マリネラ王国
マリネラ王国は、魔夜峰央の漫画作品『パタリロ!』に登場する架空の国家。首都はマリネラ市。
目次
概要[編集]
宝飾用ダイヤモンドの製造販売を基幹産業とする絶対君主制国家。人口約10万人。王権は世襲制により代々マリネール家が保持しており、現国王は弱冠10歳のパタリロ・ド・マリネール8世である。
パタリロ8世の在位中に建国1800年を迎え、記念式典が執り行われた。
経済[編集]
宝石のほかに観光客誘致にも力を入れ、経済的に非常に潤っており、税制が存在しない(憲法で国民には税金をかけてはならないと定められているが、「国民でもないのに勝手に住み着いている」としてある漫画家だけは例外として納税が義務づけられている。ただし、パタリロ8世(「私設」マリネラ税務署)に現金で直接納付しているところから見て、彼のポケットマネーと化している可能性が大である)。福祉の面でも生活困窮者のために無料配給所を設けるなどやはり充実している。近年、金鉱山も発見された。豊かな自然に恵まれているが、食糧の大部分を輸入に頼っており、自給できているのは小松菜とキクラゲだけである。そのためか試験的に地熱を利用したもやしの栽培を行なっていた。また、生産量は少ないがオリーブの栽培に適した気候であることからオリーブ油の製造・輸出も行い、輸出先で好評を得ている。
通貨単位は以下の通り。
- 1ネマリラ = 100ラリネマ
- 1ラリネマ = 100マリネラ
- 1マリネラ(約1USドル) = 100マラネリ
- 1マラネリ = 100マネラリ
ただし、USドルや日本円も通用するようである。
国土[編集]
バミューダ・トライアングルのどまんなかに位置するという記述があるが、時差計算ではインドネシア・日本と同経度である描写(ロンドン時間午後6時の時に午前2~3時)もある。
ただし、アメリカ・欧州の両方へ比較的気軽に行き来ができ、また、かつてバンコラン提督(バンコラン少佐の先祖)率いるイギリス帝国艦隊の侵略を受けた事がある、などの記述から見ると、所在地は大西洋上と考えるのが妥当であり、時差と国の位置の関係がおかしいのはバミューダ・トライアングルの中にあり異次元の影響を受けているためと説明されている(時には国ごと異次元に取り込まれ、異次元生命体(般若)と死闘を繰り広げたこともある)。
またその地理の特異性からか、「常春の国 マリネラ」と紹介されるイントロのコマは、マリネラの島影と夕日が映っているのに、何故か太陽の反対側の画面左端が明るいという奇怪な画面になっている(勿論「常春の~」から始まる各エピソードが夕暮れ時から始まるわけではない)。
国土(島)は佐渡島に似た形状をしている(コミックス30巻『マリネラ消失』参照。上記の般若との戦いも収録)。
国旗・国章[編集]
国旗と思しきものは、作品中で確認されていないが唯一、アニメ劇場版にてロケットに塗装された「☆」を見て美少年軍団がマリネラの機体である事を確認するシーンがある。また、アニメ・原作等でマリネラ籍の船の煙突や旅客機の垂直尾翼にパタリロ8世の顔が描かれていたり、印章に○にパ印が使用されているのが確認できる回もあるが、これらが国旗なのか国章なのかは不明である。
その他[編集]
国内には日本語表記が非常に多く、日本びいきの国民性(#国交参照)の為とも思われるが、公用語が日本語である可能性もある。
諸症状は湿疹に酷似しているが、罹患すると性格が真面目になってしまう奇病が存在する。
パイライフと呼ばれる伝説の怪物が生息するといわれている。国王自身による国内外における恐怖政権を維持するシステムの一つらしいが、海底油田での目撃談をはじめ、実質的に目撃者がマリネラ国内に多数存在する為、確かな事は判っていない。
政治[編集]
