばらく経った後に、麗子が来たのだが、アニメでは第一話には麗子が先に登場し、第二話で新人警官として中川が登場する。

その中川も徐々に常識人になって、金持ちである事を鼻にかけるような言動も減り、最近では、家業である中川グループのいくつもの関連会社の社長も兼務しつつ、頭も良く、気配り細やかで女性にももてるなど、完璧すぎるほどの好青年となっている。

また、漫才を得意とするなど、他のキャラ同様にキャラクターのイメージを壊すような設定がついてしまい、崩壊が目立っている。

キャラクター構想

元々中川は作者が『こち亀』の連載を開始する前に、漫画賞への応募作として考えていた『NYポリスストーリー(仮題)』の主人公として考案されたキャラクターである(「カメダス」)。

この作品ではニューヨークを舞台としたハードボイルドなポリスアクション漫画にする予定であったが、ニューヨーク市警の細部の調査に行き詰ったため、応募に至らなかった。

その後、そのキャラクターを流用して、身近な日本の警察を舞台にした「こち亀」を連載することになり、その主人公に「ニューヨーク市警物語」の脇役として構想していた日系人警官をあて、これが両津勘吉という名前、キャラクターとなる。そして、その脇役として、「ニューヨーク市警物語」の主人公を「こち亀」に登場させた。それが中川圭一になるのであった。

身長と体重の変遷

以下のように身長、体重の変遷はあるが、基本的に両津などからは「モデル体型」と称されている。

  • 身長179cm 体重63kg:第10巻5話「適材適署!? の巻」
  • 身長180cm 体重65kg:カメダス2
  • 身長185cm 体重不明:133巻8話「おしえて両津先生 派出所七ふしぎの巻」

生活

愛車は、数百台の高級車。運転技術はプロのF1レーサー並で、スーパーカーをメインに乗り回している。最初に派出所に愛車で登場した時はフェアレディ240ZGだったがそれ以降日本車で乗りつけることはほとんどなく、初期からかなりの間ランボルギーニ LP400「カウンタック」で登場していたが、フェラーリ F40以降はフェラーリフラッグシップモデルを愛用している。しかし、所有車の車幅が広いせいもあるのか、下町の狭い道は不得手なようで、壁で擦ってしまったり、一般の民家の庭に迷いこんでしまったことがある(74巻8話「南千住に吹く風はの巻」)。また、車庫入れはいつも他人に任せている為自分では出来ず、日本の道路標識も全く分からない(134巻8話「激突!安全運転競技大会!!の巻」では「横断歩道あり」を「人さらい注意」、「歩行者専用」を「宇宙人親子の襲来」と判断したりなど)。父は超多忙な為、滅多に家族で顔を合わせることが無く、更にはちょっと顔を合わせるだけでも数年先まで予約が埋まっている。そんな父親のキャッチフレーズは「72時間働けますか?」(リゲイン第一三共ヘルスケア)のCMコピーのパロディ)である。

容姿

制服は、ピエール・エロダン(ピエール・カルダンのパロディ)デザインの30万円の特注品を着用していて、黄色である。1994年3月まで採用されていた旧型制服をモチーフにデザインされているが、制服が変わった後も新調することなく階級章などもそのまま。初登場以降、夏服になる時期を除いて、毎回ネクタイの柄が変わっている。貸与される制服を着ていないこと(また、警察官でありながら他の職業に従事していること)については、初登場時はだめだと言われたにもかかわらず特注品の制服を着用していたという設定だったが、現在は警視庁制服課発行の許可証があるため、一部の話を除いて周囲の者は気にしていない。また、アニメ版と原作では縦のラインがないなどの違いがある。

また、37巻1話「ニュー中川の巻!」~38巻2話「両さんのジンジロゲの巻」の間だけは、髪を短くして茶色のジャンパーを着るという、全く違うスタイルをしていた(38巻3話で元に戻るが、その事を両津に突っ込まれると、夢でも見ていたのではないかと言って誤魔化した)。TVアニメの場合は、制服と同じく黄色である制帽をかぶった事がない。

当初は劇画風の濃い顔であった。

その他

「中川」の姓は、両津の姓にまつわる看護師の姓(デビュー前の作者が入院した際に出会った美人の看護師)から、名前の「圭一」は俳優の赤木圭一郎が由来である。

納豆が大嫌いで「人間の食べ物ではない」と否定している(「カメダス」。11巻でも「要するに豆の腐ったヤツでしょう。腐蝕して腐敗した食べ物…」と発言している)。

食通であり、世界の高級食材やワインなどに関して造詣が深い。味覚も鋭敏で、舌に10億ユーロの保険をかけているほどである(128巻1話「幻の“神の舌”の巻」で両津に変な郷土料理を大量に食べさせられて味覚障害になった時、実際に支払われた)。 しかし上記の通り庶民的な食品は知識が乏しく、駄菓子など極度に安価の食べ物に関してはほぼ皆無だった為にろう石を食べ物だと思ったこともある。また、手作り弁当を作った際は、勝手が分からず高級食材が片寄って潰れてしまった無残な弁当になってしまい、両津によって署員全員に公開されてしまった。

