テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン

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テイルズ オブ ファンタジア
なりきりダンジョン
ゲームジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ゲームボーイカラー
開発メーカー 日本テレネット・ナムコ
(現・バンダイナムコゲームス
運営メーカー  
発売メーカー ナムコ
バージョン  
プレイ人数 1人
ソフト媒体 カートリッジ
稼動時期  
運営開始日  
発売日 2000年11月10日
販売価格 4,725円(税込)
利用料金  
使用ブロック数  
対象年齢
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販売本数  
その他の情報  
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テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン』(TALES OF PHANTASIA Dungeon)は、2000年11月10日にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から発売されたゲームボーイカラー(GBC)共通ダンジョンRPG

概要[編集]

テイルズオブシリーズの外伝的作品「なりきりダンジョン」シリーズの第1作である。略称は「なりダン1テイルズオブシリーズの第1作『テイルズオブファンタジア』のクレスの時代からほぼ100年後の世界が舞台の続編[1]である。

  • ダンジョンは入るたびにマップが変わる自動生成ダンジョンである。また、ファンタジアと同様、北欧神話に由来する名を持つダンジョンが登場する。
  • ゲームボーイカラー対応ソフトであるため、戦闘システムはシリーズ他作品のLMBとは異なり『プチLMB(リニアモーションバトル)』というほぼコマンド入力式のものとなっている。素早い順に攻撃順が周り、コマンド入力後にタイミング良くボタンを押すことで与えるダメージが増すというものである。
  • キャラクターデザインは藤島康介。攻略本や小説版のイラストは松竹徳幸が担当。
  • 主人公であるディオとメルは『なりきりし』という特別な能力を持っている。これはある職業のコスチュームを着ることで、その職業になりきることができる、という能力であり、例えば『剣士』のコスチュームを着れば『魔神剣』などの特技、『ヒーラー』のコスチュームを着れば『ファーストエイド』などの特技を使うことができるようになる。
  • コスチュームはディオ、メルそれぞれ66着ずつあり、店で購入する、オーダーメイドで作成する、モンスターから盗む、などの手段で入手する。
  • コスチュームは『剣士』『格闘家』『魔法使い』などの基本的なもの、『クレス』『ミント』『ダオス』などのファンタジアキャラもの、『手品師』『漫画家』『風水師』などの主にたのまれごと解決に必要なもの、『パックマン』『ワルキューレ』『ワンダーモモ』などのナムコキャラものなどがある。[2]
  • ディオとメルは様々な人々から『たのまれごと』を頼まれる。たのまれごとは全部で30個あり、『なりきりし』の能力をうまく活用して本編シナリオとたのまれごとシナリオを並行して解決する必要がある。
  • ディオ、メル、クルールには『性格』が存在する。性格とコスチュームがマッチするとより能力が発揮できたり、ある特定の性格でないと解決できないたのまれごとが存在したりする。ディオとメルの性格は、戦闘時に身に付けているコスチュームや、二人からの質問にプレイヤーがどう答えるかによって変化する。クルールの性格はメルとディオの性格に応じて変化する。ディオとメルの性格は最終的に21種ずつ、クルールの性格は『友達』『忠実』『野生』の3種である。
  • 主人公たちの住む『なりきりハウス』にはアセリア暦4203年(クラースの時空)、4306年(クレスの時空)、4354年(すずの時空)、暗黒時空へ移転できる4枚の絵と、4408年(ディオ達の時空)へ時空転移[3]できるマーテル像が存在する。ちなみに、ファンタジア本編のアセリア暦は4304年(現代)、4202年(過去)、4354年(未来)である。
  • BGMは、「テイルズオブファンタジア」の曲をゲームボーイ音源用にアレンジした27曲、新曲7曲[4]、「ドルアーガの塔」の曲4曲、計38曲で構成される。
  • HP/TP回復の薬の名前が色を用いたものになったため、シリーズおなじみの「アップルグミ」が登場しない。本作では「レッドグミ」である。

ストーリー[編集]

物語は、プレイヤーが空から落ちてきた双子の赤ちゃんを見つけるところから始まる。

時は流れ、13年後、“なりきり”という特別な力を持つ二人の前に突然、ノルンという不思議な女性が現れる。ノルンはメルとディオの二人が黒き運命と共に生まれたと言い、自分の運命を切り開くために六人の『時空戦士』に会い、12の精霊による『精霊の試練』を受けなければならないと告げる。