政治体制は内閣総理大臣が設けられているので議院内閣制と考えられ、貴族も少数存在する模様であるが、実権は国王と側近であるタマネギ部隊が握っている。パタリロ8世の皇太子時代は王室と大臣達との確執があったが、現在では完全に国王とタマネギ部隊により政治が掌握されており、タマネギたちが「そういえば内閣なんてものがあった」「忘れていた」という発言をした事もあり、ほとんど問題にされていないようである。ただし、政府のヒエラルキーでは、「内閣の大臣や陸海空軍の将軍たち」は国王に次ぐ地位であり、タマネギ部隊は(パタリロ8世によれば)一般事務職よりずっと下の最下層と位置づけられている。
タマネギ部隊成立以前は、王宮の実務は衛兵隊が取りしきっていた。武官が事務仕事まで手がけるのはマリネラ王国の伝統になっているという。
警察は基本的に交通事故や軽犯罪にしか対応しておらず、殺人事件などの重犯罪は国王直属の秘密警察が対応する。
警察や陸軍などの多くの機関は、タマネギ部隊に直結しており、特に警察長官はマリネラの政治や諜報活動にまで関わっており、サインが国王の代用として通用する。
一時期軍備増強をめぐって、強硬派のある将軍とパタリロ8世が対立し、あやうく将軍配下の部隊による国王殺害およびクーデターが成功しかけた事実があるが、この事件については現在並行宇宙の出来事と解釈されている。
- 1日1回ハンバーガーを食するべしという法律がある。
- 駐車違反は15年の禁固刑、侵略罪(外国におけるマリネラ在外公館敷地内への無断立入)は裁判なしで懲役30年(または罰金300ドル)。国への反逆・痴漢・ダイヤの窃盗は死刑。
- 公共の場で屁をこいたり、タマネギが給料アップをパタリロに頼むと死刑。皇太后の裸を想像すると死刑。このあたりはノリで死刑に処すふしがある。
- 殺人は理由の如何を問わず死刑。ただし国王の情状酌量により刑の長期延期が行われる場合がある。
- 自殺者は死刑に処するという布告がなされた。
- 憲法第九条は「国王は借りたものを返さなくてよい」。
軍備[編集]
小国ながら核保有国であるとされ、弾道ミサイルを配備するなど高い軍事力を持つ。パタリロ8世の知能により世界最高水準の科学技術を有しており、高出力のビーム砲を搭載したロボット「プラズマX」などの核兵器以上の武力も存在し、パタリロ8世がおもに私的に使用する反重力駆動の亜光速機「流星号」は、兵器として軍隊に配備されてはいないものの光速の実に95%の速度での巡航を可能とし、放射エネルギーに事実上の限界を持たないとされる光学兵器「可動メイザー砲」が実装されているなど超弩級艦並の戦闘力を備えている。さらに、パタリロの持つ核ミサイル発射指示用のブラックボックスはタマネギ部隊により偽物にすり変えられているが、一緒に持っている反陽子ミサイルのブラックボックスは本物であるという説もある。ただし、プラズマXは公式にはダイヤモンド掘削装置であり、対人戦闘に制限がある。また、パタリロ8世が個人的に作った超兵器は量産不可能な物ばかりであり、脅威と捉えるに当たらない、もしくは未知数とする見方もあるものの、国内の平均的な科学技術力もかなり高いと思われる(後述の「#国色」参照)。
大量破壊兵器[編集]
劇中では国際的に宣言はしていないが、パタリロ8世が核ミサイル発射指示用のブラックボックスを持つなど核保有国の描写がされている。しかし実際の核配備の有無については国家のトップシークレットであり、パタリロ8世以外の者は一切把握しておらず真偽のほどは不明である(現国王の戴冠式の時点で既にミラージュ爆撃機が配備されていた事実からヒギンズ3世の時期に核を配備していた可能性もある)。一度核実験が行われたと報道されたが、その際放射能は検出されておらず誤報だったとされたことからマリネラの核保有をブラフと見る国もあり、CIAがスパイに仕立てた民間人を送り込んだがパタリロ8世に看破され国外退去に処されている。ただし核開発自体は容易に可能とする程の技術力を持ち、近海の海底に原子力発電所を建設するなど核燃料は調達出来ているようで、小学校の工作の時間に作らせた核兵器が行使されそうになったり、タマネギに核ミサイル衛星の打ち上げを妨害されたり、マリネラが異次元空間に囚われ「般若」の攻撃を受けた際に小型核爆弾を用いて応戦したり、パタリロ8世自身が過って濃縮ウランを飲んで下痢をした等の報告があり、ダイヤモンド鉱山に殺到したネズミを殲滅するため超小型中性子爆弾が使用されそうになった例さえある(この際地底人のマリネラ侵攻を未然に防いだ)。いずれにせよ、彼の発明品のうちいくつかには超小型原子炉が内蔵されている事はほぼ確実である。
