恩寵園事件
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恩寵園事件(おんちょうえんじけん)とは千葉県の児童養護施設恩寵園での施設内虐待事件である。身体的虐待、性的虐待など様々な拷問的苦痛を児童に与えた事件であり、この事件をきっかけに児童養護施設に対する偏見が強まる事となった。
この事件は深層では長い間続いていた可能性があるが、表面化したのは1995年8月に児童相談所に対し匿名の告発があったことである。その後、調査を行った結果深刻な児童虐待が確認された。
しかし園長らはこの事件の責任逃れを決め込んだため、反対する関係者らは辞表を提出、辞職した。子供達は集団脱走し、弁護士らは人権救済を訴える。
虐待は金属バットや木刀で殴る、乾燥機に入れる、足を包丁で切る、男児の性器を切りつける、強姦など非道の限りを尽くしたものであった。1997年5月には、衆議院本会議で恩寵園の虐待問題が取り上げられるという異常事態となる。
関係者らは傷害・強制猥褻・強姦などの罪で1999年から2000年にかけ逮捕された。園長は傷害で懲役8ヶ月、園長の息子は強制猥褻で4年の実刑判決を受けた。
なお、民事訴訟について第1審の千葉地裁は2007年12月20日、一部の元園児については、親が引き取ったことからそのときから時効が進行するとして損害賠償請求を認めなかったが、虐待行為が不法行為に該当することを認め、10万円~80万円の支払を本来的には児童養護施設を設置することが県の事務であることから千葉県に対し命じた。なお、園及び園長に対する賠償責任は国家賠償法の適用を受けるとされたため認められなかった。