注意以降に核心部分が記述されています。

キャラクター[編集]

ディオ
主人公の一人でメルとは双子。山で遊んだりすることを趣味とする、行動的な13歳の男の子。13年前の夜に流れ星のように落ちてきたところをプレイヤー[5]に保護され“元気に男の子らしく”育ってきた。
ある日ディオとメルの二人はノルンという精霊を思わせる存在に出会う。過去に二人が犯した“罪”によって、近い未来魂の消滅という暗い未来が待ち受けていると宣告される。その運命から逃れるためにメル、そしてクルールと共に『精霊の試練』に挑む。
その正体は、デリス・カーラーンの民[6]であるディオス・バンディ[7]。27歳。パレスグドラの軍隊所属。養父であるバンディ将軍の命令に疑問を感じつつも“育ててやった恩”を振りかざされ従う。結果、隣国同士の民族紛争の中でメルティアを失い、憎しみに任せて魔科学兵器を発動させる。その結果、15万あまりの人々の命と、星の命ともいえるマナを失うこととなる。“魔科学兵器の使用”これが、ディオの“罪”である。自分から分離したディオスの思念との戦いの結果、本当の自分を取り戻して試練を終了するが、過去の自分を倒したことにより時の修正を受け、存在する時空間を失い消滅する。
メル
主人公の一人でディオとは双子。読書や裁縫などを趣味とした、穏やかでおっとりとした13歳の女の子。13年前の夜に流れ星のように落ちてきたところをプレイヤーに保護され“おしとやかに女の子らしく”育ってきた。
ある日ディオとメルの二人はノルンという精霊を思わせる存在に出会う。過去に二人が犯した“罪”によって、近い未来魂の消滅という暗い未来が待ち受けていると宣告される。その運命から逃れるためにディオ、そしてクルールと共に『精霊の試練』に挑む。
その正体は、デリス・カーラーンの民であるメルティア・バンディ[8]。27歳。魔科学を研究する科学者。養父であるバンディ将軍に命じられ、魔科学兵器開発の中心となって動いていた。助手は魔科学『青き光』の持つ危険性について助言するが、メルティアは破滅に向かっていると知りつつ科学者としての好奇心により魔科学兵器を完成させる[9]。そんな中、民族紛争は激しさを増し、敵国兵の襲撃によって命を奪われる。結果、メルティアを失った深い悲しみと憎しみを負ったディオスによって、魔科学兵器は引き金を引かれることとなる。“魔科学兵器の開発”これがメルの“罪”である。
自分から分離したメルティアの思念との戦いの結果、本当の自分を取り戻して試練を終了するが、過去の自分を倒したことにより時の修正を受け、存在する時空間を失い消滅する。
クルール
ディオが山で拾ってきた不思議な小動物。ディオとメルの性格の影響を受けて戦闘時の姿が大幅に変わる。性格に応じた3形態と、レベルに応じた形態が8段階、計24の姿を持つ。
鳴き声は「クルール!(プレイヤーの入力した名前によって変化)」「ウキュ?」などがある。
冒険を共にする頼もしい仲間だが、物語の最後でクルールに宿っていたノルンが姿を現し、最後の試練として二人の前に立ちはだかる。なお、すずはクルールの中に眠るノルンの存在に気付いていたようである。
ノルン
白い翼を生やした謎の女性。双子の前に度々現れては、謎めいた言葉や次なる目標を語る。その正体はデリス・カーラーンにある「大樹カーラーン」に宿る精霊にして本作のラスボス。大樹カーラーンを枯らし、マナ消滅という大罪を犯したディオスとメルティアの本質が“悪”なのか、二人の記憶をなくして子どもに戻し、もう一度やり直させることで見定めていた。どのような親に育てられるのかによって、人間の性格、さらには運命が変わるのかという事柄は本作のテーマのひとつと言える。

ゲスト出演[編集]