また、パタリロ8世はゴミ捨て場から拾った冷蔵庫を放射能除去装置に改造している。
パタリロ8世はバンコラン菌の非常に強い指向性を持つ感染能力を利用して、任意の対象のみに感染する細菌兵器を開発しようとしたが、どう操作しても通常のバンコラン菌に戻ってしまうため失敗に終わっている。
陸軍[編集]
陸軍司令部ペッタンコは、パタリロ8世がアメリカのアメリカ国防総省(ペンタゴン)の五角形建築に対抗して総平屋作りで建設したため、異様に面積が広い。
海軍[編集]
海上兵力としてマリネラ近海に原子力潜水基地「シーボーズIII世」が配備されている。
空軍[編集]
航空兵器としては、フランスのミラージュIII戦闘爆撃機やV/STOL戦闘機の保有が確認されており、機種不明だがステルス戦闘機も所有している。 戦略爆撃機も保有しているが、冷戦当時であるにもかかわらずアメリカ製のボーイングB-52Hストラトフォートレスとソ連製のツポレフTu-22Mバックファイヤーの両機種を同時に配備していた。また弾道ミサイル導入の際も、アメリカ製にするかフランス製にするか、との議論が行われている(なおこの時は「性能の悪さはどうしようもないが、値段は値切る事ができる」とのパタリロ8世の裁定でアメリカ製となった)。
- 国柄により宇宙人がしばしば来訪するため、対宇宙人用の自動防空網が構築されている。
- 空軍所属の有人ロケットの発進サイロが地下にあり、度々使用されている。
- アクロバットチーム「ブルーインパタス」が存在する。
諜報活動[編集]
各国への諜報活動はタマネギ部隊の1部門である黒タマネギ部隊が行う。 またタマネギ予備軍から選ばれた10代の少年達で構成される部隊である紫タマネギが各国首脳の愛人として送り込まれ1年間情報収集に従事する(修了すれば正式隊員として採用されるが、退任して本当の愛人になる者も多い)。
防諜組織は文化広報局の組織内に極秘に設けられており、旧ソ連からのスパイが数名行方不明になっている。なお、組織の長は警察庁長官が兼任している。擬装機関としての情報部が別に存在する。
その一方でスパイ防止法は未制定であり、上記のCIAからの民間人スパイをパタリロが看破した際には国外退去の処分しかできなかった。
またパタリロ8世の個人的な情報収集(国内では国王の悪口を言う者の情報、国外では儲け話)を行う組織として影タマネギ部隊が存在する。
国交[編集]
国際的には国際連合加盟国であり、準先進国首脳会議参加国である。またパタリロは世界王様会議に参加している。第二次世界大戦中は当時の王妃(現太皇太后)の助言により連合国陣営に与していた。
多くの国に大使館を置いている。ただし定時連絡で国王の機嫌を損ねて建物を自爆させられるなどの理由で建替えを頻繁に行なうようで、建物の形が殆ど登場する度に違う。また相手国の政府に無許可で出張所を設置する例もみられ、なかにはアメリカに無許可でアラスカに強制収容所を設け犯罪者を収監している例も見られ、トルコには家賃がただという理由で洞窟に大使館を設置しており、洞窟内でキリスト存命中の古文書を発見している。
大使館の入り口は番兵も置かず門も開け放たれているが、迷い込んだ者は逮捕監禁され身代金を要求される事があるので注意が必要である。
諸事情でミトコンドリア共和国とは国交を断絶している。
