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東京理科大学(とうきょうりかだいがく)は、東京都新宿区神楽坂1-3に本部を置く日本の私立大学である。1949年に設置された。大学の略称は主に理科大。
概観[編集]
大学全体[編集]
東京理科大学は東京物理学講習所(後に東京物理学校に改称)を前身とする理系学部を中心とする大学である。明治30年に京都帝大が創立され、そこに理工科大学(理工学部)が設置されるまで、明治期に自然科学の教育を施したのは東大と物理学校だけであり、自然科学教育を施す現存する高等教育機関として2番目に歴史を持ち、私学としては最古である。夏目漱石の『坊っちゃん』に登場する「物理学校」は、この東京物理学校を指す。
2006年の同学創立125周年を期に、「Con'science'(カンシャンス:英語・フランス語で「良心」の意) ~21世紀の「科学」は「良心」へ向かう~」のコンセプトを打ち出した。
建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]
「理学の普及をもって国運発展の基礎とする」
教育および研究[編集]
教育と研究をともに重視する教育研究機関を目指している。教育面では、建学時からの伝統である実力を備えた学生のみを卒業させるという「実力主義」を受け継ぐ。研究面では、情報科学教育研究機構、総合研究所および生命科学研究所などの整備・拡充に努めている。
学風および特色[編集]
8学部33学科から成る本邦を代表する理工系総合大学である。前身の東京物理学講習所、及び東京物理学校が夜学として開設された経緯から、現在も夜間学部である理学部第二部及び工学部第二部を有する。現在は一般の大学同様に入学試験が課せられているが、東京物理学校時代は入学試験を行わずに希望者全員を入学させるものの卒業基準は厳しく、実力の無い者は卒業させないという方針が取られており、卒業者は入学者の10%にも満たなかった。
また、わが国が近代化を成し遂げた明治から大正にかけて、当時のエリート養成学校である師範学校と中等学校の数学、物理学、化学の教員のうち、実に半数以上を物理学校の卒業生が占めていた。
就職状況であるが「サンデー毎日 2009年7月19日号 卒業生2000人以上の大学就職率ベスト20(大学院含む)」では91.6%で第1位と、高い位置を保持している。
学部卒業生の6割程度が大学院修士課程に進学し、東京理科大学大学院の他、東京大学大学院や東京工業大学大学院に進学する者も多く、特に東京大学大学院への進学者数は全大学中第2位(東大からの進学者を除く)、東京工業大学への進学者数は同第1位(東工大からの進学者を除く)であり、自大学院だけでなく他大学院への進学も多い。
本学の認知率であるが、国公私含めた全理工系大中、第1位である。
沿革[編集]
東京物理学校も参照のこと
略歴[編集]
政治・経済・法律に関する学問所が多かった1881年9月11日に「理学の普及を以って国運発展の基礎と成す」の信念の下、東京帝国大学仏語を卒業した21名の青年理学学士(櫻井房記・高野瀬宗則・千本福隆・中村精男・中村恭平・小林有也・寺尾寿・保田棟太・桐山篤三郎・信谷定爾・谷田部梅吉・加瀬代助・赤木周行・三守守・難波正・和田雄治・沢野忠基・三輪桓一郎・名村程三・鮫島晋・豊田周衛)によって東京物理学講習所が、麹町区飯田町四丁目1番地(現在の千代田区飯田橋二丁目1番地から九段北一丁目6番地周辺、九段下)の私立稚松(わかまつ)小学校の一部を借りて設立される。
設立当時、授業は夜間に行われていた。実験機材は創立者21名の母校である東京帝国大学から講義の度ごとに借り入れ、終了後に返却していた。創立者達は仕事の傍ら無給で学生の指導にあたった。
1885年には財政が窮地に陥るも、創立者21名のうち16名(高野、千本、中村精男、中村恭平、寺尾、保田、桐山、信谷、谷田部、三守、難波、和田、三輪、名村、鮫島)が「維持同盟規則」(一人30円の寄付と週2回の無償講義、教師が都合で講義に出られない時は理由を問わず25銭を払うという決まり)を結び、この場を凌ぐ。
