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2020年1月13日 (月) 02:00時点における最新版
ホストクラブは、男性従業員(ホスト)が女性客の隣に座って接待をする日本の飲酒店。
料金はフリータイム制でキャバクラのような時間制限はない(混雑時や待ちがある場合はフリータイム制でも帰される場合がある)。多くのホストクラブは永久指名制を採用しているが、中には指名変更可能な店もある。
初回の来店客には、年齢確認のため入り口で身分証の提示が求められる。レディースクラブと称している店もある。
目次
概要[編集]
男性従業員が女性を接待[1]する社交飲食店である。『ホストクラブ』という名称は和製英語であり、「客を接待する男性の主人」を意味する「ホスト」(host)と、社交団体を意味する「クラブ」(club)を合わせた造語である。
『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律』(以下、風適法という)第2条の定める風俗営業のうち接待飲食等営業の2号営業の社交飲食店に該当する。基本的なサービスは、女性客と飲食をともにしながらの歓談、給仕、カラオケなどである。性的サービスは許されていない。
男性従業員(ホスト)には「笑顔での応対」や「相手に話を合わせながらいい気分で酒を飲ませる」など、『感情労働』を求められる。高収入のホストが度々メディアで紹介されているが、ホスト業界は給与・待遇など全ての部分で完全な成果主義に基づく、厳しい世界であり、人間の入れ替わりが激しい(この業界では「飛ぶ」という言葉が日常語である)。
男性が女性を接待する類似の業種に『メンズキャバクラ』がある。
ホストクラブ誕生[編集]
東京にホストクラブが誕生したのは1965年に東京駅八重洲口前でオープンしたナイト東京である。前身は「京の花」というグランドキャバレーであったが経営に行き詰まり、大量のダンス講師を雇いその広大なフロアを活かした女性の為のダンスホールとして生まれ変わる。ダンスホールには休憩の為にソファーが置かれたサロンスペースがあり、講師にチップを払う事で一緒に酒を呑む事が出来た。東京オリンピック後の不景気ではあったものの時は高度経済成長の真っ只中、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は『三種の神器』として持て囃され、また経済的にゆとりのある主婦は暇と金を持て余していた『流行のダンスを踊りたいけれど、主人は仕事で忙しく無理だし、一緒に踊ってくれる相手が欲しいわ』この様な主婦のニーズが見事にマッチしたことや、東京駅前という場所柄もあり、財界人の妻、旅館の女将といった地方客から際立って高い需要を得る。しかし創成期のホストクラブは女性客が楽しむ為の場所という面を重視したが故にホストの収入ならびに待遇はダンス講師時のまま、時給などの保証給はなく、指名料、チップ、ヘルプからのバックのみ、更に客からはダンスを始め、容姿やタレント性をも重要視されるようになってしまう、これらによって生存競争は著しく激しいものとなり、ホストで生計を立て存続出来得るのはごく限られた少数の者のみであった。
また、都内にホストクラブが5軒程しか存在しなかった1967年には歌舞伎町の風林会館地下に「ロイヤル」がオープン、翌1968年に同店でホストのキャリアをスタートさせることとなった28歳の愛田武は基本給が存在せず、当時の金額で賃金体系がヘルプ5千円、バック5百円、また週の初めには場代2千円を店側へ支払うことが出来なければ解雇という当時は当たり前であったホストクラブの掟に困惑しながらも奮起、紆余曲折を経て「ナイト東京」での勤務を最後に1971年には独立し「クラブ愛」をオープン、こうして彼はホストクラブという形態を職業として確立させ今日のホストクラブの礎を築いた。
変化していくホスト業界[編集]
1990年代前半までは、「中年女性向けのいかがわしい店」という印象が強かったがホストクラブ出身のタレントやホストクラブを題材とした漫画やメディアの普及に伴い、若い女性も楽しめる店という印象が強くなった[2]。
テレビや雑誌に接客のプロフェッションとして紹介され、2000年代には『MEN'S KNUCKLE』、『men's Digger』、『Men's SPIDER』などホストをモデルとして起用したファッション雑誌が登場し社会的認知度も高まってきた。
ネット社会を迎え、自店舗のホームページを開設する店も増えてきた。ホスト関連の掲示板サイトでは、店やホスト個人に関するスレッド(掲示板)が作られ、客同士の情報交換が盛んに行われている。
歌舞伎町ホスト業界の変遷[編集]
- 巨大看板が問題になる
- 2004年はじめ、新宿駅東口前(新宿大ガードからの線路際・部分塀)に置かれたホストクラブの看板が問題となった。男性ホストの写真を大写しにした巨大看板がいくつも並べられ、風紀を乱すとの苦情が寄せられたため、撤去された。
- 全国で初のホスト達のボランティア団体が誕生