空港に就航している直行便はワシントンD.C.とガダルカナル、パリ等がある。またイギリスのバンコランのマンションを訪れるため国王が専用機で赴く事もある。国王個人の国家間の往来には電送装置が一時期使われていた。
マリネラの下水道は世界中の国の下水道に繋がっており、生活排水などを他国に垂れ流して下水処理を無断で任せている。
パタリロ8世はアメリカを核で脅した事があるが、脅し返されたことがある。
パタリロ8世自ら、真言宗を信仰している為か日本との官民両方での交流が非常に多い様子であり、イトー○ーカドーの出店が確認されている(王宮のカーテンはそこで購入したものである)。また、中越運送の配送ネットワーク圏内にも入っており、国王自らも時々利用している。他にレイバーの暴走や、東洋から来た小坊主が「このはしわたるべからず」と書かれた橋に渡った際の転落事故なども起こっている。
国色[編集]
国技はリリアン。以前はパタリロ8世の気紛れで相撲だったが、異次元よりの来訪者達とトラブルになった事情から変更された。
パタリロ8世の気紛れから人間国宝が認定されている。作中に登場したのは陶芸・武道・華道・茶道の各分野。ただし、このうち陶芸に関しては、桃栗三年柿八衛門(本名ブルガリ=メレリオ=トーサンショーメ。故人)の永代認定となっている。武道にあってはオカマキリ拳法の達人などが高名の様である。基本的にマリネラで行っているのが一人しかいない分野で認定されている。
温暖な気候と温厚な国民性からか、美少年が多く、様々な星から宇宙人が移り住んでいる。
マリネラの地名は、パタリロ山・パタリロ湖など、パタリロ8世の即位時に変更された場所が多い。
パタリロ山周辺にはマリネラテン(天然記念物に指定)・パフィンクス・パタッシー・森のパタ松などの固有種が生息している。パフィンクスについては人間を襲い食い殺すとも言われているが、特に対策が取られている様子はない。ただかつて捕獲計画はあったようで麻酔銃が用意されていた。また山のふもとの通称「妖魔の森」には魔法使いが住んでいたことがある。
パタリロ湖にはパタッシーという恐竜が存在する。また、別の恐竜の卵が生きたまま発掘され、孵化した事もある。
パタリロヶ岳の頂上には雪男・雪女・雪ん子などの妖怪が住みついている。
国一番の繁華街は、マリネラ銀座である。大根が安いらしい。
観光客誘致の為にパタリロ山の温泉を利用し、日本の宝塚市をモデルに観光都市「ツタカズラ市」を建設、最大の呼び物として同じく宝塚少女歌劇団をモデルにした「ツタカズラ(蔦蔓)少年歌劇団」を結成させた。
パタリロ8世自身の超絶的な発明品や、宇宙人が住み着いているせいか、他国と比較して飛躍的に高い科学技術力を誇り、パタリロの指示によりパワードスーツが開発されたり、タマネギ部隊の科学部がタイムマシンを開発する。また、タマネギ部隊に大気圏外に太陽光発電システムを設置し、送電の際のマイクロ波送信システムを熱線に変え、人類を掌握しようとした者も存在した。
国家の内密な通信は専用回線で行われているが、暗号の誤読が多発し、いつまでも正しい内容が届かなかった事がある。この事実から通信環境に関しては高い技術力に反してあまり良いとは考えにくい。また、マリネラのサイトは閲覧者が少なく(殆どが他国の諜報員であるとされる)、およそ月に一回しか更新されない。
王宮の地下には膨大なデータを蓄積する上に推論可能であり、音声により質問が行え自身も音声による回答が可能であるマザーコンピュータが存在し、国王により状況分析に頻繁に使用されている。海外の大使館にもシスターコンピュータが存在し、それらは本国のマザーコンピュータとネットワークで繋がっている。
2月10日は下半身の日。
マリネラ王家[編集]