当初は移転を繰り返し、1886年11月に、神田小川町1番地の仏文会校舎へ移り、神楽坂に移るまで約20年間置かれた。夏目漱石の「坊っちゃん」の主人公が通ったのは、この校舎である。
夜間部としては、理学部第二部及び工学部第二部がある。夜学として創立した本学を象徴する学部である。
年表[編集]
- 1881年6月13日 東京物理学講習所設立広告を郵便報知新聞へ掲載。
- 1881年9月11日 東京物理学講習所を、私立稚松(わかまつ)小学校(麹町区飯田町四丁目1番地)内に設立。
- 1881年末 大蔵省官吏簿記講習所(神田区錦町一丁目)へ移転。
- 1882年 進文学舎(本郷区元町二丁目)へ移転。
- 1882年11月 神田区今川小路三丁目9番地(現在の神田神保町三丁目)に校舎取得し、教員一同が土地所有者となる。
- 1883年9月 東京物理学校と改称。
- 1884年9月15日 台風により校舎が倒壊。まもなく、共立統計学校(九段下牛ケ淵)の校舎にて授業再開。
- 1885年 維持同盟規則を結ぶ。
- 1886年9月 成立学舎(神田区駿河台淡路町)へ移転。指導科目に化学を追加したが、化学は火災危険があるとの理由で退去を迫られたため。
- 1886年11月 仏文会校舎(神田小川町1番地。現在の千代田区神田小川町二丁目)へ移転。この校舎は、東京法学校が所有する元勘工場の建物で、これを仏文会が借り、昼間は東京仏語学校が使用し、夜間は本校が使用していた。
- 1888年 初の卒業式を挙行。
- 1889年9月 初めて昼間部を置く(間もなく中止)。
- 1889年11月 仏文会校舎を2,200円で購入。
- 1897年2月 昼間部を設置。
- 1906年7月 神楽坂二丁目24番地に、木造新校舎を竣工し移転。
- 1915年5月26日 財団法人東京物理学校設立。
- 1916年3月26日 各種学校から専門学校へ昇格。
- 1923年4月 昼間部を置き、第一部(昼間部)と第二部(夜間部)の二部制となる。
- 1928年10月21日 寺尾文庫(図書館の前身)を敷設。
- 1937年10月 旧1号館校舎を新築。
- 1938年 校章、制服、制帽を制定。この頃から、昼間部主体となる。
- 1939年 創立記念日を制定(設立広告を掲載した6月13日とする)。
- 1940年 校歌を制定。
- 1942年 東京都北多摩郡府中町字国分寺前に、大学予科敷地(約6万m²)の土地を購入。後にグラウンドとなる。
- 1943年 八王子西中野町に、大学予科校舎として、廃織物工場と土地(約700坪)を購入。後に農業理科学科の学生寮などとなる。
- 1944年 文部省の指示により、無試験入学制度を廃止。
- 1946年 八王子郊外に、農業理科学科の校地として、土地(約80,900坪)を取得。
- 1948年 八王子郊外の校地が、自作農創設特別措置法に基づき強制買収される。
- 1949年2月21日 学制改革により東京理科大学を設置。理学部第一部(昼間部)と理学部第二部(夜間部)を置く。これにより1951年まで、大学生(東京理科大学)と、専門学校生(東京物理学校)が混在する。
- 1949年5月4日 東京理科大学として初の入学式を挙行。
- 1949年7月 財団法人東京物理学校から、財団法人東京物理学園へ改称。
- 1950年3月 農業理科学科を廃止。
- 1951年3月1日 私立学校法により組織変更し、財団法人東京物理学園から、学校法人東京物理学園になる。
- 1951年3月10日 東京物理学校として最後の卒業式(第100回卒業式)を挙行。
- 1951年3月31日 専門学校東京物理学校が廃校。
- 1957年 関門制度(2年次に進級する際に特定科目(関門科目)の修得を義務づけ、4年次における卒業研究を履修する資格として卒業までの必要単位数の上限を設定)を導入。
- 1958年 国分寺校地(グラウンド)を東芝へ売却。
- 1958年4月1日 大学院理学研究科(修士課程)を設置。