- 2005年、歌舞伎町のホストクラブ4店舗のスタッフ(頼朝、手塚真輝、渚カヲル、天草湘太郎の4名)を中心に、全国で初のホスト達のボランティア団体『夜鳥の界』が結成された。
- 『夜鳥の界』は新宿歌舞伎町界隈で清掃活動や路上喫煙撲滅運動などの活動を定期的に行なっている。また2004年に起きた新潟中越地震の際にはタクシーで被災地に出向き100万円を寄付している。
- 営業時間の2極化
- 歌舞伎町では、2006年後半から警察によるホストクラブの摘発が相次いでいた。取締りの内容は風適法に基づく、時間外の無許可営業が主であった(後述、「ホストクラブの仕組み」の節の営業時間を参照)。その影響で1部営業(夕方~午前1時まで)や2部営業(日の出~昼頃まで。日の出営業ともいう)を開始するホストクラブが歌舞伎町では主流となってきた。
- 『歌舞伎町ホストクラブ協力会』(略称、SHA)の発足
- ホストクラブに絡んだ事件が頻発した2006年、警察と商店街組合、愛田観光の愛田武社長を始めとしたホストクラブ経営者たちが集まり、歌舞伎町の今後についての話し合いが行なわれた。会談を何度も重ねた結果、「地域と共生し法律を守ってクリーンな営業をすることでホストクラブも歌舞伎町の財産になる」という意見で和解し、協力してホスト業界から違法行為をなくしていこうという結論に至った(警察も正しい営業をしているホストクラブは残そうという方針になった)。
- 話し合いが行なわれたあと、「(ホストの地位向上といった)自分たち本位の考え方ではなく、同じ歌舞伎町の住人として地域や街に貢献していく」という目的のもと、ホストクラブ数店舗が集まり2007年2月『歌舞伎町ホストクラブ協力会』が発足した。
- ホスト協力会加盟店は新宿警察署指導の元、東京都の条例に基づいて営業を行なっている。また警察の生活安全課主体の歌舞伎町のゴミ拾いや清掃活動への参加、歌舞伎町の商店街組合との合同の不正キャッチやぼったくり防止のパトロールなど定期的に地域と協力した活動を行なっている。
- 2008年、2月には東京マラソンの警備ボランティアにも参加し、活動を行なった。
社会問題との関連[編集]
- 未成年者に関する問題
- 18歳未満の者を接待に使うことは、児童福祉法で固く禁じられている。また同様に18歳未満の者を客として店に立ち入らせることはできない。20歳未満への酒類・たばこの提供もできない。。しかし、未成年者が年齢を偽ってホストクラブで勤務したり、未成年者を客としてホストクラブに連れ込むホストがいるのも現状として問題にあり、警察が、こういったホスト並びにホストクラブの摘発・逮捕を行っている。
- 店内暴力・いじめなどに関する問題
- 男性社会とのことから、先輩ホストが稼ぎの少ないホストを暴行し逮捕される事件なども発生している。以来、先輩や同僚ホストなどによる鉄拳制裁を御法度としているホストクラブも多い。
- 色恋営業にまつわる問題
- 若い女性がホストクラブ通いを続ける理由として、ホストが女性客との間で「色恋」と呼ばれる擬似恋愛を行い交際しているかのようにふるまう事があげられる。このような営業方法を『色恋営業』と呼ぶ。若い女性がこの営業方法に嵌って膨大な借金を背負わされた末に、風俗嬢やキャバクラ嬢の仕事を強要されることがあり、女子高生が被害者になる事件が起こったり、最悪のケースとしては人身売買、殺人未遂に至ったケースも報告され問題になっている。
- 強引な客引き
- 繁華街で強引な客引きを行うことも有名であり、『風適法』に違反する行為(人の前に立ちふさがる、つきまとうなどの行為)を平然と行い、言葉巧みに女性を連れ込むホストもいる。
- みかじめ料に関する問題
- こういったホストクラブは暴力団の資金源になっているとの指摘もある。以前は新しいお店を開業すると、そこを縄張りにしている暴力団員がやってきてみかじめ料と称して、月々、いくらかの上納金を請求するということがよく行われていた。しかし、『暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律』(暴力団新法)の施行によって規制が厳しくなり、店側がつきあわない限り『みかじめ料』は、ビジネスとして成立しなくなった。
- 韓国人ホストの問題
- 韓国人がホストクラブで勤務することを目的に来日するケースが増えており、日本では毎月100人~200人はホストでの就労目的で来日する韓国人がおり、3,000人~4,000人もの韓国人ホストがいるとされている。韓国内の売春取締法が強化されたことで韓国女性の売春目的とする日本へ上陸が増え、その女性を相手にするためにさらに韓国人ホストが入国する形となっている。客としては主に韓国人風俗嬢やホステスであったが、2004年あたりからの韓流ブームなどにより一部の日本人年配女性も顧客となり始めた。韓国人ホストの多くは不法滞在・不法就労であり、逮捕者も多く出ている。また、韓国人ホスト同士のいざこざなどもあり、殺人事件に発展したケースもある。
- 祇園のホストクラブの相次ぐ申告漏れ
