小牛田駅
小牛田駅(こごたえき)は、宮城県遠田郡美里町字藤ケ崎町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
概要
東北本線・陸羽東線・石巻線の3路線が乗り入れ、接続駅となっている。当駅の所属線は東北本線[1]であり、陸羽東線と石巻線は当駅が起点である。また、石巻線前谷地駅を起点とする気仙沼線の列車の一部が当駅発着となっており、実用上では4路線の列車が乗り入れる。
歴史
当駅は、複数の路線が乗り入れるターミナル駅であり、古くから鉄道交通の要所であった。東北新幹線開業以前の東北本線では、数多くの特急列車や急行列車が走っており、小牛田駅には急行列車の多くと、特急列車の一部が停車していた。また、駅の近くに産神を祀る山神社がある事から、これへの参拝客が多かった時代では駅も特に賑わいを見せていた。
- 1890年(明治23年)4月16日 - 日本鉄道(現在の東北本線)の駅として開業。
- 1912年(大正元年)10月28日 - 仙北軽便鉄道(現在の石巻線)が開通。
- 1913年(大正2年)4月20日 - 陸羽線(現在の陸羽東線)が開通。
- 1974年(昭和49年)4月1日 - みどりの窓口営業開始[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 2003年(平成15年)6月5日 - 自動改札機導入。
- 2003年(平成15年)10月26日 - ICカード「Suica」サービスが開始。
- 2006年(平成18年)3月29日 - 駅舎の増改築が完了。東西自由通路が新設された。
- 2007年(平成19年)1月19日 - 構内で汲取作業を行っていたバキュームカーと貨物列車が接触事故を起こす。
- 2009年(平成21年)4月1日 - 1・2番線ホームの「KIOSK」が閉店。
駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅である。駅舎はホームから西側のやや離れた場所にあり、それぞれ跨線橋で結ばれている。改札口と営業事務室は駅舎2階の跨線橋と接する場所にあり、駅事務室(駅長室等)やびゅう旅センター(営業時間 10:00 - 18:30、土日祝休業)は1階にある。みどりの窓口(営業時間 6:20 - 21:00)、自動券売機2台、自動改札機が設置されている。また、改札口の南側に駅を跨ぐ東西自由通路があり、エレベーターも設置されている。
待合室は駅舎の1階とホーム上にあり、3・4番線の待合室にはキオスクが入っている。かつては、立ち食いそば屋も入っていたが閉店した。
当駅は東北本線の起点である東京駅から営業キロ数が395kmであり、東北新幹線古川駅の営業キロ基準にもなっている。
駅構内に留置線のほか転車台を備えている。転車台は、近年ではイベント時に運転されるSLの方向転換等に用いられている。また小牛田運輸区が隣接しており、こちらも車庫や留置線を備えている(但し運輸区内は非電化のため、電車は運輸区構内には入れない)。
東北本線の石越・一ノ関方面発着の列車の一部は、かつては当駅で増解結が行われていたが、2014年3月15日のダイヤ改正で増解結を行う列車の設定がなくなった。
直営駅(駅長・管理助役・助役配置)。管理駅でもあり、以下の各駅を管理している。
また駅構内にCTCセンター(陸石指令)を併設しており、当駅社員が業務を担当している。
のりば
1 | ■陸羽東線 | 古川・鳴子温泉・新庄方面 | |
---|---|---|---|
■東北本線 | (上り) | 松島・仙台・福島方面(一部列車) | |
2・3 | ■東北本線 | (上り) | 松島・仙台・福島方面 |
(下り) | 瀬峰・石越・一ノ関方面 | ||
4 | ■石巻線 | 前谷地・石巻・女川方面 | |
■気仙沼線 | 柳津方面 *東日本大震災の影響で全列車柳津まで運転。 | ||
■東北本線 | (上り) | 仙台方面(快速「南三陸」) | |
■陸羽東線 | 古川方面(石巻線直通列車) |
石巻線方面の旅客列車は構内の配線上、4番線のみの発着となる。石巻線方面と陸羽東線、東北本線を直通する列車も全て4番線発着である。
駅弁
小牛田駅では過去に小牛田ホテルが「御弁当(幕の内弁当)」「御すし」「とりめし」「ササニシキ味付弁当」「ササニシキのふるさと釜めし」等、菊水軒が「御寿し」「うなぎめし」等の駅弁を販売していたが、現在では消滅している。
- 山の神まんじゅう(村上屋)
弁当ではなくいわゆる小牛田饅頭だが、国鉄時代から駅構内で販売されている。消滅した小牛田ホテルと菊水軒も小牛田饅頭を販売していた。また、村上屋は過去に鳴子温泉駅で「きのこ弁当」等を販売していた経歴がある。
利用状況
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 一日平均乗車人員 |
2000 | 2,532 |
2001 | 2,489 |
2002 | 2,394 |
2003 | 2,336 |
2004 | 2,281 |
2005 | 2,221 |
2006 | 2,154 |
2007 | 2,133 |
2008 | 2,069 |
2009 | 2,049 |
2010 | 1,984 |
2011 | 1,793 |
2012 | 2,053 |
2013 | 2,127 |
駅周辺
古くから駅の西側が街として開けており、駅前の通りには商店等が軒をつらねる。東側にはながらく水田が広がっていたが、開発されて現在は宅地造成地となっている。駅の東西自由通路は、東側の開発にあわせて設置されたものである。
隣の駅
※臨時快速「リゾートみのり」の隣の停車駅は陸羽東線#リゾートみのりを参照されたい。
書籍
- 小牛田駅の思い出(2001年、カルダイ社、小牛田セミナー編)