- 1960年4月1日 薬学部を設置。
- 1962年4月1日 工学部を設置。
- 1966年 野田校舎(現在の野田キャンパス)が竣工し、本年のみ工学部の一部を置く。
- 1967年4月1日 野田校舎に理工学部を設置。
- 1976年4月1日 神楽坂校舎に工学部の夜間部として工学部第二部を設置。
- 1987年4月1日 野田校舎に基礎工学部を設置。
- 1988年4月 学校法人東京理科大学と名称変更。
- 1993年4月1日 久喜校舎竣工。久喜校舎に経営学部を設置。
- 1997年4月1日 久喜校舎に大学院修士課程として経営学研究科を設置。
- 2001年 英語表記をScience University of Tokyoから現在のTokyo University of Scienceに変更する。
- 2002年4月1日 理学部の応用数学科を数理情報科学科に改組。
- 2003年4月1日 薬学部が神楽坂校舎から野田校舎に移転。
- 2004年7月 九段にある旧都市基盤整備公団の土地・建物を取得(九段校舎)。神楽坂キャンパスが2校舎体制になるため、他の「校舎」表記を「キャンパス」とする。
- 2006年4月1日 薬学教育6年制移行により、薬学部薬学科を6年制に移行。
- 2009年3月26日 葛飾区と新キャンパス用地約30000平米の土地譲渡契約を締結。
- 2009年4月1日 INSイノベーション専攻 開設
基礎データ[編集]
所在地[編集]
- 神楽坂キャンパス(神楽坂校舎:東京都新宿区神楽坂1-3/九段校舎:東京都千代田区九段北1-14-6)
- 野田キャンパス(千葉県野田市山崎2641)
- 久喜キャンパス(埼玉県久喜市下清久500)
- 長万部キャンパス(北海道山越郡長万部町字富野102-1)
教育および研究[編集]
組織[編集]
学部[編集]
アルファベットによる学科の略は、ローマ字(例・数理情報科学科=Suri Joho Kagaku)、または英訳(例・建築学科=Architecture)の頭文字などから採られている。大学内部ではこの英字略称を使用することが多い。
理学部・工学部について、大学は両者の第一部と第二部をそれぞれ独立した学部として扱っており、学部長以下教学組織を完全に分離している。本項の記述もその見解に従う。ただし、文部科学省の認可は、同一学部内の第一部と第二部として下りている。したがって政府関係の研究会や評議会・諮問会議などでは第一部と第二部の区別なく「東京理科大学工学部教授」などと表記される。
- 理学部第一部
- 数学科(S科)
- 数理情報科学科(SJ科)
- 物理学科(B科)
- 応用物理学科(OB科)
- 化学科(K科)
- 応用化学科(OK科)
- 理学部第二部
- 数学科(2S科)
- 物理学科(2B科)
- 化学科(2K科)
- 工学部第一部
- 建築学科(A科)
- 工業化学科(C科)
- 電気工学科(E科)
- 経営工学科(i科)
- 機械工学科(M科)
- 工学部第二部
- 建築学科(2A科)
- 電気工学科(2E科)
- 経営工学科(2i科)
- 薬学部
- 薬学科(YP学科)
- 生命創薬科学科(YM学科)
- 2004年の学校教育法および薬剤師法の改正による薬学教育6年制への移行に伴い、2006年度から薬学科(6年制)、生命創薬科学科(4年制)の2学科に改組された。2017年度までの生命創薬科学科入学者は、大学院薬学研究科の修士課程を修了し、不足科目の追加履修を一定期間内に行い厚生労働大臣の個別認定を経た後に、薬剤師国家試験の受験資格が与えられる。
- 理工学部
- 数学科(MA科)
- 物理学科(PH科)
- 情報科学科(IS科)
- 応用生物科学科(BS科)
- 建築学科(AR科)
- 工業化学科(CI科)
- 電気電子情報工学科(EE科)
- 経営工学科(IA科)
- 機械工学科(ME科)
- 土木工学科(CV科)
- 基礎工学部
- 電子応用工学科(TE科)
- 材料工学科(TM科)
- 生物工学科(TB科)
