逆コース

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逆コース(ぎゃくコース。reverse course)とは、1949年以後の日本における、「日本の民主化・非軍事化」に逆行する政治・経済・社会の動きである。この名前は読売新聞1951年11月2日から連載した特集記事に由来する。

解説

第二次世界大戦で敗北した日本は、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の支配下に入った。当初、GHQは「日本の民主化・非軍事化」を進めていたが、日本を反共主義の防波堤にしたいアメリカ政府の思惑でこの対日占領政策は正反対に覆された。

この意向を受けた第3次吉田内閣は戦前的な権威主義中央集権に基づいた政策を採り、国民の反発を受けた。これ以後、1949年中華人民共和国の誕生や、翌年の朝鮮戦争勃発以後に行われた公職追放指定者の処分解除とその逆のレッドパージにより、復古勢力の勢いが増した。

総司令官マッカーサー民政局局長ホイットニー准将、局長代理ケーディス大佐は転換に反対したが、国務省が強硬に転換を迫ったという[1](当時の大統領はハリー・S・トルーマンドワイト・D・アイゼンハワー)。

主な動き

作品

  • 映画
    • カルメン純情す』(1952年、松竹木下惠介監督、高峰秀子主演):逆コースの社会における再軍備派と反対派の対立が描かれている。
    • 女の園』(1954年、松竹、木下惠介監督、高峰秀子主演):再軍備で儲ける資本家とつながる封建的な女子大のあり方に、学生たちが反発する。

脚注

  1. 古関彰一による「マスコミ九条の会」市民セミナーの「対米従属の起源をたずねる」より。桂敬一の報告

関連項目