マリネラ王家は代々多産の家系(父が晩婚だった事によりパタリロ自身に同腹の兄弟姉妹はいないが腹違いは1人ないしそれ以上)でパタリロの祖母(マリネラ太皇太后、但し、彼女はマリネラ王家に嫁いだ民間人)は18人の子宝に恵まれており、パタリロの叔母に一度の出産でパタリロそっくりの12人の子を産んだ者もいる。また、母エトランジュにもいとこやはとこが多数いる。これらが各国の王家や貴族と結婚しているため、マリネラ王家を取り巻く姻戚関係はきわめて複雑である。このため、親類縁者に関してはパタリロ自身把握する気もないらしい。突出した知能や体力、常軌を逸した人格を持つ人物が多い。
歴代国王[編集]
- スペード1世(残酷王)
- マリネラ王家に伝わる拷問の秘術を開発したとされる国王。本編中に名前が登場しただけの人物であり、歴史的にはその実在は証明されていない。
- パタリロ・ド・マリネール6世
- 中世のマリネラ国王。魔王アスタロト公爵に魂を売り、地獄、現世を股にかけ働く。後に昇天。
- パタリロ・ド・マリネール7世
- 近世のマリネラ国王。バンコラン提督率いるイギリス帝国艦隊を退けてマリネラの独立を守る。タイムワープでやって来たパタリロ8世の助言によりダイヤモンド産業を確立。後に8世によって無理矢理タイムワープを体得させられた。
- 声は杉山佳寿子。
- オッターモール2世
- マリネラ王国先々代国王。ヒギンズ3世の父。パタリロの祖父。18人の子宝に恵まれている。名前のみが登場。
- ヒギンズ3世
- 前マリネラ国王。「隠れ名君」と呼ばれる、パタリロ8世の父。原作第2話でテレビゲームのやりすぎにより崩御したため出番は全く無いが、生前にさまざまな混乱の種をばらまいており時折パタリロを尋常でない騒動に巻き込むことがある。パタリロによれば「いつもボヨーッとしてた」「ヌボーッとした父上」であるとされ(ただし、晩年は「聞き上手で発言に重みのある名君」と呼ばれた、とも言っている)、表面的には凡庸な君主を演じていたようだが、世界各国を歴訪しながら複数の隠し子をもうけたり、王国の未来を見越して複雑なプログラミングによる時限発効式の遺言状を手配するなど、パタリロの親だけあって一筋縄でいくような人物ではなかったことが窺われる。
- パタリロ・ド・マリネール8世(黄金王)
- 現マリネラ国王。
- 詳しくは、パタリロ・ド・マリネール8世を参照。
- パタリロ・ド・マリネール9世
- パタリロ8世の息子。父の頭脳、容貌、性格を完全に受け継ぐ。従姉妹のルル・ベルに振り回されている。
- パタリロ・ド・マリネール10世
- 24世紀のマリネラ国王。世界政府を牛耳ったマスターウォンの眼力が通用しなかったことから、タイムマシンに放り込まれて過去に追放され、たどり着いた20世紀で8世に助けを求めた。彼も7世とともに8世によって無理矢理タイムワープを習得させられた。その後も時々現代を訪れては騒動を持ち込む。おとぎ話の登場人物を実体化する装置を開発したが、精巧に作りすぎて独自の人格を付与してしまい、叛乱を起こされた事も。配下にタマネギ部隊に相当するヒマワリ部隊がいる。
- 声は松島みのり。
- パタリロ・ド・マリネール11世
- 2XXX年、超光速推進装置が実用化された時代のマリネラ国王。未知の宝石を求めて深宇宙を探査中、銀河系最強種族ゼルガン星人の奴隷狩り船に捕獲される。しかしその異常な振る舞いによって不適格とされ放り出され、結果的に地球を救う。配下にタマネギ部隊に相当するカリフラワー部隊がいる。
- パタリロ・ド・マリネール18433世
- 惑星マリネラ世襲神権国王。銀河議会名誉議員。数万年後のマリネラを統治する人物。この時代は銀河辺境の惑星マリネラがそのままマリネラ王国の領土となっており、征服戦争を仕掛けてきた銀河帝国に対抗するために古代兵器プラズマXを復活させるが、その過程でマリネラ星が人類発祥地の地球である事が判明し、帝国と和平を結んだ。
王族及び血族[編集]
ヒギンズ三世(父)側血縁[編集]
- カスタム伯爵夫人
- 先代国王ヒギンズ3世の末の妹。本名もしくは愛称がハーネス。
- 兄弟の中でも一番もの静かで教養豊かな貴婦人(パタリロの評価より)。