- 経営学部
- 経営学科(MS科)
大学院[編集]
- 理学研究科
- 工学研究科
- 総合化学研究科
- 科学教育研究科
- 薬学研究科
- 理工学研究科
- 基礎工学研究科
- 経営学研究科
- 生命科学研究科
- 国際火災科学研究科
- イノベーション研究科(後期博士課程)
- イノベーション研究科(専門職学位課程)
専門職大学院[編集]
- 技術経営専攻(MOT)
- 知的財産戦略専攻(MIP)
専攻科[編集]
- 理学専攻科
- 大学卒業者を対象とした夜間教育のための専攻科。
附属機関[編集]
総合研究機構[編集]
2005年11月に研究体制を強化するために設置された。
- 研究センター
- 火災科学研究センター(野田)
- 赤外自由電子レーザー研究センター(野田)
- 量子生命情報研究センター(野田)
- ナノ粒子健康科学研究センター(野田)
- ポリスケールテクノロジー研究センター(野田)
- キラルマテリアル研究センター
- 界面科学研究センター
- がん医療基盤科学技術研究センター
- 研究部
- 物質界面化学研究部門
- インテリジェントシステム研究部門(野田)
- 数学教育研究部門(神楽坂)
- 知識インターフェース研究部門(野田)
- ものづくり・先端計測科学研究部門
- 次世代フォトニック応用研究部門
- ケミカルバイオロジー研究部門
- 再生工学研究部門
- 危機管理・安全科学技術研究部門
- トランスレーショナルリサーチ部門
- 先端デバイス研究部門
- グリーン&セーフティー研究部門
- 太陽光発電研究部門
- エコシステム研究部門
- 研究技術部
- 研究機器センター
- 共同利用・共同研究推進部
- 火災安全科学研究拠点
生命科学研究所[編集]
- 免疫生物学研究部門
- 分子生物学研究部門
- 生命情報科学研究部門
- 生命工学技術研究部門
- 発生及び老化研究部門
- 実験動物学研究部門
- 共同研究部門
- 客員研究部門
情報科学教育研究機構[編集]
- 情報科学教育センター
- バイオインフォマティクス教育センター
近代科学資料館[編集]
東京理科大学近代科学資料館 を参照
研究[編集]
21世紀COEプログラム[編集]
21世紀COEプログラムとして、1件のプロジェクトが採択されている。
- 2003年
- 機械、土木、建築、その他工学系
- 先導的建築火災安全工学研究の推進拠点
グローバルCOEプログラム[編集]
グローバルCOEプログラムとして、1件のプロジェクトが採択されている。
- 2008年
- 機械、土木、建築、その他工学
- 先導的火災安全工学の東アジア教育研究拠点
大学教育の国際化推進プログラム[編集]
- 先端的国際連携支援
- 2007年
- グローバル時代に活躍する理工系人材の養成
- 2007年
産学官連携戦略展開事業[編集]
戦略展開プログラム
- 国際的な産学官連携活動の推進
創造的産学連携体制整備事業補助金(創造的産学連携事業)[編集]
- 複合領域『知財群』創造的活用ネットワーク構築(幹事校)
大学知的財産本部整備事業[編集]
- 東京理科大学科学技術交流センター(RIDAI SCITEC)
大学教育の国際化加速プログラム[編集]
国際共同・連携支援(総合戦略型)
- 33件の申請があり、私立大学では唯一採択された(6件採択)
- 総合的な国際連携に基く理工学教育拠点形成
先端研究施設共用イノベーション創出事業[編集]
- 赤外自由電子レーザー共用による先端計測分析技術研究拠点形成
学術フロンティア推進事業[編集]
- 基礎工学連携による革新的な物質・材料創出事業:アトミックテクノロジーを起点とした物質・材料研究の新展開―ポリスケールテクノロジーの創出―
私立大学戦略的研究拠点形成支援事業[編集]
- ナノ・バイオ界面技術の創成とその応用
- がん医療基盤科学技術創出拠点の形成
- 安全安心のための物質科学研究拠点
- 薬物の患部への効率的送達と副作用の軽減を目的としたナノDDSの設計と調製