- 2008年7月18日には、京都・祇園のホストクラブ16店が、大阪国税局の税務調査で、計約3億5,000万円に及ぶ所得の申告漏れを指摘されている。これらのケースの中には、4年間に亘り全く所得を申告していなかったり、売り上げの一部しか申告していない店が多数あったという。また、本来の売り上げを把握されないよう、記録を破棄したり、実際より少なく記録した偽造帳簿を作成したりするなど、悪質さが際立っており、人気があるとされるホストクラブが、杜撰な経理を行っている実態の一端が判明している。
ホストクラブの仕組み[編集]
スタッフ[編集]
ホストクラブでは接待する男性従業員(ホスト)を、店の側から見て「プレイヤー」と呼ぶ。また、その他のサポート的業務を行なう従業員は「内勤」と呼ばれる。店の従業員は風適法第22条により満18歳以上であることが必須とされている。また18歳未満の者を接待に使うことは児童福祉法で固く禁じられている(これに違反すると刑事罰が適用されることになる)。
- ホスト(プレイヤー)
- ホストクラブで、接待をする男性従業員のこと。通常「源氏名」を使用している(名前の由来は、「好きな当て字」、「尊敬する人物」、「ペットの名前」まで様々)。
- ホストの仕事は接待であり、給料は歩合制が基本となっている。いかに女性を楽しい気分にして、それを次回の指名につなげるかが重要になってくる。そのため各ホストはそれぞれが指名客を抱え、店という場所を借りて営業している自営業者のような側面がある[3][4]。
- 幹部
- 主任や支配人、部長など役職を持ったホストのこと(店によって役職名や階級は異なる)。通常業務だけでなく、代表の補佐、新人教育、ミーティングの進行、営業前の店内清掃のチェックなどを行う中間管理職的立場[5][6]。他のホストの模範的存在であり、売上などホストとしての実力だけでなく、遅刻をしない、新人や後輩の面倒を見られるなど人間性も求められる。
- 内勤
- ホストクラブで働くボーイのこと。ホストを引退して、内勤になる人がほとんどだが、逆に内勤として入って、ホストに転向する人もいる。小さい店だと、内勤業務も全てホスト達で済ませて、内勤がいないところもある。内勤の仕事内容には以下のようなものがある。
- 従業員の出勤管理
- 客の対応(カウンター、ウエイター)
- 調理(厨房)
- 会計(キャッシャー)
- 付け回し(色々なテーブルの客に対し、ホストを席につかせたり、抜いたりすること)。
- その他事務作業
- 代表
- 代表取締役のこと。店の最高責任者。店によってはオーナーが別にいる場合もあれば、代表とオーナーが同じ場合もある。
ただし『会社法』上の代表取締役や筆頭株主(=オーナー)であるとは限らず、本当の最高責任者(金主)が別にいることが多い。経営者としての働きよりも顔役として就任している場合が多い。
営業時間[編集]
風適法第13条で、風俗営業及び店舗型性風俗特殊営業は、原則的に「午前0時から日の出」までの深夜は営業が禁止されている(例外として午前1時までの地域もある)。そのため遅くとも深夜1時には営業を終了しなければならないことになっているが、従来はその制限を守らず、客がいる限り深夜4~5時頃まで営業を行う店がほとんどだった。しかし近年になって警察の取締が強化され深夜帯の営業が困難になりつつあること、深夜帯の営業中止により減少した売上を少しでもカバーすることなどを目的に、「二部営業」(夕方~深夜1時までの1部、日の出~昼頃までの2部と営業時間を分けて営業する形態)を開始する例が見られるようになってきた。
指名の種類・方法[編集]
指名(しめい)とは客が気に入ったホストを自分の卓(テーブル)に呼ぶことをいう。指名をもらったホストのことを指名者と呼ぶ(「担当」・「口座」は本指名を受けた指名者のこと)。
- 場内指名
- 担当が決まっていない場合、男本などを見て気にいったホストを自分の卓に呼ぶとき使うシステム。初回は無料のところが多い。
- 送り指名
- 初回で行ったとき、帰りに店の入り口外まで送ってくれるホストを指名できるシステム。「本指名」ではないが、だいたい送り指名をもらった時点で、次回からその客の担当になる可能性が高い。
- 担当者のいない客(新規・フリー)にチェックのときに一番、気に入ったホストを聞く。公平のために内勤が聞きにくるので、ホストは席を空ける。「送り指名」をもらったホスト以外は今後その客と連絡をとりあってはいけない。次回、来店時に必ずそのとき送りにしたホストを指名しなければいけないわけではないので、フリーでも来店することができ、再び送りを聞かれることになる。
- 手順
- 内勤がホストに送り指名が入ったことを伝える。
- ホストは客の席に行きお礼を言う。
- アドレスの交換をして入り口で「ありがとうございました」と言って送り出す。
- ヘルプ指名
- 担当のいる客が仲の良いヘルプを自分の卓に呼べるシステム。ヘルプ指名をもらったホストにも指名料(500円くらい)が入る。
- 本指名
- 本番指名の略。気に入ったホストを自分の担当(最終指名者)に決めること。初回来店のときに見定めて2回目以降に本指名することが多い。担当がつけば来店のたびに指名料金を支払うことになり指名をもらったホストには指名料が入る。ホストクラブの多くは「永久指名制」であるため本指名の決まった客には他のホストは営業をかけてはいけないルールになっている。
