旧東京市麻布区役所庁舎

旧東京市麻布区役所庁舎（きゅうとうきょうしあざぶくやくしょちょうしゃ）は、東京都武蔵野市境南町の登録文化財である。

木造2階建、金属板葺一部瓦葺、かつて東京府麻布市（その後東京市麻布区）兵衛町（現在の東京都港区六本木）にあり区役所庁舎として使われていたが、昭和12年に移築され、現在は日本獣医生命科学大学一号棟である。東京市営繕課長小原益知が工事監督を担当し、小林鶴吉が設計を担当した。平面は中廊下を持つL字形で、マンサード屋根が載り、北西角車寄上部の2階壁面に切妻庇を付す。モルタル塗外壁で腰部は石貼にし、ギロチン窓を並べる。移築時に改変を受けているが、東京に残る数少ない明治時代の庁舎建築の遺構として貴重である。令和2年文化財に登録された。