- RNAを中心とした生命の秩序的制御メカニズムの総合的解析
- ホログラフィ技術による次世代記録媒体作製技術および四次元流体計測技術の開発
- 環境と次世代健康科学―疾患原因解明と予防に向けた先進的研究
私立大学学術研究高度化推進事業[編集]
- ハイテク・リサーチ・センター整備事業
- 量子論から見る情報と生命の研究
- マクロファージをターゲットにした新規薬物送達システムの開発、特に慢性難治性感染症および肺がん治療を目的とした経肺吸収製剤の開発、並びに低侵襲性乳がん治療法の開発
- キラルマテリアル研究センター
- 有機及び無機先端材料、特にケイ素材料、セラミック材料あるいはハイブリッド材料の合成・物性機能の分子レベルでの解明、材料の組織化による素子開発
- 高度光利用グリーン科学技術研究センター
- 光環境解析プロジェクト
- 太陽光エネルギー変換プロジェクト
- 光応答物質創製プロジェクト
- 計算機仮想空間内実験プラットフォームの構築と先端計算科学の開拓
- 高機能新素材の合成と解析
- 学術フロンティア推進事業
- アトミックテクノロジーを基点とした物質・材料研究の新展開 - ポリスケールテクノロジーの創出 -
- ナノ粒子の健康影響の解明とその克服に関する研究
- アポトーシス制御性リード化合物の創製
- ホリスティックアプローチによる計算科学の新展開
- 社会連携研究推進事業
- マッスルスーツ(R)の実用化開発
- オープン・リサーチ・センター整備事業
- ナノサイエンス・テクノロジープロジェクト
教育[編集]
- 特色ある大学教育支援プログラム(2003年度)
- 全寮制に基づく全人的教養教育
- 資質の高い教員養成推進プログラム(2006年度)
- 理数教員養成におけるSTCプログラム開発
- 現代的教育ニーズ取組支援プログラム(2006年度)
- 全人的教養教育の新たな展開-科学者としての良心を持ち、創造的知性を備えた人材の育成-
- 地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム(2006年度)
- 全国的薬学教育グリッドの構築
- 理数学生応援プロジェクト(2007年度)
- スーパーサイエンティスト育成プログラム
- 女子中高生の理系進路選択支援(2008年度)
- 「科学のマドンナ」プロジェクト
- 専門職大学院等における高度専門職業人養成教育推進プログラム(2008年度)
- コンセプト・フィールド・ダイナミクス教育
- 大学教育・学生支援推進プログラム(2009年度)
- 今が大切 就職支援活動を中心とした創造的な人材育成プログラム
大学関係者一覧[編集]
東京理科大学の人物一覧 を参照
施設[編集]
キャンパス[編集]
神楽坂キャンパス[編集]
神楽坂キャンパスは、2004年に都市基盤整備公団旧本社を取得したことに伴い、2校舎体制となっている。
神楽坂校舎[編集]
- 使用学部:理学部第一部・理学部第二部・工学部第一部工業化学科・工学部第二部
- 使用研究科:理学研究科・工学研究科(工業化学専攻科)
- 使用附属施設:大学本部、近代科学資料館、森戸記念館、ナノサイエンス・テクノロジー研究センター
- 所在地:東京都新宿区神楽坂
- 交通アクセス:飯田橋駅(JR中央線・地下鉄東西線・有楽町線・南北線・都営大江戸線)から徒歩5 - 8分
1 - 3、6 - 9号館は狭い土地に建ち並ぶビル群となっている。校舎間の公道はほとんど私道化され、学生たちが群がっている。図書室は1号館の9 - 11Fにある。これらの校舎がある場所から外堀通りを市ヶ谷方向に進んだ場所に、若宮校舎(数学科研究室)、11号館(ターミナル室)、5号館(化学科研究室・体育館)、10号館(化学科実験室)がある。10号館は市ケ谷駅の方がやや近く、法政大学のボアソナードタワーが外濠の橋を渡った目の前にある。各建物は迷路のような連絡通路で結ばれている。2003年4月に薬学部校舎が野田に移転、跡地に5号館を新設したのを皮切りに再構築計画が進行中であり、当初は2006年4月 - 9月に2・3・7・8・9号館を解体し、それに引き続き跡地に新2号館を新築する予定であった。