クレス・アルベイン
時空戦士の一人で「テイルズオブファンタジア」の主人公。アセリア暦(以下AC).4306年の人物。ダオスとの戦いの後は、壊滅したトーティス村を再建して剣術道場を開き暮らしている。
クレスは、未来から訪れたディオとメルに『ダオス戦役』の真実を話す。ダオスが、枯れてしまった自分の星デリス・カーラーンの世界樹を生き返らせるために『大いなる実り』を求めて戦っていたこと、その際にデリス・カーラーンで救いを待つ人々にとっては自分たちが“悪”の立場であったであろうこと、戦いに絶対的な正義や悪などは存在しないのだと語る。
小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では、アルベイン流剣術道場の師範である。後に未来でその師範の座をチェスターが養っていた孤児に任せ、ミントと共に旅に出る。その旅の途中、忍びの里を訪れていたクレス達は再びディオとメルに出会う。当然ながら、その際のクレスは相応に老いている。
ミント・アドネード
時空戦士の一人で「テイルズオブファンタジア」のヒロイン。AC.4306年の人物。現在はトーティス村の教会で人々を癒している。
大法術師と讃えられ、多くの人々に頼られるミントだったが、彼女は悩んでいた。自分は身体を癒す力を持っているが、人々の“心”まで癒すことができるのかと。ミントの記憶を覗いたノルンは、一人でできることには限りがある、仲間と協力することで多くの人を幸せにできるとミントを励ます。「それに……そろそろ、あなた自身の幸せに気付いてもいいころですね。それは、意外と近くにあるのかもしれませんよ」と、付け加えた。
小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では、レニオス教会でトーティスの村の人々を癒し続ける。その後、道場を退いたクレスと共に旅に出る。その旅の途中、忍びの里を訪れていたクレス達は再びディオとメルに出会う。当然ながら、その際のミントは相応に老いている。
<ミントの魔鏡イベント>
ノルンの励ましを受けて元気を取り戻したミント。そんなミントを見てクレスは告げる「なんでも一人で背負い込まずに……どんどん頼ればいい。甘えればいいんだよ。僕は、いくらでも力になるよ!」「ミントは、僕にとって……大切な人だから」それを聞き、ノルンの告げた“自分自身の幸せ”に気付くミント。暗黒のディオスは「なんて、甘い女……。多くの人に必要とされて、多くの人に愛されて、何を悩む? この女は、分かっていない……。愛されないものの気持ち……世界の誰からも必要とされない気持ち」と語る。
チェスター・バークライト
時空戦士の一人でAC.4306年の人物。弓術が得意。その天才的な弓術から、エルフからは「妖精弓の射手」と敬意を評されている。現在はトーティス村の剣術道場で戦争により親を失った子どもの世話をしている。
小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では、「妖精弓の射手」と双子がうっかり漏らしてしまった言葉をきっかけにディオとメルが未来から来たと察した。その際、ディオとメルを捨て子だと勘違いしてしまうが、過去のアーチェからの紹介状によりその誤解は解ける。因みに本作の「なりきりダンジョン」の未来編では、些細なケンカによって出て行ったアーチェを家に戻そうと追いかけている様子をクレスが語ってくれる。
<チェスターの魔鏡イベント>
チェスターは今は亡き妹アミィの事を思い出す。アミィの誕生日に村のみんなで木を植えたこと。これからはその木が毎年アミィの誕生日を祝うであろう事。しかし、アミィの誕生日は二度と来なかった。花が咲いてもアミィは居ない。そんなチェスターの姿を見て、暗黒のメルティアは「死んでしまった妹の代わりにたくさんの子供の世話をして、欠けてしまった自分の何かを埋めているの? ……それは、他人のため? ……それとも……自分のため?」と語る。
アーチェ・クライン
時空戦士の一人でAC.4408年の人物。ダオスとの戦いの後、自分の時代(AC.4203年)に帰るが、ハーフエルフという長寿種のため、現在でも全く変わらない姿で『魔女っ娘の塔』で暮らしている。AC.4306年にもいた形跡はあるが、その時代では放浪中。このゲームの最初のボスキャラクターでもある。その天真爛漫な性格は200年以上の時を経ても変わらない。
小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では、ディオとメルに会ってからは度々家に遊びに来ている。それは小説版「テイルズオブファンダム 旅の終わり」からでも読み取れる。因みに、一部を除いてあの壊滅的な料理の腕はまだまだ進歩していないようである(それでもいくらかマシになったようである)。得意料理はチェスター直伝(レシピ付き)のマーボーカレーと大好物のフルーツポンチ。しかしバークライト本家が作るマーボーカレ―とアーチェが作るマーボーカレーはレシピはあっているのに、何かが違うようである。本人は、舌がまだ味を覚えているうちに早く完成させたいと思っている。再び余談だが、本作に出てくる「A・B」という人物は「アーチェ・バークライト」即ち彼女である可能性がある。敢えて本名にしないのは恥ずかしさからか。