料金システム[編集]
ホストクラブの料金体系は、1.テーブルチャージ(場所代)、2.飲食料金(ボトルやフードの値段)、3.TAX(税金やサービス料)という組み合わせになっているのが一般的である。これに指名をすれば指名料が加わる。
- テーブルチャージ
- 入店後、席に着いただけで発生する料金のこと。場所代。料金表などに略して『TC』と記載されることもある。
- TAX
- 会計の際に客の飲み代(支払い金額)にかかる税金やサービス料のこと。通常は30%(サービス料25%と消費税5%)程度。
- 指名料
- 担当ホストを指名するときに発生する料金。本指名を決めた瞬間から、その店では基本的にそのホストのみが接することになり、来店するたびに指名料を支払うことになる。
- 初回料金
- 初めて来店する客のために設定されたお得な料金のこと。ほとんどの店で用意されている。内容はさまざまだが、「焼酎ボトル一本と割り物飲み放題で5000円」というコースが多い。フードを頼んだり、初回サービスのメニューに入っていない酒を頼むと別料金が発生するが特に頼みたくなければ頼む必要はない。店に着いて「初回」と告げると、まず年齢確認のための身分証の提示を求められる。
その他の用語[編集]
- 男本
- 『男メニュー』、または『ホストファイル』ともいう。初めて店に来た客が話したいホストを選ぶときに見る写真アルバムのこと。店の在籍ホスト全員の写真とプロフィールが載っているので、見せてもらって気に入った顔がいれば席についてもらえる。テーブルに呼んだからと言ってその人に指名を入れなければいけないわけではない。
- イベント日
- ホストクラブで企画されるさまざまな催し物や行事のこと。そのなかでも主要なのが、ホスト自身のバースデイイベント。その他に周年祭、昇格・就任祭、クリスマスやバレンタイン、ハロウィンなど季節的なイベントもある。ホストクラブでは月に一度はイベントを行っている。イベント日は通常よりセット料金が高くなることもある。
- 放置
- シャンパンコールなどの特別な時間以外にヘルプも担当もつかず、客だけがポツンと一人で席に残されている状態。
- シャンパンコール
- 高級シャンパンを注文してくれた客のテーブルに、店中のホストが一斉に集まり、ボトルを開けるタイミングに合わせて(またはボトルを一本飲み干すまで)かけ声をかけてくれるパフォーマンスのこと。シャンパンを入れてくれた客に感謝の気持ちを込めて、集合したホスト達がコールを行う。
- 【シャンパンコールの演出が行なわれるのは以下のような場合】
- 高級シャンパンを入れてくれた客への感謝とお祝い。
- 店内の活気づけと、他卓への見せ付けと煽り。
- (締め日のナンバー争いなどで)客が自分の担当ホストの売上を上げたいと思ったとき。客、担当、ヘルプみんなで飲むので担当の飲む負担が少なく、5分ほどで一本空くため「派手に、簡単に」売上を上げることができる。
- シャンパンタワー
- グラスをピラミッド状に重ねて、上からシャンパンを注いでいくパフォーマンス。酒や段数にもよるが、とても高価であるため華やかさ、豪華さの象徴。
- ドンペリ
- 高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」の略称。色によって値段が違い、安い順に、白、ピンク(ロゼ)、ブラック(エノテーク)、ゴールド、プラチナとなる。値段は店によりさまざま。およそ、白が4~6万円、ピンクが10~15万円、ブラックが12~20万、ゴールドが30~50万円、プラチナは70~100万円程になる。イベント時などでは一日に何本も空けられることもある。
- カフェドパリ
- メルシャンから発売されているスパークリングワイン。ホストクラブでは大体、1万円~1万5千円くらいである。味は甘口で、酒が苦手な人でも飲みやすい。フルーツの風味で種類が多く、基本はライチ、ピーチ、洋ナシ、グレープフルーツ、さくらんぼ、青りんごがある。他に、冬の「雪」、春の「桜」など季節ごとに限定の味が出るのも特徴。類似のものにサントリーのポンパドール(通称ポンパ)などがある。
ホストの仕事[編集]
業務に関する基本的な用語[編集]
- 担当
- 担当ホストの略。指名を受けたホストで客の隣に座って接待をする。「口座」ともいう。
- ヘルプ
- 担当以外に同じテーブル席について接待してくれるホストのこと。担当ホストではないので客の隣には座れず、「ヘルプ椅子」に座って接客する。酒を作る、灰皿を取り替えるなどの他、担当が席を離れたときに話し相手になって場をつないだりする[7]。
- 細客、太客、エース
- 客の使う金額によってランクづけした言い方。あまり金を使わない客のことを細客と呼び、逆にひと月に多額の金を使ってくれる客のことを太客と呼ぶ。ホストの売り上げや価値観によって変わるため、いくら使えば太客と呼ばれるかは一概には言えない。そのホストの手持ちの客の中で、一番の太客を「エース」と呼ぶ。
- 同伴
- 客と食事などをしてから店に一緒に出勤する事。確実に店に来てもらえると同時に、特別給与なども支給されるところもある。