しかし、所在地である新宿区が2006年3月31日に施行した建築物の絶対高さ制限規定によって、制限を大幅に越える新2号館の建築計画は頓挫し、計画開始から2年半ほど経った2008年9月現在も工事は9号館の一部を解体するに留まっている。計画の大幅な遅れから、学生や地元の神楽坂商店街にも深刻な影響が出始めているため、新2号館・学生会館の計画を縮小、葛飾区金町の工場跡地に土地を取得し新たなキャンパスを建設する方向で計画が進んでいる。その第1段階として葛飾区が実施する大学誘致事業に応募、誘致大学に選定された。
九段校舎[編集]
- 使用学部:工学部第一部(工業化学科を除く)・工学部第二部
- 使用研究科:工学研究科(工業化学専攻科を除く)
- 使用附属施設:無し
- 所在地:東京都千代田区九段北
- 交通アクセス:九段下駅(地下鉄東西線・半蔵門線・都営新宿線)から徒歩5分
神楽坂キャンパス再構築計画に伴い、2006年4月より工学部第一部(工業化学科を除く)・工学部第二部が臨時移転。敷地は靖国通り(九段坂)に面している。校舎の目の前に靖国神社の鳥居が構え、付近には日本武道館や北の丸公園などもある。神楽坂校舎から早稲田通りを東にまっすぐ徒歩10分ほどでたどり着く。
野田キャンパス[編集]
- 使用学部:工学部(1966年のみ)[1]、理工学部(1967年-)・基礎工学部(2 - 4年次、1987年-)・薬学部(2003年-)
- 使用研究科:理工学研究科(1972年-)・薬学研究科(1978年-)・基礎工学研究科(1991年-)・生命科学研究科(1997年-)
- 使用附属施設:グラウンド(1959年-)、総合体育館(1973年-2002年)、セミナーハウス(1974年-)、創立100周年記念図書館野田分館(1982年-)、情報メディアセンター(1995年-)、計算科学フロンティア研究センター(1996年-)、赤外自由電子レーザー(IR-FEL)研究センター(1999年-)、先端材料研究センター(2001年-)、森戸記念体育館(2002年-)、ゲノム創薬研究センター(2002年-)、21世紀COE火災科学研究センター(2005年-)、DDS研究センター(2005年-)、ホリスティック計算科学研究センター(2005年-)、コミュニケーション棟(2005年-)、量子生命情報研究センター(2006年-)、ナノ粒子健康科学研究センター(2006年-)、ポリスケールテクノロジー研究センター(2006年-)、カナル会館(2006年-)
- 所在地:千葉県野田市山崎
- 交通アクセス:運河駅(東武野田線)から徒歩5分
野田市南部、利根運河沿いにあるキャンパス。グラウンドや体育館、宿泊施設なども完備されている。講義棟や薬学部キャンパスなど新しい施設も多い。大学では当キャンパスをリサーチパーク型キャンパスと位置づけており、再構築に伴って様々な研究施設が建設されている。野田校舎の附近には霊波之光という宗教法人の建設物が設置してある。
1958年に国分寺校地(1942年および1943年に購入し、農業理科学科が置かれ、同学科廃止後グラウンドとなっていた)の売却益をもとに、87,491m²の土地を購入し、1959年11月に運動場の造成が完了。1966年3月に1号館(講義棟)を竣工し、同年6月までに171,652m²、1977年度までに572,679m²の校地を取得した。1980年には、隣接する山林約60,000m²の借地権を同窓会が取得し寄贈された(理窓会記念自然公園)。1990年までは国道16号の北東側もキャンパスの一部(自動車練習場)であったが、NHK朝の連続ドラマ「君の名は」の屋外セットロケ撮影地として利用された後、関東運輸局千葉運輸支局野田自動車検査登録事務所となった。
久喜キャンパス[編集]