幼い頃から常に美女に囲まれていたせいもあり、女性に対する美的感覚は庶民と大きく異なる(美少女ゲームに登場する美女たちを普通と言うのに対し、ギャグとしか思えない様な超ドブスキャラを「きれいですよ」と言う[2])。

酒癖が悪く、酔っ払うと「金持ちで何が悪いんですか!?」と叫び両津の頭をビンで殴る(123巻9話「葛飾地ビール物語の巻」)。旅館の中を全裸で走り回るなどの珍行動をする。

硬貨は100円が最小だと思っていた。50円玉、10円玉、5円玉、1円玉の存在を知らず、両津から見せられたときには「先輩が僕をだますために作ったんじゃないですか?」と徹底的に疑った。また500円玉の存在を知らなかったり、一万円札を見て「(肖像画が)聖徳太子だったような…」と発言した事もある。また、100円ショップの存在に驚いていた。

両津に教え込まれた全裸でポコチンをくるくる回す技を、温泉レポートの時に使用していた。

両津の仕業で、ボーナスの値段を「何でもナンバー1が好きだから」1円にされたことがある。

トランプゲームの罰として、マヨネーズを一気の飲みさせられたことがある。

また101巻では素手でゴキブリを持つ描写があった。ゴキブリを触っても平気らしい。

両津・部長及び階級が上の人間や寺井、戸塚らは「中川」、本田からは「中川さん」、麗子からは「圭ちゃん」と呼ばれている。

家紋は「蔓三つ葵」(112巻5話「家紋ベイビー!!」の巻)。

家族・一族

中川 龍一郎(なかがわ りゅういちろう)

(声: 園岡新太郎

中川圭一の父親で、世界中を飛び回り、「72時間働けますか」がモットーのビジネスマン。中川商事・中川エレクトロ・中川不動産の会長を兼任。1秒に1億円稼ぐと言われている。圭一が生まれる以前から非常に多忙で3日に5分しか寝ない生活をしており、圭一と会ったのは数回しかない。ただし、妻には毎年こっそり会っている。なお、登場以前に勝手に休暇を取って圭一が代わりに働いた事がある。父親に勘当された時、圭一を連れて花やしきに行ったことも。

中川 小百合(なかがわ さゆり)

中川圭一の母親。ピアニストであり、女優でもある。現在は美容総合会社社長でもある。夫よりも多忙なのか、中川が母の顔を覚えていないほど幼い頃に会ったきりで、最近になってようやく再会できた。中川の年齢から考えると、現在の年齢は40代か50代と思われるが、そのような高齢を全く思わせないほど若々しく美形である。

中川 登志恵(なかがわ としえ)

中川圭一の妹。ファッションモデルであり、中川ビューティー社長・パリブランド社長・デザイナーでもある。現在の在住地はパリ(だが、世界中を仕事で飛びまわっている)。5巻に登場した後は、90巻の初版本のみのおまけ漫画とKamedas2の集合ポスターを除き長らく登場しなかったが、155巻において実に29年ぶりの登場を果たした。その時、中川は長年会っていない登志恵の顔を思い出せなくなってしまっていた。そのためなのか、顔は初登場時と155巻登場時ではかなり異なる(髪形は全く違う)。
なお、龍一郎、小百合、登志恵の3人は155巻での再会時に中川とメールアドレスを交換したのだが、3回目のメールで3人ともアドレスが変わってしまった。

中川 三亀松(なかがわ みきまつ)

中川圭一の大叔父。遊び人。ハワイ在住。零戦B-29B-36などの戦闘機爆撃機等を個人所有している。零戦を操縦した際は真珠湾攻撃のルートを飛行したあげく、操縦を誤ってカメハメハ大王像に墜落した。中川一族集合時には彼が上座に座っていたため、中川一族では最も目上と思われる。両津とはたいへん仲が良く、プレミア物のアロハシャツを両津に安く売ってくれたり、自分の持ち株を全て両津に売ったりしている(そのせいもあり、中川財閥は一時両津に乗っ取られた)。

ポール 中川(ポール なかがわ)

中川圭一の祖父で、中川財閥の11代総裁。龍一郎の父。海外在住。年齢は78歳(11巻時)。飛行機マニアで、11巻では飛燕で登場。漫画では他に52巻で一度登場するのみ。

デューク中川(デューク なかがわ)

中川圭一の大叔父。ニューヨークに本社を置く中川航空の社長。

中川 重吉(なかがわ じゅうきち)

中川圭一の大叔父。中川銀行頭取、中川電工会長。

中川 英世(なかがわ ひでよ)

中川圭一の大叔父。中川物産会長、中川鉄道社長。

中川 龍之介(なかがわ りゅうのすけ)

