「千葉都市モノレール」の版間の差分
細 (→脚注) |
|||
63行目: | 63行目: | ||
== 脚注 == | == 脚注 == | ||
<references group="注"/> | <references group="注"/> | ||
− | |||
− | |||
=== 出典 === | === 出典 === | ||
− | {{Reflist}} | + | {{Reflist|group="注"}} |
== 関連項目 == | == 関連項目 == |
2014年9月1日 (月) 18:59時点における最新版
千葉都市モノレール株式会社(ちばとしモノレール)は、千葉県千葉市内でサフェージュ式懸垂式モノレールを運営している軌道事業者。千葉市や千葉県などの出資による第三セクター方式で設立された第三セクター鉄道の一つである。通称は「千葉モノレール」。本社は千葉県千葉市稲毛区。
モノレールの愛称はタウンライナーで、マスコットキャラクターはサルの「モノちゃん」である。
概要[編集]
千葉みなと駅から県庁前駅を結ぶ1号線と、千葉駅から千城台駅を結ぶ2号線の2路線を持つ。1988年3月28日に最初の区間である2号線スポーツセンター駅 - 千城台駅間が開業し、1999年3月24日に1号線を含めた全線が開通した。総営業距離15.2kmは懸垂式モノレールとしては世界最長で、2001年にギネス世界記録に認定されている。なお跨座式を含めた場合、日本国内最長のモノレールは大阪府にある大阪モノレール、世界最長のモノレールは中国重慶市にある重慶軌道交通である。
2006年4月28日に国土交通省から認定を受けた産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画により累積損失の解消と単年度黒字化が図られた。同年5月に99%減資するとともに千葉県と千葉市が債権者となっている貸付金204億円を現物出資する形で第三者割当増資による新株発行が行われた(債務の株式化・デット・エクイティ・スワップ)。
これにより一時的に資本金が205億円となった。さらに同年8月には千葉県出資分100%、千葉市出資分98.2%、民間出資分80%それぞれの減資(計102億円分の減資)と資本準備金5億円の取り崩しを行うと共に軌道資産の一部(簿価90億円相当)を千葉市に無償譲渡し、減価償却費と設備更新費の大幅削減を行った。この譲渡損90億円については資本準備金の取り崩しを行った。これらの施策の結果、同年度決算では最終黒字が1億9,600万円、営業係数が96と、開業以来初の黒字を計上した。
なお合理化策の一環として、現在はモノレール車両の動力車操縦者(運転士)が車両基地における車両検査要員を兼任することで人員削減を図っている[1]。同一人物が運転士と車両検査員を兼ねる体制を取っている鉄道会社は珍しい。
営業施策として、開業当初より自動券売機専用のプリペイドカードである「モノレールカード」(プレミアム付き)を2009年2月まで発行していた。首都圏のJRを除く公民鉄における磁気カード式のプリペイドカードとしては最後まで運用されたカードであった。パスネットには当初より対応しなかったが、利用者から対応について要望が多数寄せられたため、パスネット協議会に加盟していたこともある(パスネット自体は導入しなかった)。次世代ICカード乗車券の協議機関であるPASMO協議会には設立当初より参加し、準備期間を経て2009年3月14日に運用を開始している。なお、IC乗車券全国相互利用の対象外となるため、PASMO・Suica以外のIC乗車券は使用できない[2]。
2014年3月31日付で、ちばぎんジェーシービーカード出身の三橋晴史が社長に就任した[3]。
沿革[編集]
- 1979年(昭和54年)3月20日 - 会社設立。
- 1988年(昭和63年)3月28日 - 2号線 スポーツセンター - 千城台間開業。
- 1991年(平成3年)6月12日 - 2号線 千葉 - スポーツセンター間開業。
- 1995年(平成7年)8月1日 - 1号線 千葉みなと - 千葉間開業。
- 1999年(平成11年)3月24日 - 1号線 千葉 - 県庁前間開業。
- 2006年(平成18年)
- 2009年(平成21年)3月14日 - PASMOを導入。
- 2012年(平成24年)7月8日 - 新型車両「Urban Flyer 0-type」営業運転開始。
路線[編集]
なお、1号線を千葉市立青葉病院まで延伸する計画がある(詳細は1号線の延伸計画を参照)。
車両[編集]
- 1000形
- 開業当初からの車両。製造年次によって行先表示器が幕式やLEDなど違いがある。全部で20編成40両が製造されたが、現在は17編成34両が在籍する。第18 - 20編成の3本はヘッドマーク取り付け対応改造が施工されている。2012年度以降、1次車は後述の0形で置き換えられる予定である。
- 0形「URBAN FLYER 0-type(アーバン・フライヤー・ゼロ-タイプ)」
- 2012年度に導入された新型車両[4](当初は2009年度導入予定であった[5])。通称UFO。従来車両をベースにバリアフリー化や新しい技術基準への適合などが行われる。2012年度中に3編成6両が製造される予定で、初期に製造された1次車と順次置き換える。2014年春までに8両を導入する予定で[6]、2012年7月8日[7]から第21編成(001-002)と第22編成(003-004)の2編成が、2012年11月1日から第23編成(005-006)が営業運転を開始した。
- 先頭部の床下にはガラス窓を採用するなど、「都市内を空中散歩する」感覚を目指している。
- 2009年10月24日の東京新聞千葉版によるところでは、車内では黒を基調としオレンジをアクセントとした個別いすタイプの座席や、回生ブレーキなどを採用することになっている。
- バリアフリーのため、車椅子スペースやドア上に開閉チャイム付きの案内表示器を設置する。
- VVVFインバータ制御方式を採用し、エネルギー効率及び乗り心地の向上を行う。
ロケーションサービス[編集]
近年はテレビドラマやCMなどの撮影に対し、同じ千葉市のちばしフィルムコミッションなどと連携して積極的な誘致を図っており、同社の場合、駅や車両での撮影だけでなく、本社社屋や車両基地をも積極的に撮影用に貸し出しているのが特徴である[8]。
アニメとのコラボレーション[編集]
2008年のライトノベルおよびそれを原作とした2010年のテレビアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』に、千葉駅付近や千葉公園等から見たモノレールが度々登場したことに伴い、さまざまな取り組みが行なわれた。
2011年5月には、キャラクターを描いた記念切符が発売された[9]。
1000形第19編成に同作品のラッピングが施され、2013年3月30日から2014年3月31日[注 1]まで運行された[10]。10月以降は声優によるアナウンスが土休日の10時から16時に短縮された[11]。
脚注[編集]
- ↑ 当初は6月30日までの予定であったが、要望を受け2度延長された。
出典[編集]
関連項目[編集]
- チバテレ - 2006年頃まで「ビデオ散歩」という番組で時々運転席からの映像を放送していた。それ以前だと1990年辺りで「タウンガイド」という番組のオープニング映像にも登場していた。
外部リンク[編集]
- 千葉都市モノレール
- URBAN FLYER 0-type (アーバンフライヤー ゼロタイプ)
- 三菱重工技報 第47巻 第2号「千葉都市モノレール “アーバンフライヤー”」