1993年に開設された。久喜市はキャンパスを誘致するために、用地取得や校舎建設のため30億円の補助金を拠出、また周辺道路を約10億円かけて整備した。2011年7月、東京理科大学側から久喜市に、久喜キャンパスから神楽坂キャンパスへの全面移転を希望していることが伝えられた。その後両者の間で協議が行われたが、2012年6月、2016年度より経営学部2年生から4年生までを神楽坂キャンパスに移す方針であることが明らかになっている。
久喜駅から西に約2.7km地点に位置し、キャンパス付近は水田や畑が多く存在する農業地域である。校舎は3階建て(一部2階建て)、A棟からE棟までが、それぞれ「凹」の字のように建てられ、各棟および図書館はシームレスに行き来できる。キャンパスの敷地面積は約135,000m²だが、校舎の床面積は相対的に小さい。また敷地内にはぶどう園がある。東武鉄道と東日本旅客鉄道の久喜駅の西口から東京理科大学久喜校舎まで無料のスクール・バスが運行をしているが、便はそれ程多くはない。また、校舎内においては全館禁煙とされており、喫煙者は建物の外側に設置してある灰皿附近においてのみ喫煙が可能である。
理科大経営学部の特徴は、数量的・計量的な解析を中心とした科学的なアプローチによるイノベーション重視の経営学部である。また、文理融合は経営学部のモットーの1つとしている(教授陣の約半分の人数が理学/工学系である(2011年3月現在※語学系分野のスタッフを除く))。管理会計を中心とした会計学、経済政策・コンピューテーショナルエコノミクスに重点をおいた数理経済学を行っており、日銀グランプリ(2005年以降)や 日経STOCKリーグ(2003年以降)に応募している。 就職においても、読売新聞が発行・編集する『就職に強い大学』2012年度版の,学部別就職率ランキングで全国1位となった経営学部公式サイト。 久喜校舎における経営学研究科、経営学部のみで実施されている学園祭を「久喜祭」として毎年11月ごろに実施している。
長万部キャンパス[編集]
基礎工学部の1年次は全寮制(4人部屋)の長万部キャンパスで過ごす。4月の入学式を日本武道館で終えた新入生は、そのまま大型バス11台程度で羽田空港へ向かう(学生の間では「拉致」と称されている)。このため入学式とは思えない量の荷物を抱えて式に参加する。また、この学部は1年次には留年が発生せず強制的に(習得単位数が0であっても)2年生に進級し、野田キャンパスに移動することになる。他学部と異なり3年生への進級時に留年が発生する。
この長万部キャンパスがあるため、長万部町の年代別人口比率では18 - 19歳の分布が飛び抜けて高くなっている。
対外関係[編集]
地方自治体との協定[編集]
他大学との協定[編集]
- 首都大学院コンソーシアム協定(2002年締結)
- 私工大懇話会(図書館の相互利用協定)
- 包括連携協定
- 国際学術交流協定
- 韓国
- 中華人民共和国
- 台湾
- インドネシア
- バンドン工科大学
- タイ
- ロシア
- モスクワ電力工学研究所(工科大学)
- イギリス
- ルネル大学、マンチェスター大学(国際化推進センター間)、キングストン大学(部局間協定・火災爆発研究センター)
- アイルランド
- アルスター大学
- スウェーデン
- フランス
- ドイツ
- ロストック大学、ヴィスマール専門大学、レーゲンスブルク応用科学大学、イエナ応用科学大学
- イタリア
- パドヴァ大学、ローマ・トル・ヴェルガータ大学、モデナ・レッジョ・エミーリア大学
- スペイン
- ハエン大学
- ルーマニア
- ブカレスト工科大学
- ポーランド
- アダム・ミツキェヴィチ大学、ニコラス・コペルニクス大学
- アメリカ合衆国
- カナダ
系列校[編集]
学校法人東京理科大学が設置している以下の大学は系列校という扱いになっている。
公式サイト[編集]
参考文献[編集]
- 平成16年度版学園生活 東京理科大学
- 馬場錬成『物理学校;近代史の中の理科学生』 中公新書ラクレ 2006年 ISBN 4121502078
脚注[編集]
- ↑ 『東京理科大学の現状と課題』(平成18年度版)、13頁、2007年3月、東京理科大学白書編纂委員会