複数商法

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複数商法(ふくすうしょうほう)とは、日本のCDなどの販売形態のひとつであり、同名のバージョン違いのCDを2~3種類(もしくはそれ以上)発売する販売方法である。

これを行う代表的な会社の名前を取って「ジャニーズ商法」「エイベックス商法」とも呼ばれる。

概要[編集]

同じ発売日にほとんど同内容のCDを2~3種類(多い場合は8種類程度)発売する。これらのCDは型番が違うため、一緒に買ってもオリコンではその枚数分集計される。しかし内容は同じため、最終的な売り上げは一種類にまとめられる。このためオリコンの集計上では、そのアーティストの平均的な売り上げよりも高くなる。逆にプラネットチャートでは型番が違えば別に集計されるため、チャートの1~3位を同じ名前のCDが占める場合がある(その分1種類の売り上げは分散される)。

このほかにも、ジャケット違い、収録曲のわずかな違いなどで、「初回限定版A」「初回限定版B」…などと銘打つ作品もある。この場合、そのアーティストの熱心なファンはすべてを揃えたいと思い、結局すべて買ってしまう。そうなると前述の通り、3枚買ったのなら「3枚」と集計されて、売り上げは増加したように見える。

一般的には2~3種類で発売されるものが多いが、それ以上のものも存在する。多いものでは8種類にもなるものがある。

(例)KAT-TUNReal Face』(通常盤、完全限定BOX、メンバー6人(当時)それぞれの限定版、計8種。)

単に「初回限定DVD付」と「通常版」だけでは、特に複数商法とは呼ばれない。これはファンにとっては「初回限定版」を買えばよいだけであり、大体は正確な売り上げ枚数が出る(もちろん、中身に差はなくとも、両方買うような熱心なファンも存在する)。あくまで複数商法とは、「ファンにとってはすべてを揃えたくなる」ことが重要なのである。

この商法は特にシングルにおいて効果が強いといわれる。シングルは1枚が1,000円程度であり、3枚買っても3,000円とアルバム程度のため、金銭的な問題もなく購入することができる。しかし、アルバムでは1枚3,000円程度のため、2枚でも6,000円、3枚となると10,000円近くなる。この販売方法を多く採用するジャニーズ事務所などのアーティストのファンは比較的若い人や学生が多く、金銭的にも厳しいため、売り上げとしてはそれほど伸びるというわけではなく、本来ならシングルよりもお得な筈のオリジナルアルバムがシングルよりも下回るアーティストも多く存在する。

問題点[編集]

この販売方法の問題点として、「売り上げが初動に偏る」などがある。

売り上げが初動に偏るのは、全種類を揃えようと思う熱心なファンは、発売された週にCDを買うため、初動売り上げは増加する。しかし、2週目以降に買うようなライトなリスナーは、特に全種類を揃える必要もなく、1枚買えば十分なため、1週間目に比べると売り上げが大幅に減ったように見え、最終的な累計売り上げも、初動売り上げ枚数に比べると少なく感じられる。

また2ちゃんねる芸能文化音楽速報板にいるチャートファンなどには、あまり評判はよくなく、「正確な売り上げ枚数がわからない」「人気がどれだけあるのかわからない」などの批判がある。

関連項目[編集]

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