<アーチェの魔鏡イベント>
アーチェは友人サブリナとの会話の後、自分と周囲の時の流れの違いを感じて「あたしとみんなは、時の流れが違う……。みんな、いなくなる……」「チェスター……あんたともう一度、ケンカしたいよ……」と、一人つぶやく。そんなアーチェの姿を見て、暗黒のディオスは「友情も愛もいつかはつらい別れとなる……ならば、初めからからそんなものは無ければいいんだよ」と語る。
クラース・F・レスター
時空戦士の一人でAC.4203年の人物。ダオスとの戦いの後、自分の時代に戻りユークリッド村でミラルドと共に暮らしている。古に絶えた召喚術を復活させたとして未来では有名だが、この当時の人々はそれを知らない(知っているのはヴァルハラ戦役に関わっていた者たちだけである)。因みに、未来では確かに有名なのだが、学会の間では召喚術そのものの存在を疑問視され始めされている。これは召喚術があまりにも高度で理解不能らしく、またその資料が残っていないため、召喚術の立証が不可能であるからである。
未来から訪れたディオとメルに『ダオス戦役』が“一方的で都合の良い”歴史として伝わっていると教える。そして、クレスに会い、『ダオス戦役』の真実を聞くように指示をする。
なお、ノルンはクラースだけには全て(ディオとメルの過去生、デリス・カーラーンのマナが枯渇した原因、など)を語っていたようである。
<クラースの魔鏡イベント>
クラースは植物研究家であった自分の父が研究に没頭して家族を顧みなかった事をミラルドに語り、憎んでいたはずの自分の父と今の自分が同様になってしまったと苦笑する。ミラルドはクラースを優しく慰めるが、そんなクラースの姿を見て、暗黒のディオスは「嫌っていたはずの父親と似ている部分を見つける……。それも、ある意味で親子の“絆”。……しかし、親を知らないものはどうなる? 何を愛すればいい? 何を憎めばいい?」と語る。
藤林すず
時空戦士の一人でAC.4354年の人物。ダオスとの戦いの後、自分の時代に戻り、忍びの里の頭領を祖父・乱蔵から継いだ。幼い頭領ながら、他の忍たちからの評判も良いようである。
すずはディオたちの訪問と目的について事前に気がついていたようである。また、姿を現す前のノルンの存在も察知していた。
小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では、初めディオとメルを、国が遣わしたマナの調査隊だと思って勘違いしていたが、クレス達の紹介状を渡したことにより、その誤解は解ける。精霊の試練の間、ディオとメルに接して、年頃の少女らしい一面を見せたこともあった。
<すずの魔鏡イベント>
すずは自分の背負った過去、操られて敵となった親を斬った時の事に思いを馳せる。“忍びの定め”“人は誰も心に傷を持って生きるもの”と闇を払おうとする。そんなすずの姿を見て、暗黒のメルティアは「あなたの本当の心は、まだ闇の中にある……。誰にも見せない……誰も知らない……おそらく……自分自身にも分からない……」と語る。
ダオス
テイルズオブファンタジア」における最終ボス。母なる星:デリス・カーラーンの統括者。当初は魔科学を憎んでいるわけではなかったのだが、自分の星と同じ過ちを冒そうとしているミッドガルズの行いを見、直ちに止めるように宣告したがそれを拒否したミッドガルズをヴァルハラ戦役より後の時代で滅ぼす。その後、次第に魔科学へと憎しみの矛先を向けるようになった。
自らの星デリス・カーラーンの失われたマナを復活させるため、大樹カーラーンから生まれる『大いなる実り』を求めてクレスたちの世界へやって来た。その星で『魔王』としてクレスたちの手によって滅ぼされている。しかしデリス・カーラーンの人々からの視点に立てば、星を救う唯一の希望であるダオスを滅ぼしたクレスたちこそ、『魔王』と考えることもできる。どちら側からの視点から見るかによって、悪の存在が変化するのはテイルズオブシリーズでは類をみない背景である。それ故シリーズのラスボスとしては、他のシリーズから見て人気がダントツである。
今回のシナリオでは、なぜデリス・カーラーンのマナが失われたのか、そして『大いなる実り』を手に入れるために魔王と呼ばれるまでの行動を起こすことへの苦悩、などを知ることができる。物語の終盤にメルとディオの前に現れたダオスは、この星が記憶しているダオスという存在が、実体を持たない残留思念として現れたものである。
なお、本編クリア後『おまけの部屋』でシナリオ担当のスタッフより「今回の主役は……実は、ダオスです」というコメントを聞くことができる。
リリス
本編クリア後『おまけの部屋』に登場するおなじみのエプロンドレスがお似合いのお茶目なバトルガール。“たのまれごと「ドルアーガの塔」”のドルアーガと共に裏ボスとも言える存在。