- アフター
- 閉店後に、店に来てくれた客とお店以外に行き接客を続ける事。食事や酒を飲みに行ったりと、客を楽しませる時間外営業。次回来店の指名につながる可能性が大きいのでホストは駆け引きを頑張る。
- 永久指名制
- 自分が指名した担当ホストは、(そのホストが辞めたりしない限り)永久的に変更することができないシステムのこと。これは従業員間のトラブル(客の取り合いetc)などを避けるためにあるシステムである。
- 年齢確認
- 18歳未満の者を客として店に立ち入らせることはできない。また20歳未満への酒類、たばこの提供も禁止されている。そのため新規の来店客には写真付き身分証明書提示による年齢確認が必須となる(見た目の若さに関係なく掲示を求められる)。誤って未成年を入店させたがゆえ、摘発をうけた店は多く、そのため身分証明書による「年齢確認」は、従業員や経営者が一番、神経を尖らせなければいけない事項である。
- 強制指名日
- 強制指名日に指名を取れないと罰金を支払うことになる。
テーブルマナー[編集]
ホストが接待するときの礼儀作法のことを『テーブルマナー』という。客に気持ちよく飲んでもらうための基本的な作法なのでホストはこれを徹底してできるように努力する。テーブルの上をキレイにする、酒を作る、タバコの火をつける、灰皿を交換するなど。以下に具体的な例を示す。
- 酒を作る
- ヘルプが酒を作る順番は、客→担当→先輩→自分の順番である。自分の酒を作るときは「一杯いただきます」、「いただいてよろしいですか?」と客に確認してからつくる。
- 乾杯
- 一番、最初は必ず乾杯をする。グラスを両手で持ち相手(客)のグラスより、自分のグラスを下にして乾杯する。
- テーブルの上をきれいに見せる
- 客の前は、コースターの上の飲み物・灰皿・チャーム(おつまみ)だけの状態にする。それ以外のボトルや割り物、アイスなどはすべて自分側に固める。おしぼりもきれいに三角にたたみ、水滴などを拭いておく。また、姿勢をよくして座る
- タバコに火をつける
- 客がタバコを手にした時点ですぐにライターを用意する。自分の手元で一回火をつけて、両手で差し出す。火は席を軽く立って相手の近くまで差し出す。火力は最弱にする。ジッポーやラブホテルの宣伝用などのライターは使ってはいけない(ジッポーは火力調節ができない他、オイル切れやフリントの磨耗により使用不可能になる恐れがあるため)。いつでも火をつけられるようにライターは常に手の中に入れておく。
- 灰皿を替える
- 基本的に吸殻が一本たまったら交換する。きれいな灰皿を、吸殻の入った灰皿の上にかぶせ、2つ同時に自分の手元まで持ってくる。引き寄せたらきれいな灰皿だけ客の手元に戻し、タバコを嵌めるくぼみを客の方に合わせる。
- グラスの水滴をこまめに拭く
- グラスは底部を持って(決して縁は持たない)水滴がついていたら綺麗に拭く。
- お酌をする
- ボトルのラペルは客のほうに向けて注ぐ(店によってはラペルを上に向ける場合もある)。
- 客がトイレなどで席を立ったとき
- おしぼりを用意してトーション(ひざ掛け)をたたむ。テーブルの上やソファの上を整理しゴミや余ったおしぼりなどをさげる。客がトイレから戻ったら、おしぼりを両手で広げて渡す。
- 自分が他の客の席へ移るとき
- 乾杯と同様に「ごちそうさまでした」とグラスを合わせる。自分のグラスの中身は全て飲み干してから移動する。
爆弾[編集]
ホストがしてはならない行為、禁止事項のことをホスト業界では『爆弾』という。主に以下の3つに大別される。
- 同店内の他のホストの指名客と深い関係になる行為
- 同店内の他のホストの指名客に対して、担当ホストが不利になるような発言や行動をすること
- 上記以外に店や他の従業員が損害を被る行為
具体例として、以下のようなものがある。
- 客が聞かれて嫌なことを聞こうとする
- 同じ店で自分以外のホストを指名している客に対して
- 携帯番号・アドレスを交換する
- 名刺を渡す
- 身体に触れる
- 指名替えを煽る(客・担当が誤解するような言動も含む)
- その他、思わせぶりな言動 etc
- 担当ホストが不利になるような発言
- (ヘルプについたホストなどが)恋人の有無や、休みの日の行動など、担当ホストのプライベートな情報を客に勝手に教えてしまう etc
- 店や他の従業員に迷惑をかける行為
上記以外にもさまざまな状況がある。
ホストクラブでは、客が本指名を決定した時点で、担当ホストのみが指名客と連絡を取り合うことになる。自分と同じ店で働いている他のホストの指名客とは店外であろうとも絶対に関係をもってはならない。
担当ホストの給料は客の飲み代から出ている。その客を店に来なくさせたり、自分と深い関係にして奪うということは担当ホストの給料の横取り、つまりお金を盗む行為と一緒とみなされる。
なお、一般的にホストクラブでは従業員同士の客の取り合いやトラブルなどをさけるために永久指名制が採用されている。
来店回数による客の呼び方[編集]
一般的にホストクラブでは客を、新規、二見(にげん)、常連、枝、フリーの5種類に分類している。どこの店の「ナンバー1ホスト」も新規客を獲得して、二見を呼ぶことからスタートしている。
