ゆりかごから墓場まで
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ゆりかごから墓場まで(ゆりかごからはかばまで)は、第二次世界大戦後の英国における社会福祉政策のスローガン。原語では”from the cradle to the grave”。
用語解説[編集]
社会保障制度の充実を形容する言葉で、第二次世界大戦後にイギリス労働党の掲げたスローガンであり、これが日本を含めた各国の社会福祉政策の指針となった。
しかしながらこの政策は膨大な財政支出をもたらし、極端な累進課税制の採用に至り社会的活力を削ぐ結果となった。このため「小さな政府」を目指すイギリス保守党のマーガレット・サッチャー政権下で同方針の転換が図られたが、今度はイギリス保守党の新自由主義政策によって失業率の増加と所得格差の拡大、医療崩壊を招く結果となり、ロンドンを除くイギリス経済は沈滞を続け、財政赤字も解消されなかった。このため、イギリス労働党が政権を奪還した後のイギリス政府は「第三の道」路線へ進み、NHSを基幹とする社会福祉の立て直しに取り組んだ。
参考文献[編集]
HMG(英国政府)柏野健三訳『新福祉契約 英国の野心』帝塚山大学出版会、2008.