その他のキャラクター[編集]

ボエボエ
ディオとメルの行く先々に現れる悪徳商人。ザマス言葉の意地悪な男だが、幼い頃から父親から「世の中は金が全て」と教え込まれた哀れな過去を持っていた。メルはそんなボエボエのために涙を流す。ボエボエは、病に蝕まれていて残りわずかな命と知りながらも己の信念に基づいて最期まで金を貯めて貯めて死亡する。
オットー・グスダフ・フォン・トリッテンハイム3世
自称世界一のグルメ。美食の限りをつくしたので何か珍しい料理が食べたいとわがままな依頼をしてくる。また、長い名前なのにも関わらず常にフルネームで呼ばないと怒るので、使用人も閉口している。ディオも面倒なのか、たのまれごとを記載する「ひみつメモ」には、この人物の名前を(長いので略)としか書かない。
ロベール
奥さんと共に仲良く暮らすおじさん。鉱脈をあてて現在の財産の礎を築いた先祖に感謝する意味で、先祖の肖像画を描く絵描きを探している。
メモリー
幼い頃の思い出の花“ティアの花”を摘んできて欲しいとディオとメルに依頼する。しかし、その思い出の花は薬草使いの母親が麻薬を作って売りさばくために集めていたものだった。「知らなくて良い真実がある、思い出は取り戻せないから美しい……」そうつぶやいた彼女は静かに消滅する。既にこの世の人では無かったのだ。
ベロボン
旅巡業のサーカス団団長。団員が出演できなくなり、サーカスの興業に“やや支障”があるため、ディオとメルに手助けを依頼する。かなりのシブチンらしい。
ファンク
作詞作曲に悪戦苦闘する男。口ではすごいことばかり言うが、一向に作詞が進まない。「絶対にすごい歌が出来るはずだ! 乞うご期待! COMING SOON!」が口癖。
ティナ
やることなすことメチャクチャで“話をしているだけで、なんだかムカつく”女。占い師になりたいと、初対面のメルに“メルっち”と勝手なあだ名をつけて指南を頼む。
ハンマー
相方が腰痛でダウンしたため、助手を探している鍛冶屋。
サブリナ
アーチェと仲が良く、「魔女っ娘」の塔にたびたび通って世間話をしている女性。ハンマーからプロポーズを受ける。
パック
大切な宝物をクレイアイドルに奪われてしまい、取り返してくれる人を探している少年。
ルーシー
戦争で両親を失ったショックで空想の世界に閉じこもってしまった少女。自分は実はある国のお姫様で、いずれは城から迎えが来ると思いこんでいる。
シルバー
自称・トレジャーハンターZ。世界のどこかに眠るお宝オーパーツを手にするのが夢だが、高齢になってしまったため夢を受け継いでくれる誰かを探している。
トレープレフ
自分の母親でありかつての大歌手アルカジーナの元気を取り戻そうとしている孝行息子。
なお、この親子の名前はチェーホフの戯曲『かもめ』からきていると思われる。
トーマス
メルヘン大好きおじさん。幼い頃に聞かされた童話に出てくるウサぴょんと金のボタンにご執心の様子。金のボタンを13個集めてプレゼントすると、ディオを讃える歌「愛の戦士 バニーハンター・ディオ」を大熱唱する。
マダム・ミスティ
「占いの館」の主でタロット占い師。特別なアルカナカードが見てみたいとディオとメルに依頼する。カードを22枚全て集めて訪れるとギルカイのコスチュームをディオとメルに与え、悪魔ドルアーガについて伝説を語る。