- パタリロに外見性格そっくりな12人の子供(一卵性多産児)がいる。
- おばあちゃん
- パタリロの祖母。本名不明。マリネラ王国太皇太后。
- 学生時代に魔神が封印された瓶を拾う。その魔神の指示に従ってマリネラに留学しオッターモール2世に見初められ結婚し18人の子を設けた。
- 現在は三男カシスが興した会社の経営を見る為アメリカに住んでいる。魔神の指示通りの行動であまりにも上手く事が運びすぎ、いつ魔人の気まぐれで手痛いしっぺ返しを食らうか分からないと内心怯えながらストイックに暮らしていた。しかし不安は杞憂と分かり、今まで自己を抑圧してきた反動ではっちゃけて世界中を遊び回る旅に出た。
- ヨタリロ
- パタリロの従兄弟で、パタリロの長所と短所(特に短所)をパワーアップさせたキャラクターである。
- 初期プロットでは、パタリロ・ヨタリロ・マッタリロの3人を(三つ子という設定で)主役にする予定だったもので、連載開始後に名前だけが流用されたものである。
- 体型はパタリロと同じだが、髪の毛は黒のオールバックで、黒いスーツとサングラスを身につけている。舌を出しているのも特徴の一つ。
- パタリロに匹敵する発明家だが、パタリロ以上にがめつい上に盗癖があり、金になると思ったものは何でも盗んでしまう。英国に発注され、自身がプログラミングした軍事衛星の軌道情報を、複数の諜報組織に同時に売ろうとして騒動を起こした事がある。
- マッタリロ
- ヨタリロと同じく、初期プロットの3人の名前が流用されたパタリロの従兄弟で、パタリロの長所と短所(特に短所)をパワーアップさせたキャラクター。
- パタリロとは逆にほっそりとした体型だが、パタリロ以上の大食漢で、口に入る大きさのものならゴキブリでも何でも食べてしまう。
- パタリロが偶然作った透明薬を飲んで透明人間になった所をタランテラに誘拐された事がある。
- ボニー・クライド・アイゼンバッハ
- パタリロの異母兄。前国王ヒギンズ3世の隠し子である。
- 12歳にして化学・数学・量子力学の3部門においてノーベル賞を受賞した、知力・体力・容姿ともにパタリロを上回る超天才少年。パタリロでさえ開発を断念した幻のダブルゴキブリ走法を完成させた。
- ヒギンズ3世の遺言状による認知を受けており、パタリロより上位の王位継承権を持つ人物だが身を引いて王位を譲った。コミックス57巻『隠れ名君』参照。
エトランジュ王妃(母)側血縁[編集]
- エトランジュ
- パタリロの母。マリネラ王国皇太后。詳細はパタリロ!の登場人物一覧を参照。
- デュラン・ド・ラーケン
- 国際ダイヤモンド輸出機構の幹部。マライヒに殺人術を叩き込んだ人物。伯爵の爵位を持つ貴族。
- パタリロを亡き者にすべくマライヒを差し向けるもバンコランによって阻止される。いとこであるエトランジュを誘拐し、バンコランに一騎討ちを申し出るが敵わぬとみて卑劣な手段に及び、エトランジュに射殺された。
- アニメ版の声は仲村秀生。マライヒの回想に再登場した際は古川登志夫に交替した。
- マキアヴェリ・ド・ラーケン
- デュランの弟。兄の死後家と爵位を継いだ。
- 「白紙のゴドー」を名乗り、キーンvsパタリロの抗争時に多額の報酬と引き換えにパタリロに味方し、キーンの組織を壊滅させる手助けをした。
- 黄金の輝きをこよなく愛し、そのためなら兄の仇にも助力する非情さを持つ。
- ザナドゥー
- 本名ヨン・ヤーステン。超高速の変装術を駆使する役者。侯爵位を持つ貴族で、パタリロのいとこ(実の母のルプセン公国コサージュ公爵妃がパタリロの母方の伯母にあたる)。
- 両親の財産を横領し、自殺に追いやった顧問弁護士を殺害して財産を奪還した。この秘密を知ったパタリロに脅迫され、バンコランへのいたずらに協力させられた結果マライヒに殴られるという遭わなくていい災難に遭った。
- のちに独裁体制下にある故国ルプセン公国の改革のために戦うことになる。