- 新規
- キャッチや飛び込みなどで入る、初回の客。一見と呼ぶこともある。
- 二見
- 本指名を入れて自分の担当が決まってから初めて来た客のこと(2回目)。リピーター。
- 常連
- 指名者(担当)がいて何回か店に飲みに来ている客のこと。
- 枝
- 本指名を既に入れていて自分の担当がすでに決まっている客が店に一緒に連れてくる新規客のこと。枝を連れてきたほうを幹と呼ぶ。
- フリー
- 店には来たことあるが、まだ本指名をいれておらず担当が決まっていない客のこと。
売上に関する用語[編集]
売上を左右するのが「指名本数」と「販売単価」である。特に販売単価はホストの腕で左右される。ホストクラブでは毎月売り上げランキングを発表するが、それと平行して指名ランキングを発表する店もある。人気のあるホストは、指名ランキングの常に上位にいる。
- 指名本数
- 本数とは、ホストについた客を数える単位のことをいう。1人、2人ではなく、1本、2本と数える。指名された数のことを「指名本数」と呼ぶ。ホストの人気のバロメーターでもある。
- ナンバー
- ホストの売り上げ成績の順位。売上ランキングのこと。売り上げ成績が一番良かったホストがその店のナンバー1となる。
- 小計と総売上
- 締め日
- 店が売上を確定する最後の日のこと。締め日までの売上でその月(または半期)のホストの給料が確定する。ナンバーを争うホスト達が競う日。
- 売掛
- 本指名の客の飲み代をツケ(その場で支払わないで店の帳簿につけさせておき、あとでまとめて支払う形)にすること。略して『掛け』ともいう。ほとんどの店では信頼関係の無い初回、もしくは店に数回しか訪れていない客の売掛は容認していない。
- 未収
- 店で決められている一定期間内までに回収できなかった売掛のことをこう呼ぶ。未収金の略。回収は担当ホストの責任となるため、未払い分はホスト自身の給料から補填するか、店に借金をすることになるので大変な負担になる。
- 煽り
- 売上を伸ばすために客に金を使わせるよう煽る(勧める)こと。
- 役職
- ホストクラブでは売り上げ成績の良かったホストに対し、評価のひとつとして役職をつけている店が多い。その種類もさまざまで「代表」、「取締役」、「支配人」、「店長」、「主任」、「幹部」、「幹部補佐」などいろいろある。ただ、店によって役職の順位が違うので、どれが偉いのか店によって異なる。
- お茶引き
- その日指名が一度もなかったホストのこと。
給料システム[編集]
- 歩合給
- ホストクラブの給料システムは歩合制(売上高に応じて賃金が支払われる給料制度。歩合給)が基本である。客を店に呼び、その客が店で飲んだ代金が担当ホストの売上になり、一ヶ月(または半期)の合計売上のなかから決められたパーセントが給料として支給される。パーセンテージは店舗によって異なる。
- 最低保証
- 客を呼べず売上を上げられないホストへの保証。出勤した日に一人も客を呼べなくても、特定の日給が支払われるシステムのこと。ホストを初めて始める人に対し、客を増やしていくまでは最低限の日給が出る。最低日給と呼ぶこともある。あくまでも最低限の保証なので、いち早く歩合だけの給料体制になれるように新人のホストは努力を求められる。
ホストの営業スタイル[編集]
ホストはシチュエーションによって様々な営業スタイルを使い分けている。ここで言う営業スタイルとは客への接する態度、アプローチの手段のこと。
- 友達営業
- 『友営』、『友業』と略す。飲み友達的ノリでワイワイやったり、相談にのったり友達のように楽しく接する営業スタイル。
- 色恋営業
- 『色営』と略される。客に恋愛関係のように思わせて、店に通わせる営業スタイル。相手を好きな素振りを匂わしたり、恋人のように接する(本当の恋人と思わせるために枕営業をすることもある)。色営をされている女性客を色カノという。色カノに対して恋愛感情を匂わせるような言動をとることを「イロをかける」「色恋する」という。
- 枕営業
- 単に『枕』と略すこともある。客と性的関係を持つことで売上を伸ばす営業方法。色恋営業と合わせて『色マク』と呼ぶこともある。
- オラオラ営業
- 『オラ営』ともいう。尊大な態度で客に接し「ボトル入れろや!」と偉そうにしたり、煽る営業方法。この煽りノリが好きでボトルを入れてしまう客もいれば、オラオラが大嫌いな客もいるので、見極めが大切な営業スタイル。
その他のビジネス用語[編集]
- 飛ぶ
- 店の従業員(ホスト、内勤)や客が、無断退店したり、突然、行方をくらますこと。客が売掛の支払いが困難になって飛ぶ場合を「飛ばれる」と言う。また、店が余りにも成績が悪い者を解雇させる際の手段に用いる時もあり、その場合は「飛ばし」と呼ばれる。
- 裏引き
- ホストが店を通さずに客と店外で会ってお金をもらうこと。直引きともいう。
- 痛客(いたきゃく)
- 無理矢理、酒を飲ませたり、暴れたり、破壊行為を働くなど(店や従業員に)迷惑をかける客、所謂「痛い客」の事。
- マイナス営業
- 客の数に対してホストの数が不足している状態。