中川圭一の曽祖父。中川財閥の基礎を築いた中川家10代総裁。旧男爵。詳細は不明だが、51巻に出てきた遺影によると、チョンマゲのついたかつらにサングラス、ピースサインというユニークな人物である事がうかがえる。落語が好きで、落語家が多く住んでいる根岸に家出していたこともある。また、飛行機マニアでもあり、三亀松が現在所有している零戦などの戦闘機は、彼が真珠湾攻撃の際にかっぱらったりしたものである。

中川家系譜

   龍之介
     ┣━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━┳━━━━┳━━┓
ポール中川           三亀松   デューク中川  重吉  英世
     ┃
   龍一郎┳小百合
         ┣━━━┓
         圭一   登志恵

中川と派出所メンバーの関係

両津

腐れ縁といっても良いほどの関係で、麗子と共に度々両津に振り回されていた。中川の場合はほとんどのトラブルに金銭がからんできている。78巻9話「兄として…!の巻」で両津の弟の金次郎が中川の遠戚である霧ヶ谷景子と結婚したことにより遠い親戚の関係となってからは、両津に親戚の立場を悪用されてさらにトラブルがエスカレートしている。しかし、その反面、両津に力を貸す場面も度々あり、腐れ縁とはいえど比較的関係は良好である。アニメでは基本的に両津に金は貸さずにきっぱり断る(親戚関係になった後も中川の父である龍一郎が「両津には金銭を貸さない」と宣言している)が、戦車や戦闘機は軽々と貸している。
この為、アニメ「こち亀」のテツandトモが歌うエンディング曲の一部でも、「中川さんは両さんに、お金は貸さないけれど、戦車や戦闘機はかんたんに貸すのは何でだろう」という歌詞がある。
また、両津の紹介でアルバイトをさせられた時は力仕事や危ない職業が多く、仕事先が中川グループの系列内だった時もある。 また、連載初期の頃は中川も両津と変わらない性格だったので、両津の悪事に平気な顔で協力したりしていた。 一度、両津が購入した海外の宝くじ(155億円)が当選し借金が帳消しになったことがあったものの、145巻2話で、両津に貸している(又は損害賠償の)金額は3852億5415万9998円に達する。

麗子

ともに大金持ちで、また似たような境遇でシンパシーを感じるのか、プライベートや会社での仕事でも顔を合わせることが多いため、誰から見てもベストカップルに見える(飛鷹日光&月光に夫婦と間違えられた事もある上、御堂春に恋人同士に間違えられた事もある)のだが、今日に至るまで恋愛関係に発展したことがない。但し1985年の「ジャンプ・スペシャルアニメ・大行進イベント」で上映されたアニメでは、麗子と恋仲という設定となっている(Kamedasより)。
中川はこれまでに何度か両津に麗子の気持ちを汲んでいるかのような発言をしたことがあり、110巻1話「体を張ったアルバイト!!の巻」ではお互いの裸を見せている。

部長

部長は、派出所メンバーの中では中川に一番信任を寄せているようである。部長が品行方正な中川と比較して遊び放題の両津を批判するのが基本である。また中川自身も両津か部長に付き従っていることがほとんどなので二人の対立に巻き込まれることが多いが、両津が部長のお仕置きを受けたときは可愛そうな顔をしている。ただどちらに付く場合も一方的に片方を支持はせず、日和見主義者の態度は崩さない。ただし、両津が部長にいたずらする場合、両津が中川を拳銃などで脅して、両津に有利なコメントをさせる場合もある。
なお連載初期には中川が今のように品行方正ではなかったので、部長からは両津と同類視されており、両津と一緒に誰もいない場所の派出所へ左遷されるオチなどもしばしばあった。しかし、連載が進むにつれて中川の性格が徐々に品行方正になっていったため、部長の逆鱗に触れることはほとんどなくなった。
唯一の例外は若者関連である。部長は大の若者(文化)アレルギーなので、若者ネタになると逆に両津と組んで中川を叱り付けることもある。この場合の中川は反論せずにただ戸惑うしかない。また、両津が一時期派出所を離れていた際は両津がいなくなったために部長の矛先が中川や麗子に向いてしまい、髪型を注意された事がある。

声優・俳優

テレビアニメにおける担当声優宮本充。単行本112巻の本人の巻末コメントによれば当初どう演技すればいいか分からず地の演技でアフレコに臨んだら、こち亀マニアである先輩に「合ってるよ」と絶賛されたという。

ジャンプフェスタ向けに制作されたアニメでは神谷明が担当。

TBSのテレビドラマでは速水もこみちが演じた。

脚注

  1. 32巻9話(1982年秋期)の見合い中に25歳と記述されている。なお、これ以前に年齢への言及は無い。また、この時期はリアルタイム加齢期の最終期。
  2. 105巻3話「超美少女SLG!!の巻」

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