小説[編集]

著:結城聖 スーパーダッシュ文庫

  • テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン 上 ISBN 4086300176
  • テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン 下 ISBN 4086300222
ノベライズにあたって、キャラクター同士の会話や心情についてさらに掘り下げられている。ゲームではプレイヤーの役割であったディオとメルの育ての親としてエリック・フォートとファーメル・フォートを設定。消滅したディオとメルがフォート夫妻の子供として転生するというゲーム版とは異なる物語の結末を提示した。一方、ゲームのもうひとつのシナリオである「たのまれごと」については割愛されているため、ゲームと小説の両者に触れることで補完関係がうまく働き、シナリオ全体を味わうことができる。

ドラマCD[編集]

  • ドラマCD テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン -太陽の章-
  • ドラマCD テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン -月の章-

関連書籍[編集]

  • Vジャンプブックス[ゲームシリーズ]テイルズオブファンタジアなりきりダンジョン ISBN 4087790819
  • テイルズオブファンタジアなりきりダンジョン超着こなし術 ISBN 4887490631
  • テイルズオブファンタジアなりきりダンジョンオフィシャルガイドブック ISBN 4757702957
  • Tales of 大事典 ISBN 4575163589

脚注[編集]

  1. テイルズオブファンタジア」のストーリーや設定を直接継承する“続編”であるため、のちに発売される「テイルズオブザワールド なりきりダンジョン2」「テイルズオブザワールド なりきりダンジョン3」とは外伝としてのスタンスが異なる。
  2. 小説版「テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン」では『弁士』などの衣装もあった。
  3. 本作では、「時間を遡ることによる過去変更は、未来を変更するものではなく、新たに分岐した未来が作られる」というパラレルワールド的解釈がなされている。このことは精霊マクスウェルが「転んで怪我をした者が昨日へタイムトラベルを行い、昨日の自分に転ぶなと忠告するのはタイムトラベルの動機を考えた場合、矛盾である」と語るセリフの中で説明されている。 また、エンディング間際のノルンのセリフでは因果律についても言及されている。
  4. 「FUNNY TOWN」「TRY TO FORGET THE SAD PAST」「DARK MIND」「REBIRTH」「THE STARS TWINKLED」「MENTAL PAIN」「JUDGEMENT」
  5. ゲームシステム上、プレイヤーは一人であり、当然ながら年齢・性別も様々なため、詳しくは描写されていない。小説版ではエリック・フォートとファーメル・フォートという夫婦に拾われたことになっている。このフォート夫妻の存在により、ファーメルが出産する双子の姉弟というディオとメルの転生の結末のひとつが提示される。ゲームエンディングでは「いつか再びどこかで出会う」といった描写で、転生の結末については明示されていない。
  6. *本作でディオとメルがエルフの血を引いていないのに魔術を使役していることをアーチェに指摘されるが、その疑問の答えはディオとメルの過去生が影響している。これはディオとメルの肉体が、ディオスとメルティアの肉体から引き継がれているため。ダオスと同じくデリス・カーラーンの種族特有の力である。また、魔術と対をなす法術は「清らかな心を持つ乙女」にしか使えないはずだが、なぜかディオはなりきりの力で法術を行使できる。だが、PS版ファンタジアで未来のダオス(第二形態)がリザレクションを使っていることから、デリス・カーラーンの民は魔術・法術をどちらとも行使できる可能性がある。
  7. 小説版ではディオス・ヴォート。
  8. 小説版ではメルティア・ヴォート。
  9. このメルティアのキャラクター造形についてはゲームシナリオと小説版で少々異なっている。魔科学の力に魅入られた冷酷な科学者であるゲーム版に対し、小説版のメルティアは魔科学を負の感情を込めて放つ兵器としてではなく、希望や平和を思う心を込めて戦場に放てば、人々に争いを生む心は無くなり、戦争は終結すると考えていた。いずれにしても共通するのは狂気である。

外部リンク[編集]