- 体験入店
- 一日だけ体験で働くことのできるシステム。略して体入、もしくは一日体験の意味で「一体(いちたい)」。その店のおおまかな仕事の流れやテーブルマナー、接客などを実際に従業員として働く前に体験できる。
- ホスト志望者が、従業員の年齢層や店の雰囲気を見たり、待遇について質問するための機会として店側が設けているため、給料は発生しないこともある。
- 同業
- 『同業者』の略で他店舗のホスト、またはホストクラブのことをこう呼ぶ。
- 同業回り
- 交流のある他店のホストクラブへ飲みにいくこと。新規の店がグランドオープンしたときにお祝いとして駆けつけたり、他店のホストの誕生日祝い、人脈づくり、勉強として他店の雰囲気を知るため、など理由はさまざま。ほとんどのホストクラブは男性のみの入店を禁止しているため、自分の指名客の女性などを同伴して飲みに行く。
- チャンスボトル
- 残りが少なくなっているボトルのこと。
- 飾りボトル
- 空になったボトルをあえてテーブルに残しておく事で、別卓に高いボトルを入れているように見せつける。
- 犬
- ホストとして余りにも無能な者を指す隠語で、一気飲みや恥ずかしい芸をさせて客の笑いを取るのにしか使い道のないホストの事。ヘルプ以上の待遇にはならず、(客や従業員から見て)不細工またはクレームが付いて客から嫌われたホストに多い。これすらこなせない者に待っているのは解雇か飛びのどちらかである。
17歳のアリ地獄 低年齢化するミナミの“闇”[編集]
全国有数の歓楽街、大阪・ミナミ。10代の男女が夜ごと繰り出し、キャバクラ、風俗、ホストそれぞれの立場で客を求める。最近では小学6年生の女児に客引きをさせたガールズバーが摘発されるなど、夜のミナミの「低年齢化」が目立つ。深みにはまった少年少女は容易には抜け出せず、ある女子高生は、ホストに貢ぐため借金を重ね、風俗店でのアルバイトで返済するという“あり地獄”に。華やかなネオンの輝きとは対照的に、足元の闇は濃く、深い。
ある風俗店の従業員控室。高校生のエミ(18)の隣で、女の子が泣きじゃくっていた。 「うちの口座がな、『色恋(いろこい)違う』っていうねん」
口座は送金先。つまり、なじみのホストを指す。その彼から「恋ではなく仕事の付き合い」と告げられたのが号泣の原因のようだ。エミの風俗店で働いていたのは同じような境遇の子ばかり。エミもそうだった。
17歳の夏、初めてミナミのホストクラブへ行った。友達は「1回行ってみたら面白かった」という単純な理由でエミを誘った。初回料金は5千円以下。横に付いたのが拓也(22)だった。帰り際に店の外まで送ってもらう「送り指名」の相手に選んだ。すぐに好きになった。
最初に送り指名したホストが、後に口座になることが多いのだという。そんな業界の慣習にも、今は詳しい。2回目以降は一気に料金が上がる。エミの場合は数万円から、多いときで10万円くらい。酒も飲んだ。
未成年者への酒類提供は風営法違反だが、だれも気にしない。支払いで現金が足りなければ、ツケを意味する「未収」扱いになる。店に対してはホストが未収を肩代わりする形になり、客はホストからの取り立てに追われる。
拓也は言った。「おれをナンバーワンにしてくれ」。エミの未収はかさんだ。高収入のアルバイトとしてあっせんされたのが風俗店勤務だった。初めて会った夏の日から、まだ2カ月しかたっていなかった。
風俗店関係者からは「どこまでできるか、勝負やで」と発破をかけられた。「試されてる」と思った。拓也への気持ちを形で見せたかった。客1人を相手すれば、エミの取り分は最低5千円。2人で1万、10人で5万円…。 年が暮れるまでに、拓也に300万円以上注ぎ込んだ。夜の風俗アルバイトを終えると拓也の店に行き、そのまま翌朝まで。「いつもオーラス(オープンからラストまでの略)やった」
「リシャール」に「ルイ13世」といえば、どちらも1本数十万円という超高級ブランデーだ。それを何本か注文したのだろう。400万円の未収を抱え、途方に暮れる女の子をエミは見たことがある。エミは中学生のころから自傷行為(リストカット)を繰り返すなど、精神的に不安定な側面もあった。一度言い出したら後には引かない性格だ。それでも、エミだけが特別変わっているわけではない。まわりの子も似たり寄ったりだった。
未成年者から金を絡め取る見えない「システム」が、夜のミナミには存在する。昔も今も変わらない。
「お金があれば振り向いてくれるって、勘違いしてた」。年が明けて、エミはようやく気が付いた。
「しっかり努力して働けよ」と拓也にしかられたのがきっかけだった。
「死ぬから止めないで」 そうメールを送り、大量の睡眠薬を一気に飲み込んだ。薄れる意識の中でもう一度メールした。今度は「たすけて」。返信はなく、もちろん助けにも来なかった。一時は危篤状態に陥った。
店に行くことはもうない。今では「恨むことはできへん。といって、特別な感情はもうない」と淡々と話す。ホストは一番の上客を「エース」と呼ぶ。エミの表情に一瞬、さみしげな影がよぎった。「私が彼のエースだった」
グリコのネオンサインが瞬く道頓堀の戎橋。ホストのヒロシ(23)はスマートフォンをいじりながら、人混みに顔を向けた。他店の客引きは左右に目を配り、若い女性グループを物色中だ。「なってない。レベルが低いよ」。同時並行で、常連客にメールくらいしないと-。ヒロシの視線はスマートフォンに戻った。
この世界に入ってまだ1年半だが、店での売り上げはトップクラスという。月に約1千万円を稼ぎ出したこともあるそうだ。戎橋に来るのは客引きのためではなく「単なる暇つぶし」。 景気が悪いとは思わない。ホストの稼ぎは実力次第だ。「未収はつくらない。キャッシュ優先。1人2~3万円をコツコツと。確実に給料をもらうためにはそれが一番」。では何人相手にすれば、月1千万円に届くのだろうか。
周囲のホストは大体20代で、10代は少ないという。上下関係は厳しく、言葉遣いひとつで鉄拳が飛んでくることも。だから10代はすぐに辞めていく。 客はどうだろう。「未成年に酒?ない、ない」。発覚して警察に摘発でもされたら「(店側から)後でボコボコにされる」。そのうえ営業停止になれば、売り上げ相当額の借金を背負わされることになる、というのだ。「未成年相手にバカはしない」とヒロシは強調した。 一方で、未成年であろうと骨までしゃぶるホストがいることは否定しなかった。あくまで「うちの店は違う」というスタンスだ。
2008年のリーマン・ショックは、大阪の夜の街も飲み込んだ。特に客を接待するキャバクラやホストクラブなどの落ち込みが目立つという。 大阪府警によると、当時2500件近くあったこうした店舗は、昨年末には1976店まで減った。統計でフォローできるのは、営業許可を取得している店だけだ。数字に表れない無許可の違法店舗も、山ほどつぶれているという。
「リーマン以前の4分の1くらいになっているのでは。ミナミはどこも不景気ですよ」と業界関係者は語る。人件費を抑えるために安いバイト代で未成年者を働かせるケースも少なくないとみられる。 府警が昨年補導した未成年者は約10万1千人。ここ数年間、ほぼ横ばいで推移している。
マスメディアとホスト業界[編集]
- ホスト出身の著名人
- ホストと他業を兼業している著名人
- ホストをモデルとして起用しているファッション雑誌
- ミリオン出版
- リイド社
- コアマガジン
- 宝島社
ホストクラブを描いた作品[編集]
- 漫画
- 夜王(原作/倉科遼、画/井上紀良、発行/集英社)
- 帝王(原作/倉科遼、画/関口太郎、発行/小学館)
- ギラギラ(原作/滝直毅、作画/土田世紀、発行/小学館)
- 桜蘭高校ホスト部(著/葉鳥ビスコ、発行/白泉社)
- 3.3.7ビョーシ!!(著/久保ミツロウ、発行/講談社)
- NIGHT BLOOD(著/富田安紀良、発行/講談社)
- ガキホス(著/きたがわ翔、発行/少年画報社)
- ご指名です!(著/新條まゆ、発行/集英社)
- Deep Love REAL(原作&プロデュース/Yoshi、著/Tetsu、発行/講談社)
- ティーンズブルース(著/コージィ城倉、発行/小学館)
- テレビ
- ナンバーワン(TBS、2001年)
- Deep Love 第2部ホスト(テレビ東京、2005年)
- 夜王(TBS、2006年)
- ギラギラ(テレビ朝日、2008年)
- ホストの女房(フジテレビ、2009年)
- インディゴの夜(フジテレビ、2010年)
- 私のホストちゃん〜しちにんのホスト〜(テレビ朝日、2011年)
- 映画
- 夜の歌謡シリーズ 長崎ブルース(東映/監督/鷹森立一、1969年、DVD発売:東映)東京の準創成期におけるホストクラブが舞台となっている。
- ウォーターズ(監督/西村了、2006年)
- DEEP BLOOD(監督・原案/田川幹太 、脚本/佐竹由香里、、2007年)
- キトキト!(監督/吉田康弘、2007年)
- エッセイ
- 『うさぎとくらたまのホストクラブなび』(共著/中村うさぎ、倉田真由美、発行/角川書店)
- 『激安!ホスト天国』(著/内藤みか、発行/河出書房新社))
- 『男の裏顔 女の裏顔』(著/頼朝、発行/河出書房新社)
- 自伝本・ノンフィクション
- 『一億欲しいか!』(著/芳晶せいじ、発行/辰巳出版)
- 『1億5千万円の恋 ホストに恋した4年の日々』(著/なお、発行/宙出版)
- 『現金恋愛 私が愛した5人のホスト』(著/ナツ、発行/ミリオン出版)
- 『ホストの世界 真夜中への招待状』(著/沢村拓也、発行/河出書房新社)
- 『ホスト裏物語』(著/高崎ケン、発行/彩図社)
- 『NIGHT SUN』(著/陽生、発行/ミリオン出版)
- DVD
類義語[編集]
- ジゴロ、ボーイズ、メンパブ、メンズパブ、ホスクラ、チャラパブ
類似業種[編集]
- メンズキャバクラ
- 2001年頃より増え始めた業態。ホストクラブと異なり時間料金制を採用し指名替えが可能。
- 出張ホストクラブ
- 店内での飲食を対象とするホストクラブに対し、店以外でデート等が出来る。
- サパークラブ(Supper Club)
- ホステスを置かず、男女同伴客を対象にし、ショーなどエンターテイメントの要素がある店。
- ボーイズバー
- バーテンダーが若い男性中心のショットバー。